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AIブーム渦中注目:Nvidia直近業績、最大規模IPO申請、Samsungスト

AIブームが吹き荒れる中、いつまでどこまで先行きの懸念を伴いながら、注目の事態の推移を見つめる状態となっている。まずは、Nvidiaの4月26日締め四半期業績が発表され、売上高が前年同期比85%増で過去最高を記録、今四半期もさらに上回る見通しとなっている。半導体市場も、AI半導体関連ベンダーがますます躍進する構図が必至である。次に、Cerebras、OpenAIそしてSpaceXと、AIおよび宇宙関連で最大規模となるIPO申請が相次いでいる。なにやら次元の違う世界での進展模様であり、推移をひたすら見つめる体とならざるを得ない。そして、メモリ不足&高騰の中で不安視されたSamsungでのストライキである。なんとかぎりぎりでの回避の模様である。

≪AIに聞きたくなる先行き≫

現下のAIブームについての論評がいろいろ行き交っている状況が、以下続く通りである。熱い活況&高成長ながらも先行きへの警戒感の一方、現下の巨額の投資は活かされると強気の見方、とさまざまである。

◇Why real-time supply chain visibility is critical in semiconductors (5月14日付け Sourceability)
→1)半導体業界は、AI需要とメモリ制約に牽引され、高成長ながらも高リスクな時代に突入している。
 2)AI主導の需要は半導体売上高を2026年までに$1.3Tへと加速させる見込みだが、企業は供給、価格、そしてライフサイクルリスクに関するリアルタイムの可視性を確保できておらず、供給不足、価格高騰、地政学的混乱、そして世界的に深刻化するサプライチェーンの分断といったリスクにさらされている。

◇“Today’s chip boom won’t last” (5月19日付け Bits and Chips)
→*ベテランアナリストのMalcolm Penn氏は、現在半導体市場を席巻しているAIブームに警鐘を鳴らしている。
 *半導体売上高は急増し、四半期ごとの記録を塗り替えている。AI需要の高まりが投資家の熱狂を煽り、1兆ドル規模の産業が数年早く到来するという見方が広がっている。しかし、Future Horizonsのアナリスト、マルコム・ペン氏は、表面的な報道の裏側では市場は依然として不均衡で、ますます脆弱になっていると警告している。

◇Bezos brushes off concerns of an AI bubble: ‘You shouldn’t worry about it’ (5月20日付け CNBC)
→1)*アマゾン創業者、Jeff Bezos氏は、迫り来る人工知能(AI)バブルへの懸念を一蹴した。
  *ベゾス氏はCNBCに対し、たとえAIバブルが発生したとしても、「多くの投資は非常に健全なものとなるだろう」と述べた。
  *2021年にアマゾンCEOを退任後、ベゾス氏はロケット会社、Blue Originを設立し、その後、プロジェクト・プロメテウス(Project Prometheus)という新たなAIスタートアップを立ち上げた。
 2)ベゾス氏はAIバブルへの懸念を軽視し、アマゾン、マイクロソフトおよびグーグルといった企業からの巨額投資がイノベーションを加速させていると主張した。欠陥のあるアイデアにも資金が投入されるが、最終的には優れたアイデアが勝利すると述べ、このブームを1990年代のバイオテクノロジーバブルになぞらえた。

米メタのレイオフに対して抗議が見られる以下の内容である。

◇Meta Begins Laying Off Thousands of Employees as It Transforms Around AI―Meta lays off 8,000, shifts 7,000 to AI-focused roles―The cuts of roughly 8,000 jobs, or 10% of staff, are meant to offset the cost of the company’s AI investments (5月20日付け The Wall Street Journal)
→Meta Platformsは、AI機能を強化するための大規模な組織再編の一環として、8,000人の従業員を解雇し、7,000人をAI関連の職務に再配置する計画を開始した。同社はまた、AIネイティブのスタートアップ企業との競争力を高めるため、6,000人の新規採用計画を中止し、今年はAIインフラに最大$145 billionを投資する計画だ。

◇メタの過激な「AI全振り」 8000人解雇、PC操作監視に1500人抗議 (5月23日付け 日経 電子版 00:54)
→米メタが従業員の1割にあたる約8000人を解雇した。AI開発を最優先し、米国ではパソコン操作を監視して社員をAI用のデータ収集に使う過激な動きに抗議が広がる。AI代替の恐怖は働く意欲を下げかねない。

◇The stock market that outpaced Nasdaq’s dotcom-era gains (5月20日付け Financial Times)
→AIが世界の株式市場ランキングを塗り替える

◇AI boom reshuffles global stock market pecking order as South Korea and Taiwan surge (5月20日付け CNBC)
→*人工知能(AI)が規模ランキングを塗り替える中、世界の株式市場のヒエラルキーは再編されつつある。
 *台湾と韓国は近年、長年にわたり市場を牽引してきた欧米諸国を追い抜いた。

◇How tiny capacitors became the latest AI-driven investor darling (5月20日付け South China Morning Post)
→1)AIブームが積層セラミックコンデンサ(MLCC)の需要急増を引き起こしている、と報告書は述べている。
 2)AIサーバーの生産がMLCCの需要を押し上げ、コンデンサの供給逼迫と価格上昇につながっている。電力消費量の多いAIハードウェアの需要増加に伴い、メーカー各社はデータセンター向け生産にシフトしており、これが世界的な業界成長を牽引している。

◇AI exports are armoring trade in Asia: consultants (5月20日付け Taipei Times)
→1)Oxford Economicsの報告によると、アジアの半導体輸出は、AI需要と先端半導体の価格決定力に牽引され、金額と数量の差が過去最高を記録した。この急増は、地域貿易の回復力を高め、外部ショックからの切り離し効果を高める。
 2)アジアの半導体輸出は、価格と数量の乖離が過去最高を記録し、金額は81%増、数量は28%増となった。オックスフォード・エコノミクスによると、AI主導の高度な半導体に対する強い需要が価格決定力を高め、貿易を外部ショックから切り離し、各国経済における第1四半期の輸出を80%増加させたという。

◇GoogleピチャイCEO「AI設備投資、効率化の局面来る」 (5月21日付け 日経 電子版 15:47)
→米グーグルのスンダー・ピチャイCEOは20日、人工知能(AI)向けの設備投資について「業界全体で今より効率化する局面が来るだろう」と述べた。投資の増加ペースが落ち着く可能性に言及した。開発者向けの年次技術イベント「グーグルI/O(アイオー)」に合わせ、世界のメディアの質問に答えた。

注目する最初、Nvidia直近業績について、発表前後そして同社関連の内容含め以下の通りである。

◇Nvidia hits new peak, market cap crosses $5.6 trillion after report on US nod for H200 chip sales to China (5月14日付け Live Mint)
→1)米国が中国企業10社に対し、同社のAIチップ「H200」の販売を承認したことを受け、Nvidiaの株価は5%上昇し、過去最高値となる236.47ドルをつけた。しかし、中国政府の規制やライセンス要件のため、実際の販売はまだ行われていない。Nvidiaの時価総額は、間もなく発表される決算を前に$5.6 trillionを超えている。
 2)Nvidiaの株価は7営業日連続で上昇を続け、5%上昇して過去最高値となる236.47ドルをつけた。これは、米国がアリババ、テンセント、バイトダンスおよびJD.comなど一部の中国企業へのH200チップの販売を承認したとの報道を受けたものだが、現時点では取引は成立していない。

◇NVIDIA Hand-Delivers First Vera CPUs to Anthropic, OpenAI, SpaceX and Oracle as Grace’s Successor Powers the Agentic AI Era―Nvidia ships first Vera CPUs to major AI firms (5月18日付け Wccftech)
→Nvidiaは、エージェント型AI向けに設計されたVera CPUsを、Anthropic、Oracle、OpenAIおよびSpaceXといった主要なAI企業に出荷し始めた。該Vera CPUは、88個のOlympusコアと毎秒1.2テラバイトのメモリ帯域幅を備え、高いシングルスレッド(single-threaded)性能とエネルギー効率を実現している。

◇NVIDIA決算、市場期待高く「粗利率75%必達」 発表後株価は3連敗中 (5月20日付け 日経 電子版 14:00)
→米エヌビディアが米西部時間20日(日本時間21日)、2026年2〜4月期の決算を発表する。投資家は好調な決算に慣れており、決算翌日の株価は下落が続く。価格決定力を示す75%の売上高総利益率(粗利率)を達成できるかが焦点となる。

◇NVIDIA株、時間外で乱高下 好業績も織り込み進む (5月21日付け 日経 電子版 06:04)
→20日の米株式市場の時間外取引で、米半導体大手エヌビディア株が荒い値動きとなっている。2026年2〜4月期決算の発表を受けて、同日終値比で上下に1%を超える値幅が出た。業績実績や見通しは市場予想を上回る好業績で、株主還元も拡充したが、株価への織り込みも相応に進んでいたとみられる。エヌビディア株は20日の通常取引で前日比1.3%上げ、決算発表を迎えていた。

◇NVIDIA最高益、ファンCEO「世界にいずれ数十億のAIエージェント」―1株利益も市場予想上回る (5月21日付け 日経 電子版 07:04)
→米エヌビディアは20日、2026年5〜7月期の売上高が前年同期比95%増の910億ドル(約14兆円)になりそうだと公表した。AI半導体が好調で、QUICK・ファクトセットがまとめた事前の市場予想の平均値(87%増の約873億ドル)を上回った。

◇Nvidia has Q1 revenue of $81bn, expects $91bn in Q2―Nvidia reports record Q1 revenue, expects strong Q2 (5月21日付け Electronics Weekly (UK))
→1)NVIDIAは、2026年4月26日までの第1四半期の売上高が$81.6bnとなり、過去最高を記録したと発表した。これは前四半期比20%増、前年同期比85%増となる。
 2)NVIDIAは、AIファクトリーの急速な拡大を背景に、第1四半期の売上高が前年同期比85%増の$81.6 billionと過去最高を記録した。ジェンセン・フアンCEOは、AI変革におけるNVIDIAの独自の地位を強調した。同社は、第2四半期の売上高を$91 billionと見込んでおり、高い粗利益率を期待している。

◇エヌビディア製半導体 中国、一部輸入を禁止 ゲーム向け (5月21日付け 日経)
→中国当局は米エヌビディアの一部のゲーム向け半導体製品を輸入禁止リストに加えた。トランプ米大統領の訪中にエヌビディアのジェンスン・ファンCEOが同行したが、半導体を巡る米中の緊張緩和が進まない状況が浮き彫りになった。

◇エヌビディア「一強」の死角 最高益でも株は売買交錯 競合・米中テック台頭 グーグルなど、独自半導体 (5月22日付け 日経)
→米エヌビディアは20日、2026年5〜7月期の売上高が前年同期比95%増の910億ドル(約14兆円)になりそうだと発表した。市場予想を上回ったが、株価への反応は鈍い。米中テックがAI半導体で台頭し、一強の死角が意識され始めている。
 「エヌビディアはAI時代のプラットフォームで、最も多様な需要に対応する」。ジェンスン・ファンCEOは決算説明会で成長に自信を示した。

◇Nvidia quarterly revenue beats Wall Street forecasts (5月22日付け Taipei Times)
→Nvidiaは、AIハードウェア需要の急増に牽引され、四半期売上高が前年同期比85%増の$81.6 billionと過去最高を記録したと発表した。純利益は3倍の$58.3 billionとなり、データセンター事業の売上高は$75.2 billionに達した。同社は次四半期の売上高を$91 billionと予測している。

次に、最大規模のIPO申請の関連が以下の通りである。

◇Cerebras IPO Revives AI Chip Startup Fever (5月15日付け EE Times)
→1)*急騰する企業価値は、GPU非搭載のAIハードウェアに対する投資家の強い需要を裏付けるものだが、顧客の集中、技術的なスケーリング限界、そして激しい競争が今後待ち受けている。
  *AIチップ開発スタートアップのCerebrasは、半導体業界史上最大規模の新規株式公開(IPO)を成功させ、NASDAQ市場で3,000万株を発行し、約$5.5 billionを調達した(これは、Armが2023年に実施したIPOで調達した$4.9 billionに匹敵する規模である)。
 2)Cerebrasは、投資家がNvidiaのライバル企業を支持する中、$5.5 billionのIPOを実施し、時価総額$66 billionでNASDAQに上場した。AI推論、OpenAIとの連携、およびウェハースケールチップへの需要が、激しい競争や技術的なリスクを上回った。

◇Cerebras’ blockbuster IPO boosts hype for SpaceX and OpenAI, but crowds out smaller players (5月16日付け CNBC)
→1)*Cerebrasが株式市場に上場したことで、投資家の注目はSpaceX、OpenAIおよびAnthropicへと移りつつあり、これは他のIPO企業にとって大きな課題となっている。
  *「理論上、今後1年間で$3 trillion規模のIPOsが実現する見込みだが、それ以外のことに関心を向けるのは非常に難しい」と、Slow VenturesのパートナーであるSam Lessin氏は述べている。
  *イーロン・マスク氏率いるSpaceXは、xAIとの合併(合併後の企業価値は$1.25 trillionと評価された)から数ヶ月後、早ければ来週にもIPO目論見書を公表する見込みだ。
 2)Cerebras Systemsの大型IPOは、AI関連株への需要の高まりを浮き彫りにすると同時に、AI以外のスタートアップ企業がウォール街の注目を集めることの難しさを改めて示した。SpaceX、OpenAI、およびAnthropicがIPOs準備を進める中、規模の小さいテクノロジー企業の上場は埋もれてしまうリスクを抱えている。

◇Wall Street prepares for boom in tech IPOs after Cerebras’ success (5月19日付け Financial Times)
→CerebrasのIPOは、ハイテク企業の新規株式公開にとって記録的な年となる可能性を示唆している。

◇OpenAI Is Preparing to File for an IPO Very Soon―OpenAI reportedly prepares for IPO―The artificial-intelligence giant is working with bankers at Goldman Sachs and Morgan Stanley (5月20日付け The Wall Street Journal)
→関係者によると、OpenAIはIPOに向けて準備を進めており、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーと協力して、早ければ今週中にも規制当局に目論見書を提出する予定だという。9月の株式公開を目指しているが、計画は変更される可能性もある。OpenAIは最近、イーロン・マスク氏との法的紛争を解決し、大きな障害を取り除いたものの、データセンターへの投資を支える十分な収益の確保など、様々な課題に直面している。

◇See How SpaceX Is About to Eclipse Every Other Blockbuster IPO―SpaceX aims for record $80B-plus IPO―The rocket maker’s debut is expected to be three times the size of the current record (5月20日付け The Wall Street Journal)
→SpaceXは既に重力の法則に逆らっている。そして間もなく、需要の法則にも挑戦するだろう。
 このロケットメーカーは、IPOで$80 billion以上を調達することを目指しており、これは資金調達額としては史上最大規模となる。IPO時の時価総額が$1.71 trillionに達すれば、2019年にサウジアラビア国営石油会社(アラムコ)が樹立した新規上場企業の時価総額記録を塗り替えることになる。

◇スペースX、AIや宇宙に投資3兆円 6月の史上最大IPOへ前期業績公表―7800億円の赤字、AI開発費を通信で補う (5月21日付け 日経 電子版 07:22)
→米スペースXは20日、6月に計画するIPOの目論見書を公表した。宇宙からAI、SNSなどの事業連合を率いる起業家イーロン・マスク氏への期待値が高く、評価額は2兆ドル(約318兆円)とも報じられている。

◇スペースX、アンソロピックから毎月2000億円 データセンター利用料 (5月21日付け 日経 電子版 11:16)
→起業家イーロン・マスク氏率いる米スペースXがAIの計算資源の利用料として、米新興アンソロピックから毎月12億5000万ドル(約2000億円)を受け取る契約を結んだことが20日、明らかになった。スペースXが同日、IPOの目論見書で開示した。両社は6日に提携したが、金銭面の条件を公表していなかった。

◇NVIDIA「一強」揺さぶる米中テック Googleやセレブラスが対抗半導体―ビジネスTODAY (5月21日付け 日経 電子版 11:54)
→米エヌビディアは20日、2026年5〜7月期の売上高が前年同期比95%増の910億ドル(約14兆円)になりそうだと発表した。市場予想を上回ったが、株価は買い一色にならなかった。米中テックがAI半導体で台頭しており、一強の死角が意識され始めている。

◇巨大新興3強に資金集中 スペースX300兆円上場、OpenAIも160兆円規模 (5月21日付け 日経 電子版 11:55)
→米スペースXが20日、6月のIPOに向けた目論見書を公開した。評価額は2兆ドル(約318兆円)とされ、年内IPOをめざすオープンAI、アンソロピックを含む米巨大新興3社に巨額の資金が投じられる。株式市場に一段のテック偏重をもたらす要因となる。
 スペースXが目論見書にあたる「S-1」でナスダック市場に上場する計画を公表した。

◇「火星に100万人」実現ならマスク氏に10億株 スペースX上場計画 (5月21日付け 日経 電子版 12:38)
→米スペースXが20日に開示したIPOに向けた目論見書には、同社の宇宙開発の野心を映す言葉が並んだ。CEOのイーロン・マスク氏は「100万人の火星移住」などを実現した際には同社株を10億株付与されるという。

◇OpenAI、22日にも上場申請と米報道 スペースXに続く巨大IPOへ (5月21日付け 日経 電子版 02:20)
→米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは20日、米オープンAIが早ければ22日にも米国でのIPOを申請する準備を始めたと報じた。6月の米スペースXに続くAIの大型上場案件となる。

そして、Samsungのストライキ関連が以下の通りである。なんとか合意の前後の状況である。

◇Semiconductor Society Warns Samsung Strike Could Devastate Korea's Chip Ecosystem (5月18日付け Seoul Economic Daily)
→Korean Society of Semiconductor Engineering(韓国半導体工学会)は、サムスン電子とその労働組合に対し、計画されているゼネラルストライキを中止し、交渉を再開するよう強く求め、世界的なAI競争の激化の中で、韓国の半導体エコシステム、サプライヤー、研究、人材育成に壊滅的な影響を与える可能性があると警告した。

◇Samsung Faces Chip Plant Strike That Threatens Global Supply―Samsung labor talks break down, strike looms (5月20日付け Yahoo/Bloomberg)
→1)サムスン電子とその最大労働組合との交渉が決裂し、ストライキの可能性が高まっている。ストライキは世界の半導体供給を混乱させ、韓国経済成長の重要な原動力を阻害する恐れがある。
 2)サムスン電子と最大労働組合は交渉で行き詰まり、ストライキの可能性が高まっている。ストライキは世界の半導体供給を混乱させる恐れがある。労働組合はボーナスの引き上げとボーナス上限の撤廃を要求している一方、サムスンはこれらの要求は受け入れられないとしている。韓国の労働部長官は直接交渉を促しており、必要に応じて政府が介入する可能性もある。

◇サムスン電子労働組合、ボーナス巡るストライキ「留保」...世界的な半導体供給への影響回避 (5月21日付け 讀賣新聞オンライン 00:26)
→韓国半導体大手サムスン電子の労働組合は20日夜、21日から始めるとしていたストライキを留保すると発表した。報酬を巡る会社側との交渉で暫定合意に至った。
 労組の発表によると、労組と会社側は「賃金および団体協約」に暫定的に合意した。

◇Samsung reaches 11th-hour deal with union to avoid strike―Samsung, union reach tentative deal to avert strike (5月21日付け The Japan Times/Bloomberg)
→サムスン電子と労働組合は、賃金と団体交渉協定に関する暫定合意に達し、ストライキを回避した。合意内容には、半導体労働者向けの特別業績ボーナス制度、6.2%の賃上げ、児童扶養手当と住宅ローンの改善などが含まれる。組合の承認がまだ必要だが、この合意はサムスンにとって有利なものと見られている。サムスンのボーナス支給額は、SKハイニックスよりわずかに少ない水準にとどまるためだ。

◇サムスン、薄氷のスト回避 最大5500万円分の株支給で合意 メモリー減産免れる (5月22日付け 日経)
→韓国サムスン電子の賞与などを巡る労使交渉が暫定合意に達し、21日から予定されていたストライキは直前で回避された。同社の半導体が使われるAI向け製品の世界生産に大きな影響が及ぶ事態は免れた。労使対立は一時収束したが、合意案ではAI需要の恩恵を受けるメモー半導体事業が厚遇された。社内になお不満がくすぶる可能性を残す。

◇Samsung’s memory chip employees negotiated $340,000 bonuses this year (5月22日付け The Verge)
→しかし、この取引はサムスンにとって依然として有利な結果となる可能性があり、国内のライバル企業であるSKハイニックスよりも支払う金額は少なくて済む。

◇Samsung chip employees to receive average US$338,000 bonus under strike deal (5月22日付け Taipei Times)
→経営陣と労働組合が政府仲介の合意に達し、18日間のストライキを回避したことで、サムスン電子のチップ従業員は平均5億900万ウォンのボーナスを受け取ることになる。この協定は、AI主導のチップブームの中で、支払いを半導体の利益に結び付けるものだ。

現下のいろいろ動き&実態を改めて確認させられているが、AI旋風の引き起こす激動の推移に当面はひたすらの注目である。


激動の世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□5月18日(月)

米国の台湾に対するスタンスの一端である。

◇米、台湾への武器売却「過去政権が何度も止めた」 USTR代表 (日経 電子版 08:11)
→米通商代表部のグリア代表は17日、台湾への武器売却を巡り、過去の米政権が売却を一時停止したことは「何度もあった」と話した。トランプ米大統領が台湾海峡で「何も起きないよう徹底すること」を重視しているとの認識を示した。
 米ABCニュースのインタビューに答えた。グリア氏は14〜15日に開かれた米中首脳会談に同席した。

□5月19日(火)

長期金利の高騰が重荷で1日下げたが、残り4日は原油低下などが支えで上げて、3ヶ月ぶりの最高値更新で締めた今週の米国株式市場である。

◇NYダウ反発159ドル高、ソフトや消費関連に買い ナスダックは続落 (日経 電子版 05:25)
→18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前週末比159ドル95セント(0.32%)高の4万9686ドル12セントだった。ソフトウエア株や消費関連株の一角に買いが入り、指数を支えた。半面、半導体関連株には売りが目立った。

□5月20日(水)

◇NYダウは反落し322ドル安 長期金利の高騰が重荷に (日経 電子版 05:23)
→19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比322ドル24セント(0.65%)安の4万9363ドル88セントと反落した。米債券市場で長期金利が上昇し、投資家心理の重荷となった。

□5月21日(木)

我が国のAI、半導体など戦略17分野の取り組みである。

◇AIなど戦略17分野で「日本主導の国際規格」狙う 政府、企業の海外展開後押し (日経)
→政府はAIや半導体など戦略17分野で、日本に有利な国際規格づくりを主導する。61製品・技術について、官民投資ロードマップにそって「国際標準化を2030年度までに推進する」と掲げる。
 6月にもまとめる「統合イノベーション戦略2026」に明記する。新興技術の社会実装へ、日本が主導して国際ルールを形成する。

◇NYダウ645ドル高 原油安と米国債金利の低下が支え (日経 電子版 06:37)
→20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比645ドル47セント(1.31%)高の5万0009ドル35セントと反発した。米国とイランの戦争終結期待で原油価格が下落し、米国債利回り上昇に歯止めがかかったことが投資家心理の支えとなった。
 トランプ米大統領は19日、イランとの交渉は最終段階にあるとし、戦闘を「すぐに終了させるつもりだ」と述べた。

□5月22日(金)

◇NYダウ3カ月ぶり最高値 NVIDIA下落も、米イラン終戦期待押し上げ (日経 電子版 06:26)
→21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、終値は前日比276ドル31セント(0.55%)高の5万0285ドル66セントだった。2月10日以来、約3カ月ぶりに最高値を更新した。米国とイランの戦闘終結が近いとの観測が強まり、株買いが優勢となった。ダウ平均は370ドル上げる場面があった。

□5月23日(土)

FRBの新議長が就任している。

◇ウォーシュ氏がFRB議長就任 トランプ氏「好きにやれ」、笑顔いつまで―トランプ氏「ウォーシュ氏は独立して仕事してほしい」 (日経 電子版 05:25)
→米連邦準備理事会(FRB)のケビン・ウォーシュ議長が22日就任した。ホワイトハウスでの就任宣誓式に臨み「改革志向のFRBを率いる」と語った。同席したトランプ大統領は「私を見ずに自らやりたいことをやってほしい」と背中を押した。
 FRB本部での実施が通例だった就任宣誓式は約40年ぶりにホワイトハウスでの開催となった。

◇S&P500が2年半ぶり8週続伸 NYダウ最高値更新、紛争終結期待続く (日経 電子版 06:00)
→22日の米株式市場でS&P500種株価指数は前日比27.75ポイント(0.4%)高の7473.47と続伸した。週間では1%上げ、2年半ぶりの8週連続上昇となった。長期金利上昇への警戒は残りつつも、米イラン紛争の終結期待が株式相場を押し上げている。
 ダウ工業株30種平均は2週ぶりに週間で上昇した。


≪市場実態PickUp≫

【注目の数字】

TSMCで承認された設備投資額、およびNvidiaにおけるメモリコストなど、に以下注目している。

◇TSMC Board Approves US$31.3 Billion Capital Appropriation (5月19日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→TSMCは、取締役会が約$31.28 billionの設備投資を承認したと発表した。これは、先端技術の能力向上、工場建設、および工場設備システムの整備に充てられ、同社の歴史上、単一の会議で承認された設備投資額としては最大規模の一つとなる。

◇Nvidia's memory costs soar 485%, latest AI systems now cost $7.8 million to build - memory now comprises 25% of the total cost, Rubin GPUs a mere $50,000 apiece―Memory costs surge for Nvidia AI systems―$2 million for memory alone. (5月21日付け Tom's Hardware)
→Morgan Stanley Researchによると、NVIDIAの最新AIシステムの構築コストは1台あたり$7.8 millionにまで急騰した。総コストの25%はメモリで占められており、各システムには54テラバイトのLPDDR5Xと大容量の3D NANDストレージが搭載されている。NVIDIAは、より高度なコンポーネントとパッケージングを採用したこれらのシステムに対し、Rubin GPUを1台あたり$55,000、Vera CPUを1台あたり$5,000で販売すると予想されている。


【インテル関連】

インテルのCEO、Lip-Bu Tan氏の開発サイクル短縮に向けたスタンス、AI需要による逼迫の中最先端のCPU採用を求める動き、など以下それぞれに注目している。

◇Intel Has Reportedly Started Shipping Nova Lake CPUs, Expected To Bring Up To A Massive 2x Multi & 20% Single-Core Performance Gain―Reports: Intel starts delivering Nova Lake CPUs (5月18日付け Wccftech)
→報道によると、インテルはNova Lake CPUsのエンジニアリングサンプル出荷を開始した。Nova Lakeは今年後半に性能向上を伴って発売される予定だ。Nova Lake-Sデスクトップファミリーは最大52コアと強化されたキャッシュを搭載し、Arrow Lakeのシングルコア性能の20%向上およびマルチコア性能は2倍を実現する。

◇Intel CEO says foundry business is gaining momentum as customer interest grows (5月18日付け CNBC)
→1)*インテルのCEO、リップ・ブー・タン氏は、同社のファウンドリ事業の立て直しが順調に進んでおり、製造歩留まりの改善が外部顧客からの関心を引きつけていると述べた。
  *同氏は、インテルは今年下半期に複数のファウンドリ顧客から受注を得られると見込んでいると語った。
 2)タンCEOは、18Aチップの歩留まり向上と顧客からの関心の高まりを背景に、ファウンドリ事業が改善していると述べた。同氏は複数の受注を期待しており、TSMCと競合しながら、米国における半導体製造の野望を推進していく意向を示した。

◇Intel Core 7 350 Closes The Gap On Apple A19 Pro In PassMark Debut, Beating It In Multi-Thread, While Losing Single-Core By 18%―Intel's Core 7 350 bests Apple's A19 Pro in multithreading (5月18日付け Wccftech)
→1)PassMarkテストの結果、Intelの6コアWildcat LakeチップはApple A19 Proよりもマルチスレッド性能が9%高いものの、シングルコア性能では18%劣ることが明らかになった。
 2)Intel Core 7 350がPassMarkに初登場し、Apple A19 Proに対して目覚ましい性能を示した。Core 7 350はシングルスレッドテストで4,228、マルチスレッドテストで16,237を記録し、後者ではA19 Proを9%上回った。しかし、シングルコア性能では18%劣る結果となった。

◇[News] First Intel Wildcat Lake Laptops Near Launch; Reportedly Built on 18A, Taking Aim at Apple’s MacBook Neo (5月18日付け TrendForce)
→Intel初のWildcat Lake Coreシリーズ300搭載ノートパソコンが、HonorとASUSのモデルを筆頭に、来週にも登場する可能性がある。AI対応のこれらのチップは、終日使えるバッテリー駆動時間、低消費電力、そして高速な生産性とAIグラフィックス性能を備えたエントリーレベルのPCsをターゲットとしている。

◇Intel tells PC makers to adopt 18A CPUs or lose their supply, report claims - Intel 7 supply dries up, pressuring notebook and PC manufacturers in the US, China, and Taiwan―Reports: Intel pushes PC makers to adopt 18A processors―Older Intel 7-based processors are locked up for servers and industrial use, leaving OEMs with little choice. (5月19日付け Tom's Hardware)
→報道によると、インテルは米国、台湾および中国のPCメーカーに対し、18Aプロセッサの採用を促している。インテル7プロセッサの供給は、利益率の高いサーバーおよび産業機器市場に振り向けられているためだ。この動きにより、機器メーカーはより新しく高価なチップに対応するためにシステムを再設計せざるを得なくなっており、この作業には数ヶ月かかる可能性がある。

◇Intel CEO Lip-Bu Tan stamps out chip bugs with aggressive new quality standards, says major validation errors can result in termination - 'B0, you keep your job. Anything above that, you are fired'―Intel CEO pushes for chip quality with strict standards―Make B0 revision work perfectly, or lose your job. (5月20日付け Tom's Hardware)
→1)昨年、リップ・ブー・タン氏がインテルのCEOに就任した際、同社で多くの変化が起こることは明らかであった。そして今、これらの変化の詳細が明らかになり始めている。同氏がテープアウト前にチップ設計を自ら評価・承認していることは既に知られているが、さらに、A0リビジョンで既にバグがなく、量産可能な状態であることを求めていることが判明した。これは、同社の製品がこれまで達成できていなかった点である。
 2)インテルCEOのリップ・ブー・タン氏は、チップ設計がA0リビジョンまでにバグがなく、量産可能な状態であることを義務付けるという、厳格な品質基準を導入した。タン氏は、B0リビジョン以降の重大な検証エラーは解雇につながる可能性があると警告している。このアプローチは、インテルの社内業務遂行能力を向上させ、開発サイクルを短縮することを目的としている。

◇インテル、PCメーカーに最先端CPUの採用要請 AI向けで旧型逼迫 (5月20日付け 日経)
→米半導体のインテルがPCメーカーに、最先端の製造技術を使ったCPUの採用を働きかけていることが分かった。AI向け需要の増加で、従来の製造技術を使うCPUの供給が逼迫している。


【ASML関連】

インド初の前工程工場でのTata Electronicsとの連携、数ヶ月以内に初のHigh-NA EUV製造の製品登場、などASML関連の動き&内容が以下の通りである。

◇ASML to equip India’s first commercial chip fab - $11 billion Dholera project targets 50,000 wafers a month―The new Dholera facility will produce chips for automotive, mobile, and AI. (5月17日付け Tom's Hardware)
→ASMLとタタ・エレクトロニクスは、インド初のフロントエンド半導体製造工場(グジャラート州ドーレラに建設中の300mmプロセス対応工場)にASMLのリソグラフィ装置を導入するための覚書を締結した。この契約は、インドのナレンドラ・モディ首相のオランダ訪問中に締結され、オランダのロブ・イェッテン首相も同席した。契約内容は、総投資額$11 billionのこの工場におけるリソグラフィ装置、人材育成、およびサプライチェーン支援など多岐にわたる。

◇ASML, Tata Electronics Partner for India’s First 300-mm Semiconductor Fab―ASML, Tata partner on India's first 300mm fab (5月18日付け EE Times)
→1)*戦略的提携により、オランダのリソグラフィ大手の技術がグジャラート州の工場に導入される。
  *ASMLとタタ・エレクトロニクスは、グジャラート州ドーレラにインド初の商用300ミリメートル半導体工場を建設するため提携した。ASMLは、$11 billion規模のこの工場に高度なリソグラフィ装置と専門知識を提供する。工場は、自動車、モバイルおよびAI向けアプリケーション向けに月間約5万枚のウェハーを生産することを目指す。この提携には、人材育成とサプライチェーン開発も含まれており、工場は来年稼働開始予定だ。
 2)ASMLは、タタ・エレクトロニクスと戦略的パートナーシップを締結し、インド初の300mm半導体製造工場(グジャラート州ドーレラ)向けに、高度なリソグラフィ装置と専門知識を提供する。この工場は、自動車、モバイル、IoT、およびAIアプリケーション向けのチップを製造する。

◇ASML to partner with India’s Tata Electronics (5月18日付け Taipei Times)
→1)新たな市場:この提携により、韓国、台湾および中国の半導体市場で既に確固たる地位を築いているオランダ企業、ASMLは、インド市場への参入を果たすことになる。
 2)ASMLホールディングは、インドの半導体製造事業を支援するため、タタ・エレクトロニクスと提携した。タタのグジャラート州半導体工場に技術を提供するとともに、ナレンドラ・モディ首相の欧州訪問に合わせて、人材育成、サプライチェーン、および研究インフラの拡充も進める。
 3)ASMLはタタ・エレクトロニクスと提携し、インドの半導体産業の発展を支援する。グジャラート州に計画されている300mmファウンドリ向けにリソグラフィー技術を提供するとともに、インドが2032年までに世界的な半導体製造企業となることを目指し、人材育成、サプライチェーン、および研究開発も支援する。

◇ASML High NA EUV Milestone Puts Valuation And Growth In Focus―ASML expects High-NA EUV chips within months (5月19日付け Yahoo)
→ASMLのCEO、Christophe Fouquet氏は、高開口数極端紫外線(High-NA EUV)リソグラフィ装置で製造された最初のチップが数カ月以内に登場し、インテルとSKハイニックスがこの技術の採用を計画していると述べている。フーケ氏は、AIによる需要の高まりを背景に、この技術は長期的には費用対効果が高いと述べている。

◇ASML says first chips made with High-NA machines to arrive in months (5月19日付け Reuters)
→*ASMLのCEOは、数ヶ月以内に初の高NAチップ製品が登場すると予想している。
 *CEOは、新技術は高価だが長期的には利益を生むと述べている。
 *インテルとSKハイニックスは高NAチップの採用を計画している。
 *TSMCは、当面は現行技術を維持するとしている。
 *Fouquet CEOは、AIブームがチップ需要を牽引していると述べている。

◇[News] ASML Expects First High-NA EUV Memory, Logic Products Within Months Amid TSMC’s Cost-Driven Delay (5月20日付け TrendForce)
→ASMLは、インテルとSKハイニックスが高価なリソグラフィ装置の導入を加速する中、数ヶ月以内に初の高NA EUVチップが登場すると見込んでいる。一方、TSMCとサムスンは慎重な姿勢を崩さず、経済性、歩留まり、そして既存のEUVシステムを将来のノードに対応させるための拡張に注力している。


【imec関連】

ベルギーの世界的な半導体の研究開発機関、imec主催のITF World 2026(5月19-20日:Antwerp, Belgium)に合わせて、以下の関連する内容である。

◇Imec’s Patrick Vandenameele: Full-stack Innovation Is the Name of the Game (5月19日付け EE Times)
→1)*AIが半導体のエネルギー効率、メモリ容量、および相互接続性において新たな限界を押し上げる中、imecのCEOは、今後の進歩はコンピューティングスタック全体にわたる高度な協調最適化にかかっていると述べている。
  *アントワープで開催のimec主催ITF World 2026カンファレンスに先立ち、CEOのPatrick Vandenameele(パトリック・ヴァンデナメル)氏は、今後10年間を大きく変えるであろう5つの技術革新について概説した。それは、
    オングストローム時代におけるシステム全体の協調最適化、
    シリコンフォトニクスの台頭、
    メモリの戦略的重要性の高まり、
    チップレットのエッジコンピューティングへの展開、
    そして、量子コンピューティングの産業化
   である。しかし、これらのトレンドの根底には、半導体イノベーションそのものの組織化における、より広範な変革が存在する。
 2)imecのCEOであるパトリック・ヴァンデナメル氏は、AIが半導体業界における5つの変革、すなわちシステム全体の協調最適化、シリコンフォトニクス、メモリ中心の設計、エッジチップレット、量子産業化を推進しており、業界全体でXTCO(クロステクノロジー共同最適化)のより深い連携を促していると述べた。
 3)ImecのCEO、パトリック・ヴァンデナメレ氏は、システムレベルの協調最適化、シリコンフォトニクス、メモリの大型化、チップレット、量子産業化という5つのトレンドがチップのあり方を変えつつあると述べた。AIのエネルギーと帯域幅の制約により、ハードウェアとソフトウェアのより緊密な統合が求められている。

◇The Next 15 Years of Moore’s Law, According to Imec ―We’re only seven years from the next evolution in transistors (5月19日付け IEEE Spectrum)
→Imecは半導体ロードマップの概要を示しており、2033年頃にCFETトランジスタが量産開始され、PMOSとNMOSを積層して密度を高め、その後2041年にはCMOSのスケーリングが進化し続ける中で、消費電力を削減するために二次元材料が採用される予定であるとしている。

◇imec demonstrates quantum dot qubit fabricated with High NA EUV lithography―Imec uses high NA EUV lithography for quantum dot qubit (5月19日付け New Electronics (UK))
→1)imecは、高開口数極端紫外線リソグラフィを用いて作製した、世界初となる量子ドット量子ビットデバイスを発表した。これは、量子コンピューティングハードウェアの産業規模製造に向けた大きな一歩となる。
 2)imecは、高開口数極端紫外線リソグラフィを用いて作製した量子ドット量子ビットデバイスを発表した。これは、集積型量子ハードウェアとしては初の快挙である。この進歩は、従来の相補型金属酸化膜半導体(CMOS)プロセスを活用した大規模量子プロセッサへの道として、シリコン量子ドットスピン量子ビットの可能性を示している。

◇量子デバイス初製造 ベルギーimec、半導体装置で (5月20日付け 日経)
→ベルギーに本拠を置く世界的な半導体の研究開発機関imecは19日、半導体製造に使う先端露光装置を使い、量子デバイスの製造に世界で初めて成功したと発表した。技術確立が難しかった量子コンピューターの新方式に量産化の道筋をつけた。
 imecが開発するのは「シリコン量子ビット(量子コンピューターの計算単位)」方式と呼ばれる電子デバイスだ。シリコン上に作ったナノサイズの電極構造に電子をとじ込めることで量子情報を保存する。

◇AI成長に必要な性能向上、半導体「10年で10倍」 欧州研究機関 (5月21日付け 日経)
→ベルギーに本拠を置く半導体の研究開発機関imecのCEOはAIの成長維持に「少なくとも10年ごとに半導体の性能を10倍向上する必要がある」と述べた。縦に積層し省エネ化する先端技術を打ち出す。

◇Imec Says AI Scaling Needs More Orchestration Across Research, Design, Manufacturing―Imec CEO: AI scaling needs orchestration across tech sectors (5月22日付け EE Times)
→ImecのCEOであるPatrick Vandenameele氏は、AIを大規模に展開するには、研究、設計および製造の各分野にわたる連携が必要だと考えている。ヴァンデナメレ氏は、AIが現在だけでなく将来の世代においても発展していくためには、こうした様々な分野にわたる支援が不可欠だと指摘した。


【OpenAI関連】

最大規模のIPO申請について上に示しているが、ここではOpenAI関連のその他の動き&取り組みについて示している。

◇OpenAI announces new Guaranteed Capacity offering for customers to secure compute (5月19日付け CNBC)
→1)*OpenAIは、顧客が長期的なコンピューティングリソースへのアクセスを確保できる「Guaranteed Capacity」を発表した。
  *同社によると、顧客は1年、2年および3年の契約期間を選択でき、それぞれに割引が適用される。
  *OpenAIのCEO、サム・アルトマン氏は、この新サービスは同社の将来計画に役立ち、「双方にとって大きなメリット」となることを期待していると述べた。
 2)OpenAIは、顧客が割引料金で1年、2年、または3年間のコンピューティングリソースへのアクセスを確保できる「Guaranteed Capacity」を開始した。このプログラムは、企業のAI導入計画を支援し、急増する需要に対応するとともに、OpenAIの高額なインフラ拡張をサポートする。

◇OpenAI共同創業者のカルパシー氏、競合アンソロピックに入 (5月20日付け 日経 電子版 05:37)
→米オープンAIの共同創業者のアンドレイ・カルパシー氏が、同社と競合する米アンソロピックに入社したことが19日、分かった。アンソロピックは著名エンジニアの採用を通じて、AIの開発力を一段と高める。
 カルパシー氏がX(旧ツイッター)への投稿で明らかにした。

◇OpenAI、ミュトス級AIの日本提供を検討 幹部「中国が最大脅威」 (5月21日付け 日経 電子版 15:07)
→米オープンAIはサイバー性能を高めた新型のAIモデル「GPT-5.5-サイバー」を、日本に提供することを検討する。欧州連合とも協議しており、中国のAI開発が加速するなか、同盟国間の連携を深めて対策を急ぐ。


【中国半導体関連】

米国の規制を受ける中の中国のファウンドリー、アリババのAI半導体の発表、など以下中国半導体市場での動き&内容である。

◇‘Panic’ over capacity crunch in mature node chips drives orders to Chinese foundries (5月15日付け South China Morning Post)
→1)AI需要の高まりにより、半導体生産拠点が中国へシフト。世界のファウンドリ各社が高収益AIチップに注力する中、SMICの生産能力と収益が増加。
 2)AI需要の高まりを受け、世界の競合他社が高度なAIプロセッサとメモリを優先的に開発する中、半導体購入者は中国のファウンドリへと目を向けている。半導体製造国際機構(SMIC)は、成熟ノードの生産能力逼迫が、顧客の中国本土への移行を加速させていると警告した。

◇China bypasses US GPU bans with 1.54-exaflops 'LineShine' supercomputer - CPU-only monster packs 2.4 million Huawei-designed Armv9 cores―China debuts 1.54-exaflop CPU-only supercomputer (5月17日付け Tom's Hardware)
→*CPUsはGPUの処理を問題なく実行できるが、重要な注意点がある。
 *現在、主要なスーパーコンピュータやAIクラスタの大部分は、汎用タスクやオーケストレーションにはCPUsを、大規模並列計算ワークロードにはAI GPUsを使用し、極めて高いExaFLOPSクラスの性能を実現している。しかし、中国では異なる傾向が見られる。近年、中国はAIおよびHPCワークロード向けにCPUのみのスーパーコンピュータを多数導入しており、これは主に米国によるGPUs輸入禁止措置により、スーパーコンピュータに必要なGPUsを十分に調達できないことが原因である。例えば、中国国家スーパーコンピューティングセンターは最近、20,480個のArmv9ベースCPUsを搭載した1.54 ExaFLOPSクラスのマシンを導入した。

◇[News] China’s Rare Earth Compound Exports Fell 17% in Value; Alternative Supply Chains Gain Momentum (5月18日付け TrendForce)
→中国のレアアース規制により、企業は備蓄、リサイクル、製品設計の見直し、および代替サプライチェーンの構築を余儀なくされた。輸出が減少するにつれ、Lynas, Neo Performance, およびEnergy Fuelsといった企業は、中国国外での精製や磁石生産を拡大した。

◇China’s rapid chipmaking expansion threatens AI memory chip boom, Samsung adviser warns (5月19日付け South China Morning Post)
→1)サムスンの顧問は、中国の生産量増加と投資パターンの変化が半導体業界の見通しに重くのしかかる可能性があると指摘。
 2)サムスンの顧問であるKyung Kye-hyun氏は、AIデータセンターによる短期的な需要と価格上昇にもかかわらず、中国メーカーが生産能力を拡大し、世界のハイテク企業が支出を削減する中で、AI主導のメモリチップ・スーパーサイクルは2028年までに弱まる可能性があると警告した。

◇Alibaba Targets NVIDIA’s Hopper With Zhenwu M890 AI Chip, Claiming 3x The H20 Performance, 144GB HBM3 & A Roadmap Through 2028―Alibaba's AI chip challenges Nvidia Hopper (5月20日付け Wccftech)
→*エージェント型AIの隆盛の中、アリババが自社製AIチップとAI LLMを発表:Zhenwu M890 GPUとQwen3.7-Maxモデルをご紹介
 *アリババは、エージェント型AIワークロード向けに設計された最新のAIチップ「Zhenwu M890」とAI LLM「Qwen3.7-Max」を発表した。アリババのZhenwu M890は、同社独自のPPU(並列処理ユニット)アーキテクチャをベースとし、Transformerコアエンジンを搭載している。

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