2018年7月30日
|長見晃の海外トピックス
米国と中国の間の貿易摩擦の中、タイミングを合わせるかのように、国防総省の研究部門、Defense Advanced Research Projects Agency(DARPA)のElectronics Resurgence Initiative(ERI:電子技術再興構想)に関連するイベント、第1回annual DARPA ERI SummitがSan Franciscoで開催されている。米国electronics業界の一層の進展に向けて向こう5年にわたり$1.5 billionが充てられる予定のERIのプロジェクト活動に対して、IBM, Intelなど主要contractors、そしてArmおよびGlobalfoundriesなど多くのsubcontractorsが発表されている。知的財産侵害に対する制裁関税の経緯の中、米国のリーダーシップを堅持する動きに注目である。
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2018年7月27日
|津田建二の取材手帳
半導体産業の好調は2016年後半からプラス成長に転じて以来、ほぼ2年間毎月前年同月よりもプラスの成長を示してきた。半導体に新規参入する大手は多い。Google、Apple、Amazon、Facebookという最強のインターネットサービス企業(OTT:Over the Top)の中で唯一、半導体チップを開発してこなかったFacebookもとうとう半導体を開発することを決めたようだ。FacebookがGoogleのVR(仮想現実)向け画像処理チップ「Pixel Visual Core」のチップ開発責任者を雇い入れたのだ。
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2018年7月24日
|服部毅のエンジニア論点
韓国Samsung Electronicsの李健熙(イ・ゴンヒ)会長は、いまは心筋梗塞の後遺症で長期入院中であり、経営判断を下せる状態に全くないといわれているが、現役時代の社員に向けた経営メッセージは常に先見性に満ちていた。
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2018年7月23日
|長見晃の海外トピックス
米中摩擦のインパクトの懸念を孕みながらも、依然高価格で推移しているメモリ半導体が引っ張る熱い半導体市場の活況が続いている。今後に向けたメモリ半導体プレーヤーの活発な動きが出揃ってきており、首位を突っ走るSamsungからは他社との差を開く5G, AIなど新分野を見据えた8-gigabit LPDDR5 DRAMの開発、Micron/Intel陣営からは新型メモリ、3D XPoint連携の更新、そして参入&立ち上げを図る中国の新しい顔ぶれの現況が打ち上げ、ないしまとめられている。東芝メモリは別途としての今回の注目である。
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2018年7月17日
|長見晃の海外トピックス
米国政府が中国の知的財産侵害に対する制裁関税を7月6日に発動、それでは足りぬと$200 billion相当に10%の関税を課す措置がこのほど発表されている。中国側はすぐさま対抗措置を発表するとともに、世界貿易機関(WTO)に追加で提訴するとしている。米国はじめ好調に推移している景況へのインパクトの懸念が一層高まる中、SEMICON West(2018年7月10日〜7月12日:San Francisco)が開催され、熱い活況の半導体業界を反映して、来年には$500-billionの半導体販売高の大台突破、向こう7年から10年でその倍になる読みがあらわされて、熱気の高揚に向けた対照を呈している。
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2018年7月 9日
|長見晃の海外トピックス
米国が半導体など対象に対中国制裁関税を予定通り7月6日に発動、間髪を置かずに中国が大豆・自動車などに対米国報復関税を発動して、まったく同規模の応酬が本格的に始まったばかりである。これに4日先立って、米国SIA(Semiconductor Industry Association)から月次世界半導体販売高のデータが発表され、この5月について$38.7 billionと単月の史上最高を記録、前年比21.0%増と14ヶ月連続20%以上増の熱い活況が依然続いている。この現下の半導体業界に米中摩擦の波乱が如何に影響を及ぼすか、勝者のない無益な争いという声が強まる中での当面そして今後に目が離せないところである。
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2018年7月 3日
|泉谷渉の視点
今や中国エレクトロニクスの中核に座ったファーウエイ(華為)によれば、IoTマーケットは2025年以降に23兆ドル、すなわち日本円で2300兆円以上になるとしている。かつてCisco SystemsがIoT全体で1100兆円との信じがたい予測を我田引水で出していたが、さすがに中国、もっとデカいことを言っているのである。
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2018年7月 2日
|長見晃の海外トピックス
決してだれの利益にもならないと、米国の業界。そして、重大な半導体の不足の事態に直面と、中国の業界。引き続く米中摩擦のもたらす火の粉に両国双方の関連業界から反発ないし問題視の声が高まってきている。そんな中、恒例年2回のスーパーコンピュータ最高性能「Top 500」が発表され、2012年秋以来ぶり米国システムが首位の座についたが、システム総数では中国がリードを広げる拮抗状況である。そして、半導体はじめ中国の関連業界の現状と現下の中国で開催のイベントでの先端の取り組みを追っている。
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2018年6月28日
|服部毅のエンジニア論点
米国と中国の半導体やハイテク分野の貿易摩擦がますます激化している。米商務省は、2018年4月16日、米国企業による中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)との取引を、今後7年間禁止する決定を下した。このため、ZTEはIntelやQualcommからスマートフォン製造に必須の半導体チップを使用できなくなった上に、米国市場を失い、同社のスマートフォン事業は存続が危ぶまれる事態に陥った。
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2018年6月25日
|長見晃の海外トピックス
活況、高水準で依然推移している半導体関連市場であるが、その先行きについて片時も目が離せない状況、情勢も続いている。米中摩擦は、両国間、そして米国内でも大統領と議会の間での応酬、駆け引きがみられ、米国・Semiconductor Industry Association(SIA)からは関税措置は逆効果を招くものとのステートメントが出されている。半導体市場を引っ張るメモリについて、価格上昇の飽和ないし低下が見られている一方、主要プロセス技術について歩留まり問題があらわれて予断を許さない状況も生じている。
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