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2021年12月の半導体製造装置販売額は大きな2桁成長、22年も好調に

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2021年12月における日本製・北米製半導体製造装置は前年同月比で共に大きな二けた成長を遂げた。日本製が前年同月比71%増の3033億6600万円、北米製は同46.1%増の39億1730万ドルとなった。北米製が前月比0.46%減となっているがほとんど横ばいと見てよい。その理由は以下の通りである。

日米半導体製造装置販売額推移

図1 日本製および北米製の半導体製造装置販売額の推移


北米製の半導体製造装置の販売額は、実は先月発表された数字(参考資料1)とは違う。先月の暫定値は39億1390万ドルであった。これは暫定値であり、集計した数字データをまだ正確に検査していなかった。米国時間1月25日に発表された12月の数字は、暫定数字の39億1390万ドルよりも大きい39億3530万ドルと修正されていたのである。元の暫定的な数字よりも2140万ドルも上振れしたため、11月との数字の比は低下した。

もちろん、日本時間の今日発表された数字も暫定的なものであるため、来月発表される場合はもっと多いかもしれない。つまりこの程度の計算する時の誤差は付きまとう訳であるから、厳密には減少したというより、ほぼ横ばいと考える方が適している。ちなみに11月の暫定値と12月の暫定値を比べると、0.09%プラスになる。つまり1%未満の数字で議論しても意味がないということになる。

むしろ日本製半導体製造装置の3カ月の移動平均値で3000億円を超えたことの方が意味はある。2021年の3月には単月で突出したため、3カ月の移動平均で表される5月まで大きくなり、その時は3000億円を超えたが、その他の月は減少し、その後少しずつ上がってきた。年度末の特別の数字が影響したものだったが、今回の12月は前月比で7.7%増と特別大きくなったわけではなく、着実な成長だと言える。

SEMIの会長であるAjit Manocha氏は「2021年の北米の半導体製造装置が初めて毎月30億ドルを突破し、年末には40億ドルに近づいた。このことは、空前の需要増と装置メーカーの極めて優れた生産を示している」と語っている。

UMCは今年30億ドルの設備投資を表明しており、TSMCは400〜440億ドルを予定している。しかも、2022年の第1四半期の売上額は2021年の第4四半期よりも大きいという見通しを発表しており、今年も半導体製造業界は需要が旺盛となり、半導体製造装置は2022年もプラス成長は間違いない。

参考資料
1. 「日本製、北米製の半導体製造装置、共に上昇傾向が続く」、セミコンポータル (2021/12/24)

(2022/01/26)

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