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日本製、北米製の半導体製造装置、共に上昇傾向が続く

2021年11月の日本製および北米製半導体製造装置販売額は、共に前年同月比、前月比ともプラス成長を示した。日本製は前年同月比58.3%増、前月比3.6%増の2815億8900万円、北米製は同50.6%増、同5.0%増の39億1390万ドルとなった。これはSEAJ、SEMIがそれぞれ発表した3カ月の移動平均値である。

図1 日本製および北米製の半導体製造装置販売額の推移

図1 日本製および北米製の半導体製造装置販売額の推移


SEMIプレジデント兼CEOのAjit Manocha氏は、「強い上昇の推移が続いており、11月も新しい記録を樹立した。サプライチェーンの変化が続く中でも、空前の記録が続いている」と述べている。21日のセミコンポータルFreeWebinar「2021年総括と半導体・製造装置の中国向け輸出の実態」(参考資料1)で服部毅氏が述べているように、中国向けの製造装置が順調に日米とも伸ばしているようだ。

販売額は、経理上入金が確認され売り上げが立った時点での数字であるため、さまざまな手続き上デコボコが出てくることはやむをえないが、グラフを眺めている限り継続して増加傾向になることが見て取れる。日本製に関しては、年度末(3月)に売り上げが立ったため、3月の単独月では突出した数字となり、3カ月の移動平均でならしても3月の数字が大きすぎたために急激な伸びとして引きずられてしまった。

むしろ、昨年末から今年1年全体を大きく見ると順調にプラス成長の波が続いていることがわかる。けん引しているユーザーは中国企業である。これはApplied Materials、東京エレクトロンの四半期ごとの決算報告に地域別の売り上げが書かれており、両社とも地域別売上額で最大の地域は中国であることから、そういえる。この傾向はまだ続きそうだ。北米では40億ドル、日本製でも3000億円を突破するのは時間の問題かもしれない。


参考資料
1. 2021年の総括と半導体・製造装置の中国向け輸出の実態〜SPI会員限定Free Webinar(12/21)、(20212/23)

(2021/12/24)
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