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2021年第3四半期における世界半導体販売額は過去最高を更新

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2021年第3四半期における世界半導体企業のトップ15社の予想が市場調査会社のIC Insightsから発表された(参考資料1)。上位15社の合計成長率は、前四半期比7%増と大きく依然として需要増を示している。特にかき入れ時のクリスマスシーズンを前に5Gスマートフォンを見据えたメーカーが業績を伸ばすと見ている。

Top 15 Semiconductor Sales Leaders 3Q21 Forecast, $M / IC Insights


図1 2021年第3四半期を見込んだ世界半導体メーカートップ15社 出典: IC Insights


中でも5Gスマホ需要が大きく立ち上がると見られ、スマホ関係とメモリメーカーの2桁成長が見込まれている。メモリメーカーでは、1位のSamsungが10%成長、4位SK HynixとMicronも10%成長、キオクシアは11%成長が見込まれ、5Gスマホの需要関係ではAppleが13%成長、Qualcomm12%成長、16位のソニーが34%増と期待されている。ただ、中国市場に強いMediaTekが2%増しか伸びないようだ。メモリはデータセンターのサーバや企業向けサーバ、5Gはスマホだけではなく、基地局も需要が伸びている。唯一のマイナスがIntelだけであり、企業データセンター売り上げが落ちている。

TSMCは、5Gスマホに使われる5nm/7nmプロセスの売り上げ増加が期待される。前四半期(2021年第2四半期)では売り上げの約半分を占めていた。第3四半期には前四半期比11%増、第4四半期はさらに4%増となり、通年で前年比24%増になる、とIC Insightsは見積もっている。

TSMCを活用するファブレス半導体のAMDは、2020年第2四半期以来ずっと急成長を続けており、第3四半期は前四半期比6%成長だが41億ドル、第4四半期は42.3億ドルと伸ばし、今年は前年比60%の成長を遂げそうだという。

世界の半導体企業全体では2021年通年で24%成長になりそうだとIC Insightsは見ている。

参考資料
1. "3Q21 Earnings Outlooks Bode Well for Most Leading Semi Suppliers", IC Insights (2021/09/10)
2. 「ファウンドリも含めた直近の世界半導体トップ10社ランキング」、セミコンポータル (2021/08/24)

(2021/09/14)

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