AI半導体関連:新機軸、生産増強、米中の新たな摩擦、ボトルネック
先行き懸念が株価はじめあらわれては収まる感じ方がある中、AI(人工知能)関連需要の高まる一途の見え方を受けて、AI半導体関連のさまざまな切り口の動きが見られている。AI関連システムの次世代仕様に向けて、Nvidiaそしてメモリ半導体サプライヤはじめ新たな取り組みが相次いで打ち上げられている。Elon Musk氏のTerafabも一つ、生産増強に向けた進捗模様も、引き続きあらわれている。DeepSeekを巡る米中の応酬、韓国勢の中国メモリ工場での製造装置導入に立ちはだかる米国の規制など、米中はじめ新たな摩擦模様が見られている。そして、先端実装の展開、労働力の不足など今後に向けてボトルネックとなりそうな要因がさらに顕在化してきている。
≪見逃せない今後の推移&展開≫
まずは、各社の新機軸の打ち上げ関連である。
[Nvidiaの「NVHBM」]
◇Samsung, Micron, Hynix to use TSMC base dies for NVHBM―Reports: Nvidia requests TSMC's base dies for its NVHBM (10月19日付け Electronics Weekly (UK))
→1)Seoul Economic Dailyの報道によると、NvidiaはSamsung、SK HynixおよびMicronの各社に対し、同社独自のHBM(高帯域幅メモリ)である「NVHBM」の製造において、TSMCの3nmプロセスで製造されたベースダイを使用するよう要請した。
2)報道によれば、NvidiaはMicron Technology、SK HynixおよびSamsung Electronicsの3社に対し、同社独自のHBMの製造にTSMC製のベースダイを採用するよう求めている。この3nmプロセス採用の要請は、標準化を目的としたものだ。Nvidiaは、NVHBMがHBM4Eと比較して、より高い帯域幅と低い消費電力を実現できるといった利点があると強調している。
◇[News] NVIDIA Reportedly Pushes TSMC 3nm NVHBM Base Dies for Samsung, SK hynix, Micron, Uniting Foundry Rivals (10月19日付け TrendForce)
→9月にZDNetが報じた通り、サムスンはカスタムHBMに関して、自社のファウンドリ部門と競合であるTSMCの双方にベースダイの製造を委託するという二本立ての戦略を進めている。ソウル経済新聞の新たな報道は、この戦略をさらに裏付けるものだ。同紙によると、NVIDIAはサムスン、SKハイニックスおよびマイクロンに対し、8月に発表した「NVHBM」のベースダイ製造において、TSMCの3nmプロセスを採用するよう要請したという。
[SynapticsとGoogleの「xMCU」]
◇Edge AI MCU Features Multimodal Compute, Tiered Memory―Google, Synaptics debut xMCU for advanced edge AI (10月21日付け EE Times)
→1)*新たなMCU(マイクロコントローラー)が登場した。これは、AIネイティブなアクセラレーション機能と、数百メガバイトまで拡張可能な広帯域DRAMを統合したもの。
*絶えず進化を続けてきたマイクロコントローラーは、今、新たな転換点である「エッジAI」の時代を迎えている。この新しいMCUは、クラウドベースのモデルを従来のMCU環境へと持ち込むことで、エッジAIの活用を可能にする。
2)SynapticsとGoogleは、AIネイティブな演算機能と広帯域DRAMを統合したマイクロコントローラーを発表した。本製品は、AI搭載のウェアラブル機器や産業用システム向けに設計されている。Synapticsの「Torq AI」エンジンとGoogleの「Coral」ニューラル・プロセッシング・ユニット(NPU)を搭載した「Astra SR200」シリーズのxMCUは、デバイス上での複雑なAIモデルの実行をサポートし、最大で毎秒400ギガ回(400 GOPS)の演算性能を実現する。
◇Google and Synaptics launch xMCUs (10月21日付け Electronics Weekly (UK))
→*SynapticsとGoogleは「xMCU」を発表した。これは、AIネイティブな異種コンピューティングおよびアクセラレーション機能と、数百メガバイトまで拡張可能な広帯域カスタムDRAMを統合したMCUである。このアーキテクチャにより、より大規模なAIモデルや、より高度で多様なマルチモーダル・ワークロードを、すべてデバイス上で実行することが可能になる。
*xMCUの「Astra SR200」シリーズは、AI搭載ウェアラブル機器、バッテリー駆動のセンシングデバイス、コネクテッドカメラ、ストリーミング機器、ならびに産業用のビジョン(画像認識)および音声システム向けに設計されている。
[SK Hynixの「iHBM」]
◇SK hynix Starts Discussing Mass Production Plans For iHBM Memory Chips That Aim To Improve Heat Resistance By 30%, Says Report―SK Hynix plans to mass-produce next-gen iHBM (10月21日付け Wccftech)
→1)*SKハイニックス、次世代HBM「iHBM」を巡り業界パートナーと協議か
*HBMの先駆的メーカーである韓国のメモリ大手、SKハイニックスが、次世代HBM「iHBM」について、サプライチェーンのパートナー企業と協議を行っていると報じられている。従来のHBMは、DRAM層をベースダイの上に積み重ねる構造をとっているが、ヒートシンクや水冷クーラーがスタックの最上部に配置されるため、放熱に課題を抱えていた。この制約を克服するため、SKハイニックスはHBMパッケージ内に冷却要素を直接組み込み、放熱性能の向上を図っている。
2)SKハイニックスはサプライチェーンのパートナー企業と協力し、冷却要素を統合することで放熱性能を30%向上させた次世代HBM「iHBM」を開発している。同社はこの技術をHBM5チップに採用する計画であり、製造には「Mass Reflow-Molded Underfill」技術を活用する予定である。
[Infineonの「ModusToolbox AI Assistant」]
◇Infineon adds AI-powered development assistant to ModusToolbox ecosystem―Infineon AI assistant targets microcontroller code accuracy (10月21日付け New Electronics (UK))
→1)インフィニオン テクノロジーズは、同社のマイクロコントローラー製品向けに、より精度の高いコードを生成できるよう支援することを目的として、Microsoft Visual Studio Code用「ModusToolbox AI Assistant」をリリースし、ソフトウェアプラットフォーム「ModusToolbox」を拡充した。
2)Infineon Technologiesは、同社のソフトウェアプラットフォーム「ModusToolbox」を強化する「ModusToolbox AI Assistant for Microsoft Visual Studio Code」を発表した。この拡張機能は、ハードウェア固有のコンテキストを提供することで、Infineonのマイクロコントローラー「PSoC Edge」および「PSoC Control」向けに正確なコードを生成できるよう開発者を支援する。これにより、一般的なAIツールでは物理ハードウェアに対応した適切なコードを生成できないという、よくある課題が解消される。
[NvidiaのRubin Ultraプラットフォーム]
◇NVIDIA To Connect 576 Rubin Ultra GPUs Using CPO To Create One Giant GPU With The “Highest Performance per Watt” on the Planet Next Year To Drive 10 Trillion-Parameter AI Models―Nvidia unveils Rubin Ultra for AI model support (10月22日付け Wccftech)
→1)NVIDIAは、Rubin Ultra GPUsでCPOに全力で取り組み、ラック規模を最大576チップまで拡張し、単一GPUとして動作させることで、最高のパフォーマンス/ワットを実現した。
2)NVIDIAは、次世代のco-packaged optics(CPO)とNVLinkで接続された576個のGPUsを搭載したラック規模のソリューション、Rubin Ultraプラットフォームを発表した。Vera Rubin Ultra NVL576は、最大1テラバイトのHBM4Eメモリを搭載し、FP4推論で15エクサフロップス、FP8学習で5エクサフロップスの性能を発揮する。このプラットフォームは、10兆を超えるパラメータを持つAIモデルをサポートするように設計されている。
[AMDの「iGPU」]
◇AMD’s HIP-RT 3.2.0 Update Adds Three New Medusa APU iGPUs, Mixing RDNA 4m With RDNA 3.5―AMD's HIP-RT update supports Medusa APUs with RDNA mix (10月22日付け Wccftech)
→1)AMDの次世代iGPU(Integrated GPU:CPUなどに内蔵された統合型GPU)トリオがHIP-RTライブラリに追加、Medusa APUのサポートも順調に進展
2)Advanced Micro Devices(AMD)は、HIP Ray Tracingライブラリをバージョン3.2.0にアップデートし、RDNA 4mおよびRDNA 3.5アーキテクチャに基づく統合GPUを搭載したMedusa APUsのサポートを追加した。今回のアップデートで、GFX1171、GFX1170およびGFX115Eの3つのiGPU IDsが追加される。
次に、生産増強に向けた現下のサプライチェーンの充実を図るElon Musk氏およびNvidia関連の動きである。
◇Elon Musk says ASML and other critical semiconductor equipment suppliers will expedite shipments to Terafab - facility targets volume chip production by Q3-Q4, 2028, in 'highly aspirational' timeline―Musk: ASML to expedite Terafab equipment shipments (10月21日付け Tom's Hardware)
→1)イーロン・マスク氏が率いるAI関連企業は、NVIDIAのGPU「Vera Rubin」を44万基も搭載した巨大な学習用クラスターを構築し、2027年末までに13ギガワット規模のAI演算能力を実現することを目指している。
2)イーロン・マスク氏は、テスラとスペースXが共同で進める巨大プロジェクト「Terafab(テラファブ)」半導体製造施設について、ASMLをはじめとする重要な半導体製造装置サプライヤーが装置の出荷を前倒ししてくれたと明かした。これにより、同氏が掲げる野心的なスケジュールが支えられることになる。この発表は、10月20日にX(旧Twitter)で行われた、スペースXの2026年第3四半期決算説明会のライブ配信の中でなされた。
◇NVIDIA and Supply Chain Partners Expand Capacity to Accelerate AI Infrastructure Buildout (10月21日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→NVIDIAは本日、アクセラレーテッド・コンピューティングおよびフルスタックのAIファクトリー・プラットフォームに対する需要の拡大に対応するため、サプライチェーン・パートナー各社と連携し、世界的な製造能力を増強する計画を発表した。
NVIDIAは、Amkor Technology、イビデン、京元電子、サムスン電機、Siliconware Precision Industries、および欣興電子(Unimicron)といったパートナー各社と協力し、新規および既存のサプライヤーによる、基板、高度なパッケージング、テスト、光エンジンといった重要な製造能力の拡大を支援する。これにより、NVIDIAのグローバル・サプライチェーンの強靭性と冗長性が強化される。
米中はじめ新たな摩擦模様が、いろいろな切り口で見られている。
[中国のメモリ工場向け装置]
◇SK Hynix needs a Trump 2027 deal to expand its Dalian NAND fab (10月17日付け Asia Times)
→*中国の国営メディアは、韓国の半導体大手が来年、中国国内での生産能力を拡大するために、高性能な製造装置を輸入する許可を取得できることを期待している。
*トランプ政権が昨年、包括的な許可制度を撤廃したことを受け、韓国のメモリ半導体メーカーは、中国の工場で米国製の最先端製造装置を引き続き使用・導入していくために、年内に新たな米国政府の許可を取得しなければならない。
◇Exclusive-Samsung, SK Hynix upgrading China plants to make more advanced chips, people say (10月21日付け live.euronext.com)
→サムスン電子とSKハイニックスが、中国にある工場をアップグレードし、より高度なメモリチップの生産体制を整えようとしていることが、計画に詳しい4人の関係者の話で明らかになった。この動きは、急成長する中国の競合他社に対抗し、AI関連の膨大な需要に応えることを狙いとしている。
中国の技術進歩を鈍らせることを目的に、米国が2022年から一部の半導体製造装置に対して輸出規制を導入して以来、中国事業にどれだけの投資を行うかという問題は、韓国の半導体大手2社にとって頭の痛い課題となっている。
[中国ハイテク大手のNvidia製品発注]
◇Sources: Chinese tech giants place massive Nvidia orders (10月20日付け Reuters)
→関係筋によると、Alibaba, ByteDanceおよびTencentの3社は、米国の輸出規制に対応するため、総額$35 billionを超えるNVIDIA製グラフィックスカード「RTX PRO 5500」を合計300万枚以上発注した。輸出規制に適合したこのチップに対する需要は、中国におけるAIコンピューティング能力の不足を浮き彫りにすると同時に、貿易制限下にあってもNVIDIAが依然として重要な存在であることを示している。しかし、NVIDIAは生産上の制約から、これらの注文のうちごく一部しか履行できない可能性があることを示唆している。
◇ByteDance, Alibaba and Tencent order $35 billion of Nvidia chips: Reuters (10月20日付け Yahoo/Investing.com)
→ロイター通信によると、Nvidiaは顧客に対し、中国のテクノロジー企業からの需要が計画生産能力を上回っているため、RTX PRO 5500グラフィックスカードの注文をすべて履行できるとは保証できないと伝えた。
同報道によると、ByteDance、アリババ・グループ、Tencentの3社は、合計300万枚を超える「RTX PRO 5500」を注文しており、その総額は$35 billionを超えている。なお、同カードの価格は1枚あたり約$11,400となっている。
◇ByteDance, Alibaba and Tencent Place $35bn+ of Nvidia Chip Orders (10月20日付け CEO Today)
→ByteDance、AlibabaおよびTencentの3社は、NVIDIA製のグラフィックスカードを総額$35 billion以上発注した。中国の主要テクノロジー企業各社は、AI向けの計算能力を確保しようと競い合っている。
[中国系の摩擦&リスク]
◇中国系を事実上排除 データ拠点、国が安全認証 来年度にも 重要情報を保護 (10月20日付け 日経)
→政府はデータセンター(DC)やクラウドの安全性に関して認証制度を創設する。金融や医療など重要な個人情報を扱う企業には国が認証したサービスを使うよう促す。中国やロシアなどの影響下にある企業を事実上排除する仕組みになる。
総務、経済産業両省が2027年度以降に導入する。認証制度は国内に立地するDC事業者、国内にサーバーを保有するクラウドサービスの提供者を対象にする。
◇Why Anthropic has a major China problem ahead of its blockbuster IPO (10月21日付け South China Morning Post)
→*低コストな中国製AIモデルへの需要急増が投資家の間に動揺を広げており、シリコンバレーで「甚大な資本毀損」が起きるのではないかと懸念する声も上がっている。
*米調査会社Hedgeye Risk Managementによると、中国製AIモデルの人気が高まっていることは、大型新規株式公開(IPO)を控えたAI企業アンソロピック(Anthropic)にとって、重要なリスク要因として浮上している。
◇米政府機関、ディープシーク排除 (10月21日付け 日経)
→米国土安全保障省は19日、連邦政府の民生部門で中国のAI新興、DeepSeekの製品やサービスを使用することを禁止したと発表した。国家安全保障上重要な情報の漏洩といったリスクにつながる可能性があるとして排除を決めた。ディープシークを用いて開発された第三者サービスも対象とした。新たな調達を禁止するだけでなく、導入済みのディープシーク製品とサービスも情報システムから削除するよう求めた。
◇ディープシーク排除批判 中国、米政府機関の発表に (10月22日付け 日経)
→中国商務省は20日、米国政府が政府機関でAI新興のDeepSeekの使用を禁じたことを批判する声明を発表した。「米中首脳間が達成した重要な共通認識を顧みないものだ」と言及した。
[中国向けAIサービス]
◇アップル、中国でAI 新型に搭載 テスト版、今月にも iPhone (10月22日付け 日経)
→米アップルが10月中にも中国でAIサービス「アップルインテリジェンス」のテスト版を提供すると中国メディアが報じた。リアルタイム翻訳や文章作成ツールなどが含まれる。規制当局の承認を得たという。
澎湃新聞がティム・クック会長のインタビューとして伝えた。新型の折り畳み型スマートフォン「iPhone Duo」に搭載を見込む。AIモデルには、中国向けアップルインテリジェンス用のモデルや中国ネット大手アリババ集団のモデルが使われるもようだ。
[希土類元素を使用しない代替装置]
◇TSMC is seeking chipmaking equipment that doesn't contain Chinese rare-earth magnets - asks suppliers to provide alternative motors as export controls threaten fab operations―TSMC seeks equipment without Chinese rare-earth materials―China accounts for 95% of finished permanent magnets (10月22日付け Tom's Hardware)
→1)世界最大の半導体受託製造企業であるTSMCは、中国が支配する材料への依存度を低減し、中国の輸出規制による工場操業の中断を回避するため、希土類元素を使用しない代替装置を模索している。ロイター通信が10月22日に報じた関係者の話によると、台湾の同社は、希土類元素を必要としないモーターを搭載した工場自動化装置の供給が可能かどうか、装置サプライヤーに打診を開始したという。
2)TSMCは、中国への依存度を低減し、輸出規制による操業中断を回避するため、中国産希土類磁石に依存しない半導体製造装置を求めている。中国は希土類市場を支配しており、完成品永久磁石の95%を占めている。
TSMCは代替モーターを模索し、サプライヤーと協力して工場操業への影響を最小限に抑えるよう努めている。
◇TSMC seeks factory-equipment alternatives (10月23日付け Taipei Times)
→TSMCは、工場設備における希土類元素の代替品を検討していると、関係者3人が明らかにした。これは、世界最先端の半導体を製造する工場において、中国政府の輸出規制が操業を阻害するリスクを軽減することを目的としている。
最後に、ボトルネックとなりそうな先端実装、電力消費および人材の手当て関連の内容である。
[先端実装]
◇Amkor Korea commences expansion of Gwangju semiconductor facility (10月19日付け Global Sources)
→Amkor Technology Koreaは光州工場の拡張に着手した。
これは、AIやハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)向けなどの先端半導体パッケージング分野へ本格的に進出する動きを示すものだ。
◇Unimicron Warns of IC Substrate Crunch: Up to 30-Month Equipment Lead Times, 20% Material Gap in 2027 (10月20日付け TrendForce)
→AIアクセラレータの需要拡大に伴い、CoWoSやEMIBといった高度なパッケージング技術の採用が進む中、重要な材料や製造装置において供給のボトルネックが広がっている。『財訊』や『経済日報』が、台湾の主要IC基板メーカーである欣興電子の話として報じたところによると、一部の主要な製造装置ではリードタイムが30ヶ月にまで延びているほか、重要な材料については2027年に20%の供給不足が生じる可能性があるという。
[電力消費]
◇[Taiwan Chip News] TSMC-Fueled Power Demand... Taiwan's Semiconductor Industry to Use Twice as Much in 10 Years (10月19日付け The Asia Business Daily)
→*半導体関連産業の電力消費量、520億kWhから1100億kWhへ増加する見通し全電力消費量に占める半導体関連の割合は18%から30%へ上昇へ
*TSMCは3nm未満の先端プロセスへの投資を強化世界最大のファウンドリであるTSMCをはじめとする台湾の半導体産業において、電力消費量が今後10年間で2倍以上に増加する見通しである。先端半導体製造工場の拡大やAIサーバー産業の成長に伴い、2035年までに、半導体関連産業が台湾の総電力消費量の約30%を占めることになると予測されている。
◇Semiconductor industry's electricity use hits record (10月22日付け Taipei Times)
→台湾の半導体産業による電力消費量が先月、初めて4.5テラワット時(TWh)を突破し、過去最高を記録した。台湾総合研究院(TRI)が昨日明らかにしたところによると、この記録は、AIに対する需要が予想を上回る強さを見せたことによるものだという。
[人材の手当て]
◇Community Colleges Put New Workers Into Semiconductor Jobs Fast―TSMC, Intel, and others need the colleges to train technicians (10月20日付け IEEE Spectrum)
→米国の半導体産業は活況を呈しているが、業界関係者の間では、国内の労働力がそれに対応できる態勢にないのではないかという懸念が広がっている。全米マイクロエレクトロニクス教育ネットワーク(NNME)が7月に行った試算によると、2030年までに米国で行われる製造、設計、材料、およびパッケージング施設への投資によって、18万9000人分の新たなフルタイムの半導体関連雇用が創出される見込みである。しかし、それに応えられる労働力の供給は、約6万2000人にとどまるという。
AI需要の市場の推移とともに、これらの切り口の今後の反応&動きにも目が離せないところである。
激動の世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。
□10月19日(月)
中国の7〜9月のGDPの伸びが、目標の加減となっている。輸出関連は好調なデータが発表されている。
◇中国実質GDP、7〜9月4.5%増 政府通年目標の下限 (日経 電子版 12:02)
→中国国家統計局が19日発表した7〜9月の国内総生産(GDP)は、物価の変動を調整した実質で前年同期比4.5%増えた。4〜6月は4.3%増だった。輸出は好調だったが、内需不足を背景に消費と投資がさえなかった。
7〜9月の前年同期比の増加率は政府が2026年通年の成長率目標として掲げる「4.5〜5.0%」の下限にとどまった。
□10月20日(火)
中3日はAI、ヘルスケアなど買われて上げたが、はじめと終わりは景気に敏感となって下げる展開となった今週の米国株式市場である。
◇NYダウ続落36ドル安、景気敏感株に売り AI関連に押し目買い (日経 電子版 05:55)
→19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、終値は前週末比36ドル38セント(0.06%)安の5万1966ドル03セントだった。景気敏感株の一部に売りが出た一方、AI関連銘柄に押し目買いが入った。
前週に投資家のリスク回避姿勢が強まった局面で資金が流入したディフェンシブ銘柄や消費関連の一部が下げた。
□10月21日(水)
◇NYダウ反発529ドル高、米3Mが大幅高 ヘルスケア株に買い (日経 電子版 05:41)
→20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、終値は前日比529ドル85セント(1.01%)高の5万2495ドル88セントだった。決算を発表した銘柄のほか、ヘルスケアや消費関連株などを中心に買いが入った。米原油先物相場が下げに転じたことも、主力株への買いを誘った。
□10月22日(木)
我が国の戦略17分野における半導体およびAIの位置づけである。
◇高市戦略17分野に順序づけ 短期は半導体・ゲーム、中期はAI・水素―高市政権、戦略17分野を順序づけ 半導体・水素など事業段階で3分類―事業段階に応じて3分類 (日経 電子版 05:00)
→高市早苗政権は2026年末、戦略17分野への投資の道筋を示す5カ年計画をつくる。17分野を時間軸で分けて政府投資や支援策を決める。半導体やAIなど各企業が長期にわたって投資計画を考えられるようにする。
◇NYダウ、続伸し360ドル高 NVIDIAなどAI関連に幅広い買い (日経 電子版 05:39)
→21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、終値は前日比360ドル21セント(0.68%)高の5万2856ドル09セントだった。AI関連銘柄が幅広く上昇し、ダウ平均を押し上げた。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、スペースXが一時12%あまり上昇した。20日発表した2026年7〜9月期決算は、売上高や1株利益が市場予想を上回った。
□10月23日(金)
◇米ナスダック急落2.6%安 メタは一時8%安、AI巨額投資に警戒再燃 (日経 電子版 06:35)
→22日の米国株式市場でテクノロジー株が急落した。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は前日比2.6%安に沈んだ。AI関連投資の回収可能性に対する警戒感が再燃した。中東情勢の緊迫を警戒してリスク回避の動きも株安に拍車を掛けた。
□10月24日(土)
◇NYダウ反落、652ドル安 原油高で景気敏感・消費銘柄に売り (日経 電子版 05:36)
→23日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日ぶりに反落し、終値は前日比652ドル82セント(1.2%)安の5万2215ドル16セントだった。原油価格が上昇し、景気敏感株や消費関連株の一角に売りが出た。取引時間中の下げ幅は一時800ドルを超えた。
≪市場実態PickUp≫
【インテル関連】
米国の半導体製造の革新を目指す取り組みはじめ、現下の動き&内容が以下の通りである。
◇Intel asks FCC for waiver to buy foreign robots - chipmaker’s automated guided vehicles could run afoul of agency’s sweeping robot ban―Intel is seeking a waiver from the FCC's foreign robot ban―These robots move chips between tools and sections of the fab. (10月20日付け Tom's Hardware)
→1)インテルは米連邦通信委員会(FCC)に対し、同社の製造工場において、最先端チップの製造に不可欠なシリコンウェハーや各種資材、容器、および消耗品などを搬送するために使用しているautomated guided vehicles(AGV:無人搬送車)について、例外措置を設けるよう要請した。ブルームバーグによると、同社は、自社のAGVがFCCの「対象リスト(Covered List)」に追加されたことで、外国製ロボットに対する包括的な禁止措置の対象となってしまうことを懸念している。
2)インテルは、半導体製造に不可欠な機器を引き続き利用する必要があるとして、外国製の高度なロボットを対象とした最近の禁止措置に対し、例外を設けるようFCCに要請した。インテルは申請書の中で、半導体工場内で資材の搬送に使用しているAGVが、この禁止措置の影響を受ける可能性があるとの懸念を表明している。
◇Intel Asks FCC to Allow Upgrades for Banned Foreign Robots (10月20日付け Bloomberg)
→インテルはFCCに対し、外国製の高度なロボット機器を対象とした最近の禁止措置について、例外を設けるよう要請した。同社は、米国の半導体製造に不可欠な「ニッチな」機器を引き続き利用できるようにする必要があると説明している。
◇[News] Intel Claims Industry's Only High-Volume 300mm InP Silicon Photonics Capability as CPO Gains Momentum (10月20日付け TrendForce)
→AIやHPCの分野で広帯域な光インターコネクトの需要が高まる中、インテルはシリコンフォトニクス関連の能力を拡充している。Wccftechによると、インテルは「Open Compute Project (OCP) Global Summit 2026」において、300mm径のリン化インジウム(InP)を用いたシリコンフォトニクス製品を、業界全体に向けて大規模に供給できる唯一のファウンドリであると主張した。この技術は、AIおよびHPC用途における次世代のnear-package optics(NPO)やCPOを支えることを目的としている。
◇Intel installs production tools at Fab 62 in Arizona, provides updates on Ohio chip fab ? confirms High-NA EUV for High Volume Manufacturing―Intel begins tool installation at Arizona's Fab 62―Intel's American semiconductor operations are a step or two ahead of the competition. (10月21日付け Tom's Hardware)
→1)インテルは水曜21日、アリゾナ州の「Fab 62」において製造装置の搬入を開始したと発表した。同工場は2028年後半の量産開始に向けて順調に進んでいる。また同社は、オハイオ州の製造拠点「Ohio One」における進捗状況を報告したほか、高開口数(High-NA)EUV(極端紫外線)リソグラフィ技術を量産プロセスに導入したことを確認した。さらにインテルは、最先端のプロセス技術の研究開発、高度なパッケージング技術、そしてフォトマスクの製造能力に対して米国で継続的に投資を行っており、これにより競合他社に対して優位な立場を確保している。
2)インテルはアリゾナ州の「Fab 62」で製造装置の搬入を開始し、2028年後半の量産開始を目指している。また同社は、オハイオ州の製造拠点「Ohio One」の進捗状況を報告するとともに、High-NAEUVリソグラフィ技術を量産プロセスに導入したことを明らかにした。
◇Building America’s Capacity to Innovate (10月21日付け 3D InCites・IMAPS Content Platform)
→Intel Foundryのexecutive vice president and chief technology and operations officer、Naga Chandrasekaran氏記事
*研究開発から大量生産に至るまで、インテルは、次なるイノベーションの時代に向けて米国が必要とする能力の構築を支援している。
*半導体は私たちの日常生活に深く浸透しており、多くの人はその存在を意識することさえない。しかし、私たちが持ち歩くデバイス、運転する自動車、頼りにしている医療システム、そして私たちを取り巻くインフラのすべてが、半導体によって動いている。コンピューティング能力に対する需要は、かつてないほどの速さで増大している。
◇Intel hits construction milestone at Ohio chip fab that’s at least 5 years behind schedule (10月21日付け CNBC)
→*インテルのオハイオ州における最初の工場は、当初2025年の生産開始が見込まれていたが、現在は2030年または2031年の稼働を目指している。
*インテルによると、アリゾナ州の次期工場では建設および製造装置の搬入が進められており、2028年末までの稼働が見込まれている。
*SKハイニックスとの協議も報じられており、これが実現すればオハイオ州の拠点にメモリ生産が導入される可能性があるが、現時点で合意には至っていない。
【TSMC関連】
海外の新設工場の運営はTSMC自身で行う、と改めてあらわされている点が特に印象的な以下の同社関連である。
◇TSMC's global buildout faces crucial capital efficiency test (10月16日付け Asia Times)
→*TSMCは、チップ事業の売上高の伸びが設備投資額を上回ると見込んでいる。しかし、需要があるというだけで、海外に新設される工場が台湾の拠点と同等の経済性を実現できるとは限らない。
*TSMCは、海外での製造展開によって2026年の連結売上総利益率が2ポイント近く低下すると予想しており、その影響は、海外展開計画が進むにつれて3?4ポイントにまで拡大する見通しである。
◇[News] After TSMC's 3Q26 Earnings: Key Brokerage Takeaways as 2028 Capex Forecasts Reach US$105B (10月16日付け TrendForce)
→TSMCが強気な決算発表を行い、2026年の売上高成長率見通しを前年比44%に引き上げ、2026年第4四半期も過去最高の四半期になると予測したことを受け、海外の証券会社は概ね楽観的な見解を示している。つまり、利益率を除けば、すべてが好調に見えるというものだ。
特に注目すべきは、TSMCが今後3年間で設備投資を大幅に増やすと示唆したことを受け、アナリストらが2027〜2028年の設備投資予測を修正したことで、最も楽観的な予測では$105 billionに達している点だ。
◇TSMC eyes adding facilities in Texas (10月16日付け Taipei Times)
→*「TERAFAB」構想について、TSMCのCEOであるC.C. Wei氏は、日本や欧州でのモデルと同様に、その工場はTSMC自身が運営しなければならないという原則を強調した。
*TSMCは昨日、テキサス州におけるウェハ生産能力の確保について、ある顧客と協議を行っていることを明らかにした。
これは、AI向けチップに対する顧客からの急激な需要に応えるため、アリゾナ州に続く米国での製造拠点をさらに拡大する可能性があることを示唆している。
◇Apple More Likely To Introduce Its First 1.4nm Chips In Two Years As TSMC Races To Mass Production Stage In H1 2028, Trying To Prevent AI Outstripping Supply ―Analysts watch Apple, TSMC on 1.4nm node amid AI crunch (10月18日付け Wccftech)
→1)AIブームは、Appleにとって、TSMCが製造する業界初の1.4nmプロセスSoCを発表する絶好の機会をもたらす一方、この巨大テック企業にとっては供給リスクを伴うものでもある。
2)アナリストらは、Appleが2年後に「A22 Pro」を投入すると予測している。これは、TSMCが2028年前半の1.4nmチップ量産開始を目指して取り組んでいることに関連している。AI分野からの最先端チップに対する需要によりTSMCはプレッシャーにさらされており、同社は「A14」(オングストローム世代)の試験生産をまもなく開始する見通しだ。
◇TSMC expands Taiwan chipmaking capacity with new 3nm fab (10月20日付け Cleanroom Technology)
→*半導体メーカーである同社は、顧客需要に応えるため、台湾・台南に半導体製造工場を増設する。量産開始は2028年前半を予定している。
*TSMCは、台湾・台南に3nmプロセスを採用した半導体製造工場を新たに追加することを決定した。同社のCEOであるC.C. Wei氏は、10月15日に開催された2026年第3四半期決算説明会において、この決定を明らかにした。
ウェイ氏は、「顧客からの強い需要を受け、台南に3ナノメートル製造工場を増設することを決定しました。2028年前半の量産開始を予定しています」と述べた。
◇Donovan’s Deep Dives: TSMC’s record-breaking investments are transforming Arizona (10月22日付け Taipei Times)
→*TSMCによる巨額の投資は、単に半導体工場をフェニックスにもたらしただけではない。台湾からの家族や企業が、同地域の文化的景観を塗り替える一助となっているのだ。
*10月5日、Lin Chia-lung外交部長はアリゾナ州を訪れ、フェニックスに「台北経済文化弁事処(TECO)」を開設した。これは、米国における台湾の事実上の領事館としては14番目の拠点となる。
【Hybrid Bonding関連】
オランダのASML、そして中国のNAURA、それぞれの本技術への参入である。
◇ASML eyes hybrid bonding, report finds, as Chinese firms adopt chip packaging technique―ASML looks to expand into hybrid bonding, report says (10月16日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→*ASMLは、チップの性能を向上させ得るこの技術に関連して、数十件もの特許ファミリーを出願していると報じられている。
*新たな報告によると、オランダの半導体製造装置大手、ASMLが、次世代の「ハイブリッドボンディング」技術の分野に参入している。ハイブリッドボンディングとは、チップやシリコンウェハーを直接接合することで、高密度な電気的接続を実現する技術である。中国の主要企業も、チップの性能向上を図るためにこの技術を採用している。
◇[News] China's NAURA Targets Hybrid Bonding With RMB 405M Deal as Domestic Equipment Push Accelerates (10月20日付け TrendForce)
→中国の半導体製造装置メーカー各社が、HBMやチップレット統合を支える技術への需要拡大を背景に、先端パッケージング分野への進出を加速させている。ETNewsや第一財経の報道によると、中国最大の半導体製造装置メーカーである北方華創(NAURA)は、同社の主力事業であるエッチングや成膜装置に加え、3D集積技術の能力を強化するため、ハイブリッド・ボンディングを専門とする企業を買収する計画だという。
【「PHP」欠陥】
不正アクセスで翻弄された今週であり、普段目にしている紙面から以下取り出している。
◇プログラム言語「PHP」欠陥、世界でサイト停止 AIが脆弱性発見 (10月22日付け 日経 電子版 07:34)
→世界のウェブサイトの7割に使われている開発言語「PHP」に深刻な脆弱性が見つかり、各国が対応に追われている。サイトを一時停止する企業もある。AIによるサイバー攻撃の脅威が高まる中、米当局はソフト更新を急ぐよう呼びかけた。
PHPはウェブサイトを動かすために使う開発言語の一つ。
◇PHP欠陥、銀行や通信でもサービス停止広がる みずほ銀など一部再開 (10月22日付け 日経 電子版 12:04)
→世界のウェブサイトで幅広く使われているプログラム言語「PHP」に深刻な脆弱性が見つかった問題で、22日も三菱UFJ銀行やソフトバンクなどが一部サイトやサービスを一時停止した。幅広い業界で横断的に影響が続く一方で、サービス復旧の動きも出ている。
◇PHP欠陥でサイト止めた日本、止めなかった米国 脆弱性は8月に発見―クラウド最大手アマゾン、顧客に呼びかけ (10月23日付け 日経 電子版 07:12)
→プログラム言語「PHP」で見つかった欠陥を受け、多くの日本企業がウェブサイトを一時停止した。一方、震源地の米国ではサイトを継続する企業が大半だった。先端技術を持つテック企業が政府と綿密に連携して対応した防衛体制の違いも大きい。
◇Millions of hacking attempts amid rush to patch PHP (10月23日付け Taipei Times)
→世界中の企業や政府は昨日、広く使われているPHPプログラミング言語の重大な欠陥を修正するために奔走した。サイバーセキュリティ企業は、脆弱性が公表された後、数百万件のハッキング試行があったと報告している。こうした動きは、欧州をはじめとする各国政府が水曜21日に予防措置としてウェブサイトを一時的に閉鎖し、ウェブサイト運営者がPHPソフトウェアを実行しているシステムのセキュリティ確保に奔走したことを受けてのものだ。
◇PHP脆弱性、利用サイトの半分が修正困難 バージョン古くサポート終了 (10月24日付け 日経 電子版 05:00)
→プログラム言語「PHP」に深刻な脆弱性が発覚した問題で、利用サイトの半数では運営団体の公表した修正作業が難しいことが分かった。長期間更新されていない「休眠サイト」も多数含まれるとみられ、閉鎖が急務となっている。
デロイトトーマツサイバーがウェブ技術の調査サービス「W3Techs.com」の統計をもとに推計した。
【光関連】
光電融合ブームの火付け役となっている「CPO」とあらわされているが、業界紙からの以下取り出しである。
◇NTT Consortium Developing Mass-Production Tech for Optical Chiplets (10月20日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→NTT, Inc.、NTTイノベーティブデバイス株式会社、ジャパン・セミコンダクター株式会社、古河電気工業株式会社、および新光電気工業株式会社の4社は本日、NTTイノベーティブデバイスが主導する共同研究開発提案が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」プロジェクトに採択されたと発表した。参加各社は、NTTの助言を得ながら、光チップレットの量産技術を共同開発する。
◇Scaling CPO Testing Beyond A Single Die―CPO testing evolves toward multi-site capability (10月21日付け Semiconductor Engineering)
→1)光ファイバーのアライメント、コネクタの耐久性、そして光と電気の同時試験といった要素が、大量生産における課題となっている。
2)専門家によると、CPOの試験は、シングルサイト(単一サイト)からマルチサイト(複数サイト)へと移行しつつあるが、その中で光ファイバーのアライメントが大きなボトルネックとなっている。Teradyne社、Advantest社、ISE Labs社およびKeysight Technologies社の担当者らが、堅牢な光コネクタの必要性や、電気と光を同時に接続する際の課題について議論している。
◇NTTなど、光チップレット量産 岩手に新ライン (10月21日付け 日刊工業)
→NTTやジャパンセミコンダクター(JSC、岩手県北上市)などは、光通信基盤「IOWN(アイオン)」の第3世代技術「光チップレット」の生産ラインをJSC岩手事業所(岩手県北上市)に2028年をめどに設置する。年産能力は1万台。光学部材の生産や組み立て技術で古河電気工業や新光電気工業とも連携し、量産ラインをいち早く構築する。年産能力を31年に10万台、33年に100万台に増やし、世界シェア3割を目指す。
【Appleの「iPhone Duo」】
我が国で発売された「iPhone Duo」であるが、好評な一方、納期の課題である。
◇Apple初の折りたたみ型「iPhone Duo」発売 30万円超も購入客「安い」 (10月23日付け 日経 電子版 12:30)
→米アップルが23日、同社初の折りたたみ型スマートフォン「iPhone Duo」を日本で発売した。都内の旗艦店には事前予約した消費者が列をつくった。価格は36万4800円からと高額でも、同社初の大画面に期待する声があがった。
◇「品薄」折りたたみiPhone、日米は3カ月待ち 生産面に課題 (10月24日付け 日経 電子版 05:16)
→米アップルが23日に発売した同社初の折りたたみ型スマートフォン「iPhone Duo」が世界で品薄となっている。日米の公式サイトで新規購入予約をすると、配送まで3カ月かかる。生産面での課題が報じられており、安定供給が遅れれば機会損失につながる懸念もある。
【知的財産権(IP)係争】
Nuvia買収後にNuviaのArmライセンスと開発成果をQualcommがどこまで使えるかが中心となる係争であるが、以下の評決が行われている。
◇Qualcomm Wins Key Claims Against Arm, but Damages Total Just $2 (10月19日付け EE Times)
→*この評決は、半導体業界の2大巨頭の間で4年間にわたって繰り広げられてきたIP紛争における新たな一幕であり、クアルコムの独自プロセッサを保護する一方、Armに対しては経済的な圧力をかけるものとなった。
*10月13日、米国デラウェア州連邦地方裁判所(U.S. District Court for the District of Delaware)の陪審団は、クアルコム勝訴の評決を下した。陪審団は、アームが「アーキテクチャ・ライセンス契約」に違反し、クアルコムの独自CPU「Oryon」の製品化を意図的に妨害したと認定した。
◇Arm Comments on Jury Decision in Qualcomm Trial (10月23日付け EE Times)
→*ArmのAmi Badani(アミ・バダニ)氏は、わずか2ドルの名目上の損害賠償判決を正当化の証拠として挙げている一方、チップ設計の専門家は、AIワークロードの柔軟性を確保する長期的な代替策として、RISC-Vのようなオープンアーキテクチャを指摘している。
*クアルコムとArmの紛争におけるデラウェア州連邦陪審の評決に関する最初の報道後、ArmはEE Timesに連絡を取り、IPベンダーとしての立場を明確にした。EE Timesとの電話インタビューで、ArmのCMOであるアミ・バダニ氏は、陪審の決定に対する同社の見解と、Armの次世代アーキテクチャであるv10のライセンス交渉をめぐる利害関係について語った。
【ローズビル】
かつて出向いたことがあるローズビル工場。以後、今に至る経緯を確認している。
◇Roseville Shows What It Takes to Build Semiconductor Capacity in Northern California (10月19日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→MELISSA ANGUIANO氏(Economic Development Director, City of Roseville, Calif.)記事
ボッシュは、カリフォルニア州ローズビルにある旧TSIセミコンダクターズの工場を買収した際、ゼロから工場を建設するのではなく、40年近くにわたる半導体製造の経験を持つ既存の工場を近代化することを選択した。
ボッシュは、この施設を炭化ケイ素(SiC)生産に転換するために最大$2 billionを投資しており、ボッシュにとって米国初の半導体工場となるこの場所では、現在200mmウェハーを用いたサンプル生産が始まっている。
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