セミコンポータル
半導体・FPD・液晶・製造装置・材料・設計のポータルサイト

1-3月半導体販売高、前年比23%増;リスク取り沙汰の台湾半導体関連

新型コロナウイルスによる累計感染者数は金曜29日午後時点、世界全体で5億1245万人に達し、7日前から451万人増と前週比54万人減である。警戒が怠れない我が国であるが、同様に連休に入った中国では、上海など都市封鎖(ロックダウン)から消費下押し懸念である。米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より、月次世界半導体販売高の発表が行われ、1-3月販売高が前年同期比23%増と高水準の出だしとなっている。2月の販売高に修正が施されており、注意を要する。台湾の半導体業界は、最先端はじめ世界的に製造を大きく担う一方、設計分野でも台頭著しく、台湾への過度な依存のリスクが、複雑な地政学リスクとともに取り沙汰される昨今の様相である。

≪3月および第一四半期の世界半導体販売高≫

米国・SIAからの今回の発表が、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
〇2022年第一四半期のグローバル半導体販売高が、2021年第一四半期に対して23%増−3月の世界販売高が、前月比1.1%増 …4月29日付け SIA/Latest News

Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、2022年第一四半期の世界半導体販売高総計が$151.7 billionで、前年同期、2021年第一四半期に対して23.0%増、しかし前四半期、2021年第四四半期に対しては0.5%減、と発表した。2022年3月のグローバル販売高は$50.6 billionで、前月比1.1%増であった。月次販売高の数字はWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。SIAは、売上げで米国半導体業界の99%およびnon-U.S.半導体会社の約3分の2を代表している。

「2022年第一四半期の間のグローバル半導体販売高は、依然と力強く、昨年の第一四半期と比べてすべての主要地域市場および製品カテゴリーにわたって増加している。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏は言う。「3月については、Americas地域への販売高が、前年同月比40.1%増加、すべての地域市場を引き続き引っ張っている。」

Americasでの前年同月比販売高増に加えて、Europe(25.7%), Japan(20.4%), Asia Pacific/All Other(17.9%), およびChina(17.3%)において、販売高が2021年3月に対して増加した。前月比では、Asia Pacific/All Other(2.9%), Europe(2.6%), Japan(1.4%), およびChina(1.0%)において増加したが、Americas(-1.5%)では僅かに減少した。

                         【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Mar 2021
Feb 2022
Mar 2022
前年同月比
前月比
========
Americas
8.21
11.68
11.50
40.1
-1.5
Europe
3.68
4.51
4.63
25.7
2.6
Japan
3.25
3.86
3.91
20.4
1.4
China
14.35
16.67
16.83
17.3
1.0
Asia Pacific/All Other
11.63
13.32
13.71
17.9
2.9
$41.11 B
$50.04 B
$50.58 B
23.0 %
1.1 %

--------------------------------------
市場地域
10-12月平均
1- 3月平均
change
Americas
12.14
11.50
-5.3
Europe
4.30
4.63
7.7
Japan
3.94
3.91
-0.6
China
17.16
16.83
-1.9
Asia Pacific /All Other
13.32
13.71
2.9
$50.85 B
$50.58 B
-0.5 %

--------------------------------------

※3月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2022/04/March-2022-GSR-table-and-graph-for-press-release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

今回の発表で気がついているが、前回2月の販売高について、Asia Pacific/All Other地域の値が、以下の通り★から☆に修正されている。

                         【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Feb 2021
Jan 2022
Feb 2022
前年同月比
前月比
========
Americas
8.13
12.00
11.64
43.2
-3.0
Europe
3.48
4.44
4.50
29.3
1.4
Japan
3.16
3.89
3.84
21.6
-1.3
China
13.66
17.04
16.64
21.8
-2.3
Asia Pacific/All Other
11.22
13.37
★15.86
41.4
18.6
11.22
13.37
☆13.32
18.8
-0.4
$39.64 B
$50.74 B
$52.48 B
32.4 %
3.4 %

--------------------------------------
市場地域
9-11月平均
12- 2月平均
change
Americas
11.53
11.64
0.9
Europe
4.29
4.50
5.1
Japan
3.95
3.84
-2.8
China
17.02
16.64
-2.2
Asia Pacific/All Other
13.31
★15.86
19.2
13.31
☆13.32
0.1
$50.09 B
$52.48 B
4.8 %

--------------------------------------

2022年の世界半導体販売高は、年間史上最高を大きく更新した2021年を上回れるかどうか、2021年と対比しての以下の見方を行っている。月次最高の2021年12月を若干下回った2022年1月であったが、2月は大きく盛り返して最高を更新、と1か月前に記したが、上記の修正で、以下に示すように下方修正を要している。それでも、2022年に入ってはじめの3ヶ月がすべて$50 billion台を維持して、高水準の出だしを示している。

2021年 1月 
$40.01 B
13.2 %
1.0 %
2021年 2月 
$39.59 B
14.7 %
-1.0 %
2021年 3月 
$41.05 B
17.8 %
3.7 %
2021年 4月 
$41.85 B
21.7 %
1.9 %
2021年 5月 
$43.61 B
26.2 %
4.1 %
2021年 6月 
$44.53 B
29.2 %
2.1 %
2021年 7月 
$45.44 B
29.0 %
2.1 %
2021年 8月 
$47.18 B
29.7 %
3.3 %
2021年 9月 
$48.28 B
27.6 %
2.2 %
2021年10月 
$48.79 B
24.0 %
1.1 %
2021年11月 
$49.69 B
23.5 %
1.5 %
2021年12月 
$50.85 B
28.3 %
1.5 %
$540.87 B
 
→史上最高更新
 
2022年 1月 
$50.74 B
26.8 %
-0.2 %
2022年 2月 
★$52.48 B
32.4 %
3.4 %
⇒以下の通り訂正
☆$50.04 B
26.1 %
-1.4 %
2022年 3月 
$50.58 B
23.0 %
1.1 %


週末の販売高発表ということで、業界各紙の取り上げは目にしていない現時点であるが、2021年を上回って年間販売高最高をまたまた更新できるか。いろいろ大きな問題を孕んだ世界の政治経済情勢であるだけに、日々刻々目が離せないところがある。

さて、最先端はじめ世界の製造を大きく担う台湾の半導体業界に関連する現下の動き&内容を、以下取り出している。

◇Apple and Intel likely the first to use TSMC's 2nm node in 2025-Meanwhile, Intel is catching up to TSMC in leading-edge manufacturing nodes (4月25日付け The Register (UK))
→AppleとIntelが、TSMCの先端2nm製造プロセスノードが2025年後半に生産を開始したときに、該製造プロセスの最初の顧客になる可能性がある旨。
台湾のDigiTimesとUDNからの該報道は、Intelが次世代クライアントプロセッサ、コード名Lunar Lakeのグラフィックタイルに向けてTSMCの2nmプロセスノード(正式にはN2として知られている)使用を計画という金融アナリストの示唆で補足されている旨。Intelはまた、Lunar LakeのCPUタイトルに、同社が1.8nmプロセスに相当すると述べている独自の18Aノードを使用する旨。

◇Taiwan to Control 48% of Global Foundry Capacity in 2022, Says TrendForce (4月25日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→TrendForce発。台湾は、グローバル半導体supply chainに非常に重要、2021年に半導体売上げで26%の市場シェア、世界第2位。

◇Taiwan to dominate chipmaking market for foreseeable future-TrendForce: Taiwan still dominates chip manufacturing-Billions of subsidies in Europe and US will hardly make a dent (4月26日付け The Register (UK))
→TrendForceの推定評価。台湾は現在ファウンドリ市場シェアが48%、昨年は半導体関連売上げの26%を占める旨。台湾の売上高は米国に次ぐものである旨。

◇半導体の受託生産、台湾勢66%に拡大 2022年の世界シェア、現地企業予測 (4月26日付け 日経)
→台湾の調査会社トレンドフォースが25日、台湾の半導体受託生産の世界シェア(売上高ベース)が2022年に66%に高まるとの予測をまとめた旨。2021年から2ポイント拡大する旨。世界的な半導体不足を受け工場を新設する動きが活発化しており、当面は台湾への依存度が一段と高まる旨。
トレンドフォースは半導体受託の世界市場が2022年に2021年比20%増の$12.87 billion(約16兆5000億円)に拡大すると予測する旨。

◇Taiwan has 26% of world chip revenues-Taiwan had a 26% market share of semiconductor revenue in 2021, says TrendForce, second only to the US. (4月26日付け Electronics Weekly (UK))

半導体サプライヤ・トップ10の中でのファブレスの急進、なかでも台湾勢が大きく伸びて、一段と増す「台湾リスク」があらわされている。

◇Top 10 Companies Hold 57% of Global Semi Marketshare-In 2021, five of the top 10 semiconductor companies were fabless suppliers. In 2008, there was one fabless company in the ranking; in 2000, there were none. (4月26日付け IC Insights)
→IC Insightsの2Q Update to The McClean Report 2022。専業ファウンドリーを含まない半導体サプライヤ・トップ50が、世界半導体市場全体$614.6 billionの89%を占め、2010年のトップ50シェア81%から8ポイント上がっている旨。

◇Top 10 Companies Hold 57% of Global Semi Marketshare (4月27日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

◇台湾半導体、米牙城の「設計」も崩す、依存リスク一段と (4月27日付け 日経 電子版 11:12)
→世界の半導体業界で「台湾リスク」が一段と増している旨。米国が独占していた「設計」の分野に台湾勢が大きく食い込んできた旨。大手民間調査会社の調べによると、設計に特化した世界企業の2021年売上高ランキングで、上位10社のうち4社が初めて台湾勢で占めた旨。従来の強みである生産に加え、上流の設計でも影響力を強めており、台湾への過度な半導体依存が今後さらに進む流れの旨。

現下の台湾が絡む市場の動き関連から、以下取り出している。

まず、米国におけるTSMC関連である。

◇High-tech industry: TSMC hiring Taiwanese fluent in English for US fab (4月25日付け Taipei Times)
→先週のメディア報道発。TSMCが、アリゾナ州で計画している工場で働くのに向けて、大学の学位や関連する経験のない台湾の技術者を募集している旨。しかし、同社は、国際コミュニケーション英語テストで800点以上の流暢な英語を話すことを求職者に求めている旨。

◇Intel Partners Cheer New Chip Foundries In US-Intel partners support chipmaker's plans for more US fabs (4月26日付け CRN (US))
→Intelのパートナーは、TSMCの創設者で引退したCEOがそれを無益な運動と呼んでいるにもかかわらず、米国でより多くのファウンドリーを構築するというIntelの責務を応援している旨。

台湾関連の市場データ、各社業績から。

◇台湾IT、3月17%増収、データセンター向け好調 (4月25日付け 日経産業)
→米アップルなど多くの巨大IT企業にデジタル製品や半導体を供給する台湾主要メーカーの売上高は好調が続いている旨。上場IT、19社の3月の売上高の合計額は前年同月比で17.2%増。データセンターやアップルの新製品向けの引き合いが強かった旨。ただ中国の新型コロナウイルスの感染拡大で中国拠点の稼働を停止する動きもあり、好調を維持できるかは不透明。

◇MediaTek posts record net profit for Q1-MediaTek reports Q1 record net profit, up 29.6% on year (4月28日付け The Taipei Times (Taiwan))
→handset用半導体サプライヤー、MediaTek社(聯發科)が昨日、前四半期について記録的な純利益を記録、中国以外の市場からの5Gスマートフォン半導体の旺盛な需要により、今年の売上げ伸長目標である20%を繰り返した旨。投資家は、MediaTekがCOVID-19の封鎖による中国市場でのリスクおよび価格競争の可能性についてますます懸念を抱いている旨。

台湾メーカーが絡む取り組み、連携が、相次いでいる。

◇MediaTek, Realtek eyeing bigger presence in high-end network IC market-MediaTek, Realtek seek more sales in high-end network ICs (4月26日付け DIGITIMES)
→業界筋発。MediaTekとRealtek Semiconductorがそれぞれ、自動車用電子機器で使用されていないハイエンドネットワーキングmicrochipsの市場シェアを拡大しようとしている旨。該台湾の2つの半導体設計会社は、自動車および産業用アプリケーションにも取り組んでいる旨。

◇Denso, USJC team up for automotive power semiconductors-Denso partners with USJC for auto power microchips (4月27日付け DIGITIMES)
→デンソーとUnited Semiconductor Japan(USJC)が、自動車用途向けのpower半導体の製造で協力している旨。USJCは、300mmのシリコンウェーハ上にinsulated gate bipolar transistors(IGBTs)を製造する旨。

◇デンソーと台湾UMC、パワー半導体生産で協業 (4月27日付け 日経)
→デンソーと台湾の半導体受託生産大手、UMC(聯華電子)は26日、電力の制御に使うパワー半導体の生産で協業すると発表、UMCの日本子会社が持つ三重工場(三重県桑名市)内に、大型の直径300mmの基板材料に対応するパワー半導体の生産ラインを新設。2023年上期に稼働させる旨。電気自動車(EV)などの電動車の拡大でパワー半導体の需要が伸びていることに対応する旨。

◇ローム、台湾デルタ電子と協業、電源システム向けGaNパワー半導体開発 (4月27日付け 日刊工業)
→ロームは従来製品より耐圧性を高めた窒化ガリウム(GaN)パワー半導体の開発・量産に向け、台湾のデルタ電子と戦略的パートナーシップを締結した旨。データセンターなどの電源システム向けに、600ボルト耐圧のGaN製高電子移動度トランジスタ(HEMT)を共同開発する旨。デルタ電子は電源メーカー。同社の電源開発技術と、ロームのパワーデバイス開発・製造技術を組み合わせ、2022年度中の開発完了を目指す旨。

◇UMC to make United Semi into 100% owned subsidiary in 3 years-United Semi JV will become a wholly owned subsidiary of UMC (4月28日付け DIGITIMES)
→United Microelectronic Corp(UMC)が、4月27日、厦門合弁会社、United Semi(別名Xiamen Lianxin)のパートナーから残りの株式を3年で取得するためのCNY4.59 billio($695 million)の買収計画を発表の旨。

◇Taiwan electronics makers keen to develop mmWave radars with NXP chips-Sources: Taiwan to develop radar systems for AVs (4月28日付け DIGITIMES)
→台湾の電子機器メーカーが、自動運転車用のミリ波レーダーシステムの開発でNXP Semiconductorsと協力したいと考えている旨。NXPはこれまで、CubTEKおよびHawkEye Technologyと提携している旨。

半導体が引っ張る台湾を裏づける以下の内容である。

◇台湾GDP、3.06%増、1〜3月、半導体輸出が好調 (4月29日付け 日経)
→台湾の行政院(内閣)が28日発表した1〜3月期の実質域内総生産(GDP)速報値は、前年同期比3.06%増。2月時点の予測(3%増)をわずかに上回った旨。台湾企業が高いシェアを持つ半導体など、デジタル関連製品の輸出が好調だった旨。

◇U.S. tells Taiwan room exists for further progress on chip supplies-US appreciates Taiwan's capacity expansion, wants more (4月29日付け Reuters)
→米国政府は、台湾が半導体の製造能力を増強する上である程度の進歩を遂げたことを認めており、その進展が続くことを望んでいる旨。「台湾の半導体企業はますます速いペースで半導体を大量生産し続けているが、ロジスティクスの課題がそれに追いつくための努力を妨げている。」と台湾のアメリカ研究所の所長であるSandra Oudkirk氏が業界フォーラムで述べた旨。


コロナ対応のなかなか完全には収まらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の政治経済の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□4月26日(火)

好決算の期待、そして景気減速懸念と激変を孕んだ環境の中、上下して大きく下げる締めとなった今週の米国株式市場である。

◇NYダウ反発、238ドル高、金利低下でハイテク株に買い (日経 電子版 05:51)
→25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、前週末比238ドル06セント(0.7%)高の3万4049ドル46セントで終えた旨。新型コロナウイルスの感染が広がる中国の景気が減速するとの懸念から売りが先行した旨。売り一巡後は米長期金利の低下を支えに足元で下げが目立っていたハイテク株を中心に買いが入り、相場全体を押し上げた旨。

□4月27日(水)

◇NYダウ大幅反落、809ドル安、中国の都市封鎖拡大を警戒 (日経 電子版 05:40)
→26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅反落し、前日比809ドル28セント(2.4%)安の3万3240ドル18セントと3月中旬以来の安値で終えた旨。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中国がロックダウン(都市封鎖)を拡大する可能性が高まり、世界景気の減速やサプライチェーン(供給網)混乱への懸念が強まった旨。今週に相次ぐ大手ハイテク企業の決算を見極めたい投資も多く、買いが控えられた旨。

対ロシアを睨んだNATOの動き関連である。

◇NATO首脳会議に日本参加、米国務長官が言及 (日経 電子版 05:40)
→ブリンケン米国務長官は26日、6月末にスペインの首都マドリードで開く北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に日本が参加するとの見通しを明らかにした旨。ウクライナを侵攻したロシアに対する包囲網を欧州からアジアへ広げる狙いがある旨。

□4月28日(木)

◇ロシア近隣8カ国、NATO兵員2.5倍に、ウクライナ侵攻後−加盟申請の北欧2カ国、兵力面に脆弱性 (日経 電子版 01:30)
→ロシアのウクライナ侵攻を受け、北大西洋条約機構(NATO)が東欧に配置する兵力が増えてきた旨。ロシアとウクライナ両国に近接する8カ国のNATO軍と米軍の兵力は侵攻前と比べおよそ2.5倍に膨らんだ旨。米国との同盟を安全保障の基軸とする日本も前線近くに「壁」を築くNATOの戦略を注視する旨。

◇NYダウ小反発、61ドル高、ナスダックは連日安値 (日経 電子版 07:30)
→27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比61ドル75セント(0.2%)高の3万3301ドル93セントで終えた旨。好決算を発表した銘柄が買われ、相場上昇を支えた旨。ダウ平均は前日に809ドル安で終えており、短期的な戻りを期待した買いも入りやすかった旨。ただ、米金融引き締めや世界景気の鈍化への警戒感は強く、ダウ平均は下げに転じる場面もあった旨。

強い米国経済の見方の中の意外な米国の第一四半期GDP、そして強い米ドルに対する円下落である。

◇The US economy shrank in the first quarter-US economy contracts 1.4% in Q1 (CNN)
→米国のGDPが、第一四半期に年率1.4%のペースで減少、これは、1年前に見られた力強い成長からの急激な逆転であり、アナリストの予想である1%の増加を下回っている旨。記録的な貿易不均衡および民間在庫投資と国防費の減少が、成長の欠乏の重要な要因として挙げられている旨。

◇Global shares rise as earnings boost, U.S. dollar hits 20-year high-Dollar close to reaching 20-year high (Reuters)
→日本の中央銀行が超緩い金融政策を維持、円を20年ぶりの安値にした後、木曜28日の米ドルは20年ぶりの高値に近づいた旨。水曜27日に、ユーロは2017年以来ドルに対して最低レベルに下落した旨。

◇円下落、20年ぶり131円台、日銀の緩和維持受け (日経 電子版 18:12)
→28日の外国為替市場で円相場が下落し、一時1ドル=131円台と2002年4月以来およそ20年ぶりの円安・ドル高水準を付けた旨。日銀が27〜28日の金融政策決定会合で金融緩和の据え置きを決定し、利上げに向かう米国との金融政策の方向性の違いが改めて意識された旨。

□4月29日(金)

◇NYダウ続伸、614ドル高、メタ急伸でハイテク株に買い (日経 電子版 05:34)
→28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比614ドル46セント(1.8%)高の3万3916ドル39セントで終えた旨。前日夕に決算を発表した交流サイトのメタプラットフォームズが急伸し、主力ハイテク株に買いが広がった旨。ハイテク株以外の好決算銘柄が買われたのも相場を押し上げた旨。

◇米GDP予想外の1.4%減、需要健在、利上げ路線に影響薄 (日経 電子版 06:37)
→米商務省が28日公表した1〜3月期の実質経済成長率がプラス予想に反して年率1.4%のマイナスとなった旨。国内総生産(GDP)の縮小は新型コロナウイルス禍でロックダウン(都市封鎖)を迫られた2020年4〜6月以来となる旨。だが内訳をみると経済の実態はまだ強い旨。利上げを加速する米連邦準備理事会(FRB)の路線には響かなそう。

□4月30日(土)

米国での物価上昇、40年ぶりとのこと。

◇米消費支出物価、6.6%上昇、3月も約40年ぶり水準 (日経 電子版 00:54)
→米商務省が29日発表した3月の個人消費支出(PCE)物価指数は総合指数が前年同月比6.6%上昇し、1982年1月以来の伸びとなった旨。ガソリンなどを中心に約40年ぶりのインフレが続いている旨。総合指数の伸びは市場予想(6.7%)に届かなかった旨。

ユーロ圏のGDPも、激動の中、低調である。

◇1〜3月のユーロ圏、年率0.8%成長、物価高・ロシア侵攻で (日経 電子版 01:13)
→欧州連合(EU)統計局が29日発表した2022年1〜3月期のユーロ圏の実質域内総生産(GDP)は速報値が前期比0.2%増にとどまった旨。伸び率は前の期から小幅に鈍化し、年率換算でも0.8%だった旨。新型コロナウイルス対応の行動規制が段階的に緩和されたが、ロシアのウクライナ侵攻に伴う資源高や物流網の混乱で先行きは不透明感が強まっている旨。

◇NYダウ、一時1000ドル安、景気懸念で売り加速−ナスダック、月間下落率は2008年以来 (日経 電子版 08:42)
→29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比939ドル(3%)安の3万2977ドルで終えた旨。金利上昇が続き、高PER(株価収益率)銘柄の売りが加速。一部企業の業績や見通しが市場予想を下回っていることも、投資家心理を悪化させた旨。ハイテク株の比率が大きいナスダック総合株価指数は4月の下落率が13%と、リーマン・ショック直後の2008年10月以来の大きさとなった旨。

中国経済、打撃を受けての悪化が指標にあらわれている。

◇中国景況感2カ月連続50割れ、4月、上海コロナ封鎖響く (日経 電子版 12:04)
→中国国家統計局が30日発表した2022年4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は47.4と、前月より2.1ポイント低下、2カ月連続で好調・不調の境目である50を下回った旨。新型コロナウイルスの感染が広がった最大経済都市の上海市が事実上の都市封鎖(ロックダウン)に追い込まれ、物流の混乱などで景況感が一段と悪化した旨。


≪市場実態PickUp≫

【中国の都市封鎖(ロックダウン)】

ロックダウンのインパクトを受けている、以下の内容である。

◇Notebook component shortages worsening on China lockdowns (4月22日付け DIGITIMES)
→サプライチェーン筋発。コネクタ、配線、PCBs、プラスチック、金属部品、金型など、すべて長らく十分に供給されているさまざまなnotebookコンポーネントが、上海、昆山など中国各都市で進行中のCOVIDの封鎖と制限によって生産と出荷が中断、不足に陥っている旨。

◇STMicroelectronics reports revenue impact from Covid shutdown in China (4月27日付け FierceElectronics)
→STMicroelectronicsの第一四半期の純売上高が$3.55 billion、前年同期比17%増、しかし、Covid-19のシャットダウンの中で、中国の深セン工場の操業が減少したことで幾分相殺された旨。

◇TI cuts revenue outlook 10% over Covid shutdowns at China factories (4月27日付け FierceElectronics)
→Texas Instrumentsが、Covid-19の規制の結果として中国で工場が閉鎖されたため、第二四半期の予想売上げを10%下方修正、以前の約$5 billionの売上げ予想から、このほどその金額を$4.5 billionに削減した旨。

上海のSMICの現下の状況である。

◇China's top chip maker SMIC has two-thirds of Shanghai workers sleeping in factory as lockdown threatens semiconductor supply chain (4月27日付け South China Morning Post)
→*Semiconductor Manufacturing International Corp(SMIC)は、3月中旬から"クローズドループ"契約の下で運営されている旨。
 *SMICは、封鎖の最中に生産を再開するために上海政府によって承認された666の企業の最初のバッチの1つである旨。

アマゾンはじめ巨大ITにも影響が及んできている。

◇物流・生産、米巨大ITの足かせに、Amazonは営業赤字も (4月29日付け 日経 電子版 16:11)
→米巨大IT企業の業績が踊り場を迎えている旨。新型コロナウイルスが流行して社会のデジタル化が進んだ追い風を受けてきたが、2022年1〜3月期は主要5社のうちアマゾン・ドット・コムなど3社が最終減益か赤字だった旨。物流・生産が混乱し、同社は4〜6月期に営業赤字になる恐れもある旨。外部環境に左右されにくい収益構造が求められている旨。

【各社業績発表】

上にも示した半導体販売高を支える各社の業績発表を、以下に示す。

[Qualcomm]

◇Qualcomm revenue pops 41% driven by Android phone chip sales-Qualcomm quarterly revenue rose 41% on year to $11.16B (4月27日付け CNBC)
→Qualcommの3月27日締め第二四半期売上げが$11.16 billion、Refinitiv consensus予想、$10.6 billionをかなり上回った旨。第三四半期売上げは約$10.9 billionと予測している旨。

◇Qualcomm sees big handset chip gains in record quarter (4月28日付け FierceElectronics)
→Qualcommの第二四半期売上げが、記録的な前年同期比41%増の$11.1 billion、うち$6.3 billionがhandset半導体についてで同56%増、特にSamsung Galaxy S 22スマートフォン向けはじめSnapdragon半導体が引っ張った旨。

[Intel]

◇Intel Q1 2022 earnings beat Wall Street, stock sags (4月28日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Intelの第一四半期売上げが$18.4 billion、Wall Street予想を上回った旨。

◇Intel revenues drop 7% on PC weakness (4月29日付け FierceElectronics)
→インテルの第一四半期の売上げは、ネットワークとエッジの売上げ、並びにMobileyeとファウンドリー事業のビジネスでの記録的な売上げにもかかわらず、前年比で7%減少した旨。
該四半期売上げは$18.4 billion、"今年の好調なスタート"と同社CEO、Pat Gelsinger氏がステートメントであらわしている旨。同氏は、半導体分野が依然としてある程度の不足に直面しているにもかかわらず、米国とヨーロッパで製造を拡大するという同社の計画に言及した旨。

[Samsung]

◇Samsung profits soar 50% on chip sales-Memory chips drive Samsung's Q1 profits (4月28日付け CNN)
→Samsung Electronicsの第一四半期の売上高が$61.3 billion、営業利益が$11.1 billion。メモリ半導体の第一四半期の売上高は$15.8 billion、前年同期比40%近く増加、一方、モバイル部門は新しいスマートフォンモデルから力強い四半期であった旨。

◇Samsung Electronics Q1 profit jumps 50.5 pct, driven by chip, mobile sales (4月28日付け Yonhap News Agency)
→サムスン電子は木曜28日、堅調な半導体とモバイルの需要を背景に、4年間で最高の第一四半期の収益を報告した旨。同社は、規制当局への提出により、営業利益が前年比50%以上増加して14.1兆ウォン(111億米ドル)になった旨。聯合ニュースの金融部門である聯合ニュースの調査によると、1月から3月の営業利益は13.2兆ウォンの市場コンセンサスを上回った旨。
第一四半期の売上高は前年比18.9%増の77.7兆ウォンで、これまでの四半期記録であり、四半期売上高で70兆ウォン以上記録は3四半期連続である旨。

◇Samsung Profit Soars on Memory Chip Demand -Samsung Electronics saw its profit in the first quarter of 2022 jump by more than 50% on strong demand for memory. (4月29日付け EE Times)
→世界最大のメモリ半導体メーカー、Samsung Electronicsは、データセンターでのメモリに対する強い需要により、2022年の第一四半期の利益が50%以上急増した旨。純利益は、前年同期の7.1兆ウォン(56億ウォン)に対し、11.3兆ウォン(89億ドル)であった旨。

◇サムスン、半導体営業益2.5倍、1〜3月、サーバー用好調 (4月29日付け 日経)
→韓国サムスン電子が28日発表した2022年1〜3月期の部門別業績で、半導体事業の営業利益が前年同期比2.5倍の8兆4500億ウォン(約8600億円)。データセンターへの投資が引き続き活発で、サーバー用メモリーの販売が伸びた旨。米アップルのiPhone向け有機ELパネル販売が好調でディスプレー部門も増益だった旨。

[Apple]

◇Apple earnings: 3 takes on record $97.3B revenues for fiscal Q2 (4月29日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→今週、ビッグテックの巨人の中で最後に四半期収益を報告したApple社が、第二四半期に、売上げを前年同期比9%増加させ、アナリストの予想を上回ったことに驚いている旨。全体として、同社のスマートフォン事業が3月締めの四半期で同5%以上成長したため、同社は約$97.3 billion総収益を報告した旨。

【ウェーハcapacityおよび世界販売高】

世界のウェーハcapacityの今年の増加の度合いが、IC Insightsよりあらわされている。

◇Wafer Capacity Forecast to Climb 8.7% As 10 New Fabs Enter Production-Even with more fabs, strong unit growth will keep industry capacity utilization at 93.0% in 2022. (4月21日付け IC Insights)
→IC InsightsのFebruary 1Q Update to The McClean Report 2022より。

◇Wafer Capacity Forecast to Climb 8.7% As 10 New Fabs Enter Production (4月25日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

◇IC wafer capacity to climb 8.7% as 10 new fabs enter production-IC Insights: Wafer capacity to rise in 2021 with new fabs (4月25日付け DIGITIMES)
→IC Insights発。世界のウェーハcapacityが、10の新しい300mmウェーハ製造拠点がオンラインになるため、今年は8.7%増加すると予測される旨。2021年に、ウェーハcapacityは8.5%増加した、と特に言及の旨。

世界半導体販売高について、Gartner社の中期的見方である。

◇Gartner Forecasts Worldwide Semiconductor Revenue to Grow 13.6% in 2022-Component Supply Constraints Expected to Gradually Ease Through 2022 (4月26日付け Gartner)
→Gartner社発。2022年のグローバル半導体売上げ総計が$676 billionの見通し、2021年から13.6%増。※世界半導体売上げ予測, 2021-2023年 (Billions of U.S. Dollars)

2021
2022
2023
Revenue ($B)
595.0
676.0
700.5
Growth (%)
26.3
13.6
3.6

[Source: Gartner (April 2022)]

2028年にも$1 trillion(1兆ドル)に達する可能性との見方も、あらわれてきている。

◇Chip Industry Heads Toward $1T-Semiconductors are on track to become a $1T industry-Continued expansion in new and existing markets points to massive and sustained growth. (4月27日付け Semiconductor Engineering)
→2021年の世界の半導体売上高が約$600 billionに達し、microchip産業は2028年またはその直後に$1 trillion(1兆ドル)のビジネスになる可能性があると推測されている旨。「自動車1台あたりのシリコン含有量は2030年までに2倍になると予想している。」と、McKinsey & Co.のsenior partnerで同社のSemiconductors and Business Technology practiceのリーダーの1人、Ondrej Burkackey氏。

【Arm関連】

Armが、IoTデバイス開発簡単化につながるプロセッサおよびソリューションを発表している。

◇Arm to IoT devs: Go faster with our pre-made chip subsystems-Arm aims to make IoT more accessible for developers-In addition to cloud service, Arm also puts out its fastest Cortex-M CPU design yet (4月26日付け The Register (UK))
→Armが、Cortex-M85プロセッサを発表、Arm Virtual Hardwareをより多くの業界プラットフォームに拡張した旨。Armの目標は、internet of thing(IoT)デバイスの開発者が物事を簡単に行えるようにすることの旨。

◇Arm adds to IoT portfolio-Arm has added to its Total Solutions for IoT portfolio by launching the Arm Cortex-M85 processor and by expanding Arm Virtual Hardware to more platforms, including third party devices, to make the development process more accessible. (4月26日付け Electronics Weekly (UK))

◇Arm continues to boost machine learning, security performance of IoT processors (4月27日付け FierceElectronics)
→Armが、昨年10月に発表したIoTフルスタック製品開発一式に向けた同社のTotal Solutionsを拡張、IoT関連の機械学習(ML)とセキュリティ機能の性能を向上させてIoTプロセッサ製品を強化している旨。

これも懸案のArm ChinaのCEO人事についてである。

◇Arm dismisses China unit's opposition to CEO change -Arm ousts Arm China CEO, aims for future IPO (4月29日付け Reuters)
→Arm Chinaの取締役会は、利害の対立のために2020年に取締役会に解任されたAllen Wu氏の後任として、Liu Renchen氏とEric Chen氏をArm Chinaのco-CEOsに指名することを決議した旨。Armは、来年の3月までに新規株式公開(IPO)を計画している旨。

【Huaweiの新機軸】

米国の制裁措置の影響から売上げが減少したが、収益性は改善したと発表したHuaweiが、新たな分野&技術への取り組みをあらわしている。

◇Huawei Turns To 3D Chip Stacking, Could Potentially Circumvent US Sanctions-Huawei plans to boost performance for chips based on older nodes. (4月22日付け Tom's Hardware)
→Huaweiが、既存の半導体スタッキング方法よりも大幅に安価であることが約束されている半導体スタッキングプロセスを開発(および特許取得)の旨。該技術により、Huaweiは旧い成熟したプロセス技術を使用してより高速な半導体を開発し続けられ、理論的に米国の制裁を回避するのに役立つ旨。

◇China's Huawei seeks out growth areas as risks mount-Huawei seeks business opportunities in 5G, cloud, energy (4月26日付け Reuters)
→Huawei Technologiesの輪番会長、Ken Hu氏は、米国の同社への輸出制限により、5G通信、クラウドコンピューティングおよびエネルギー効率の実装で顧客を支援することを目指している旨。「Huaweiは依然として多くの課題に直面しており、努力を倍加する必要があることが心からわかっている。」とはアナリストに対しHu氏。

月別アーカイブ

セミコンポータルはこんなサービスを提供します