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Xilinxが32ビットプロセッサの開発システムをIPまで含めて一式サポート

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プログラマブルロジックデバイスのトップメーカーである米Xilinx社は、32ビットマイクロプロセッサMicroBlaze、32/64/128ビットのローカルバスを含めた設計ツールとOSサポートまでも包含する32ビットプロセッサの開発システム一式を発表した。これまでFPGAを中心に製品を出してきたXilinxにとって、これからの組み込みシステムではプロセッサを抜きにシステムを作れないことがはっきりしてきたため。

もちろん、XilinxのFPGAに搭載するプロセッサコアはこれまでもなかったわけではない。PowerPC405を搭載したFPGA、Vertex-4やVertex IIもあった。しかし、FPGAが主でコントローラとなるべきプロセッサは従、という関係だった。

今回は、プロセッサを主としてFPGAロジックを周辺に配置するという主従関係を逆転させ、市販のLinuxまでサポートした組み込みプロセッサシステムの開発に向けたプラットフォームとして位置付けている。もちろん、FPGAをしっかり活用できるようにするための32/64/128ビットの広いプロセッサバスも通じて、このMicroBlazeとFPGAを接続できる。

組み込みシステムでは、標準規格の変更や追加がかなり頻繁に行われている。プロセッサとFPGAを組み合わせれば、プロセッサ能力とフレキシビリティを併せ持つことができる。さまざまなソフトウエアコードが増大することに対して、特定用途のコンテンツが多数でてくればそれらを再利用することができ、ソフトウエアの厖大化に備えることができる。

今回、Xilinx社が発表したプラットフォームの中心となるMicroBlaze v7マイクロプロセッサは,下位互換性を維持しながら性能を上げている。整数演算速度は240DMIPS、浮動小数点演算ユニットは単精度で50FLOPSの性能を持ちながら、MMUを備えるため組み込みOSを使うことができる。MMUは、Virtex-5用では910個のLUT(ルックアップテーブル)とブロックRAMを持ち、Spartan-3では1100個のLUTとブロックRAMを1個持つ。

さらにバス幅を最大128ビットまでもつプロセッサローカルバス(PLB)を備え、バス幅も従来の32ビット、64ビットへと変えることもできる。さらにメモリーコントローラに対して、共有バス、ポイントツーポイントバスを選択できるため、ユーザーは作りたいシステムの面積や性能、機能の仕様に従ってフレキシブルに選択できる。メモリーコントローラは4ポートまで可能。このMicroBlaze v7と組み込み開発キットEDK v9.2を使ってギガビットEthernet性能を評価すると495Mbpsと、従来の7倍以上の性能を得ている。Xilinxが提供するIPにはギガビットEthernetのMACも含まれている。

組み込み開発キットEDK v9.2は、プロセッサコアMicroBlazeと多数のIPを使い、MicroBlazeプロセッサあるいはPowerPCプロセッサとFPGAとつなぐシステムを実現することができる。加えて、ハードウエア/ソフトウエア開発環境であるPlatform Studioを使いカスタムハードウエアのプラットフォームを作成できるうえ、デバッグも容易になる。デバッグにはChipScopeProバスアナライザを用いたハードウエアデバッグと、ザイリンクスのデバッグエンジンを用いたソフトウエアデバッグが可能である。


組み込み開発キットSpartan-3E 1600E版


組み込み開発キットSpartan-3E 1600E版(写真)には、開発ボードや、EDKおよびISEソフトウエア開発ツール一式、MicroBlaze v7 Linuxリファレンスデザイン、JTAGプローブ、電源、フラッシュデバイス、Ethernetシリアルケーブル、取扱説明書がついて595米ドル、EDKおよびISEソフトウエア開発ツール一式だけでは495米ドル。

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