Semiconductor Portal

» セミコンポータルによる分析 » 週間ニュース分析

先端パッケージ向けの半導体製造装置や装置部材が続々登場

先週は先端パッケージングに前工程の半導体製造装置メーカーが続々参加した。半導体メーカーのヌヴォトロンテクノロジージャパンが紫外線半導体レーザーを開発、先端パッケージングのリソグラフィ用途を模索している。TOPPANは半導体パッケージFC-BGA用の基板製造ラインを新設した。ダイフクは先端パッケージに使う基板の搬送装置を2026年に投入、リソグラフィは一足先にASMLまでも昨年参入した。

先端パッケージの中間基板としてインターポーザの配線は20〜10µm程度の幅が求められるが、リソグラフィで形成するためもっと微細な寸法を加工できるという発表も出てきている。ヌヴォトロンの紫外線レーザーは波長379nm の紫外線を1Wという高出力で発光できる製品。このほど量産を開始した。狙いは、先端パッケージにおける配線工程のマスクレスリソグラフィ(参考資料1)の光源である。極めて小型のCANパッケージに収容できるため、超小型の装置化を狙う。光学系にはMEMS技術による小型のDMD(デジタルミラーデバイス)を使ってビームを走査する。DMDを使うためデジタル露光とも言う。ヌヴォトロンのニュースを報じた1月19日付けの日刊工業新聞によると、発熱による劣化を防ぐため、レーザーチップを直接接触させるサブマウント材料に熱伝導率の高いダイヤモンドチップを用い銅で放熱するという構造を採用した。


Throughput Benefit for 3D Integration use-case / ASML

図1 ASMLが出荷した先端パッケージ向け露光装置「XT:260」 出典:ASML


先端パッケージに使う用途にもよるが、スマホのモバイルプロセッサのような大量生産品だけではなく、AIデータセンターのような少量生産品もあるため、これまではマスクレスリソグラフィだけではなく、大量生産品のスキャナーも登場している。後工程も含むパッケージング工程ではキヤノンの露光装置がデジタル露光技術を使い、後発のニコンはフォトマスク方式のi線露光装置を使う。昨年9月に1号機を出荷したASMLは、実績のあるツインスキャン方式によるi線リソグラフィ「XT:260」(図1)で、スループットが既存装置の4倍高いとしている。


TOPPANは、新潟工場で先端パッケージの一種であるFC-BGA(Flip Chip Ball Grid Array)の製造ラインを構築、この1月から稼働を始めると22日に日刊工業が報じた。高速伝送や多層配線基板などAIデータセンター向けのハイエンド生産を強化する。これにより新潟工場の生産能力は2022年度前半比で2倍になると見積もっている。さらに建設中のシンガポール工場(26年末に稼働予定)との2拠点で生産体制を確立する計画だ。


TOPPANのパイロットラインの対象商材

図2 TOPPANの扱う基板とインターポーザ 出典:TOPPAN


TOPPANは先端パッケージ技術に力を入れており、2023年に買収した石川県能美市の石川工場で次世代先端パッケージの研究開発を行うパイロットラインを導入、26年7月からの稼働を目指す。先端パッケージとして、ガラスコアのFC-BGAに加え、ガラスインターポーザと有機RDL(再配線層)インターポーザを開発する(図2)。有機インターポーザはNEDOからの助成金を受け、国公立大学や産業技術総合研究所とも連携する。

半導体前工程でのウェーハ搬送装置で実績のあるダイフクが従来の2倍の20kg重量に耐えられる先端パッケージ向けの基板搬送装置を2026年に投入する、と1月20日の日本経済新聞が報じた。これまでの前工程ではウェーハ25枚をFOUP搬送ボックスに収容し天井のレールを行き来していたボックスでは10kg程度の積載重量だった。インターポーザのガラス基板はウェーハよりも大きくなり重量も増すことになる。

参考資料
1. 「 セミコンジャパン2023、先端パッケージング技術が続出(1)」、セミコンポータル、(2023/12/26)

(2026/01/26)
ご意見・ご感想