TSMCの独占化進む、2024年第4四半期にはシェア67.1%にアップ
最新、2024年第4四半期における世界ファウンドリ企業ランキングが発表された。1位のTSMCは市場シェアを広げ続け、前四半期の64.7%から67%超にもなった。一人勝ちはまだ続いている。2位はSamsungだが、3位のSMIC、4位UMC、5位GlobalFoundries、6位Huahong Groupという順位は定着してきた。ラピダスはいつこのトップ10ランキングに入るのだろうか。

図1 直近の世界半導体ファウンドリトップ10社 出典:TrendForce
台湾系の市場調査会社であるTrendForceが発表したトップ10社合計の売上額は、384.8億ドルとなり、史上最高額となった。1位の台湾TSMCの売上額は、前四半期比(QoQ)14.1%増の268.5億ドルだが、2位の韓国Samsungのそれは、同1.4%減の32.6億ドルにとどまり、1位との差を広げられた。売り上げが低下した理由は、Samsungの先端ノードでの顧客が少なかったことだとしている。
3位の中国SMICは、顧客の在庫調整に直面し、ウェーハの出荷量が下がった。しかし、12インチファブの生産能力を上げ、製品ミックスを最適化した結果、ASP(平均単価)が上がり、売上額はQoQで1.7%上がり22.1億ドルとなった。
4位の台湾UMCは、顧客から前倒しの注文を受けたが、在庫調整により稼働率は維持した程度にとどまった。このためASPが若干下がり、売上額はQoQで0.3%減の18.7億ドルになった。5位の米GlobalFoundriesでは、ウェーハ出荷量は増えたものの、ASPが減ったために売り上げはQoQで5.2%増の18.3億ドルにとどまった。
6位には同6.1%増とTSMCに次ぐ成長率を見せた中国Huahong Groupが入り、その売上額は10.4億ドルで、7位以下を大きく引き離している。下位の方では、中国Nexchipが同3.7%増の3.44億ドルを示し、前回の10位から9位に上がった。間もなく試作が始まるラピダスはまだビジネスにならないレベルだが、いったいつ稼げる状態になるのか、誰にもわからない。