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日本市場においても半導体製造装置の受注はゆっくりだが回復に向かう

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日本市場における半導体製造装置の受注が着実に回復してきている。SEAJ(日本半導体製造装置協会)が発表した9月における受注額は、194億5000万円となり昨年11月以来の最高額となった。前年同月比は-55.5%と半分近くまで盛り返している。もっとも凹んだ時は6月の-92.1%だった。

半導体製造装置 日本市場


販売額はまだ低調が続き、189億6200万円で前年同月比-73%とまだ回復しているとはいえない。このためB/Bレシオ(販売額に対する受注額の比)は1.22と、1.0を超えてはいるものの、好調とはいえない。


半導体製造装置 日本市場 販売高合計


半導体製造装置 日本市場 受注高合計


ただし、10月もこの程度の金額であれば、前年同月比はもう少し回復に近づくだろう。というのは、今回の半導体製造装置不況は昨年の10月辺りから急速にやってきたからである。販売額は毎月単純減少していった。このため相対的に前年同月比で表わすなら、マイナスの程度は緩むことになる。だからといって回復してきたとはいえない。絶対値としての金額が2007年並みに回復してこないからだ。

半導体メーカーはアセットライトの方向へ向かい、ファブライトに向かっている以上、場合によっては2007年レベルには戻らないかもしれない。半導体装置業界は、リファービッシュへの展開、半導体製造技術拡大への対応、売り切りビジネスからの脱却など、ビジネスモデルの見直しが迫られている。

(2009/11/16)

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