2021年4月
2021年2月の世界半導体販売額が2月としては過去最高の396億ドルに達した、と米SIA(半導体工業会)が発表した(図1)。この数字はWSTSの3カ月の移動平均値を元に算出したもの。1年前の2020年2月と比べると14.7%増となり、これまで2月の数字で最も高かったメモリバブルの2018年2月と比べても7.6%増となっている。
[→続きを読む]
ついにIntelは、2兆円強を投じてアリゾナに2つの新工場を建設することを決定した。同社は10nm/7nmで出遅れたために、TSMCのファンドリ利用をアナウンスしていたが(編集室注1)、一転して自前の生産にこだわることになったのだ。そしてまた、これは米国政府が進めている中国たたきの新たな半導体産業強化策にも呼応しているプロジェクトにもなるのだ。このことの意味は大きい。
[
ルネサス那珂工場の火災の真相に迫る」であった。これは多くのメディアが報じているが、ルネサスの火事への対応は極めて速かった。3月19日の金曜日の早朝、ルネサスの那珂工場で火災事故が起き、同日夜に第1報のニュースリリースを発行し、翌土曜日に警察と消防が現場検証を行い、翌21日の日曜に記者会見を開くという、異例の速さと透明性であった。
[→続きを読む]
3月に最もよく読まれた記事は、「
新型コロナウイルスによる累計感染者数は土曜3日午前時点、世界全体で1億3010万人を超え、8日前から約473万人増と拡大が続いている。我が国でも、変異ウイルスの広がりが見られて、「第4波」への警戒懸念が高まる現時点である。米国Biden政権が8年間で2兆ドル(約220兆円)規模のインフラ投資計画を議会に提案、うち半導体の米国生産を後押しする補助金に500億ドルを充てるということで、業界関連方々に波紋を広げている。米国内半導体製造を盛り立てる気運の中、先立ってIntelが"IDM 2.0"戦略を打ち上げているが、MicronおよびWestern DigitalがKioxia(旧東芝メモリ)買収を探り、台湾・TSMCが先端半導体に$100 billion/3年かける動きなどが続いている。
[
IPベンダーのトップメーカー、Armが10年ぶりに新しいアーキテクチャのArm V9を発表した(図1)。10年前にV8を発表した時は単純に32ビットから64ビットへの移行にすぎなかったが、今回のアーキテクチャは、これまでの汎用コンピュータから専用コンピュータへの対処を考えたCPUアーキテクチャとなっている。10年周期のマキモトウェイブに対応した動きと捉えられる。
[→続きを読む]
Intelの新しいCEOであるPat Gelsinger氏による3月24日のウェブキャストは、独立事業としてのIntel Foundry Service (IFS)参入の宣言が含まれていたため、台湾や韓国の半導体業界関係者を困惑させている。実は、Intelは2010年代前半に片手間にファウンドリを始めたが成功せず開店休業状態だったので、今回は正確には「再参入」と呼ぶべきだろう。
[→続きを読む]