4月に最もよく読まれた記事は、決算から見た世界半導体ランキングの数字
2025年4月に最もよく読まれた記事は、「2024年世界半導体企業ランキング、トップはやはりNvidiaの1305億ドル」だった。2ヵ月連続のトップである。各社の決算をベースにしてセミコンポータルが書いた記事である。1位のNvidiaはGPUチップを設計しているだけではなく、ゲーム機用にはPCに挿し込めるボードまで作っている。またDGXコンピュータまでも手掛けている。同社の売上構成でチップとボードやコンピュータを分離していない。
GPUをゲーム機ユーザーに渡しても、その性能を実現することが難しいため、PCのPCIeインターフェイスに挿し込むだけで使えるようにGPUボードまで作って提供しており、GPUユーザーは誰でもボードを差し込むだけで使える。ユーザーの目線でテクノロジーを提供しているといえよう。
2番目によく読まれた記事は、「ラピダス始動、TSMCの高雄2nm新工場など活発になってきた半導体産業」である。これはラピダスの工場で装置を動かせられるようになった記事を集めて解説した記事となっている。
第3位の「トランプ政権は半導体や半導体製造装置に高関税賦課をするの?しないの?」は、服部毅氏のブログで、トランプ大統領による関税をかける、かけない、を連発しているため、整理した記事である。
第4位の「パイロットラインの利用が始まったラピダス」では、ラピダスの生産ラインが稼働し始めたことを同社社長の小池淳義氏が製造装置の条件出しをしているところだ、と説明している。テストチップを、生産ラインを通してチェックするパイロットライン全体を稼働させている訳ではない。
第5位の「今年の世界半導体市場、AI関連以外は下降局面に」では、世界のアナリストたちは25年に回復から成長に向かうと2024年から25年にかけて予想していたが、4月に入りその見方が変わり、25年は成長しないと言い切るアナリストが出てきた。実際のWSTSの半導体製品の販売データからも下降局面の始まりを示すデータも見えてきた。回復は後半になるという予測があるが、回復遅れはどんどんずれているのが実態のようだ。