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Altera、14nmのIntelファウンドリ、55nmフラッシュ、ロードマップを語る

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FPGA大手のAltera(アルテラ)は、14nm時代に向けた製品のロードマップ(図1)とポートフォリオを明らかにした。14nmではIntelをファウンドリとして使う旨も表明しており、その意図を取材した。

図1 20nmまではTSMCと密に組むAltera 出典:Altera

図1 20nmまではTSMCと密に組むAltera 出典:Altera

Alteraは、現在の28nmプロセスから20nm、さらに14nmへのロードマップを描いており、さらにTSMCの持つ55nm組み込みフラッシュプロセスも製品に組み入れるという発表も最近している。OTN(Optical Transmission Network)分野に向けてIPベンダーであるデンマークのTPACK社を買収したことも同時期に発表した。

TSMCの55nm組み込みフラッシュをAlteraのFPGAに採り入れる狙いはズバリ、自動車と産業用途である。クルマ用途では、ダッシュボード制御からシャーシ制御など比較的低コストの分野から、安全技術であるドライバアシスタンスのビデオ処理やオフロードでのハウスキーピング機能にもフラッシュメモリを使う。フラッシュなどの不揮発性メモリを使うPLDでは、小容量の製品しかできなかったが、55nmフラッシュ技術の導入により、大容量のPLDが可能になる。FPGAよりは量産もしやすい。

フラッシュを集積することで、ユーザのシステムコンフィギュレーションの立ち上がりが速くなる。しかも大容量のフラッシュメモリ領域(図2)を持っているならユーザのデータメモリとしても使える。TSMCは、ルネサステクノロジと40nmフラッシュマイコン技術を共同開発することで1年前に合意しており(参考資料1)、今回の55nm組み込みフラッシュ技術とは違うようだが、そのプロセスの詳細は不明である。


図2 TSMCの55nmフラッシュメモリプロセスのテストチップ 出典:Altera

図2 TSMCの55nmフラッシュメモリプロセスのテストチップ 出典:Altera

TPACK社は2年半前にApplied Micro Circuits社が買収したが、今回、AlteraはApplied MicroからTPACK社を購入したもの。狙いは、400Gbpsの光ネットワーク用の高速回路。FPGAの大容量・高速の主な用途として、通信インフラの高速スイッチ、高速インターフェースがある。モバイル分野では、YouTubeなどの動画やブラウザをアクセスするユーザが増え、通信トラフィックが急増している。通信容量の拡大は欠かせない。通信インフラ機器はAlteraのFPGAの主力用途の一つである。TPACKは、10Gbps/20Gbpsと高速のOTN向けのIPを持っており、これがAlteraには欠けていた。

Alteraが28nmから20nm、さらに14nmへと微細化を推進するのは、通信や放送などのインフラ市場の要求が強いためだ。携帯通信はLTEからLTE-Advancedへ進化し、放送は4Kという解像度を求めてくる。20nmプロセスで作るFPGAは、28nm製品と比べ、消費電力は最大60%も下がると見ている。20nmプロセスでは従来通りTSMCのHKMG(高誘電率のメタルゲート)プレーナMOSFETプロセスを利用する。

しかし、14nmでは3次元構造のTri-gateFETプロセスに移行するとAlteraは見ており、ファウンドリとしてIntelを選んだことを発表している。なぜIntelか。Alteraの製品およびコーポレートマーケティング担当VPのVince Hu氏(図3)は、その理由を二つ挙げる。一つは、Intelが最先端のプロセス技術を持っているから低消費電力・高性能が期待できること。もう一つは、IntelはTri-gateやFINFETなどの3次元トランジスタの経験が長いからだ。同氏は、「GlobalFoudriesはまだ14nmプロセスを明確にしていない」と言う。


図3 Altera Products and Corporate Marketing VPのVince Hu氏

図3 Altera Products and Corporate Marketing VPのVince Hu氏


Intelの方からはこれまで通り、ファウンドリビジネスの発表がないが、14nmプロセスではファウンドリビジネスを行うことをIntelはAlteraに対してコミットし、複数の生産能力があることを保証した、とHu氏は語る。14nmのような最先端プロセスではコストシェアリングが特に重要となり、ファブレス半導体にとってファウンドリの生産能力のコミットメントは欠かせないとする。

Alteraは、Siインターポーザ上にFPGAチップを並べて配置する2.5DのICだけではなくチップ同士を重ねる3D ICの開発もTSMCと共同で続けている。Intelもこの3D技術を持っているという。Alteraはさらにチップ同士を光ファイバでつなぎ、光の入出力回路をシリコンフォトニクス(シリコンを光導波路として使う)で形成する技術にも力を入れている。やはり無線通信インフラ機器に400Gpbsが求められるようになると、1チップで20Gbpsや50Gbpsといった高速性が必要になるため、光技術も継続して開発しているという。

参考資料
1. ルネサス、フラッシュマイコンのグローバル戦略でTSMCと提携 (2012/05/29)

(2013/05/02)

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