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IoT市場向けの製造・検査装置で賑わったSEMICON Japan

12月16〜18日東京ビッグサイトで開催されたSEMICON Japanでは、IoT市場を狙った製造・検査装置が相次いだ。IoT市場向けの200mm装置や中古装置、などのブースに加え、手軽にフリップチップ実装のできるマウンタや少ピンのミクストシグナル向けのテスターなど、IoT市場を強く意識した製品が目立った。

中古装置で展示したのは、韓国のSurplus Global社やインターテック、アルバックテクノ、インターテックなどの中古装置を専門に扱う企業。ただし、多くのIoT端末用の半導体が最先端プロセスを必要としないとはいえ、最近ではエッジコンピューティング(端末あるいはゲートウェイでデータ処理を行いビッグデータ処理コンピュータの負担を減らそうという演算技術)を端末側に導入するケースも出てきており、必ずしもIoT=非微細化技術ではない。

IoTシステムの端末からクラウド用、データセンター用半導体まで、演算処理、制御回路どちらにでも使えるフリップチップ技術を低コストで利用できる実装機(図1)を、2009年創業のベンチャー、コネクテックジャパンが出展した。このフリップチップマウンタは、装置コスト・運用コストとも大きく低減でき、桁違いの小型・低消費電力で、しかも短いリードタイムながら信頼性高く実現できるという優れモノ。装置の価格は従来の約1/10、重量は従来の1.5トンに対して50kg(目標値)と小型である。さらに電源は交流100-120V、とコンパクトである。


図1 コネクテックジャパンが開発したフリップチップ実装機

図1 コネクテックジャパンが開発したフリップチップ実装機 左のトレイに載せたチップをピックアンドプレイスで右側のトレイに載せると同時に接合する


信頼性高く実装できるのは、接合加重が20Nと従来の490N(ニュートン)の1/23しか必要としないからだ。従来のBGAフリップチップ実装では、半導体ICのボンディングパッド上にハンダボールを搭載しており、ICを回路基板に搭載する場合、約2.4g重/バンプの加重をかけていた。しかも最近の鉛フリーハンダだと溶融温度が高く260℃は必要だった。今回の実装機ではシリコン半導体のボンディングパッドにハンダボールを形成する必要がなく、しかも荷重は従来の1/20と軽い0.12g重/バンプしかない。このため、チップにストレスを与えない。また、接合温度は170℃と従来よりも90℃も低い。しかも超音波は不要だとしている。

しかも基板材料に制約はない。セラミック、リジッドプリント基板、フレキシブル基板などの上に、スクリーン印刷などでハンダバンプを形成、BGAのアンダーフィルと接着材の役割を果たすNCP(非導電性ペースト)をコーティングする。この後、シリコンICをフリップチップ接合する。

フリップチップ配線の最小ピッチは40µmと小さい。研究レベルでは、10µmのバンプと配線の同時形成も可能だとしている。

最大40ピンIC向け試作・量産用テスター
IoT端末を意識した半導体向けのアナログおよびミクストシグナルの少ピン(最大40ピン程度)IC向けの開発用テスターをアドバンテストは昨年リリースしていたが、今年は量産モデルのEVA100を展示した。EVA100(図2)の最大の特長は、半導体製品の開発と量産のテストシーケンスプログラミングが全く同じであること。このため、開発したICのテストプログラムをそのまま量産にも使える。量産用のプログラムと相関をとる必要がない。このためT2M(タイムツーマーケット)を短縮できる。量産性を考慮して、1台256チャンネルのシャーシーを最大4台接続することで、1024チャンネルまで拡張可能となっている。


図2 アドバンテストの汎用テスターEVA100 出典:アドバンテスト

図2 アドバンテストの汎用テスターEVA100 出典:Advantest


開発と量産を変えなくて済むようにテスティングユニット(National Instrumentsのシャーシーに相当)を1台にしている。このシャーシーに差し込むボードを変えれば、別の品種の半導体ICをテストできる。

このSEMICON Japanでは、従来のアナログ/ミクストシグナル(A-D/D-Aデータコンバータなど)だけではなく、16ビットまでの軽いマイコンや標準ロジック、シリアルフラッシュなど40ピンまでのデジタル製品もテストできるように拡張した。このシャーシーに任意パターン発生器やデジタイザ、パターンジェネレータ、パルス機能発生器、タイミング測定などのボードを差し込めばよいからだ。

開発時にプログラムしたソフトウエア環境やツールも変える必要はない。画面上でオシロスコープを観測するようなシミュレータも備えている。IoT端末に入っているセンサ、そのインターフェースとなるアナログ回路、A-D変換したあとのマイコン、そしてセンサデータを送るトランシーバなどのテストに向く。

参考資料
1. 半導体産業の復権狙い、成長図るSEMICON Japan (2015/12/15)

(2015/12/22)

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