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アルテラ、FPGA企業からソフトとシリコンの融合半導体企業へ

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アルテラは、FPGA企業から脱皮してシリコンとソフトウエアの融合の時代にふさわしい企業になる、と新戦略を発表した。同社はSoC FPGAと呼び、C言語ベースでプログラミングするOpenCL開発ツールを整えることで、28nmから20nmへの移行もスムースになるとする。

図1 シリコン上にプロセッサ、DSP、FPGAなどを集積するシリコンコンバージェンス 出典:Altera

図1 シリコン上にプロセッサ、DSP、FPGAなどを集積するシリコンコンバージェンス 出典:Altera


シリコンとソフトウエアの融合(コンバージェンス)では、汎用のマイクロプロセッサやDSPと、ASICのようなカスタムICとの好いとこ取りをする。汎用のマイクロプロセッサはプログラムで機能を追加したり調整したりできるが、性能はハードワイヤードロジックより劣る。一方、ASICは回路をハードウエアだけで組んでいるため性能は高いが、フレキシビリティはない。アルテラのコンバージェンスチップには、マイクロプロセッサコアやDSPコア、専用の周辺回路(図1のASIC部)などが集積されている。ここでASICとあるのは、PCIeやUSB3.0などの高速通信インターフェースのように決まった回路である。H.264のようなビデオコーデックもこの回路に入る。

マイクロプロセッサやDSPはソフトウエアプログラマブルであり、FPGAはハードウエアプログラマブルである。マイクロプロセッサはC言語やJavaなどでプログラムするのに対して、FPGAはVHDLなどのハードウエア言語でプログラムしてきた。シリコンコンバージェンスチップでは、C言語でFPGAもDSPもプログラムできるようにするためOpenCLに準拠するツールを揃えた。OpenCLはマルチコアやヘテロジニアスなさまざまなコアをプログラミングするための共通となるフレームワークである。

例えば、自動車の安全性を高めるドライバ支援システム(図2)では、複数のCMOSイメージセンサカメラからの信号をセンサインターフェースで受け、魚眼レンズの修正、物体の認識と解析を同時に行い、ビデオ処理を施した後、映像やテキストなどのメタデータを出力する。こういったSoC FPGAでは複数のインターフェース、複数のカメラ信号入力、複数の安全規格、複数のビデオ解像度などがあり、全てを短時間で同時に演算しなければならない。こういった用途ではCPUもDSPもFPGAも全てC言語でプログラムでき、共通のフレームワークで表現できれば短時間で設計できる。


図2 ドライバ支援システムでは複雑なビデオ処理が行われている 出典:Altera

図2 ドライバ支援システムでは複雑なビデオ処理が行われている 出典:Altera


このコンバージェンスシステムのメリットは拡張性があることで、28nmから20nmへ移行する場合でも同じ設計ツールが使える。2.5Dあるいは3Dにチップを積層する場合でも同様だ。アルテラは28nmから20nmへ微細化する場合でも基本構成は、ARM Cortex-A9プロセッサコアをデュアルで使い、キャッシュ構成も同様のアーキテクチャを使う。移行することによって性能は50%向上、消費電力は最大60%削減され、集積度は6倍高まるとしている。Cortex-A15コアを使う必要はないという。20nmチップに集積されるものは、例えば40Gbpsトランシーバや可変精度のDSPコア(5 TFLOPs以上の浮動小数点演算性能)、ヘテロな3D ICs(FPGAにHardCopy ASIC、メモリなど)などを想定している。


図3 アルテラCEOのJohn Daane氏

図3 アルテラCEOのJohn Daane氏


アルテラは昨年、売上額20億6400万ドルの内、3億2600万ドルを研究開発費に使ってきた。今回のシリコンコンバージェンスはこういった開発投資をした結果であり、適正なシステムに適正な技術を使う好例となった、と同社CEOのJohn Daane氏(図3)は語る。

(2012/10/25)

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