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日本製半導体製造装置の受注が4カ月連続低下

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日本半導体製造装置協会(SEAJ)は、8月の日本製半導体製造装置のB/Bレシオ(3ヵ月の移動平均値)が0.88だった、と発表した。6月の1.18をピークに、B/Bレシオは7月0.97と少しずつ下がってきた。受注額がこのところ下がってきたため、先月、要注意と警告したが、当面気を引き締める必要がありそうだ。

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ


8月の受注額は先月比4%減の1032億3300万円、販売額は同5.4%増の1174億5100万円となっている。受注額は1年前の7.8%増であるが、4月をピークに受注額は連続して下がり続けている。

また、販売額は2015年3月という年度末にピークを持ち、4月、5月は下がっているはず。ここでの金額は3ヵ月の移動平均値であるため、例えば3月の数字は、1月、2月、3月の合計を3で割った数字である。1、2月が低い数字だったため3月単月の数字が吐出していなければ、大きな増加にはなりえない。また、4、5月もほぼ同じレベルをキープしているため、1、2月並みの低い数字であることが推定できる。ただ、6、7、8月と増えているため、販売額が伸びているといえる。


図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ


一方、フラットパネルディスプレイFPDの製造装置は、受注額はまずまず。落ちてはいない。ただ、販売が追い付かないため、受注額とのかい離が大きなままに至っている。B/Bレシオが1.92というかい離した数字は、喜ばしいことではなく、ビジネスチャンスを失っていることにつながっている。

半導体のけん引役はスマホであるが、FPDではテレビからスマホに変わった。しかし、その画面サイズは小さくなったため、設備投資を大きくけん引するとはいえない。ただし、スマホの画面サイズは少し大きくなる方向にあるため(参考資料1)、ここでビジネスチャンスを捉えられるか、正念場を迎える。

参考資料
1. 半導体市場レポート2015年7月版
2. 半導体製造装置、受注額が下降線をたどる、要注意に (2015/08/21)

(2015/09/17)

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