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展開&打開を図る動き/3-D IC技術の現状/グローバル雑学王−37

国内多くの各社の年度末が近づいて、組織改正や事業再構築の報道が連日のように相次いでいる。相変わらずの厳しい市場環境の見方が続く中、好転の兆しと思しき内容にどうしても目が行くとともに、生き残りをかけて取り組む様々な動きには引き続き注目せざるを得ない。今回は今後に向けた3-D IC技術の取り組みをアップデートしている。

≪展開&打開を図る動き≫

目につく現下の動きを項目分けして以下に示すが、前向き、プラスの内容比率が日々増していくことを祈るのみである。まずは、半導体製造装置業界の本当に底という実態である。

【厳しい実態】

◇SEMI book-to-bill mired at historic low(3月20日付け EE Times)
→SEMI発。2月の北米半導体装置ベンダーBB比が0.48、1月の改訂値0.47とほぼフラット、少なくとも1991年以来の最低水準を引きずっている旨。

◇Japan suffers lowest ever chip equipment book-to-bill(3月18日付け EE Times)
→SEAJ発。2月の日本半導体製造装置グローバルBB比が0.35という最低を記録、12月0.70、1月0.55からの推移。2月の受注が約$140M、前年同月比87.8%減。

この底を一刻も早く打って上昇基調にと願うしかないが、ここのところ言われてきている特に台湾での戻す動きが続いている。今後の推移、波及効果に注目している。

【好転材料】

◇TSMC cancels short-time working, say reports(3月20日付け EE Times)
→TSMCが、"rush orders"により12月から行っていた労働時間短縮(週4日)&給料カットを4月1日以降取り止める旨。

◇IC packaging and testing firms to see April growth(3月20日付け DIGITIMES)
→市場観測筋発。Advanced Semiconductor Engineering(ASE), Siliconware Precision Industries(SPIL)およびKing Yuan Electronics Company(KYEC)が、テレコム、consumer electronicsおよびPC分野からの受注が増える中、4月の業績の予想以上の伸びが見込まれる旨。

◇Q1 PC builds looking up again, says analyst(3月18日付け EE Times)
→FBR Capital Marketsのアナリスト、Craig Berger氏。第一四半期のPC builds全体が、2008年第四四半期から15%減と見る旨。前回は20%減と予測していた旨。

◇SMIC's CEO says orders, utilization increasing(3月17日付け EE Times)
→SMICが、最近受注が明らかに増加、第一四半期のcapacity稼働率が当初予測より実質的に高くなる期待の旨。

ドイツそして台湾でのDRAM業界の事態収拾も、なかなかすんなりとはいかない多難な状況を感じざるを得ない以下の内容である。

【DRAM業界】

◇Saxon government signals concessions in Qimonda case(3月19日付け EE Times)
→Saxony州政府が、中国のsuitor、Inspur(山東省:サーバシステム&ソフトウェアベンダー)によるQimondaへの投資条件(Qimonda株の49%買収)を認める方向の旨。Inspurは中国にDRAM製造ラインを建設、QimondaのBuried Wordline技術の利用を求めている旨。ただし単独でQimondaを救済する意向はない旨。

◇Taiwan Memory to eventually consolidate DRAM makers into one entity, says premier(3月19日付け DIGITIMES)
→台湾Government Information Office(行政院)PremierのChao-shiuan Liu氏が水曜18日lawmakersに対し、政府が設立を進めているTaiwan Memory Company(TMC)は、次の3段階で使命を遂行していく旨。
1) 日本あるいは米国からDRAM R&Dを可能にする技術を導入する。
2) 台湾のDRAM capacityを統合する。
3) 台湾のDRAMメーカーすべてを1つの会社にまとめ、Samsungと競合できるようにする。

◇PSC says no plan to join Taiwan Memory(3月18日付け DIGITIMES)
→苦境の台湾DRAM半導体メーカーの1つ、Powerchip Semiconductor Corporation(PSC)が、Taiwan Memory Company(TMC)に参画する計画はない旨。Elpida MemoryがRexchip Electronicsを連結子会社にすると発表した1日後の表明の旨。

米国市場でも、業界再編に絡むさや当ての様相を感じている。こちらもどう収まるか、いずこも多難である。

【業界再編】

◇米IBM、同業のサン買収で交渉 米紙報道。 (3月18日付け NIKKEI NET)
→米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)が18日、IBMが、同業のサン・マイクロシステムズ買収で交渉中と報じた旨。交渉は途中段階で、実現しない可能性もある旨。
 報道によると、買収が実現すればIBMは最低でも現金65億ドルを支払うとみられ、サンの17日時点の時価総額(約37億ドル)を大きく上回る旨。サンは高性能サーバなどに強みを持ち、IBMは買収でサーバ市場での優位性を高め、ライバルの米HPなどの追撃をかわす狙いがあるとみられる旨。

◇AMD, Intel licensing war threatens Globalfoundries(3月16日付け EE Times)
→Intel社が、AMD社とのcross-licensing合意を60日以内に終わらせる意向を通告と伝えられており、製造operationを取り扱うようAMDが最近設立した合弁、Globalfoundriesの今後に脅威となる旨。


≪3-D IC技術の現状≫

本格的な商用化の時期を迎えていると言われる三次元IC(3-D IC)、特にこの厳しい市場環境ということで、一層注目、期待するところがあるかと思うが、以下の記事がその現状の比較的詳細に触れている。  

◇IMAPS Panelists Address Tough 3-D Challenges(3月19日付け Semiconductor International)
→先週のInternational Microelectronics and Packaging Society(IMAPS) Device Packaging Conference(Scottsdale, Ariz.)にて、エキスパートの面々のパネルが3-D interconnect商用化に直面する厳しい難題に立ち向か
った旨。本conferenceは、510人の出席者、予想以上の規模になった旨。

パネリストは以下の各氏。半導体メーカー、装置メーカー、実装メーカー、調査・研究機関から、この分野に造詣の深い方々である。

Bob Patti氏: 
 specialtyメモリサプライヤ、Tezzaron Semiconductor社(Naperville, Ill.)のCTO
Eric Beyne氏:
 IMEC(Leuven, Belgium)の先端実装技術director
Jan Vardaman氏:
 TechSearch International(Austin, Texas)のpresident
C.J. Berry氏:
 Amkor Technology(Chandler, Ariz.)の実装開発vice president
Bioh Kim氏:
 EV Group(EVG, St. Florian, Austria)のビジネス開発director
Phil Garrou氏:
 Microelectronic Consultants of North Carolina(Research Triangle Park, N.C.)のprincipal consultant。今回のモデレータを務める。

現状の3-D IC技術について、見方および今後に向けての論点をまとめてみると次のように表わされるかと思う。

○3-D IC開発を短期的に引っ張る3つの製品  
 CMOS image sensors (CIS),
 memory-on-logic,
 メモリstacks …DRAMがフラッシュよりかなり先に

○TSVsでコスト削減が可能となれば、SSDsなどフラッシュ応用の主流になろう。

○TSV技術のtimetable   
 2008-2009年 →CISおよびchip-on-chip(CoC) memory-on-logic
 2009年後半から →CIS backside illumination(BSI)ソリューション
 2010-2011年 →DRAM stacking
 2012年ごろ →高密度memory-on-logic
 2014年までには →heterogeneous integration

○TSMCの3-Dロードマップ   
 2008年 …140 μmピッチのbackside CIS TSVs
 2010年 …60 μmピッチ
 2011年 …17 μmピッチのvia-first(iTSV)ファウンドリーフロー    

○CIS backside vias   
 引き続きoutsourced semiconductor assembly and test(OSATS)ベンダーで行われるものか一般にTSVsは、fab/foundryビジネスになるのか
  ⇒ウェーハthinning, 裏面処理, stackingおよびbondingなど、post-fabプロセスはすべて1ヶ所で行うことが重要。

○必要となるTSV装置セットは生産対応OKか

○EDA関連への対応

○3-Dテスト技術対応

具体的な写真・図面として以下参照である。

・through-silicon vias(TSVs)が用いられているSamsungの8GビットDDR3DRAM、1600 Mb/secのdata rate
http://www.semiconductor.net/articles/images/SI/20090319/031909Samsung.jpg

・3-D interconnectsが示すコストsensitivity対性能のトレードオフ(Source: Micron Technology社)
http://www.semiconductor.net/articles/images/SI/20090319/031909Micron.jpg

この記事のほかにも、3-D IC技術について評価、評論する最近の記事として以下が見られる。

◇Frost & Sullivan tips BeSang as 3-D IC winner(3月20日付け EE Times)
→市場リサーチのFrost & Sullivanが、3-D IC技術を開発、韓国との関係が強く2003年設立のファブレス半導体会社、BeSang社(Beaverton, Oregon)を称賛の旨。

◇[Column] Opinion Divided on TSV 3D Chip Stacking Technique(3月18日付け Nikkei Microdevices)


≪グローバル雑学王−37≫

前回は世界各国・地域の血液型の由来・分布というものを見て、単純に決定づける根拠はないものの心当たりを探っていく面白さを感じている。下記の世界分布図は参照用に残しておいて、今回は

『「血液型」の世界地図』
  (著者 能見 俊賢氏:青春新書INTELLIGENCE PI-144)

より、世界の英雄に見る血液型の分析である。著者の見方による推定も入った個所があり、下記の抜き出しでは理解に十分ではないかもしれないが、そこは雰囲気だけでもというところである。

≪血液型の世界分布図≫
                 O型   A型   B型   AB型

 日本             31%  38%   22%    9%
 中国・華北         33%  30%   29%    8%
 中国・華中         35%  32%   26%    7%
 中国・華南         44%  27%   23%    6%

 アメリカ           45%  41%   10%    4%
 カナダ            41%  45%   10%    4%

 イギリス(イングランド)  46%  43%    8%    3%
 フランス           43%  45%    9%    3%
 スペイン           42%  45%    9%   4%
 ドイツ             38%  43%   13%   6%
 ノルウエー         39%  49%    8%    4%

 ボリビア           93%   5%    2%

 ナイジェリア        52%   21%   23%   4%

 インド            29%   21%   41%   9%

 オーストラリア       47%   40%   10%   3%


2章 「世界の歴史」を血液型から見直す
  〜ヒトラーが親衛隊をA型でそろえた秘密〜

[歴史上の英雄に見るO型性]
・O型気質の基本 …力の所在に鋭敏であること
 →人間的な温かみを伴った太いパイプ作り
・典型的なO型英雄 →日本では豊臣秀吉
             →モンゴル帝国の祖、チンギス・ハーン
・O型得意の"人たらし" →おおらかでストレートな表現
               →胸襟を開き、人の本音を引き出す

[ジュリアス・シーザーをB型と見る根拠]
・古代ローマの英雄、ユリウス・カエサル([英語的]ジュリアス・シーザー)
 →B型だったのではないかと推定(←暗殺に至る経緯を改めて知って)
・執政官に就任するや、ローマ市民の圧倒的な人気を背景に、大ナタを振るった。
   ↓
現在のフランスに当たるガリア地方に、属州支配の長官として転戦、異民族の征服、統治に目ざましい成功を収めてローマに凱旋
   ↓
ルビコン川を渡り、ローマ市街に殺到、守旧派を蹴散らす
   ↓
反対派の元老院議員たちを処刑せず許した
   ↓
後に寄ってたかって彼に剣を刺し込んだ悲劇(無用心なB型性が招いた事件)
・後世に遺した寛容と自由の気風は、B型大英雄が身をもって示した優しさゆえでは

[お気に入りで統一したいA型ヒトラーの裏の顔]
※本書の著者自身のヒトラー側近とのコンタクトによる記述:
・ヒトラーの私生活に関するエピソード →A型らしさ
 ⇒公で気を張っている分、プライベートでは一気に鎧を脱ぎ、甘えたがりの本性を開放
 ⇒本当に信頼のおける側近や、親衛隊メンバーを全てA型で固めていたのだろうか?
・統一することで安心するA型性

[大宰相チャーチルの贅沢が国を救う]
※A型の本書著者がとびきりの愛着、ウィンストン・チャーチル
・何とも潔く、自信に満ちた傲慢ぶり
 縦横の根回し上手
 機略と意外な発想、実質をとるためには何でもありの行動力
  ⇒B型そのもの
・白馬に乗ってやって来た →陸軍少尉時代のエピソード
  ⇒B型らしい目立ちたがり
   運、不運などに頓着しない気ままさ

[O型マッカーサーが感動した昭和天皇の誠意]
・GHQ総司令官、ダグラス・マッカーサー …O型的な勝者のゆとりと自信
・O型らしい強い指導力と人間愛を前面に、民主化と経済復興に臨んだ
・昭和天皇の血液型はAB型であったという
 →"無私"のココロ、公に役立つための奉仕の精神、私利私欲を投げ出させる冷静さ、客観性
  ⇒O型マッカーサーを感動させたに違いない

[モヒカン族の叡智に純朴なO型の凄味が光る]
・モヒカンも含め、古き良き時代のネイティブ・アメリカンのほとんどはO型(?)
   ↓
近未来にやってくるサバイバルを生きぬき、人間愛と自然尊重を取り戻す鍵を握るのは、O型の人々かも(?)
・生物として最も根源的なバイタリティ、生きる意欲と躍動感に満ちているのが、O型の人なのでは(?)

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