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市場実態&今後の見方/米国競争力維持の主張/グローバル雑学王−36

好材料探しにどうしても躍起になる現状の市場状況であるが、第二四半期、4-6月に向けて、半導体ファウンドリー業界および国内自動車業界の一部から戻しに転じる動きが伝えられている。米国Semiconductor Industry Association(SIA)からは、半導体はじめ科学技術について世界をリードする競争力維持・向上のために一層の政府支援を求めるwhite paperが出されており、以下これらに注目である。

≪市場実態&今後の見方≫

ここのところの市場の見方、考え方について、Semico Summit 2009(3月8-10日:SCOTTSDALE, Ariz.)から、以下の抜き出しである。

◇Amid economic gloom, semi execs chart encouraging future-Capital drought may have changed the entire landscape, but the semiconductor industry isn't done for. It will need R&D, investments, and better cooperation, but there's plenty of opportunity ahead, industry leaders at the Semico Summit conference conclude.(3月12日付け Electronics Design, Strategy, News)
→これまでの不況、特に2001年の教訓が、業界模様が不況で急激に変わろうとも、一層素早く物事を考える基礎を置いてくれている旨。

◇Analyst sees ARM CPUs in most netbooks by 2012 (EET)(3月10日付け EE Times)
→The Information Network(New Tripoli, Pa.)のpresident、Robert Castellano氏。ARMベース・プロセッサが、netbook分野でIntel社のAtomから市場シェアを奪い、2012年までにnetbook市場の55%を占めると見る旨。2009年に販売見込みのnetbooks、21.5M台の内、Atomの市場シェアは80%、cloud computingおよびLinuxへの流れなど技術変化がAtomの支配力を削いでいく旨。

◇Hector Ruiz sees 'flight to value'(3月9日付け EE Times)
→AMD社の前CEO and chairmanで現在はAMDの合弁スピンオフ、Globalfoundriesのchairman、Hector Ruiz氏。経済状況が次第に良くなって、半導体業界は回復するだろうが、エレクトロニクス事業は異なり、上手くいく事態は過去の延長が効かず、消費者の"flight to value"に注目する必要、最善の例として、台湾のAcer社などが伸びてきているnetbook or net PCの成功の旨。

netbookがここでも随所に取り上げられている感じがあり、値ごろ感のある至便性、余分なものは要らない、といった空気が当分は広がっていくものと思われる。

一方、台湾を中心に反転、戻しの動きが以下のように表わされている。

◇Chip ASPs, analog orders pick up(3月13日付け EE Times)
→IC Insights発。現時点のICs全体average selling prices(ASPs)が、2008年12月から4%上昇、2007年11月以降最大のfour-week month ASP jumpである旨。

◇Taiwanese sales show signs of recovery, says analyst(3月12日付け EE Times)
→financial managementのRobert W Baird & Co.が行った調査。2月の台湾の一連のアプリにわたる半導体コンポーネント&サブシステム需要が、通常の流れを打ち負かして前月比増加、しかしながら、1月は極端に弱く、第一四半期は依然弱含みの様相の旨。

◇TSMC and UMC utilization climbing on rush orders(3月10日付け DIGITIMES)
→TSMCおよびUMCともに、いくつかのfabsで稼働率が50-60%に上がってきている旨。Vanguard International Semiconductor(VIS)との3社で、前月比売上げ変化率の最近2月までの推移、下記参照。
http://www.digitimes.com/NewsShow/20090310PD223_files/1.gif

◇Chartered, TSMC, UMC see slight rebound (3月9日付け EE Times)
→不況の渦中、Siファウンドリー事業が良くなってきており、Chartered Semiconductor Manufacturing Pte. Ltd.が第一四半期業績ガイドを上方修正、TSMCおよびUMCも改善の様相の旨。
UMCの2月販売高は$90M、前年同月比56.87%減であるが、前月比では僅か0.29%減の旨。

そしてここでもnetbook or net PCで締め括ることになる。

◇Acer and Inventec see revenues up in February(3月9日付け DIGITIMES)
→最近の活発な受注が追い風、台湾のnotebookプレーヤー、AcerおよびInventecがともに、2月の売上げが伸びている旨。
Acerの2月単独売上げ$885.72M、前月比41%増、前年同月比13.84%増。
Inventecの2月売上げ$881M、前月比23%増、前年同月比26%増。


≪米国競争力維持の主張≫

米SIAからここ数年のことと記憶するが、政府への財政支援拡大を求めるアピールが毎年のように出されており、今年は以下の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
アメリカの先端競争力の維持: 半導体業界R&Dおよび製造活動に影響を与える政府政策…3月11日付けSIAプレスリリース

米国半導体業界は1990年代始め以降世界市場シェアの優位を占めてきているが、新たなcapacityの大半はアジアで伸びてきている、と今回のwhite paperは示す。ウェーハfabricationに向けた米国業界capital spendingの65%および米国業界R&Dの3/4が今日、米国内に充てられているが、これは近年のなかでそれぞれ約15%ポイントおよび8%ポイント以上の落ち込みとなっている。 この低下の原因として以下がある:

・半導体製造およびR&D capacityへのmulti-billion-dollarの設備投資を引きつけるために、免税などのインセンティブが他の諸国で提示されており、広く国家経済のための重要な戦略的資産と目されている。

・米国の法人税率は世界の最高レベルにあり、米国のR&D税creditは先進経済圏のなかで最も競争力の劣るレベルである・

・米国で半導体製造facilityを建設、設備を装備そして稼働するのには、世界の他で行うよりも$1 billion以上のコスト増上乗せとなる。このコスト差の90%が税金およびインセンティブ政策からくると見積もられる。

・半導体関連分野で教育訓練された非常に質の高い科学者およびエンジニアの相対的な不足。この分野で認められた卒業学位の多数は、米国で働くのにビザやgreen cardが必要な海外生まれの学生が取得している。

・イノベーションcapacityを構築する研究&教育投資がそのような国ぐにで戦略的に行われ、米国に対する競合圧力が高まっている。

アメリカはイノベーション主導の地位を譲るわけにはいかない
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American Recovery and Reinvestment Actによる新たな研究&教育への連邦投資は米国の競争力に非常に貢献しているが、長期的な研究&教育に向けた連邦出資の約束および米国の税金およびworkforce政策の改革が、経済回復を促して今後のアメリカの繁栄を確固にするためにまだまだ求められる。議会および政権が行うべきこと:

・基礎研究への連邦出資を倍増し、math and science教育を改善するために、2010年度以降America COMPETES Act authorizationsに十分な資金供給を行うこと

・multi-billion-dollarの半導体製造投資を米国に引きつけるよう、強化R&D税creditを恒久延長、法人税政策を改革すること

・輸出主体の会社に対し、low-tax諸国の海外競争相手に対して不利にならないよう、a level playing fieldを確保すること

・高度な教育を受けた労働者をアメリカのworkforceとして確保するよう、ビザ政策を改革すること
★★★↑↑↑↑↑

SIAのホームページには、競争力強化を謳うコーナーが常設されており、強力な働きかけを常々感じてきている。これは海の向こうの彼方の話ではなく、我が国にもそっくり当てはまる基調であると、これも常々感じるところである。国家というか世界インフラの根底を成してきている半導体という理解を、グローバルに浸透を図ることの重要性ということと思う。


≪グローバル雑学王−36≫

イスラムの世界は果てしなく奥深い厳格さを終始感じさせられたが、今度は一転、"血液型"に注目である。最近のベストセラーのタイトルにも見られて、何か手相運勢を診てもらうのに通じるところがあるし、はたまた科学的にどこまで突きつめられているのかというところもある。この世界を

『「血液型」の世界地図』(著者 能見 俊賢氏:青春新書INTELLIGENCE PI-144)

からの抜粋で巡ってみようと思う。

【プロローグ】
・血液型は性格を分類するものではない
 →遺伝子に組み込まれた血液型物質が、どう生かされ影響いるのか、丹念に確認していくための手がかり
・1900年に、オーストリアの医師、カール・ランドシュタイナーによって発見された血液型物質
・生物の材質差を示している数少ない標識
・血液型だけで解明できるほど人間の考え方、行動、社会事象は単純で安易なものではないけれど、ワクワクするような楽しさで解きほぐしていく突破口に
・心の豊かさと人間性コントロールを目指す旅に向けて、ささやかながら一助に。

1章 血液型から「世界の国民性」を読み解く
   〜なぜアメリカは戦争好きなのか〜

≪血液型の世界分布図≫
               O型   A型   B型   AB型

 日本           31%   38%   22%   9%
 中国・華北       33%   30%   29%   8%
 中国・華中       35%   32%   26%   7%
 中国・華南       44%   27%   23%   6%

 アメリカ         45%   41%   10%   4%
 カナダ          41%   45%   10%   4%

 イギリス(イングランド) 46%   43%   8%   3%
 フランス         43%   45%   9%   3%
 スペイン         42%   45%   9%   4%
 ドイツ          38%    43%   13%   6%
 ノルウエー       39%   49%   8%   4%

 ボリビア         93%    5%   2%

 ナイジェリア      52%   21%   23%   4%

 インド          29%   21%   41%   9%

 オーストラリア     47%   40%   10%   3%

[世界各国で血液型の偏りがあるのはなぜか?]
・人類発祥の地 →諸説ある中で、アフリカ中央部というのが共通認識か
           ⇒ここは現在でもO型率が高く、50〜60%前後
・むろん仮説、人類の祖先は、まずO型からスタートしたと考えて話を進める。
・O型の人 …人間に共通する血液型物質だけを持つ。生命体としてもっとも自然な人間性を純粋に持ち、それに沿う生き方をする。
・人間社会が、農耕や牧畜を行い大きな集団組織をつくるようになる
 →必要な特性としてA型物質、B型物質が発生
 ⇒A型 →見通しの悪い地域でも生き残る性能として発生、あるいは生き残った秩序や形を整えることを重要視
 ⇒B型 →素早い情報収集と行動力、臨機応変に対応できる性能開放性。機動力、実用性を優先。
・AB型 →西洋文明のO・Aグループと、東洋文明のO・Bグループの交流によって発生
       合理性。ひとりの人間の中で、A面とB面の対話を常に行う。
     →韓国の11%、日本の9%はトップクラス

["血液型黄金比率"をもつ国、日本]
・血液型バランスの極端過ぎる偏り
 →いろいろなものの見方、考え方を受け入れ、理解しようとする許容性が狭められる
・自己表現のパワー、周囲へのアピール力
 A型 →周囲との協調を第一に、自己主張は控えめに
 O型 →率直な自分の意志、意見をストレートにぶつける
 B型 →行動表現がマイペース
・A型の自己表現パワーを基準の1とすれば、O型は1.5、B型は2くらいあるのでは
・血液型的な人材資源からは、まさに"黄金比率"を持った国、ジパング!

[アメリカ・イギリスが戦争で手を組むワケ]
・O型とA型で90%前後の西ヨーロッパの各地から、新大陸アメリカに移住した人々によって建設されたアメリカ合衆国
 →不安要素いっぱいの新しい環境、前向きな行動派であるO型が6、7割大西洋を渡ったのではないか?
 ⇒O型性がリードしている国家であることには変わりなかろう 
・合衆国独立以来、イギリスとアメリカは決して仲良しとばかりは言えないが、軍事力行使となると結束は固い。
 →欧米先進国としての優位性を保持するためなら、イスラムやアジアに対して対抗する身内意識が強く出るお国柄
・身近にもO型ばかりの家族でよくある傾向
 →言い争いの絶えない家族なのに、隣近所とのトラブルでも起これば、一転、仲良し家族、団結家族として他人に当たる例
・第1回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、アメリカ・チームを必死にサポートした審判員
 →O型の温かみでもあり、過ぎれば外部から非難される性癖のひとつ

[B型国インドではA型が疎外される!?]
・モンゴルと並んで最もB型が渦巻いている国が、インド。
・インドと日本 …A型とB型が反転した形
           O型   A型   B型   AB型
 日本       31%   38%   22%   9%
 インド       29%   21%   41%   9%
 ネパール    30%   37%   24%   9%
・多数派が醸し出す、集団や社会のリズムとか生活スタイル
・ネパール →日本とほとんど同じ血液型バランス
        ⇒喧噪と混沌のカルカッタから、カトマンズへ行くと、日本に居るような安心感

[北イタリアと南イタリアを分けるO型境界線]
・地中海に面した南部地方をもつ国々のほとんど
 →南部に行くほどA型が減り、O型率が高くなる傾向
・              A型   O型
 北イタリア諸都市   43%   42%
 南イタリア諸都市   35%   46%
 北イタリア →O型の独創性とA型の緻密で繊細な感性が溶け合っている感
 南イタリア →農業、漁業を中心に穏やかでのんびりしたO型色のムード

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