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2月の半導体販売高/市場実態PickUp/グローバル雑学王−39

米SIAから発表された2月の世界半導体販売高は、史上最大の落ち込みの1つを必死に這い上がる様相を依然示している。前月比の落ちは鈍ってきたが、良い兆候、今後の上昇要因を模索する状況が続いている。

≪2月の半導体販売高≫

前月とは1月が2月になっただけで、同じ見出しの米SIAからの月次発表、以下の通りである。

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○2月の半導体販売高、前年比、前月比ともに減少…4月3日付けSIAプレスリリース

2月の世界半導体販売高が$14.2 billionで、2008年2月の$20.3 billionに比べて30.4%減少した、と米Semiconductor Industry Association(SIA)が本日発表した。前月、1月の$15.3 billionからは7.6%の減少である。

「グローバル半導体業界は、史上最も急激な下落修正の1つを通り抜けている。」とSIA President、George Scalise氏は言う。「販売高の下落が底を打ったと結論づけるのは早過ぎようが、減少の速さが2008年の最終四半期からは穏やかになってきている兆候がいくつかある。当業界は変化する市場環境に素早く反応し、2008年後半に需要が鈍化すると、生産を削減し、在庫を減らしている。世界の2大ファウンドリーメーカーは最近、1年前の水準はかなり下回るとはいっても、工場稼働率が僅かながら改善した、と言っている。」とScalise氏は続ける。

「半導体需要は、向こう数四半期は2008年の水準を引き続きかなり下回りそうであり、グローバル経済の回復に伴って次第に回復すると思われる。」とScalise氏は締め括る。

※2月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
http://www.sia-online.org/galleries/gsrfiles/GSR_0902.pdf
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因みに、1か月前の発表は次の通りであり、前月比の落ちの軽減に安堵感をやっと見出すといったところである。

『1月の世界半導体販売高が$15.3 billionで、2008年1月の$21.5 billionに比べて28.6%減少した、と米Semiconductor Industry Association(SIA)が本日発表した。前月、2008年12月の$17.4 billionからは11.9%の減少である。』


≪市場実態PickUp≫

当面は市場の動き、反応をじっくり見定めることかということで、以下のパターン踏襲でしばらく続けていきたく思う。※以下に感じ方、コメントである。

【DRAM業界再編】

台湾での経緯あれこれが大半、以下の通り。

◇Taiwan Memory to be DRAM IP company; still in talks with Micron(4月1日付け DIGITIMES)
→Taiwan Memory Company(TMC)設立の責任を担うJohn Hsuan氏。TMCはIP companyの位置づけであり、当初の生産は現地DRAM半導体メーカーに委託する旨。MicronはTMCプロジェクト参画に興味を示しているが、台湾のパートナー、Nanya TechnologyおよびInotera Memoriesからの同意を取り付ける必要がある旨。
※連携に当たっての各社の前提、足かせが見えてくる。

◇Qimonda insolvency proceedings launched (4月1日付け EE Times)
→Qimondaの破産手続きが、Munich地裁にて正式に始まった旨。
※1980年代に小生も何回か訪れたミュンヘンのDRAM拠点。なんとか続けてほしいという思いが強い。

◇Taiwan DRAM venture picks Elpida as partner (4月1日付け EE Times)
→Elpida Memory社が、Taiwan Memory Co.(TMC)の戦略的技術パートナーとして選ばれた旨。

◇Micron still in talks with Taiwan Memory (4月1日付け EE Times)
→Elpida Memory社の技術が、台湾政府出資のメモリ半導体会社、Taiwan Memory Co(TMC)により選ばれたというニュースに続いて、ライバル、Micron Technology社が、依然TMCにおける役割の可能性を探索している旨。

◇台湾半導体新会社、エルピーダに出資 10%前後で調整。(4月2日付け 日経)
→エルピーダメモリが1日、台湾当局が設立準備を進めている半導体の新会社「台湾メモリ(TMC)」から出資を受け入れる検討に入った旨。出資比率は10%前後とする方向で調整、TMCの設立準備委員会が同日、技術提携先にエルピーダを選んだと発表したのを受けた措置、両社は資本と技術の両面から協力関係を深め、半導体メモリ世界首位の韓国サムスン電子などに対抗する旨。TMCは台湾当局が公的資金などを投入して設立、需要減や価格下落で経営難に陥っている台湾の半導体メーカーを技術支援などでテコ入れ、エルピーダはTMCの出資受け入れを通じて台湾の公的資金を活用することになる旨。

◇Micron cuts capex, dismisses DRAM venture (4月3日付け EE Times)
→続く赤字および予測下方修正の渦中、Micron Technology社が、設備投資を削減、そしてさしあたり台湾の新しいDRAMベンチャーに参画する計画はない旨。
※MicronはTMCには当面は参加しないとのこと。台湾のDRAM業界は1つにまとめられるのか?

◇Taiwan Memory to secure IP from Elpida, targeting mobile DRAM(4月3日付け DIGITIMES)
→Taiwan Memory Company(TMC)が、Elpida Memoryから重要なIP rightsを手に入れて、携帯電話に入る新しいDRAM半導体を共同で開発し、生産は現地の台湾DRAM半導体メーカーに委託する旨。
※TMCの当初の活動構図が見えてきている。

【底を打った?】

◇Chip market free-fall stablized in February, says analyst(3月30日付け EE Times)
→Carnegie Group(Oslo, Norway)発。2月のグローバル半導体販売高3ヶ月移動平均が$14.2Bになる見込み、1月は$15.1B。前年同月比では30%減、1月も30%減で、2008年10月以降起きている半導体販売高の崩壊的な急落が落ち着いてきている旨。実際の2月単月半導体販売高はたぶん前年同月比27%減、1月は同31%減であった旨。
※やはりやっと落ち込みが穏やかになってきた、というのが大方の受け止めか。

◇Chip industry may have hit 'local bottom,' says VC(4月2日付け EE Times)
→Embedded System Conference(ESC) Silicon Valley 2009にて、venture capitalist、Dave Epstein氏。半導体在庫が記録的な低レベル、半導体業界は少なくとも"local bottom"に、システムメーカーは在庫を補給しなければならず、半導体ベンダーの販売高は高まるが、再び低下に向かう可能性も。

【メモリ業界というもの】

◇Four mistakes made by memory vendors (4月3日付け EE Times)
→Embedded System Conference(ESC) Silicon Valley 2009にて、フラッシュメモリ専門のNumonyx社(Geneva)、president and chief executive、Brian Harrison氏。メモリメーカーが現在の悪いサイクルで犯している4つの大きな誤り:
 1. Over investment
 2. Uncommitted   …好転するとさっと抜けるニッチ市場
 3. Unresponsive  …low-mix市場軽視
 4. Uninventive   …専ら最先端技術追及
※昔から"メモリは麻薬"と言われて、どうしても上記の罠に陥ってしまう。
過去の反省を踏まえて改善されてきていると思うのだが…。半導体の基本とも言われるメモリの本当に面白いところでもあり、本当に難しいところでもある。


≪グローバル雑学王−39≫

今回は芸術・文化の切り口から、

『「血液型」の世界地図』
(著者 能見 俊賢氏:青春新書INTELLIGENCE PI-144)

より、性格模様の分析である。

4章 血液型と「芸術・文化」の意外な関係性
    〜中世ヨーロッパで、ダヴィンチが変人扱いされた理由〜

[教会から異端視されたダヴィンチの天才性]
・ダヴィンチを始め、エジソンとかアインシュタイン 
 …世に天才と言われる人々に共通する傾向
  −好きなことだけに夢中
  −何でも自分で確認したがる
  −面白くなくなると途中で放棄
   などなど・・・・・
 →B型気質の主な特性に、あまりにも当てはまり過ぎている
  =興味あることに徹底集中
  =目移り気移りで注意散漫
  =アイデアに没頭し凝り性
     ・・・・・
・欧米の白人社会は、どの国もO型とA型で9割近い
 →B型、AB型は希少例であろうか
・O型とA型が多数を占める西洋の人間観
 −その中で醸成されたキリスト教会の常識に照らして見れば、ダヴィンチはまさに異端
・異常とか正常とか言っても、環境や社会の有り様によって、しょせんは相対的なもの

[ジョン・レノンとオノ・ヨーコのO型的「ラブ&ピース」]
・ジョン・レノンとオノ・ヨーコは、共にO型
・1970年春、B型ポール・マッカートニーが脱退してビートルズは解散
  ↓
 渡米
  ↓
 専業主夫を勤める傍らオノ・ヨーコの活動を援け平和運動に
・恵まれなかった幼・少年期の家族愛不足
  ↓
 ニューヨークでの家庭生活と平和運動に
・O型的な"この道ひと筋"は、まさに愛がテーマ

[A型歴史作家が魅力的なB型ヒーローを描く秘密]
・司馬遼太郎本人がA型であるせいなのか
 →B型の典型と思われるヒーローを描くとき、とびきりの魅力に溢れ、筆も自在を極めるような感じ方
・正反対の部分をいっぱい持つA型だからこそ
 →対比の中で、醒めた眼でB型の魅力を引き出す
・歴史小説、時代小説に関しては、A型が圧倒的
・司馬遼太郎の世界 …人間社会の面白味を、歴史という壮大なロマンにのせて語り尽くす

[せわしなく周囲を振り回すB型監督の魅力]
・映画の鬼才と呼ばれるティム・バートン監督 …B型と推定
・思考をどんどん拡散させて、とめどなく大ぶろしきを広げるのが、B型は得意
 →B型的発想
・とことん熱中し、どんなディテールにもこだわりだしたら止まらないB型性
・日本にも黒澤明というB型の偉大な監督
・過去の実績はそれとして、B型にとっては現在と未来が、関心の全てのよう

[ジキルとハイド、真面目と洒脱が同居するAB型作家]
・遠藤周作は、AB型。以下が両輪のようにフル回転
 ○深く深く掘り下げていく生真面目さ
 ○冗談の中に軽妙にころがしてしまう洒脱さ
・同じAB型作家、太宰治
・遠藤周作、太宰治の作品と生き様の中:
 "悪戯小僧と洗練された紳士"
 "無条件の優しさと意地悪"
 "ムキになる情熱と根性無し"

[子どものしつけに生かされる血液型]
・著者の韓国・私立の幼稚園での講演。母親や先生を対象に、"血液型をしつけ教育に生かす"というテーマ
・通訳を務めた朴さん、夢中になってしまうと、もう止まらないB型女性
・身をもって血液型を実感し、理解してくれている朴さんのエピソード

[座を盛り上げる"仕切り屋A型"の韓国版]
・著者の韓国のケーブルテレビでの番組収録経験「子どものしつけ教育に血液型を生かす」
・お母さま方の中に、スタジオの主みたいな老婦人 
 …スタジオの取りまとめ役として珍重、"有名オババ"
  →根っからの仕切り屋タイプ、果たしてA型
・冠婚葬祭、親戚の集まりでも、必ずこういうA型伯父さん、A型伯母さん
・お国は違っても、血液型気質はつい滲み出てしまうもの

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