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SIA発表、世界半導体販売高8月までで1兆ドル突破;AIブーム高揚&抑制

米国半導体工業会(SIA)より月次世界半導体販売高が発表され、8月について$159.7 Billionで、前年比144.3%増と2倍を大きく上回り、前月比8%増と18ヶ月連続のプラスである。本年4月に月間販売高が$100 Billionを突破してからの増勢が目覚ましく、本年8月までで販売高が$1 Trillion突破、との今回の発表となっている。昨年2025年の年間販売高が$791.7 Billionであり、現下のAI関連需要の凄まじさがあらわされ、本年の年間販売高は$1.6 Trillionを超えるとの予測である。このAIブームの高揚感を一層にと推進を図る一方で、このところの安全性懸念の空気の高まりで抑制を図る動きが併存しており、半導体業界の視点での相対する内容に注目している。

≪早くも$1Tの大台突破≫

米国・SIAからの今回の発表が、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
〇本年のグローバル半導体販売高、8月までで$1 Trillion突破―8月の世界半導体販売高、前年比144.3%増、前月比8%増 (10月5日付け SIA/Latest News)

米国半導体工業会(SIA)は本日、2026年8月の世界半導体売上高が$159.7 billionであったと発表した。これは、2026年7月の売上高、$147.9 billionと比較して8%の増加、また2025年8月の売上高、$65.4 billionと比較して144.3%の増加となる。月次売上高は世界半導体市場統計(WSTS)が取りまとめたものであり、3ヶ月移動平均値として算出されている。SIAは、売上高ベースで米国半導体業界の99%、および米国以外の半導体企業の3分の2近くを代表する団体である。

「8月の世界半導体市場は18ヶ月連続で拡大し、米州、アジア太平洋、および中国向けの販売高が前年比での力強く持続的な成長を牽引した。」と、SIAのpresident and CEOであるMichael Robbins氏。「8月までの世界半導体販売高はすでに$1 trillionを突破し、史上初めてこの重要な節目に到達した。2026年には売上高が$1.6 trillionを超えると予測されており、半導体業界は成長とイノベーションの刺激的な新時代を迎えようとしている。」

地域別では、8月販売高前年比で、the Americas (180.9%), the Asia Pacific/All Other (143.0%), China (131.3%), Europe (98.5%), およびJapan (62.3%)と、すべてで増加した。8月販売高前月比では、the Asia Pacific/All Other (9.1%), Japan (8.5%), the Americas (8.2%), Europe (7.5%), およびChina (6.6%)と、すべてで増加した。

                      【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Aug 2025
Jul 2026
Aug 2026
前年同月比
前月比
========
Americas
21.02
54.58
59.04
180.9
8.2
Europe
4.45
8.22
8.84
98.5
7.5
Japan
3.74
5.60
6.08
62.3
8.5
China
17.69
38.40
40.91
131.3
6.6
Asia Pacific/All Other
18.47
41.12
44.88
143.0
9.1
計
$65.38 B
$147.92 B
$159.74 B
144.3 %
8.0 %

--------------------------------------
市場地域
3- 5月平均
6- 8月平均
change
Americas
45.34
59.04
30.2
Europe
7.22
8.84
22.4
Japan
4.69
6.08
29.4
China
33.51
40.91
22.1
Asia Pacific/All Other
34.83
44.88
28.8
$125.59 B
$159.74 B
27.2 %

-------------------------------------

※8月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
⇒https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2026/10/August-2026-GSR-Table-and-Graph.pdf
★★★↑↑↑↑↑

今回の発表を受けた業界紙の取り上げとして、次の通り。

◇Semi Sales Hit $1trn―Report: Global semiconductor sales reach $1T (10月7日付け Electronics Weekly (UK))
→SIAによると、2026年8月の半導体売上高は$159.7 billionとなり、$147.9 billionだった2026年7月比で8%増加、$65.4 billionだった2025年8月比では144.3%増加した。

2021年、2022年と相次いで年間半導体販売高の最高を更新して、2023年は減少に転じたが、2024年はAI需要が牽引してまたも過去最高を更新するとともに、$600 billionの大台に初めて載せた経緯となっている。
そして、2025年は$800 billionが望める水準に大きく飛躍、本当にどこまでいくのか、本年2026年は$1.6 trillionを超えるとの予測が出るまでに至っている。
パソコン、スマホなど従来の主要応用分野の本格回復がいまだ道半ばという見方の中、AIが大きく引っ張る現下の市場がどう推移するか、引き続き今後に注目するところである。そこでAI牽引の状況があらわれた2024年以降について、以下の見方を続けることにする。
以下、米国・SIAの月初の発表時点の販売高、そして前年同月比および前月比が示されている。
2026年販売高データについての逐次蓄積メモ:
2024年12月から2025年2月までは、前月比減少で停滞したが、それもあって2026年1月は前年比46.1%増にもなっている。$80 billion台に達して、年間$1 trillionの予測に向け幸先良い出だしである。
2月は、前年が底の水準ということで、前年比61.8%増と大幅増、$90 billionに迫る値となっている。ここ5ヶ月で$70 billionに入っての駆け上がりであり、この増勢いつまでどこまでとの見方になりがちである。
3月はさらに増勢を強めて$99.52 billionと$100 billionの大台にほぼ迫る水準となっている。前年比79.2 %増、前月比11.5 %増と、以下の推移に示す通り、記録的な伸びっぷりである。AIブームの凄さに注目するのみである。
4月は以下の推移で一目瞭然、$100 billionの大台を突破、$110.48 billionにも達して、前年同月、2025年4月の$56.96 billionと比べるとほぼ倍増である。前月比も、3月に続いて11%台の増加であり、伸びしろに引き続き注目である。
5月は、前月比で9.2%増と3ヶ月連続二けた増には及ばなかったものの、前年比は104.1%増と覚えのある限り初めての2倍超となっている。1-5月累計では$501.93 billionとなり、$1 trillionを越えてどこまでいくか、あまりの前倒しにただただ見守るスタンスである。
6月は5月より伸び足を早めて、前年比123.6%増と2倍の越え幅を高めている。AI向け半導体が大きく引っ張るとの見方であるが、半導体販売高の中身の内訳が気になるところ。HBMはじめAI向けメモリが大きく引っ張るか。
7月は前年比135.1%増とさらに伸ばし、前月比では6.4%増と伸び率を落としたものの、2026年1月から7月までの累計が$738.18 billionとなって、以下の見方でも史上最高の2025年の年間販売高、$766.48 billionを上回っている。AIブームによる異次元の伸びが依然健在である。
8月は前年比144.3 %増の$159.74 billion、前月比も8.0 %増と高まって、SIAの発表では、2026年の世界半導体販売高が8月までで$1 Trillionを突破とあらわされている。一方、AIの安全性懸念がAnthropic、OpenAIから発表されて、先行きに影響を与えている状況がある。

販売高
前年同月比
前月比
販売高累計
2024年 1月 
$47.63 B
15.2 %
-2.1 %
2024年 2月 
$46.17 B
16.3 %
-3.1 %
2024年 3月 
$45.91 B
15.2 %
-0.6 %
2024年 4月 
$46.43 B
15.8 %
1.1 %
2024年 5月 
$49.15 B
19.3 %
4.1 %
2024年 6月 
$49.98 B
18.3 %
1.7 %
2024年 7月 
$51.32 B
18.7 %
2.7 %
2024年 8月 
$53.12 B
20.6 %
3.5 %
2024年 9月 
$55.32 B
23.2 %
4.1 %
2024年10月 
$56.88 B
22.1 %
2.8 %
2024年11月 
$57.82 B
20.7 %
1.6 %
2024年12月 
$56.97 B
17.1 %
-1.2 %
$616.70 B
 
2025年 1月 
$56.52 B
17.9 %
-1.7 %
2025年 2月 
$54.92 B
17.1 %
-2.9 %
2025年 3月 
$55.90 B
18.8 %
1.8 %
2025年 4月 
$56.96 B
22.7 %
2.5 %
2025年 5月 
$58.98 B
19.8 %
3.5 %
2025年 6月 
$59.91 B
19.6 %
1.5 %
2025年 7月 
$62.07 B
20.6 %
3.6 %
2025年 8月 
$64.88 B
21.7 %
4.4 %
2025年 9月 
$69.47 B
25.1 %
7.0 %
2025年10月 
$72.71 B
27.2 %
4.7 %
2025年11月 
$75.28 B
29.8 %
3.5 %
2025年12月 
$78.88 B
37.1 %
2.7 %
$766.48 B
 
年間最高更新
 
2026年 1月 
$82.54 B
46.1 %
3.7 %
2026年 2月 
$88.78 B
61.8 %
7.6 %
2026年 3月 
$99.52 B
79.2 %
11.5 %
2026年 4月 
$110.48 B
93.9 %
11.0 %
2026年 5月 
$120.61 B
104.1 %
9.2 %
2026年 6月 
$134.45 B
123.6 %
9.7 %
2026年 7月 
$146.80 B
135.1 %
6.4 %
2026年 8月 
$159.74 B
144.3 %
8.0 %
1-8月累計
$942.92 B


このようにこれまでにない伸びを半導体市場にもたらしているAIブームであるが、さらに一層の伸長増大を図る動き&内容と、このところOpenAIやAnthropicはじめ提起されている安全性懸念から抑制ブレーキがかかる様相が併存する現時点を受け止めている。以下、項目分類して取り出している。

[株式市場]

◇Why China is missing the big AI rally (10月2日付け Asia Times)
→*中国のCSI 300指数は今年に入り6%近く下落している一方、韓国と台湾の株価指数はAIブームを追い風に65%もの上昇を記録している。
 *中国は世界の投資家に、2026年におけるAI関連の最大の興奮をもたらした国の一つであった。しかし、AIへの熱狂に火をつけた当の中国は、主要株式市場の中で最もパフォーマンスの悪い市場の一つとなっている。AIブームがソウル、台北および東京の株価を押し上げる一方で、中国株は下落傾向から抜け出せずにいる。

[メモリ使用削減]

◇[News] Tesla Halves AI5 AI Chip's LPDDR5 to 72GB, Cuts AI6 LPDDR6 by One-Third as Memory Supply Tightens (10月2日付け TrendForce)
→テスラは、コストを抑えつつ「Optimus(Teslaが開発する二足歩行型のヒューマノイドロボット)」の大量生産に必要な供給量を確保するため、次世代AIチップのメモリ容量を削減する。Wccftechの報道によると、イーロン・マスク氏は、テスラの「AI5」には当初計画の半分の容量となる72GBのLPDDR5が搭載され、「AI6」では約3分の1削減された144GBのLPDDR6が採用されると述べた。

[論評]

◇What the AI boom is actually doing for Americans (10月5日付け Asia Times)
→*恐怖や嫌悪感、政治的な駆け引きが渦巻く中でも、AI主導による米国の経済ブームは、決して一部のoligarchs(オリガルヒ:富豪)だけのものでも、彼らによってのみ動かされているものでも、彼らだけが利益を得るものでもない。
 *Paul Krugmanは世界最高の経済ライターであり、伝説的な経済学者でもある。しかし、新しい技術の価値という点に関しては、彼にも「死角」があるのではないかと感じることがある。

◇The AI Boom Has a Gigawatt Accounting Problem (10月6日付け EE Times)
→*AIデータセンターはメモリ、ネットワーク、冷却、および電力供給の遅延に直面しているため、ギガワット単位ではなく、実際に稼働するコンピューティング能力を追跡する必要がある。
 *ブロードコムは、コンピューティングインフラの資金調達を支援するため、アントロピック社に最大$42 billionを融資できる。NVIDIAは、NVIDIAシステムの導入に伴い、OpenAIに最大$100 billionを投資する意向を示している。AMDは、ギガワット規模のGPU購入に一部連動した権利確定条項を主要顧客に発行している。
  AIインフラへの資金は明らかに豊富にある。より難しい問題は、これらの投資が現実世界でどのような成果を生み出すかということだ。

◇Can Embedded Passives Fix AI's Power Delivery Problem? (10月6日付け 3D InCites・IMAPS Content Platform)
→*AIデータセンターにおける真の電力供給の「ボトルネック」はどこにあるのか?
 *インパッケージ(パッケージ内蔵型)の受動部品が、この状況をどう変え得るのか。
 *パッケージレベルの電力供給ソリューションを評価する際、エンジニアが知っておくべきこと。

◇As China's AI race accelerates, 'model fatigue' becomes the next challenge (10月6日付け South China Morning Post)
→*頻繁なアップグレード、価格の低下、そして激しい競争により、新しいAIモデルが際立った存在となることは難しくなっていると、アナリストは指摘している。
 *9月22日、世界のAI情勢はわずか数時間の間に劇的な変化を遂げた。北京では、Xiaomiのエンジニアたちが、同社の新しい「MiMo-V2.6」モデルの学習プロセスをライブ配信するという異例の試みを行った。一方、サンフランシスコでは、Anthropicが最先端モデル「Opus 5.5」を発表した。その約1時間後、OpenAIが「GPT-6 Sol」および「Luna」モデルを突然リリースし、その場に割って入った。

◇Can AI Be Trusted? Synopsys on Agentic AI and Autonomous Engineering (10月7日付け EE Times)
→チップ設計とシミュレーションにおいて、精度、再現性、および検証可能な結果が求められる中で、エンジニアはどのようにしてAIを信頼できるのだろうか?このAI Infra Summitのインタビューで、シノプシスはLLMがエンジニアリングの真実の源泉ではない理由を説明している。代わりに、エージェント型AIは、信頼できる決定論的なEDAおよびシミュレーションエンジンの上に構築されるインテリジェントなオーケストレーションレイヤーとして機能する。

◇Why AI’s Limit Is Power, Not Chips: Gopi Sirineni at AI Infra Summit 2026 (10月7日付け EE Times)
→Axiadoの創業者兼社長兼CEOであるGopi Sirineni氏によれば、AIインフラの構築において制約要因となっているのはチップではなく、電力である。Sirineni氏は「AI Infra Summit 2026」の会場でEE Timesの記者、Sally Ward-Foxton氏の取材に応じ、自身の講演「More Tokens Per Dollar: AI-Driven Platform Efficiency Controllers for High-Density AI Racks(1ドルあたりのトークン数を最大化:高密度AIラック向けAI駆動型プラットフォーム効率制御)」について語った。同氏は、データセンターにおける電力制約への解決策は、より優れた施設やシリコンにあるのではなく、プラットフォーム管理層にあると説明した。

[安全性懸念]

◇AI needs more safety layers: ex-OpenAI engineer (10月5日付け Taipei Times)
→*安全対策:安全対策について、元OpenAIの従業員は、AI企業は「避けられない人的ミスが時として発生しても、それが大惨事への引き金とならないよう」、多重的な安全策を講じるべきだと述べた。
 *また別の元OpenAI従業員も、AIの安全性を確保しようと切迫した声で訴える人々の輪に加わり、大惨事を防ぐためには、航空業界や原子力産業に見られるような多重的な安全対策をAI業界も見習うべきだと主張した。

[半導体増産]

◇AMD plans to substantially increase supply in 2027, CEO says―AMD targets major chip supply expansion in 2027 (10月6日付け Reuters)
→AMDは、2026年に開始した増産体制を継続し、2027年にはチップの供給量を大幅に拡大する見通しである。同社のリサ・スーCEOは、AI向けハードウェアに対する根強い高水準の需要に応えるべく、生産能力を拡大していく方針を明らかにした。スー氏は、拡大するAI市場を支える体制を整えるため、今後3〜5年を見据えた計画の中で、より高度なウェハー生産能力の確保が必要であると強調した。

◇AMD Chief Sees Very High Demand, Urges AI Firms to Cooperate (10月6日付け Bloomberg)
→AMDのリサ・スー氏は、AIの安全性への懸念といった課題に業界が直面する中でも、今後数年間はチップ需要が「極めて高い」水準で続くと予測した。

[懸念警告]

◇What happens when Chinese AI goes rogue? (10月6日付け Taipei Times)
→昨今相次ぐ、AIによる破滅的な結末への警告を取り上げる中で、私は、全能のコンピュータ・システムに対するカルト的なまでの崇拝や、「シリコンバレーが最初に開発しなければ、他の誰か――おそらく中国――が開発することになる」といった不可避論を退けようと努めてきた。しかし、米国で相次ぐ一連の出来事を受け、AIシステムに自律的な行動を許容することの安全性について、新たな激しい議論が巻き起こっている。当事者である企業内部の研究者の間でも「存続に関わる(実存的な)」危険性を警告する声が増えており、Anthropic PBCに至っては、新規株式公開(IPO)に向けた目論見書の中で投資家に対し、こうした懸念を明記するほどになっている。

◇DeepSeekなど中国AI、1カ月で16モデル 開発抑制の提言に応じず (10月6日付け 日経 電子版 11:00)
→中国でAIの開発が止まらない。DeepSeekや小米が9月にAIモデルを相次ぎ投入した。米アンソロピックのダリオ・アモデイCEOが開発の減速を提言したが、中国側が応じる気配はない。

◇AIに人格あるか、業界内に論争 ローマ教皇「人間の輝きない」―教皇「人間とAIを区別すべきだ」 (10月6日付け 日経 電子版 05:47)
→AIを人間のように扱うべきかを巡り、米アンソロピックとローマ教皇レオ14世の見解が対立している。AI「クロード」に意識や「人格」が宿りうるとする同社に対し、業界内でAIを道具以上のものとみなす危険な思想だとして批判がある。

[Anthropic関連]

◇米アンソロピック、「ミュトス」提供拡大 防御用途で個人も (10月7日付け 日経 電子版 06:14)
→米新興アンソロピックは6日、先端AIモデル「Claude Mythos」の提供先を広げると発表した。サイバー防御目的に限り、審査を経た個人の専門家や中小企業に最新モデルの利用を認める。
 ミュトスは同社の最上位モデルで、サイバー分野の性能が高いため限定提供している。

◇アンソロピックのAI、米警察に虚偽の情報提供 不正にビザ申請も (10月10日付け 日経 電子版 18:10)
→米アンソロピックは9日、同社のAIが警察に虚偽の情報を送信していたと発表した。実在の未解決殺人事件についてAIが内容をでっち上げた。こうしたAIの「暴走」は混乱を引き起こしかねず、当局から非難されている。

[AI投資]

◇台湾勢、海外AI投資に力 米国や東南アに供給網 地域分散、需要増に対応 (10月8日付け 日経)
→台湾企業が海外投資にアクセルを踏んでいる。AIの計算インフラ向けに膨らむ需要に対し、サプライチェーンの構築を急ピッチで進めるためだ。米国で半導体やサーバーを受託製造する工場へ集中投資する。東南アジアにも部材や半導体の組み立て拠点を整備する。
 対米投資へ動く企業の筆頭格はTSMCだ。7月に1000億ドル(約15兆8000億円)の追加投資を発表し、公表した対米投資は計2650億ドルに達した。先端4工場を追加し、米国の製造拠点は12施設に増やす計画だ。

◇[News] AI Chip Spending Fuels Debt Financing Wave; Broadcom Reportedly Eyes Tens of Billions to Fund OpenAI (10月8日付け TrendForce)
→AI企業やそのインフラパートナーは、AI処理能力を拡大する中で、巨額のチップ購入資金を調達するためにデットファイナンス(負債による資金調達)を活用する動きを強めている。ブルームバーグの報道によると、ブロードコムは、OpenAIが両社で共同開発しているカスタムAIチップを購入するための資金調達について、予備的な協議を行った。現時点で正式な手続きは開始されておらず、計画が変更される可能性もある。

[PC出荷の減少]

◇PC shipments tumble over 20% in 3Q26 as chip shortages bite - top three PC vendors ship 11.6 million fewer units year-over-year―Report: PC shipments fall 20% due to chip shortage ―The memory chip shortage is hitting the PC market hard. (10月9日付け Tom's Hardware)
→2026年第3四半期の世界PC出荷台数は前年同期比で20.1%減少し、台数にして1580万台の落ち込みを記録した。調査会社IDC Globalによると、この減少幅は、前四半期に見られた同3.8%減という落ち込みよりもさらに大きなものである。また、今年第2四半期と比較しても9.1%の減少となっている。多くの調査会社が昨年末からこの事態を予測・警告しており、IDCはPC市場が最大9%縮小する可能性があること、とりわけ低価格帯のセグメントが最も大きな打撃を受けるだろうと指摘していた。

[Samsungの業績発表]

◇Samsung flags $80 billion profit on AI boom, highest quarterly for any tech company―Samsung forecasts record $80B profit on AI chip demand (10月8日付け Reuters)
→*サムスン、第3四半期利益は107.4兆ウォンと予想を上回る見通し
 *半導体不足は2028年まで続く見通し、メーカー各社が指摘
 *半導体コストの上昇がスマートフォンの利益率を圧迫
  サムスン電子は木曜8日、AI向け半導体の需要急増がメモリー半導体の販売を押し上げたことを受け、第3四半期の利益が約9倍に急増し、四半期利益としてテクノロジー企業で世界初となる100兆ウォン超えを達成する見通しだと発表しました。
  世界最大のメモリー半導体メーカーである同社は、7〜9月期の営業利益を107兆4000億ウォン($80.17 billion)と推定した。これは、LSEGの「スマート・エスティメート(予測)」である106兆1000億ウォンをわずかに上回る水準である。

◇[News] Samsung Sees 3Q26 Operating Profit Soaring 783% to Record KRW 107.4 Trillion on HBM4, Memory Price Gains (10月8日付け TrendForce)
→メモリー市場の活況は衰えを見せておらず、サムスン電子が10月8日に発表した第3四半期決算の速報値では、業績が急拡大したことが明らかになった。ソウル経済TVが報じた公式の業績見通しによると、連結営業利益は前年同期比782.5%増の107兆4000億ウォン、売上高は同126.6%増の195兆ウォンに達した。

◇サムスン営業益8.8倍の12兆円 7〜9月「過去に例のない水準」 (10月8日付け 日経 電子版 08:17)
→韓国サムスン電子が8日発表した2026年7〜9月期の連結決算速報値は営業利益が前年同期比8.8倍の107兆4000億ウォン(約12兆6500億円)だった。AIデータセンター向け需要で主力の半導体メモリー価格の上昇が続いている。
 営業利益が過去最高を更新するのは4四半期連続だ。四半期の営業利益が100兆ウォンを超えたのは初めて。

◇サムスン最高益 7〜9月8倍の12兆円超 韓国の財政潤す 李大統領 「半導体に再投資」 (10月9日付け 日経)
→AIブームで韓国の半導体大手、サムスン電子とSKハイニックスが空前の好業績を続けている。2026年1〜6月期で2社の法人税は1兆円を超え、韓国政府は潤沢な税収を産業振興に回す。半導体マネーが国の原動力になる。
 サムスンが8日発表した26年7〜9月期連結決算(速報値)で営業利益は前年同期比8.8倍の107兆4000億ウォン(約12兆6500億円)だった。4四半期連続で過去最高となった。複数の証券会社によるとSKも7〜9月期の収益が過去最高水準となったもようだ。

◇Samsung profit rises on chip windfall (10月9日付け Taipei Times)
→サムスン電子は四半期営業利益が前年同期比で9倍近くに急増したと発表したが、AIインフラへの巨額投資によって高まっていた市場の極めて高い期待には届かなかった。
 世界最大のメモリー半導体メーカーである同社は昨日、先月までの四半期における暫定営業利益が10兆7400億ウォン($80.1 billion)となり過去最高を記録したと発表しましたが、この記録的な業績でさえ、アナリスト予想の平均値を下回る結果となった。

◇サムスン半導体部門、年俸940万円の社員で賞与8400万円 (10月9日付け 日経 電子版 17:41)
→韓国サムスン電子の半導体部門の労働組合が、2026年分の賞与の概要を明らかにした。収益をけん引するメモリー半導体事業の場合、年俸8000万ウォン(約940万円)の社員は約7億2000万ウォン(約8400万円)になるという。
 労使が賞与の支給時期や算定基準について最終合意を交わした。労組は今春、賞与引き上げを求めストライキをちらつかせて労使交渉した。

[TSMCの業績発表]

◇TSMC’s Quarterly Revenue Jumps 51% After AI Demand Holds Up―TSMC sees 51% quarterly surge in revenue, surpassing expectations (10月8日付け Bloomberg)

◇TSMC売上高50.9%増、7〜9月 AI需要なお強く四半期最高額 (10月8日付け 日経 電子版 16:30)
→半導体世界大手のTSMCが8日発表した2026年7〜9月期売上高(速報値ベース)は前年同期比50.9%増の1兆4942億台湾ドル(約7兆4100億円)だった。四半期ベースとして過去最高を更新した。
 7月に示した業績予想の上限(458億ドル、会社の想定レートで1兆4656億台湾ドル)を上回った。同日発表した9月の売上高は前年同月比54.6%増の5118億台湾ドルだった。

◇不正アクセスが世界で急増、9月以降に情報漏洩3億人 攻撃にAIの影 (10月9日付け 日経 電子版 05:00)
→世界で不正アクセスが急増している。9月からの約1カ月間で、少なくとも延べ3億人超の個人情報の漏洩が公表されたことが8日、わかった。AIの関与が疑われる事例があった。防御側もAIを生かして脅威に備えることが必要となる。

◇台湾の輸出9月60.9%増 (10月9日付け 日経)
→台湾の財政部(財政省)が8日発表した貿易統計によると、9月の輸出額は872億2000万ドル(13兆7982億円)と前年同月比60.9%増えた。35カ月連続のプラスで、過去最長を更新した。米国向けの輸出額が2倍超に伸びた。AI需要でサーバーなどの輸出が急増している。

◇TSMC quarterly revenue surges to NT$1.49 trillion (10月9日付け Taipei Times)
→*月間売上高で歴代2位を記録:9月の売上高は前月比で0.6%減少したものの、同月としては過去最高の水準となった。
 *TSMCは昨日、先月の売上高が同社史上2番目に高い月間水準に達したことを受け、直近四半期の売上高が過去最高を記録したと発表した。

◇台湾株最高値圏、年初来上昇率は世界首位 TSMC決算で大台突破なるか―年初来上昇率は韓国超え、「AI関連銘柄の裾野の広さに投資妙味」 (10月9日付け 日経 電子版 12:00)
→台湾市場の主要な株式指数である加権指数が最高値圏に浮上し、初の5万台が視野に入る。年初来の上昇率は世界の主要株式指数でも首位を走る。
 台湾市場は9日は休場。来週には時価総額全体の4割を占めるTSMCの決算発表を控え、大台突破に期待が高まる。

非常に好調なSamsungの半導体部門およびTSMCの業績となっているが、アクセルをさらに踏む動きに対して、日々高まる安全性、セキュリティ懸念からブレーキがかかる可能性を孕んだ現時点となっている。世界半導体販売高の異次元の伸びは喜ばしいところではあるが、AIブームの先行き、情勢如何には一層注視せざるを得ないところである。


激動の世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□10月6日(火)

株の割高感、先行き不透明から中日に下げたが、あとは上げる展開となった今週の米国株式市場である。

◇NYダウは続伸し90ドル高 ナスダック最高値、スペースX株が8%高 (日経 電子版 05:57)
→5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、終値は前週末比90ドル94セント(0.17%)高の5万1267ドル90セントだった。ダウ平均は下げる場面があったが、米原油先物相場が前週末比で軟調に推移し株式市場の投資家心理の改善につながった。大型ハイテク株の上昇が目立った。

□10月7日(水)

◇NYダウは続伸、253ドル高 AI関連銘柄に買い (日経 電子版 06:21)
→6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、終値は前日比253ドル38セント(0.49%)高の5万1521ドル28セントだった。米長期金利が低下(債券価格は上昇)し、株式の相対的な割高感が薄れた。収益成長への期待で一部のAI関連銘柄に買いが入り、投資家心理が改善した。

□10月8日(木)

◇NYダウ反落341ドル安、景気敏感株が下落 キャタピラー大幅安 (日経 電子版 05:26)
→7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、終値は前日比341ドル41セント(0.66%)安の5万1179ドル87セントだった。米長期金利が朝方に24年ぶりの水準に上昇(債券価格は下落)し、株式の相対的な割高感や米景気の先行き不透明感につながった。

□10月9日(金)

◇NYダウ反発51ドル高 消費関連に買い、米金利の低下が支え (日経 電子版 05:31)
→8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前日比51ドル77セント(0.10%)高の5万1231ドル64セントだった。米長期金利が低下(債券価格は上昇)し、消費関連の銘柄を中心に買いが入った。ダウ平均は午前に下落する場面があった。

□10月10日(土)

◇NYダウ続伸し423ドル高、ハイテク株に買い 決算期待も支え (日経 電子版 05:34)
→9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、終値は前日比423ドル31セント(0.82%)高の5万1654ドル95セントだった。前日に下げた主力ハイテク株に買いが入った。米主力企業の決算発表への高い期待もあり、相場上昇を支えた。
 前日にはオープンAIの売上高を巡って観測報道を下回ると伝わり、AI関連銘柄が軒並み下落した。9日は売られすぎたとの見方から主力ハイテク株を買い直す動きがみられた。


≪市場実態PickUp≫

【インテル関連】

Applied Materialsとの微細化&先端実装技術開発連携、および後工程技術「Foveros」についてNvidiaが採用する可能性が、以下の通りである。

◇Applied Materials, Intel Deepen R&D Collaboration on Transistor Scaling and Advanced Packaging (10月6日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→アプライド マテリアルズは本日、次世代トランジスタ、インターコネクト、および高度なパッケージング技術に向けたチップ製造の技術革新を加速させるため、インテルと連携すると発表した。この協業では、シリコンバレーにあるアプライド マテリアルズの「EPICセンター」と、オレゴン州ヒルズボロにあるインテルのR&Dキャンパスが持つ最先端の能力を結集し、AIコンピューティングに不可欠な先端半導体技術の市場投入までの期間短縮を図る。

◇Intel and Applied hook up on process―Intel and Applied are getting together for a multi-site, multi-technology collaboration on process technology.―Intel, Applied Materials team up on process technology (10月8日付け Electronics Weekly (UK))
→IntelとApplied Materialsは、トランジスタ開発、パッケージングおよび電力供給などのプロセス技術に重点を置いた、多岐にわたる技術協力体制を構築した。この取り組みは、Intelのオレゴン州にあるR&Dキャンパスと、シリコンバレーにあるApplied社のEPICセンターで実施される。特に、AIワークロードの性能向上を目指した「Foveros」ベースの3D積層向け高度なパッケージング技術の開発が、重要な焦点となっている。

◇Intel Again Tipped For Major Foundry Business Win As NVIDIA Might Use Foveros Chip Technology In H2 2028, Says Analyst―Report: Nvidia may use Intel's Foveros tech for backend (10月8日付け Wccftech)
→GF証券によると、Nvidiaは2028年までに、バックエンド工程においてIntelの「Foveros」チップ技術の採用を検討していると報じられている。この動きは、世界的なAIブームの中で、TSMCのパッケージング能力にかかる負荷を軽減する可能性がある。


【特許クロスライセンス契約】

中国のHuaweiと米国のQualcommの間で以下の通りあらわされている。関係当局の認可を得てからの発効である。

◇Huawei agrees to a multi-year patent licensing deal with Qualcomm―Huawei, Qualcomm ink multiyear patent license agreement (10月5日付け Reuters)
→ファーウェイ・テクノロジーズとクアルコムは、AI、5G、コンピューティング、およびネットワーク技術に関する複数年の特許ライセンス契約を締結した。両社にとって5Gを対象とする初の契約となるこの合意により、ファーウェイの特許ライセンス契約の総額は$6.9 billionを超えると見込まれている。

◇Huawei, Qualcomm strike multi-year patent agreement across 5G, AI (10月5日付け South China Morning Post)
→*中国の通信機器大手ファーウェイによると、同社と米半導体大手クアルコムとの間のクロスライセンス契約には、クアルコムによるファーウェイの米国特許(コンピューティング、AIおよびネットワーク関連の特定特許)の取得が含まれている。
 *クアルコムは、5G、コンピューティングおよびAIを対象とする「複数年にわたる広範な特許ライセンス契約」の一環として、ファーウェイから特許のライセンス供与を受けるとともに特許を取得する対価を支払うことで合意した。

◇クアルコムが特許利用 ファーウェイ保有 5G関連で初 (10月6日付け 日経)
→中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)は5日、高速通信規格「5G」に関連する特許などで米クアルコムと複数年にわたり、互いの知的財産を相互に使うクロスライセンス契約を結んだと発表した。当局の認可を得て発効する。
 両社は過去にも特許契約を結んでいるが、5G関連では初めてという。今回の契約ではクアルコムがファーウェイに対し支払うライセンス料が超過することになる。


【鴻海(ホンハイ)】

台湾・鴻海のここでもAIブームに乗る好調な業績、およびNvidiaとのAI部品作りでのロボットの活用である。

◇鴻海47%増収、26年7〜9月期 9月は単月で初の1兆台湾ドル超 (10月6日付け 日経 電子版 11:55)
→台湾電機大手の鴻海精密工業が5日発表した2026年7〜9月期の売上高(速報値)は3兆269億台湾ドル(約15兆円)だった。前年同期比47%の増収で同期間として過去最高を更新。AI用サーバー向けの旺盛な需要が後押しした。
 鴻海はAIデータセンターなどで使うサーバーや、スマートフォン、パソコンなどを受託生産する。

◇Nvidia and Hon Hai say their robots improving at building AI components (10月6日付け Taipei Times)
→*「機械を製造する機械」:鴻海は、Nvidiaのモデル駆動型ヒューマノイド・ロボットをテキサス、ウィスコンシンおよびカリフォルニアにある同社の他の工場でも導入する計画だと発表した。
 *Nvidiaと鴻海精密工業は金曜2日、ロボットを活用することで、NvidiaのラックスケールAIプラットフォーム「GB300 NVL72」における重要な組み立て工程の効率を向上させたと発表した。


【AMDとTSMCの連携】

長きにわたる両社の連携関係と思われるが、AIプロセッサの需要急増の中、AMDのCEO、Lisa Su氏が、台湾を訪問、以下の取り上げである。

◇[News] AMD's Lisa Su Visits TSMC, AI Supply Chain Partners as Company Locks In Capacity 3-5 Years Ahead (10月6日付け TrendForce)
→拡大するAI事業に向けた供給体制の強化を進める中、AMDの会長兼CEOであるリサ・スー氏が台湾を短期間訪問した。『自由時報(Liberty Times)』によると、スー氏は、台湾の産業エコシステムに$10 billion以上を投資するという同社の既発表計画が予定通り順調に進んでおり、今後さらなる投資も見込まれると述べた。

◇AMD to 'substantially' up capacity: CEO (10月7日付け Taipei Times)
→*「シリコン・アイランド」:地政学的緊張について問われた際、AMDのリサ・スーCEOは「台湾は半導体サプライチェーンにとって極めて重要であり、AMDにとっても極めて、極めて重要な存在だ」と述べた。
 *AI関連プロセッサへの需要急増が供給を上回る状況が続く中、AMDのリサ・スーCEOは昨日、台湾のサプライチェーン、とりわけTSMCとの連携を通じて、来年は同社の生産能力を「大幅に」拡大する計画であることを明らかにした。


【Rapidus関連】

先端半導体の量産に向け国内17社と連携、および最先端半導体の開発および量産を支援するための新たなグローバル・フレームワーク「CORE」の発表、について以下の通りである。

◇Rapidus Builds Design Ecosystem Around Planned 2nm Foundry (10月5日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→Rapidus株式会社は本日、最先端半導体の開発および量産を支援するためのグローバルなエコシステム・フレームワーク「Rapidus Collaborative Open Rapid Ecosystem(CORE)」を構築すると発表した。

◇Japan's Rapidus to help 17 companies design chips for clients (10月5日付け Nikkei Asia)
→*東芝などとの提携、先端半導体の供給力強化へ
 *日本の半導体受託製造会社であるRapidusは、先端半導体の設計を手掛ける17社と提携する方針を固めた。顧客による自社ブランド半導体の開発を支援することで、顧客層の拡大を図る。

◇ラピダス、東芝など17社と先端半導体の設計支援 潜在顧客を開拓 (10月5日付け 日経 電子版 02:00)
→先端半導体の量産を目指すラピダスは東芝や大日本印刷など半導体の設計関連企業17社と連携する。17社と潜在顧客の設計業務を支援して受注獲得につなげる。設計から生産までを担い、先端半導体の供給力を高める。
 2022年設立のラピダスは外部から半導体製造を受託する事業モデルだ。

◇Rapidus launches global ecosystem initiative to support advanced semiconductor development―Rapidus initiative centers on collaboration (10月7日付け New Electronics (UK))
→1)Rapidusは、最先端半導体の開発および量産を支援するための新たなグローバル・フレームワーク「Rapidus Collaborative Open Rapid Ecosystem(CORE)」を構築する計画を発表した。
 2)「Rapidus Collaborative Open Rapid Ecosystem(CORE)」は、最先端半導体の開発を支援するグローバルな枠組みである。この取り組みは、半導体バリューチェーン上の各組織を統合し、研究機関、EDA(電子設計自動化)プロバイダー、IP(知的財産)スペシャリストおよび製造パートナー間の連携を促進することを目的としている。
  Rapidus COREは、熟練エンジニアの不足という課題に対処するとともに、チップ開発を強化するための強固な設計エコシステムを構築することを目指している。


【中国半導体関連】

DUV(深紫外線)露光装置の確保、およびRISC-Vチップ・アーキテクチャを巡るMIPSとの連携、と米国の規制の可能性を孕んだ動きが以下の通りである。

◇China stockpiles ASML lithography tools, spurring US calls for complete export ban (10月2日付け South China Morning Post)
→*ある報告書によると、DUV露光装置はEUV装置ほどの最先端技術ではないものの、AIプロセッサ向けの7nmロジックチップや高性能メモリの製造に対応できるよう転用可能であるという。
 *米国の元当局者らによると、中国の半導体工場は近年、数十億ドル相当に上る数百台もの液浸露光装置を確保してきた。同当局者らは、米国およびその同盟国に対し、さらなる輸出を阻止するよう求めている。

◇How US-China RISC-V collaboration is deepening despite chip rivalry―MIPS, Chinese firms collaborate on RISC-V standardization (10月3日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→1)RISC-Vチップメーカーは、自動車、産業機器およびIoTといった用途に加え、物理AIやデータセンターの分野へと事業を拡大している。
 2)米国のIPプロバイダーであるMIPSは、オープンソースのRISC-Vチップ・アーキテクチャの標準化に向けて、中国企業と広範な連携を進めている。MIPSのCTOであるYankin Tanurhan氏は、RISC-Vインターナショナルによる取り組みの一環であるこの動きについて、米中間の技術競争が激化する中でも国境を越えた協力が可能であることを示すものだと述べている。


【Elon Musk氏】

SpaceXのNvidia製半導体購入、およびTerafabプロジェクトの独自の建設・運営の取り組みについて以下示している。

◇SpaceX in Talks to Borrow $40 Billion to Buy Nvidia Chips―Sources: SpaceX seeks $40B loan to buy Nvidia chips (10月7日付け Bloomberg)
→複数の情報筋によると、SpaceXはAIプロジェクト向けにNvidia製チップを購入するため、$40 billionの借入について協議中だという。この取引が実現すれば、AI開発における最大規模の融資案件の一つとなり、Pacific Investment Managementが関与していると報じられている。

◇Musk rules out TSMC role in Texas Terafab project (10月8日付け Taipei Times)
→イーロン・マスク氏は、自身の事業帝国が「Terafab」を独自に建設・運営すると明言した。これにより、業界最大手のTSMCが同氏の野心的な半導体製造事業の運営に乗り出すのではないかという憶測を打ち消した。

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