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半導体業界転換点の強まる見方、需要減&伸び鈍化から警戒感強まる

新型コロナウイルスによる累計感染者数は金曜15日午後時点、世界全体で5億6039万人に達し、7日前の午後から693万人増、前週比94万人増と一層の増加である。我が国でも「第7波」を受けた新たな対策を政府が決定している。この2年、供給不足の中での好調な販売高を示している半導体業界であるが、PC、スマホの先行き懸念があらわれる中、メモリ半導体のMicronが非常に好調な第三四半期(5月締め)の後の第四四半期の売上げが急落するとの予想を報告したのが1つの引き金か、市場での一気に高まる警戒感を受け止めている。

≪様々な下方圧力の中の急転回≫

非常に好調に推移してきている販売高が次の四半期では急落する、というMicronの発表を、IC Insightsが早期警戒アラームとして次の通り取り上げている。

◇Are Micron and the Taiwanese Semi Suppliers the Canaries in the Coal Mine?‐Early warning signs of a turning point in the semiconductor industry cycle becoming more evident.‐Canary in a Coal Mine: Something that acts as an indicator and early warning of possible adverse conditions or danger. (7月11日付け IC Insights)
→2022年6月30日、世界第3位のメモリサプライヤ、Micronが、5月締めの第三四半期の業績を報告、これらの結果は非常に好調で、同社の売上高は$8.6 billion、前四半期比11%増、前年同期比19%増。しかし、8月締め第四四半期の売上高のガイダンスは、"炭鉱の中のカナリア"(炭坑でカナリアを飼い、有毒ガスを検知した習慣から生まれた慣用表現)の瞬間縮図であった旨。
報告されているように、Micronの第四四半期のガイダンスは、販売高が$7.2 billion, +/- $400 million。この中間点で、同社は第四四半期/第三四半期の売上高が17%急落すると予想している旨。会計年度第四四半期のこの急激な減少には、暦年第三四半期の3か月のうちの2か月、7月と8月が含まれ、これは、半導体業界の季節性により、通常、年間で最も成長が著しい四半期。現在、Micronは、3Q22メモリ市場が非常に弱いことを早期に警告している様相の旨。

呼応するように、連日、半導体市場の急転ぶりがあらわされている。

◇半導体市場が一転、2年ぶり変調、台湾勢に警戒感強まる (7月12日付け 日経 電子版 11:15)
→供給不足で2年間の好調が続いていた半導体の市場が、一転して変調をきたし始めた旨。代表的な半導体であるDRAMの在庫が今春以降だぶつき、価格が30%強も急落するなど大きな変化がみられる旨。中国経済の減速懸念や世界的なインフレを受け、企業の設備投資や消費者の購入に対する意欲が減退している旨。世界の半導体生産の中心である台湾では、急速に警戒感が広がってきた旨。

◇半導体変調、身構える台湾、2年ぶり需要減、DRAM3割安、中国減速・インフレが影 (7月13日付け 日経)
→供給不足で2年間の好調が続いていた半導体の市場が、一転して変調をきたし始めた旨。代表的な半導体であるDRAMの在庫が今春以降だぶつき、価格が30%強も急落するなど大きな変化がみられる旨。中国経済の減速懸念や世界的なインフレを受け、企業の設備投資や消費者の購入意欲が減退している旨。世界の半導体生産の中心である台湾では、急速に警戒感が広がってきた旨。

◇台湾半導体、伸び鈍化、6月売上高、スマホ・パソコン向け減速 (7月14日付け 日経)
→世界のIT大手に半導体を供給する台湾メーカーの勢いが鈍り始めた旨。主要5社の6月の売上高の合計額は前年同月比で19%増にとどまり、30〜40%台の増収が続いた1〜5月に比べ大きく鈍化した旨。インフレや中国経済の減速を受け、スマートフォンやパソコン向けの需要が落ち込んできている旨。

半導体市場にかかる下方圧力とここにきての対応の動き関連である。

まずは、PC出荷台数の減少について。

◇Worldwide PC Shipments Fall 15.3% in the Second Quarter of 2022 as Supply and Demand Both Waver, According to IDC (7月11日付け IDC)

◇PC shipments fall 15% amid recession fears and Covid lockdowns: IDC (7月11日付け FierceElectronics)
→IDC、月曜11日発。第二四半期のPCの出荷台数が15%減少して7,100万台、2年の成長の後2四半期連続で減少した旨。AppleはAsusとの統計的互角でPCメーカーのランキングで5位に低下、両社は4位のAcerに遅れをとった旨。Lenovo、HP、Dellが、それぞれ1位、2位、3位。IDCは、景気後退と需要の弱体化の恐れ、および中国でのCovidの封鎖により、該減少は予想よりも悪かったとしている旨。

8インチウェーハcapacityで見える需要の軟化である。

◇PMIC vendors likely to have more 8-inch fab capacity for 2023‐Sources: Capacity at 8-inch wafer fabs to increase next year (7月11日付け DIGITIMES)
→8インチウェーハfabsでのcapacity供給逼迫は、大型ディスプレイドライバICs、CMOSイメージセンサー(CIS)、さらには家電機器用のパワーマネジメントIC(PMIC)の需要の弱まりで緩和に向けて進んでおり、PMICベンダーにはより多くを予約するように促されている旨。

DRAM販売高の昨年後半からの見え方である。

◇Korean memory giants behind 70% of DRAM sale Q1, SK hynix loses share‐Omdia: Samsung hit $10.3B in Q1 DRAM sales; SK Hynix, $6.56B (7月12日付け Pulse by Maeil Business Newspaper (South Korea))
→韓国の大手メモリメーカーは、需要と価格が軟化する中、第一四半期にコンピューターおよびデータセンター搭載DRAM半導体の世界出荷で70%近くを守ったが、SK hynixのシェアは後退した旨。世界市場調査機関のOmdiaによると、Samsung Electronicsは、昨年の第三四半期の$11.5 billionから2四半期連続で低下、第一四半期のDRAM販売高が$10.3 billionの旨。

display driver ICの価格に一層かかる下落圧力、とあらわされている。

◇Falling DDI prices to erode suppliers' profitability in 2H22‐Sources: Declining DDI prices will soon affect profitability (7月13日付け DIGITIMES)
→業界筋発。display driver IC(DDI)の価格が、さらに下落圧力にさらされており、半導体サプライヤーが今年下半期に利益の成長を維持することはより困難になっている旨。

韓国・SKグループから投資先送りの可能性が示されている。

◇SK chief suggests possible changes in investment plans amid rising costs (7月14日付け Yonhap News Agency)
→SKグループのChairman、Chey Tae-won(チェ・テウォン:崔泰源)氏が、借入と原材料のコストの高まりを理由に、今後数年間のSKのmultibillion dollarの投資計画の変更または遅延の可能性を示唆した旨。

インテルからは、値上げの通達が顧客に行われている。

◇Intel plans price hikes on broad range of products‐Report: Intel will increase prices for many products‐Customers told move is a response to cost pressures (7月14日付け Nikkei Asian Review (Japan))
→Nikkei Asia発。インテルが、コストの上昇により、2022年にマイクロプロセッサおよび周辺半導体製品の価格を引き上げる予定の旨。インテルは声明のなかで、「第一四半期の決算発表で、インフレ圧力により、事業の特定のセグメントで価格を引き上げると表明した。同社はこれらの変更について顧客に通知し始めた」としている旨。

◇米Intel、半導体値上げを通達、インフレでコスト上昇 (7月14日付け 日経 電子版 17:31)
→米インテルは半導体製品を2022年後半に値上げすると顧客に通達した旨。
世界的なインフレの影響でコストが上昇していることを理由に、コンピューターの頭脳にあたる中核の半導体のほか、周辺の半導体など幅広い製品を対象とする見通し。

成長は引き続くと強気の一方で、ここにきて慌ただしい動き、本年の投資引き下げをTSMCがあらわしている。

◇Chip giant TSMC warns of 'excessive inventory' at clients‐Company's profit soared over 76% to record in April-to-June quarter (7月14日付け Nikkei Asia)
→台湾積体電路(TSMC)が木曜14日、利益が4月から6月の四半期に76%以上急増し、記録的なレベルに達したと述べたが、今年の残りの期間とそれ以降、顧客の"過剰在庫"について警告、同社の見通しを損なう可能性の旨。

◇TSMC sees customers adjust inventory through 1H23‐TSMC CEO CC Wei says clients will adjust inventory in 2023 (7月15日付け DIGITIMES)
→TSMCは、顧客が2023年の前半まで在庫を調整する可能性が高いと予想しているが、それでもなお、同社のCEO、CC Wei氏によると、該専業ファウンドリーにとってはさらに成長する年になるとしている旨。

◇TSMC Trims Expansion Plans as Outlook Dims (7月15日付け EE Times)
→TSMCは、PCおよびconsumer electronicsセグメントの在庫削減の予測により、生産capacity拡張に今年$40~44 billionの予想で$40 billionに近い方になりそうとの旨。

SK Hynixでも、来年の設備投資予算削減の取り沙汰である。

◇Memory Chipmaker SK Hynix Weighs Slashing Spending by a Quarter in 2023‐SK Hynix reportedly will lower 2023 capex by 25% to $12B ‐No. 2 memory chipmaker is reassessing projected demand‐Hynix, Samsung shares surge their most in months on the news (7月15日付け Bloomberg)
→Bloomberg Newsによると、SK Hynixが2023年の設備投資予算を約25%削減して$12.16 billionにする可能性があると、この問題に精通している人々を引用している旨。噂されるこの動きは、電子機器の需要低下に対応しているとのこと。

これほどに半導体市場が急転するかどうか、今後の推移を見守ることになるが、足元の好調な市場関連の結果および見方も並行している現時点である。

TSMCの4−6月四半期業績は、過去最高を更新している。先行き懸念も示される中、伸びる分野が補って余りあるとの見方が強調されている。

◇TSMC's Q2 sales hit quarterly high, beating estimate‐TSMC posts Q2 sales of nearly $18B, topping its estimate (7月9日付け Focus Taiwan)
→世界最大の契約半導体メーカー、台湾積体電路(TSMC)は、同社の以前の見積もりを上回り、第二四半期の売上高が四半期最高を更新の旨。TSMCによると、4月から6月の連結売上高は前四半期比8.76%増のNT$534.14 billion($17.92 billion)。

◇台湾TSMC、4〜6月最高益、半導体「在庫調整期」に‐調整局面で問われる「財務力」 (7月14日付け 日経 電子版 18:32)
→半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)は14日、2022年4〜6月期の売上高、純利益がともに四半期ベースで過去最高を更新したと発表した旨。ただ業界全体で需要が低迷し、在庫調整期に入ったとの認識を示し、2023年前半まで続くとの見通しを明らかにした旨。約2年間好調が続いた業界は節目を迎えた旨。売上高は前年同期比44%増の5341億台湾ドル(約2兆4700億円)、純利益は同76%増の2370億台湾ドル。

◇TSMC sees resilient chip sales boosting Q3; electronics demand cooling (7月14日付け Reuters)

◇TSMC expects even stronger growth for 2022‐TSMC forecasts robust chip demand for data centers, EVs (7月14日付け DIGITIMES)
→台湾積体電路(TSMC)が、データセンターや電気自動車へのmicrochipsの需要を理由に、第三四半期の売上高が第二四半期から約11.2%増加すると予測している旨。consumer electronicsに搭載される半導体の需要は減退している、と同社は特に言及して、「パンデミックに起因する在宅需要が2年間続いた後、この種の調整は我々の見方では合理的なもの」とTSMCのCEO、C. C. Wei氏。

SEMIの半導体製造装置世界販売高も、本年史上最高更新、来年はさらに増加と、以下の見方である。

◇GLOBAL TOTAL SEMICONDUCTOR EQUIPMENT SALES ON TRACK TO RECORD $118 BILLION IN 2022, SEMI REPORTS (7月12日付け SEMI)
→相手先ブランド供給(OEMs)による半導体製造装置の世界全体の販売高が、2021年のこれまでの業界最高、$102.5 billionから、2022年に14.7%増の$117.5 billionと最高更新、2023年には$120.8 billionにさらに増加する、と予測の旨。SEMIが本日、SEMICON West 2022 Hybridにて、Mid-Year Total Semiconductor Equipment Forecast ‐ OEM Perspectiveをリリースの旨。
フロントエンドとバックエンドの両方の半導体装置セグメントが該市場拡大に貢献している旨。ウェーハ加工、製造設備、およびマスク/レチクル機器を含むウェーハ製造装置セグメントは、2022年に15.4%増の$101 billionと業界最高更新、2023年には3.2%増の$104.3 billionになると予測されている旨。

◇Global semiconductor equipment sales on track to record US$118 billion in 2022, says SEMI‐SEMI: IC gear sales to hit $117.5B this year, a record (7月13日付け DIGITIMES)
→SEMIの予測。2022年の世界半導体製造装置販売高が、14.7%増の$117.5 billionに達するペース、2023年には$120.8 billionになる旨。

世界の政治&経済情勢はじめ下方圧力の列挙には暇なしの現状、今後の推移&関連する動きに刻刻目が離せないところがある。


コロナ対応の完全には収まりきらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている中での世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□7月11日(月)

円安が進み、14日(木)には139円台となっている。

◇円、24年ぶり安値更新、一時1ドル=137円台に下落 (日経 電子版 10:40)
→11日の外国為替市場で円が対ドルで下落し、一時1ドル=137円台前半と1998年9月以来およそ24年ぶりの円安・ドル高水準を付けた旨。前週末8日に発表した6月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を大きく上回り、米経済の底堅さが意識されている旨。米金利が上昇傾向にあり、日米金利差の拡大を受けた円売り・ドル買いが膨らんだ旨。

□7月12日(火)

世界の人口も大きな節目、増加率が初めて1%を割り込む一方、インドが来年に中国を抜いて最多になる見方である。

◇インド人口、2023年に中国抜き最多、世界は11月に80億人 (日経 電子版 05:21)
→国連は11日、2023年にインドの人口が中国を上回り、世界最多になるとの人口推計を発表した旨。中国とインドは22年にそれぞれ14億人以上の人口を抱え、インドが中国を上回るのは1950年の調査開始以来初めての旨。世界人口は11月中旬に80億人を突破するとの予測も明らかにした旨。

景気懸念から5日連続の下げ、締めで急激な利上げ観測が後退して上げとなった、今週の米国株式市場である。

◇NYダウ続落、164ドル安、世界景気の悪化懸念で (日経 電子版 05:49)
→11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前週末比164ドル31セント(0.5%)安の3万1173ドル84セントで終えた旨。中国の新型コロナウイルスの感染再拡大による行動規制の強化が投資家心理を冷やした旨。ロシアから欧州への天然ガス供給の停止が欧州景気の減速を招くとの観測も相場の重荷となった旨。幅広い銘柄に売りが膨らみ、ダウ平均は取引終了にかけ下げ幅を広げた旨。

□7月13日(水)

◇世界の人口増1%割れ、戦後成長の支え、転機に (日経 電子版 05:03)
→世界人口の年間増加率が、統計を遡れる1950年以降で初めて1%を割り込み最低となったことが、国連が11日に発表した推計で明らかになった旨。人口規模が世界最大の中国も長年の「一人っ子政策」などが響いて2022年から人口減に転じ、2023年にはインドと逆転する旨。人類史でも特異な20世紀の経済成長を支えてきた人口爆発は近く終わりを迎える旨。

◇NYダウ3日続落、192ドル安、米CPI発表控え警戒強まる (日経 電子版 05:57)
→12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比192ドル51セント(0.6%)安の3万0981ドル33セントで終えた旨。景気敏感株の一角に押し目買いが入り、高く推移する時間帯が長かった旨。だが、13日の6月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、取引終盤になってインフレ警戒の売りが強まった旨。

ユーロも下げて、20年ぶり対ドル「等価」割れ、ドルの独歩高が鮮明になる一途である。

◇Euro falls to parity with US dollar for first time in two decades‐Euro hits dollar parity for first time in 20 years (Financial Times)
→金利上昇へのFederal Reserve(FRB)のコミットメントがドルを押し上げ、ユーロは2002年以来初めてドルと同等に達した旨。今年のユーロは対ドルで12%下落した旨。

□7月14日(木)

◇ユーロ、20年ぶり対ドル「等価」割れ、ドル独歩高鮮明 (日経 電子版 05:20)
→欧州単一通貨ユーロの下げが加速している旨。13日の外国為替市場では一時、1ユーロの価値が1ドルに並ぶ「パリティ(等価)」を20年ぶりに割り込んだ旨。歴史的なユーロ安が映すのは、ロシアの安いエネルギーを使って中国など世界に製品を輸出する欧州経済の構造問題。背景には米利上げによるドルの独歩高もあり、ユーロ圏のインフレをさらに加速しかねない危うさがある旨。

◇NYダウ続落、208ドル安、CPI上振れで利上げ加速を警戒 (日経 電子版 05:47)
→13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比208ドル54セント(0.7%)安の3万0772ドル79セントで終えた旨。朝方発表の6月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め加速を警戒した売りが出た旨。


□7月15日(金)

◇NYダウ5日続落、142ドル安、一時大幅安も下げ渋る (日経 電子版 06:18)
→14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続落し、前日比142ドル62セント(0.5%)安の3万0630ドル17セントで終えた旨。インフレ指標の上振れが続き、米連邦準備理事会(FRB)が積極的な利上げを続けるとみる売りが出た旨。ダウ平均は一時600ドル超下げたが、主要企業の決算発表を見極めたい投資家による持ち高調整の買いが入り、下げ渋って終えた旨。

「ゼロコロナ」政策の打撃は大きく、中国の4−6月のGDPに色濃くあらわれている。様々な下方圧力を受ける中での今後に目が離せない現時点である。

◇中国実質成長率0.4%に失速、4〜6月、ゼロコロナ打撃 (日経 電子版 11:01)
→中国国家統計局が15日発表した2022年4〜6月期の国内総生産(GDP)は、物価の変動を調整した実質で前年同期比0.4%増えた旨。新型コロナウイルスの感染封じ込めを狙う「ゼロコロナ」政策で経済活動が滞り、1〜3月の4.8%増から失速した旨。景気は6月から持ち直しているが、政府が2022年の成長率目標とする「5.5%前後」の達成は厳しい旨。

□7月16日(土)

◇中国「年5.5%成長」ゼロコロナで遠く、財政拡張論が浮上 (日経 電子版 05:09)
→中国国家統計局が15日発表した4〜6月の実質国内総生産(GDP)は、前年同期比0.4%増にとどまった旨。新型コロナウイルスの感染封じ込めを狙う「ゼロコロナ」政策で経済活動が滞り、景気は急減速した旨。政府が2022年通年の成長率目標として掲げる「5.5%前後」は実現が遠のいており、政府内では財政拡張論も浮上してきた旨。

◇NYダウ反発、658ドル高、急激な利上げ観測後退で (日経 電子版 05:39)
→15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発し、前日比658ドル09セント(2.1%)高の3万1288ドル26セントで終えた旨。米景気の底堅さを示す経済統計の発表を受け、好感する買いが幅広い銘柄に入った旨。米連邦準備理事会(FRB)が急激な利上げに動くとの観測がやや後退したのも相場上昇を後押しした旨。


≪市場実態PickUp≫

【最先端三つ巴の動き関連】

インテル、SamsungおよびTSMCについて、以下の通り。

Samsungの次世代旗艦スマホ用プロセッサに、自社製ではなくQualcommのSnapdragonモバイルプロセッサのみとするとのこと。

◇Samsung's next Galaxy S flagship could drop Exynos chips from global variants‐Report: Samsung's Galaxy S flagship omits Exynos chips‐The company may go all-in on Qualcomm. (7月9日付け Engadget)
→アナリストのMing-Chi Kuo氏は、Samsung Electronicsが次世代のGalaxySフラッグシップスマートフォンでQualcommのSnapdragonモバイルプロセッサのみを使用し、社内のExynosプロセッサを廃止する予定、としている旨。「S23はSamsung 4nm製のExynos2300を採用しない可能性がある。これは、すべての面でSM8550と競合できないため。」とKuo氏がTwitterにて。

インテルのファウンドリー部門が、TSMC出身者を採用している。

◇To fight TSMC and Samsung, Intel hires execs from foundry rivals‐Intel Foundry Services recruits veteran TSMC executives‐x86 giant wants to manufacture more of the world's chips, regardless of whether it designs them (7月11日付け The Register (UK))
→Intel Foundry Servicesが、TSMCの前幹部、Suk Lee氏およびMichael Chang氏を採用した旨。Lee氏は、Intelのエコシステム技術オフィスのvice presidentに、Chang氏は、customer enablementのvice presidentに任命された旨。

TSMCの先行する最先端微細化の線表が、改めてまとめて示されている。

◇台湾半導体TSMCが見据える「世界最先端の先」 (7月13日付け 日経 電子版 04:00)
→先端半導体の量産で世界トップをひた走る台湾積体電路製造(TSMC)が、技術力で後続を一段と突き放す「次の絵」を描いている。6月に欧米や中国で開いた技術発表会で、2025年までを見据えた次世代製品のロードマップを初披露した。半導体業界は足元で世界的なインフレなどの逆風が吹くが、「巨人」はすでにその先を見据えている。
▽3ナノを今年中に量産
 …「究極の性能と電力効率がもたらされる」。TSMCがまずアピールしたのは、今年中の量産開始を予定する「回路線幅3ナノメートル品」と呼ぶ最先端の半導体だ。
▽2ナノで新工場建設も
 …3ナノ品の先には、25年の量産を予定する「2ナノ品」を予定する。「ナノシート」と呼ぶ電力効率の高い素子構造を新たに採用して、3ナノ品に比べ処理速度をさらに10〜15%高める。
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Samsungが、最高速のグラフィックスDRAMの開発を発表している。

◇Samsung develops industry's fastest DRAM to transfer 275 full HD movies in one second‐Samsung DRAM can transfer 275 HD movies in a second (7月14日付け Pulse by Maeil Business Newspaper (South Korea))
→サムスン電子が、275本のフルHDムービーをわずか1秒で転送できるとするグラフィックスDRAM半導体を発表した旨。この24-gigabit Graphics Double Data Rate 6(GDDR6)メモリ半導体は、10-nanometerプロセスで製造されている旨。

◇Samsung develops 'world's fastest' graphics DRAM (7月14日付け Yonhap News Agency (South Korea))

【中国・Tsinghua Unigroup関連】

経営再建を進めてきた中国の半導体大手・Tsinghua Unigroup(紫光集団)が、次の通り「新たなスタート」を切っている。

◇China's Tsinghua Unigroup completes debt restructuring, ownership change to keep afloat its major semiconductor operations (7月12日付け South China Morning Post)
→*新しい所有者、Beijing Zhiguangxin Holdingの下で、Tsinghua Unigroupは、中国の主要な半導体事業のいくつかを運営するために、生き延びている旨。
 *Unigroupの債権者返済計画には、$8.94 billionの現金支出と、さまざまな負債から株式へのスワップが含まれる旨。

◇New Tsinghua Unigroup chairman promises fresh start for Chinese chip company‐Tsinghua Unigroup's new chairman vows to pay creditors, reduce debt (7月13日付け Reuters)
→苦境にある中国の半導体コングロマリット、Tsinghua Unigroup(紫光集団)の新会長が、水曜13日に発表されたスタッフへの公開書簡で、同社の「新たなスタート」を約束した旨。

◇中国・紫光、経営陣を刷新、ファンド傘下で再出発 (7月13日付け 日経)
→経営再建を進めてきた中国半導体大手の紫光集団は経営体制を刷新した旨。事業継承先に決まった投資ファンド連合が立ち上げた北京智広芯控股(智広芯)が経営権を取得。投資ファンドトップの李浜氏を董事長兼総経理とする経営陣が就いた旨。新体制で競争力強化を目指す旨。

台湾・Foxconnが、Tsinghua Unigroupに出資する動きが見られている。台湾政府が認可を与えるか、今後に注目である。

◇Taiwan says Foxconn needs govt approval for any China chip firm investment‐Foxconn investment in Tsinghua Unigroup would need government clearance (7月13日付け Reuters)
→世界最大の契約電子機器メーカー、台湾のフォックスコンが、その部門が苦境にある中国の半導体コングロマリット、紫光集団に投資する場合、台湾政府の許可が必要になる、と台湾政府当局者が木曜14日に語った旨。

◇Hon Hai subsidiary buys Tsinghua Unigroup stake (7月14日付け Taipei Times)
→Foxconn Industrial Internet Co Ltd(FII, 富士康工業互聯網)が、中国の半導体会社、Tsinghua Unigroup(紫光集團)にprivate equityファンドを通して9.8 billion yuan($1.46 billion)を投資の旨。Hon Hai Precision Industry Co(鴻海精密)が85%を所有するこの上海上場のサーバ&ネットワーキング機器会社は、半導体業界への投資を計画している旨。

◇鴻海、紫光集団に出資へ、2000億円、経営再建中の半導体大手 (7月14日付け 日経)
→台湾電機大手の鴻海(ホンハイ)精密工業が、中国半導体大手で経営再建中の紫光集団に98億元(約2000億円)の出資をする計画を進めていることが、13日分かった旨。複数の台湾メディアが同日伝えた旨。海外への大型投資には今後、台湾当局の審査が必要となる旨。出資が実現すれば、半導体事業への本格参入を狙う鴻海に弾みとなりそう。

【米国政府&議会関連の動き】

米国議会がいまこそ半導体を踏み上げるとき。働きかける論調が続いている。

◇Viewpoint: It's time for Congress to step up on semiconductors (7月8日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→California Manufacturers & Technology Associationのpresident and CEO、Lance Hastings氏が、なぜ議会が半導体不足に包括的に対処するために行動を起こす必要があるのかを主張している旨。

半導体製造装置の対中国販売禁止の関連である。

◇米政権、半導体製造装置の対中輸出禁止で個別企業標的へ=消息筋 (7月11日付け ロイター 日本語版)
→バイデン米政権は、中国向けの半導体製造装置輸出制限を巡り、的を絞った新たな規制を検討している旨。中国の最大手半導体メーカー、中芯国際集成電路製造(SMIC)の生産活動に事実上狙いをつけて最先端技術が渡らないようにし、中国の最先端半導体の生産能力をそぐ旨。その一方で、世界経済への半導体供給が滞るのは避ける旨。消息筋5人がこうした構想をロイターに明かした旨。

◇オランダ、米と協議中と認める−中国へのASML装置販売禁止巡り‐世界的に戦略的影響及ぼす製品巡り協議するのは当然とオランダ外相‐米政府は液浸リソグラフィー機器を中国に販売しないよう求めている (7月14日付け ブルームバーグ 日本語版)
→オランダのフクストラ外相は13日、同国の半導体製造装置メーカー、ASMLホールディングによる中国への主要装置販売を禁止する措置について、米国と協議していると認めた旨。これら装置は世界の半導体の多くの製造に使われている旨。

Gina Raimondo米国商務長官の議会に対する土壇場の煽りが続いている。

◇米商務長官、ドル高懸念していない−半導体法案の議会通過遅れに警鐘‐国内半導体支援法案は可決されるだろうが、長くかかり過ぎだ‐大統領は対中関税の一部緩和巡る判断を間もなく発表−レモンド氏 (7月12日付け ブルームバーグ 日本語版)
→レモンド米商務長官は11日、世界的な半導体不足の中で米国内での製造施設の新設を後押しする数十億ドルの予算を盛り込んだ法案の可決が米議員の党利党略で遅れていると指摘し、国家安全保障をもてあそぶべきではないと語った旨。また、ドル高については懸念していないと述べた旨。

◇U.S. lawmakers look to carve off chips funding to speed bill passage -Raimondo‐Raimondo: Congress may drop fab funding from chips bill (7月13日付け Reuters)
→Gina Raimondo商務長官は、米国でのより多くのウェーハ製造拠点に向けて提案された連邦資金は、現在議会で検討されている法制化から除外され、より小さな法案で扱われる可能性があると述べている旨。Raimondo氏はインタビューで、「半導体、あるいは半導体と1つか2つのものの道筋で物事が合体しているよう」と述べ、「議会が合体しているというものという様相」と付け加えた旨。

◇Biden Cabinet official delivers blunt message on stalled semiconductor chips bill: 'Time's up. It's time to make it happen' (7月13日付け CNN)
→Gina Raimondo商務長官が水曜13日、半導体チップの重大な不足に対処する法案の行き詰まりについて率直なメッセージを送った旨。

議会での土壇場での調整がなお残る状況がうかがえる以下の内容である。

◇U.S. Senate to vote as soon as Tuesday on slimmed-down China chip bill -source‐Senate may vote next week on revised chips bill (7月14日付け Reuters)
→メディアの報道によると、米国上院多数党の指導者、Chuck Schumer氏が、米国の半導体業界が中国と競争する能力を支援する法案について、近い将来投票することを望んでいる旨。Gina Raimondo商務長官は、「彼らで交渉し、8月4日までに法案を完結させてほしい」と述べ、「これら半導体企業は現在、どこに拡大するかについて決定を下しているため、そこにはリアルタイムの緊急性がある。」としている旨。

◇Senate could proceed on slimmer, chip-focused China competitiveness bill next week (7月14日付け CNBC)
→*米国上院は来週すぐに、簡素化された中国の競争力法案の作業を開始する可能性がある旨。
 *その法案には、少なくとも半導体製造のための数十億の資金と、別の超党派の半導体製造法案からの投資税額控除が含まれる可能性がある旨。
 *上院の少数派指導者、Mitch McConnell氏(R-Ky.)は、中国との競争力を高めるために、はるかに広範な法案は阻止すると迫っている旨。

◇Schumer pushes bill to boost domestic chip production though key Republican casts doubt on deal (7月14日付け CNN)

【フランスでの半導体新工場】

インテルのドイツでの半導体新工場建設が3月に打ち上げられたが、こんどはGlobalFoundriesとSTMicroelectronicsによるSTのフランス拠点に位置する新しい300-mm製造拠点が発表されている。

◇STMicro, GlobalFoundries plan new $5.7 billion French chip factory‐GF and ST will invest $5.7B in a French fab (7月11日付け Reuters)
→GlobalFoundriesとSTMicroelectronicsが、Crolles, Franceに建設される300-millimeterウェーハfab拠点に$5.7 billionを投資している旨。この町のSTの既存の300mmウェーハfabの隣にあるこの新しいfabは、2026年までに完全に稼働し、車載、internet of things(IoT)およびモバイルアプリケーション用のmicrochipsを生産する予定の旨。

◇ST and GlobalFoundries announce new 300mm manufacturing facility in France (7月11日付け New Electronics)

◇ST, GF team up for 300mm wafer fab in France (7月12日付け DIGITIMES)

【我が国での停電被害2件】

どちらの工場にも行き来したことがあるが、とうの昔の話である。

落雷で瞬停に見舞われたルネサスエレクトロニクスの熊本・川尻工場での生産が、以下の通り正常化している。

◇Japanese chip plant back online after lightning strike‐Renesas restores operations at a wafer fab struck by lightning ‐Renesas factory experienced worst voltage drop in decade ‐ shutting down production lines (7月12日付け The Register (UK))

◇ルネサス、熊本の工場が正常化 (7月12日付け 日経)
→半導体大手のルネサスエレクトロニクスは11日、落雷の影響で稼働を一時停止した川尻工場(熊本市)が正常化したと発表、仕掛かり品の廃棄や稼働率低下による生産ロスは、生産量の約1週分になる旨。当初は最大2週分と見込んでいたが、廃棄が想定より少なかった旨。

Micronの広島工場で停電が発生、修復に向けた現時点の状況があらわされている。

◇Power disruption occurs at Micron DRAM fab in Japan‐Micron's DRAM fab in Hiroshima hit by a power disruption on July 8 (7月13日付け DIGITIMES)
→Micron Technologyが、7月8日、広島のDRAM製造拠点で、この地域の悪天候のために長時間の停電が発生したと報告、怪我はなかった旨。
電源の喪失により、工場シャットダウンプロトコルの実装が促された旨。
運用は減少したレベルで再開されており、来週にわたって立ち上がっていく旨。マイクロンは、該事故の時点で処理中のウェーハを評価して、ウェーハが同社の品質基準を満たしているかどうかを判断していると述べた旨。

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