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6ヶ月連続$32-33 billion台の半導体販売高、厳しい環境下持ちこたえ

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)から月次世界半導体販売高が発表され、この7月について$33.4 billion、前月比1.7%増、前年同月比15.5%減となっている。米中摩擦の渦中、米国の製造分野で3年ぶりの不況が伝えられるなど好材料があるわけはないが、この世界半導体販売高は、昨年10月の$41.8 billionの最高ピーク値の後、12月から今年2月にかけて大きく落としてからは$32-33 billion台で7月まで持ちこたえている推移である。
2016年後半から2年あまり史上最高を更新し続ける勢いの熱い活況が続いた半導体業界で、2017年6月の販売高水準に相当している。米中、日韓の貿易摩擦なんのその、新分野・新製品の絶え間ない台頭に大いに期待である。

≪7月の世界半導体販売高≫

米国・SIAからの今回の発表が、以下の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
〇7月のグローバル半導体販売高が前年同月比15.5%減−前月比ではグローバル販売高は僅かに増加、しかしすべての地域別市場で前年比減 …9月3日付け SIA/Latest News

Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、2019年7月の世界半導体販売高が$33.4 billion、前月、2019年6月の$32.8 billionを1.7%上回ったが、前年同月、2018年7月の$39.5 billionを15.5%下回った。月次販売高はWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。SIAは、半導体製造、設計および研究における米国のleadershipを代表している。

「7月のグローバル半導体販売高はまたまた前年比ベースで下回った一方、前月比では僅かに増加した。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏は言う。「7月の販売高前月比ではほとんどの地域別市場にわたって控え目に増加し、Asia PacificおよびAmericasは最大の伸びを示しているが、Americas地域への販売高は前月比では依然落ち込んでいる。」

7月販売高の地域別では、前月比でEuropeを除いてすべてプラスの伸びであったが、前年同月比ではいずれも落ち込みが続いている。

Asia Pacific/All Other
前年同月比 -11.0%/
前月比  3.1%
Americas
-27.8%/
2.5%
China
-14.1%/
1.1%
Japan
-12.0%/
0.7%
Europe
-8.6%/
-0.5%

                【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Jul 2018
Jun 2019
Jul 2019
前月比
========
Americas
8.39
5.91
6.06
-27.8
2.5
Europe
3.56
3.27
3.26
-8.6
-0.5
Japan
3.39
2.96
2.98
-12.0
0.7
China
13.80
11.72
11.85
-14.1
1.1
Asia Pacific/All Other
10.36
8.94
9.22
-11.0
3.1
$39.50 B
$32.81 B
$33.37 B
-15.5 %
1.7 %

--------------------------------------
市場地域
2- 4月平均
5- 7月平均
change
Americas
5.86
6.06
3.4
Europe
3.37
3.26
-3.4
Japan
2.86
2.98
4.4
China
11.28
11.85
5.1
Asia Pacific/All Other
9.07
9.22
1.6
$32.44 B
$33.37 B
2.9 %

--------------------------------------

※7月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2019/09/July-2019-GSR-table-and-graph-for-press-release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

これを受けて業界紙の反応、取り上げである。

◇Global Semiconductor Sales Decrease 15.5 Percent Year-to-Year in July (9月4日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

本年1-6月上半期について、IHS Markitは半導体販売高が前年同期比14%減との見方である。

◇Chip sales fall nearly 14% in 1H19, says IHS (9月5日付け DIGITIMES)
→IHS Markit発。2019年前半のグローバル半導体販売高が$203.7 billion、前年同期の$236.6 billionから13.9%減、これは2009年前半の26.5%減以来最悪となる旨。

2016年後半から2年あまり史上最高を更新し続ける勢いの熱い活況が続いた半導体業界であるが、これまで通りの販売高の推移の見方を続けると以下の通りとなる。昨年11月から販売高が前月比マイナスとなって以降、12月、今年に入って急激に落ち込む経緯があらわれているが、2月以降は$32 billion〜$33 billion台に押しとどまっており、その持ちこたえが半年に及んでいる。

販売高
前年同月比
前月比
販売高累計
(月初SIA発表)
2016年 7月 
$27.08 B
-2.8 %
2.6 %
2016年 8月 
$28.03 B
0.5 %
3.5 %
2016年 9月 
$29.43 B
3.6 %
4.2 %
2016年10月 
$30.45 B
5.1 %
3.4 %
2016年11月 
$31.03 B
7.4 %
2.0 %
2016年12月 
$31.01 B
12.3 %
0.0 %
$334.2 B
2017年 1月 
$30.63 B
13.9 %
-1.2 %
2017年 2月 
$30.39 B
16.5 %
-0.8 %
2017年 3月 
$30.88 B
18.1 %
1.6 %
2017年 4月 
$31.30 B
20.9 %
1.3 %
2017年 5月 
$31.93 B
22.6 %
1.9 %
2017年 6月 
$32.64 B
23.7 %
2.0 %
2017年 7月 
$33.65 B
24.0 %
3.1 %
2017年 8月 
$34.96 B
23.9 %
4.0 %
2017年 9月 
$35.95 B
22.2 %
2.8 %
2017年10月 
$37.09 B
21.9 %
3.2 %
2017年11月 
$37.69 B
21.5 %
1.6 %
2017年12月 
$37.99 B
22.5 %
0.8 %
$405.1 B
2018年 1月 
$37.59 B
22.7 %
-1.0 %
2018年 2月 
$36.75 B
21.0 %
-2.2 %
2018年 3月 
$37.02 B
20.0 %
0.7 %
2018年 4月 
$37.59 B
20.2 %
1.4 %
2018年 5月 
$38.72 B
21.0 %
3.0 %
2018年 6月 
$39.31 B
20.5 %
1.5 %
2018年 7月 
$39.49 B
17.4 %
0.4 %
2018年 8月 
$40.16 B
14.9 %
1.7 %
2018年 9月 
$40.91 B
13.8 %
2.0 %
2018年10月 
$41.81 B
12.7 %
1.0 %
2018年11月 
$41.37 B
9.8 %
-1.1 %
2018年12月 
$38.22 B
0.6 %
-7.0 %
$468.94 B
2019年 1月 
$35.47 B
-5.7 %
-7.2 %
2019年 2月 
$32.86 B
-10.6 %
-7.3 %
2019年 3月 
$32.28 B
-13.0 %
-1.8 %
2019年 4月 
$32.13 B
-14.6 %
-0.4 %
2019年 5月 
$33.06 B
-14.6 %
1.9 %
2019年 6月 
$32.72 B
-16.8 %
-0.9 %
2019年 7月 
$33.37 B
-15.5 %
1.7 %


関連する動きとして、ファウンドリー業界の現状が以下の通りあらわされている。貿易摩擦のインパクトから本来売上げが伸びる第三四半期が抑えられる見方である。

◇Foundry firms to see diminished revenue growth-TrendForce: Foundry revenue to slow in growth-‘SIGNIFICANTLY WEAKER’:A US-China trade dispute is weakening consumer spending on almost all electronics categories, undercutting a rebound, TrendForce Corp said (9月5日付け The Taipei Times (Taiwan))
→TrendForce発。米中貿易戦争がelectronicsへの消費者支出を抑制、通常は半導体メーカーにとって書き入れ時の第三四半期のファウンドリーの売上げが前年同期比2.4%増に留まる見込みの旨。

◇(LEAD) Samsung may suffer slump in foundry biz: report (9月5日付け Yonhap News Agency (South Korea))
→Samsung Electronicsのファウンドリー事業が、第一四半期の世界ファウンドリー市場の19.1%シェアから今四半期は18.5%に低下の旨。

米国、特に製造分野を取り巻く現況の厳しい見方が相次いでいる。3年ぶりの「不況」に落ち込んでいるという表し方となっている。

◇Here's a list of recession signals that are flashing red-9 economic signals that are pointing to a recession (9月2日付け CNBC)
→赤く点滅しているいくつかの主要景気後退指標:
 Bond market
 GDP
 Corporate profits
 Manufacturing contraction
 The Cass(Cargo Accounting Settlement System) Freight Index …貨物輸送の状況
 Copper価格
 Gold価格
 Global Economic Policy Uncertainty Index
 Business spending

◇U.S. manufacturing slowed in August in latest sign of economic weakness (9月3日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→先月の米国製造分野が減退、中国との貿易戦争が不況をもたらすという恐れを高めている旨。製造は同国gross domestic product(GDP)の11%を占めるに留まるが、経済に向けて控える先触れとしてしばしば見られている旨。Wall Street株価は該報告リリースを受けて低下、S&P 500 indexが午後始めまでに約1%下がった旨。

◇Trump says China will suffer, but data shows tariffs hurting U.S. (9月4日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→新たにリリースされたデータでは、Trump大統領が保護を狙った工場が損害を受けている旨。

◇US manufacturing contracts for the first time in three years amid China trade war (9月3日付け CNBC)

◇米製造業が3年ぶり「不況」、大幅利下げ観測浮上 (9月4日付け 日経 電子版 10:45)
→米製造業の景気不安が強まっている旨。中国などとの貿易戦争が長引き、8月の景況感指数は3年ぶりに「不況」に転落した旨。トランプ米政権の関税政策で保護されてきた鉄鋼業なども業績が落ち込み始め、雇用などへの悪影響が懸念される旨。米連邦準備理事会(FRB)が9月中旬の会合で大幅な利下げに踏み切るとの観測も浮上する旨。

予断を許さない政治・経済状況が続いており、半導体業界としては新分野・新製品の絶え間ない打ち上げ、台頭に期待を託さざるを得ないところである。


≪市場実態PickUp≫

【米中摩擦関連】

米国の対中関税「第4弾」が9月1日に発動され、中国はWorld Trade Organization(WTO)に提訴する動きが見られて、一層先が見えなくなっている。

◇Trump moves ahead with new tariffs on Chinese products (9月1日付け Agence France-Presse)

◇市場、不安定さ増す、米、対中関税「第4弾」発動 (9月1日付け 日経 電子版 16:30)
→米国の対中関税「第4弾」発動を受けた今週の世界の株式市場では、不安定な値動きが続きそうな旨。トランプ米大統領が8月に入って関税による圧力を一段と強め、米中が近く何らかの合意に達する、との期待は急速にしぼんだ旨。経済や企業業績の見通し悪化につながり、長期投資家はリスクをとりづらくなっている旨。世界的な金融緩和の動きでも不透明感は払拭できそうにない旨。

◇China lodges tariff case at WTO against the U.S.-Additional US tariffs on Chinese goods take effect (9月2日付け Reuters)
→US Trade Representative(USTR)が、これまで対象ではなかった中国製品$300 billionのあるものへの15%関税が日曜1日発効の旨。中国・商務省は、これを巡ってWorld Trade Organization(WTO)に告訴の旨。

◇中国、米国をWTOに提訴 9月の追加関税で−交渉は不透明に (9月2日付け 日経 電子版 22:30)
→中国商務省は2日夜、米国が1100億ドル分(約11兆円)の中国製品に1日から15%の追加関税をかけた措置に対し、世界貿易機関(WTO)に提訴すると発表、米中は9月初めにワシントンで閣僚級の貿易協議を予定していたが、実現はさらに不透明になった旨。

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)からも、米中協議再開を督促するコメントである。

◇US, China must restart talks to end trade war, ensuring global semiconductor supply chains remain intact-SIA CEO calls for a restart of US-China trade talks-Senior industry executives call on governments around the world to resist decoupling supply chains and disentangling economic cooperation. (9月4日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→IC China conference(上海)にて火曜3日、Semiconductor Industry Association(SIA)のpresident and chief executive、John Neuffer氏。
中国と米国に対し、世界supply chainにいつまでも影響を与える前に、貿易戦争を打開する話し合いの再開を督促の旨。「非常に明らか、1つの国、1つの会社ではすべては行えない。」と同氏。

そして、米中の間で電話協議が行われ、閣僚級協議を10月始めにWashingtonで行うことを確認している。

◇China and US agree to meet in October for trade negotiations-US, China to resume face-to-face trade talks in Oct. (9月5日付け CNBC)
→中国商務省発、貿易交渉の次のラウンド、米国と中国が10月に会合する旨。交渉に備える作業は数週うち始まる、とUS trade representative(USTR)のspokesperson。

◇U.S.-China trade talks to resume, but new tariffs could complicate them (9月5日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→米中両国木曜5日発表、米国と中国は来月始めWashingtonで貿易の協議を行うが、新たな関税が両国の経済的衝突を終わらせる方法を見い出すのを難しくする旨。

◇China, U.S. agree to jointly create favorable conditions for trade talks in October (9月5日付け Xinhua News Agency (China))

◇米中貿易協議を10月に先送り、閣僚級、電話協議で一致 (9月5日付け 日経 電子版 10:40)
→中国の貿易交渉の責任者を務める劉鶴副首相は5日午前、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表やムニューシン米財務長官と電話し、9月初めにワシントンで予定した閣僚協議を10月初めに先送りすることで米国側と一致した旨。米中は9月1日に追加関税をお互いに発動しており、協議の条件が整っていないと判断したとみられる旨。

【日韓摩擦関連】

日韓について、韓国側から見た輸出入の現状である。日本の輸出管理強化の影響は、当然のことながら大きくないとの見方である。

◇韓国、8月の対日輸出6.2%減、「日本の措置、影響小さく」 (9月2日付け 日経)
→韓国産業通商資源省が1日発表した8月の輸出入動向によると、対日輸出は前年同月比で6.2%、輸入は同8.2%それぞれ減った旨。日韓貿易は米中貿易戦争などの影響で減少傾向が続いている旨。日本は7月から半導体材料3品目の輸出管理を強化したが、同省は「いまのところ大きな影響はない」と分析している旨。

Samsungはじめ日本から輸入してきたフッ化水素を韓国産に置き換えていく動きが以下の通りである。代替OKの確認がとれるかどうかにかかってくる。

◇日本から輸入していた「高純度フッ化水素」、LGディスプレーが国産化に成功 (9月2日付け 韓国・中央日報)
→韓国のパネルメーカー大手のLGディスプレーが、日本から輸入してきた「高純度フッ化水素」の国産品代替に成功した旨。1日、LGディスプレー側によると、最近、LGディスプレーは国内のある企業が供給したフッ化水素安定性テスト過程を終えて今月中に生産工程に適用する予定。

◇Samsung set to replace Japanese-made products-An industry source said an etching gas Samsung Electronics put into the production process was likely to be Korean-made (9月4日付け Asia Times)

◇Samsung Begins Replacing Japanese Materials in Chip Production-Samsung finds alternate suppliers of chip materials (9月4日付け KBS (Korea))
→Samsung Electronicsが、日本のサプライヤの置き換えでetchingガスのような半導体材料の韓国内サプライヤに向いており、LG Displayも同様に韓国メーカーからディスプレイ用etchingガスの供給を受けている旨。

◇サムスン、韓国産フッ化水素を量産ライン試験投入 (9月4日付け 日経 電子版 20:00)
→韓国サムスン電子が半導体の量産ラインで韓国産フッ化水素を使い始めたことが4日明らかになった旨。日本政府が半導体材料3品目の輸出管理を強化した7月以降、同社は日本製以外の代替品のテストを重ねてきた旨。一部の量産ラインで使ってみて、問題がないかを確かめる狙いとみられる旨。

日韓の対立の構図、そして新たな火種があらわされている。

◇「民族派」が青瓦台支配の8日間、日韓協定破棄の舞台裏 (9月5日付け 日経 電子版 23:00)
→韓国政府が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めたことは、中国、北朝鮮、ロシアを警戒する米国の安全保障上の不安定要因に発展した旨。日本批判を抑えた韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領による8月15日の「光復節」演説から同22日の破棄決定に至るまで文政権内では路線をめぐり2つの勢力がせめぎ合っていた旨。激動の8日間を関係者への取材を基に検証の旨。

◇日韓対立、新たな火種、日本製バルブに「不当な課税」、WTO、来週にも最終判断 (9月6日付け 日経)
→韓国政府が2015年から日本製の産業用空気圧バルブへの輸入関税を引き上げている問題で、世界貿易機関(WTO)が来週にも最終判断を出すことがわかった旨。日本政府は不当な課税と主張し、韓国に是正を求めている旨。
最終判断後もすぐに解決できる可能性は低く、日韓対立の新たな火種になりそうな旨。

【圧力高まる巨大ITメーカー】

自動運転技術盗用について起訴された元グーグル幹部の会社が、顧客への製品対応を行っていくとしている。

◇Pronto.AI vows to deliver despite charges against founder (9月2日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→自動運転のstart-up、Pronto. AIが、同社founder and chief executive、Anthony Levandowski氏がGoogleからの窃盗や窃盗未遂など計33件で告発され先週火曜27日危機に追い込まれたにも拘らず、今年同社のflagship製品を顧客に届けていく旨。

Googleに対する司法の目、そして制裁金が課される、以下関連の動きである。

◇Report: More than 30 state attorneys general may investigate Google for antitrust violations (9月3日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Washington Post、火曜3日発。Google社が米国州司法長官の大方によるantitrust調査で細かく調べられる可能性。Reuters発では、30以上の州が関わり、Texas州検事総長、Ken Paxton氏が該調査をリードする運びの旨。

◇Google emerges as target of a new state attorneys general antitrust probe -More than half of state attorneys general are preparing to announce an investigation into Google next week. (9月3日付け The Washington Post)

◇Regulators fine Google $170 million for violating children's privacy on YouTube (9月4日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→該尺度は、Federal Trade Commission(FTC)とNew York州司法長官での決着の一部。YouTubeが、Children's Online Privacy Protection Act(COPPA)として知られる子供たちの連邦プライバシー法を侵害、としている旨。

◇米当局、Googleに制裁金、子供の情報を違法収集 (9月4日付け 日経 電子版 23:09)
→米連邦取引委員会(FTC)らは4日、傘下の動画配信サービス「ユーチューブ」が子供のプライバシーを守らなかったとして米グーグルに1億7千万ドル(約180億円)の制裁金を科したと発表した旨。子供のプライバシーを巡るFTCの制裁では過去最大規模のもよう。企業に甘いとの批判もあったFTCだが、個人情報保護では攻勢を強めている旨。

◇米グーグル、利用者情報を広告主に提供か、FT報道 (9月4日付け 日経 電子版 23:59)
→英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の電子版は4日、米グーグルが利用者の個人情報を同社の広告主に無断で提供していた疑いを報じた旨。今春にはアイルランドのデータ保護委員会がグーグルによる個人情報の違法利用に関する調査を開始していた旨。インターネット検索で圧倒的なシェアを持つグーグルへの批判が高まる可能性がある旨。

Facebook関連、次の通りである。

◇Facebook calls for new global standard on data sharing (9月4日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Facebookが、Cambridge Analyticaスキャンダルを受けてユーザ情報の管理方法を総点検するよう命じられて数ヶ月、新しいグローバルデータsharing標準を求めている旨。

◇ニューヨーク州など、Facebookを独禁法違反で調査 (9月7日付け 日経 電子版 01:55)
→ニューヨーク州のジェームズ司法長官は6日、米フェイスブックを反トラスト法(独占禁止法)違反で調査すると発表、コロラド州や首都ワシントン・コロンビア特別区など8州・地区の司法長官も調査に加わる旨。米連邦取引委員会(FTC)も同社を調査中で、連邦政府と地方の両方でIT大手への監視が強まっている旨。

巨大ITメーカーへの圧力が高まる現時点である。

◇Big tech companies meeting with U.S. officials on 2020 election security (9月5日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Facebook, Google, TwitterおよびMicrosoftが水曜4日、シリコンバレーで政府officialsと会合、2020年米国大統領選挙のセキュリティに向けて如何に最善か、話し合い調整の旨。

◇NY attorney-general to begin antitrust probe of Facebook (9月6日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→大型ハイテクメーカーに対する政治的圧力が高まって、米国全体にわたるsenior officialsがFacebookおよびGoogle両方へのantitrust調査を打ち上げていく旨。

Appleが、hack攻撃についてGoogleを非難する反応である。

◇Apple accuses Google of ‘stoking fear’ over iPhone attack (9月6日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Appleが、iPhoneが前例のないhackを受けたとして初めて反応の旨。
GoogleのProject Zeroが8日前、該hackについて詳細に述べていた旨。

【M&A】

まずは、東芝メモリによる台湾・Lite-On Technologyのsolid-state drive(SSD)事業買収である。

◇Lite-On approves Toshiba deal (The Taipei Times (8月31日付け Taiwan))

◇Lite-On to Sell SSD Business to Toshiba Memory for $165m (9月2日付け EE Times)

◇Toshiba Memory picks up Lite-On SSD business in $165 million deal-Toshiba Memory to buy Lite-On's SSD business for $165M -Soon to be rebranded company buys SSD segment of Taiwanese storage company. (9月2日付け ZDNet)
→東芝メモリが、Lite-On Technologyのsolid-state drive(SSD)事業の$165 million買収に合意、2020年6月までに完了予定の取引の旨。

◇東芝メモリHD、台湾社からSSD事業買収 (9月4日付け 日刊工業)
→東芝メモリホールディングスは台湾電機大手の光宝科技(ライトン・テクノロジー)から記憶装置のSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)事業を約173億円で買収する旨。

もう1件、RambusによるシリコンIPおよびSecure Protocols事業の買収である。

◇Rambus to Acquire Silicon IP and Secure Protocols Business From Verimatrix, Creating Global Authority in Semiconductor Security IP (9月3日付け Business Wire)

◇Rambus to acquire IP and secure protocols business from Verimatrix-Rambus will buy Verimatrix business, adding IP (9月5日付け New Electronics)
→Verimatrix(San Diego, CA)、前Inside Secureが、Silicon IP, Secure ProtocolsおよびProvisioning事業をRambusに売却、今年完了予定の取引の旨。該取引により、artificial intelligence(AI), 車載, internet of things(IoT)およびnetworkingなどmission-critical応用に向けたハードウェア-ベース・セキュリティの開発でRambusのofferingsが強化される旨。

【Huawei関連】

IP盗用を厳しく告発しているTrump政権であるが、審理の方は進んでいない現況がまず、次の通り。

◇U.S. in No Hurry to Prosecute China's Stolen Chip Secrets Case (8月30日付け Bloomberg)
→Trump政権は、アメリカのintellectual property(IP)窃盗の告発加速を約束したが、米国司法省が貿易戦争激化の渦中、該訴訟懸案を披露して10ヶ月、Micron Technology社(Idaho)からの秘密盗用で一緒に告発された中国の会社、台湾の会社および3人の台湾人についての審理が依然先の話である旨。

Huaweiについて、新たな盗用疑惑が捜査されている。

◇Huawei under probe by U.S. prosecutors over new allegations: WSJ (8月30日付け Reuters)

◇ファーウェイに新たな技術窃盗疑惑、米検察捜査と報道 (8月30日付け 日経 電子版 09:04)
→中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が企業から技術を盗もうとしたとして、米検察当局が捜査を開始したことが29日分かった旨。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が報じた旨。複数の企業や個人からの技術窃盗のほか、競合企業からの人材引き抜きについても調査している旨。

一方、Huaweiの「5G」基地局はじめ製品出荷および開発の披露が以下の通りである。米国の禁止措置が厳しいインパクトを与える中の動きである。

◇ファーウェイ、「5G」の基地局出荷拡大、20万件に (9月3日付け 日経 電子版 15:53)
→中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)は3日、次世代通信規格「5G」の通信網に使う基地局の出荷数が累計で20万件を超えたと発表、7月時点から5万件増えた旨。米政府は安全保障上の懸念を理由にファーウェイに対する制裁を強めているが、欧州やアジアを中心に5Gで同社の製品を採用する動きが続いていることを示した旨。

◇New 5G Chips Put Huawei at the Forefront-Huawei keeps up development of 5G chips, smartphones (9月4日付け Light Reading)
→Huawei Technologiesが今月、Kirin 990次世代5G system-on-a-chip(SoC)デバイスおよびKirin 985チップセット・ベースのMate 30スマートフォンを披露の旨。Huaweiの社内半導体開発部門、HiSilicon Technologiesが、10年を上回る間SoCsに取り組んでいる旨。

◇ファーウェイ、「グーグル無し」スマホ発売へ (9月5日付け 日経 電子版 23:00)
→米政府が5月に発動し、華為技術(ファーウェイ)を狙った輸出禁止措置の影響が大きく出てきた旨。今月中旬に発表予定の海外向けのスマートフォンの新機種は、米グーグルの主要ソフト「Gメール」や地図検索などが一切使えなくなる見込み。これにより、2019年の海外向けスマホの販売は前年比で1千万台以上の減少が見込まれる旨。ファーウェイはソフトの自前開発を急ぐが経営環境は厳しさを増している旨。


≪グローバル雑学王−583≫

AIが進化を続けて我々のやることに置き換わろうとしている、それじゃあ我々はやることがなくなるのか、いや、そこまでAIは万能じゃないと、

『イラストで読むAI入門』
 (森川 幸人 著:ちくまプリマ―新書 322) …2019年3月10日 初版第一刷発行

より見ていく後半である。人間の知能を理性と感性に分けるとして、理性の分野では、物凄いパターン認識力など人間の能力を超えているものが見られる一方、感性についてはなかなか追いつけない。人間の無意識部分を感知できない、閃きがない、ニュアンスの理解に加えて、嘘もつけない、見破れない、など人間並みになるには、まだクリアしなくてはいけない問題が数多く残っているとのこと。そこまで知られて誘導されるようじゃたまらないという心持ちになるが、まだまだ進化の過程ながら小説、俳句、短歌、はたまたゲームと、それぞれに進化の程合いを認識させられる以下の内容である。


第二章 AIは万能じゃない!? …2分の2…

□嘘もつけない、見破れない
・嘘をつくことや嘘を見破ること
 →どちらもAIにはできない
・人間の日常生活において、実際には忖度したり嘘を見破ったり、あるいは"よい嘘"をついたりなど、その言葉が本来表現している意味とは違う解釈や心がけをすること
 →日常のコミュニケーションをスムーズにしているところ
 →正しく日本語を使えるだけのAIは、人間でいえば「空気の読めない人」ということに
・AIは今のところ、ワープロと計算機の能力以外では人間の能力を飛び越すところまではいっていない
 →人間並みになるには、まだクリアしなくてはいけない問題が数多く残っている

□AIはもう先生がいらない自習プログラムである
・AIはプログラムの一種
 →コンピュータプログラムとの最大の違いは、「AIは自分で学習できる」というところ
 →「あのときにこう教わったから、同じようなパターンではないか」などと自分で解釈して推論することができる
・最近もてはやされている強化学習(Reinforcement Learning)型AI
 →最終的な目標だけ与えてやると、それを実現するための方法などを自分で学習していく
・例:DQN(deep Q-network)というAIモデル
 →自分で試行錯誤しながら、ルールや攻略法を学んでいく
・囲碁AI、アルファ碁も4代目のアルファ碁ゼロからは、人間の棋士の棋譜を使わないで囲碁を学習できるように
・DQNもアルファ碁ゼロもグーグルの子会社、Deep Mindしゃが開発したAI
 →今はAIの打った手を人間(トッププロ)たちが数ヶ月かけて解析・検証している状況に

□AIのすごさはパターン認識力
・レントゲン写真やMRIの画像などの画像認識
 →Deep Learningの能力はもはや完全に人間を上回っている
 →人間が見落とすようなわかりにくいものでもしっかり見つけ出すので、病理医の有能なアシスタントになることが期待
・病気の症状を聞いて病名を当てるとか、最新の薬の処方をするということ
 →IBMワトソンのような「エキスパートシステム」の方が人間のお医者さんより上であろう

□AIはなかなか人間の感性には追いつけない
・人間の知能をざっくり、理性と感性であるとした場合
 →理性の分野では、先の囲碁AIやレントゲン写真での診断のように、すでにAIが人間の能力を超えているところが出始めている
 →「記号着地化できる」…記号として書き表わせる事象については(自然会話は難しいが)やがてAIが勝ってしまうだろう
・そんな中、AIを感性の世界にチャレンジさせる研究が進んでいる
 →2016年、AIが書いた小説が「星新一賞」の第一次審査をパス
 →しかし、実際は人間が原稿の7、8割ほどを修正しており、まだ「AIを一部に使った」程度の段階
 →一つ一つの状況に対してそこから始めなければならないので、まだ課題は多く、先は長い
 →人間の心を打つ話を書けるかどうかという以前の、整合性のある話をつくれるかどうかというレベルの話
・それに対して、俳句はかなり上手になってきている
 →文字数やルールが少なく、季語のルールもはっきりしているので、AIに教えやすい
・短歌では星野しずるというAI歌人が有名
 →それらしい言葉を自動的に組み合わせていく短歌自動生成プログラム
 →短詩型ではもう人間と区別がつかなくなりつつある
・AIは少しずつ、感性の世界に入っていこうとしている
 →人間の文章読解力の低下とAIの技術進歩により、人とAIの能力は感性面でも近づいており、いつか入れ替わるときがくるかも
・創作なら言語を使うものより、音楽の方がずっとハードルは低い
 →"〇〇風の音楽"であれば、すでに自動生成できるように
・Deep Learningは、対象の特徴を見つけ出す能力が際立って高い
 →AIが描いたレンブラントの絵、正確には「レンブラント風の絵」
 →完成度の高さに驚かされる
 →レンブラントの作品を学習し、特徴を抽出して「レンブラントの新作」を描いて、3Dプリンタで出力
・人間の生活を便利にする理性の世界の部分では、AIはかなりのところまで進んでいるが、人間を楽しませる感性の部分についてはまだこれから
・AIが作品をつくるようになったら、おそらく、著作権侵害の問題が大きくなってくる
 →新たに発生する問題も想定し、法的な枠組みづくりも含めて考えていく必要

□AIなくしてゲームはつくれない
・(著者の)専門であるゲームの話
 →ロールプレイングゲームのモンスターの強さや体力、守備力などのパラメータは、これまでゲームデザイナーは自分で計算し、手入力
 →ゲームの後半になってくるとこの想定がうまくいかなくなる
 →プレイヤーによってレベルの差が大きくなるから
・人間ではなくAIであれば自動的にパラメータを調整できる
 →いつどのような変更が起こっても、かなり柔軟に受け入れられるように
 →(著者の)つくるゲームでは、20年前からそのような仕組みを実装
 →人が今までコツコツとやっていた作業を、AIが代わりにやってくれている
・いわゆるソーシャル・ゲームの場合、2週間に1回程度の頻度で、新しいキャラクターやカードを出さなくてはいけない
 →人がパラメータを調節していては追いつけなくなってきている
・このようにゲームの世界は、人間が隅から隅まで手づくりすることは限界にきている
 →ゲームの巨大化に合わせて、作業も膨大な量になってきている
 →そうしたゲーム制作の現場でもAIへの期待が高まってきている
・ゲームAIの世界
 →「中のAI」…ゲーム内のキャラクターの行動を判断するAI
 →「外のAI」…品質管理やデバッグなど制作を支援するAI
・現在では、ゲームのビジネススタイルの主流は、基本無料+アイテム課金
 →なんとかやめないでいてもらう必要がある
 →ゲームの進行具合に合わせて、そのユーザにフィットした形でバランス調整をする必要
 →実は強さのレベル調整機能自体は、1980年の「パックマン」から
 →今では、AIがユーザのモチベーションを下げないようにゲームバランスを調整するような試みも
・アメリカでは、イベントを「やる」、「やらない」まで調整するように
 →「メタAI」…ゲームを俯瞰してみて、監督としてゲームをコントロールするAI

□個人情報から自分好みにカスタマイズされていく
・大量生産大量消費の時代、20世紀から、嗜好がどんどん多様化し、画一的な商品ではなかなかフックのかからない時代に
・AIはカスタマイズが得意
 →パターン認識が得意なので、使う人の思考パターンや嗜好パターンを理解し、その人に合った商品をつくることができる
・いずれAIが小説を書くようになると、同じ小説を買っても読者によって話が途中から変わる、あるいは結末が変わるなど、電子書籍ではゲーム的な手法が入ってくるかも
・日本では人間至上主義的な幻想が大変強い気がしている
 →「人間でなくては」という価値観が強すぎて、コンピュータやAIの活用は後手に回ってしまう
・日本がAIの後進国である最大の理由
 →AIの研究投資に使われるお金の額が桁違いに少ないことも大きな要因
 →投資が小さいとダイナミックな発展が起こりにくい
・日本に新しい技術を生み出す頭脳がないわけではない
 →その技術のポテンシャルを見抜き、積極的な投資ができていないのが問題

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