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米中摩擦激化:Huawei拒否の広がり&米国の90日猶予の波紋&余波

Huaweiとの取引禁止令が米Trump政権より発せられて、Huaweiは米国の動きにはすでに備えているとするものの不安を覗かせるところがある。関係各社にはHuaweiとの連携あるいはハードウェア&ソフトウェアの出荷を拒む動きが急速に広がっている。米国政府は、この禁止が今日の明日にはうまくいかないとして、90日の猶予を与えるとの措置を発表したが、拒否の広がりに加わって世界的に大きな波紋&余波が続く現時点である。米中摩擦の影が世界半導体業界にも広く覆っており、日進月歩の新技術・新分野の展開とともに日々の動き&インパクトを否応なく追わざるを得ないところである。

≪目が離せない広がり&インパクト≫

日々いろいろな切り口の動きがあって、グローバルにそのインパクトが広がっていくということで、目につく範囲大半の内容を取り上げざるを得なくなっている状況がある。そこで、次の通り大づかみに内容分類している。

【Huaweiの動き】
【拒否の広がり】
【中国の動き】
【米国の90日猶予】
【Huaweiに次ぐ動き】
【関連の動き&データ】
【今後の道筋】

以下、各項ごと、あるいは中分類に適宜コメントをつけている。

【Huaweiの動き】

Trump政権の取引禁止令を受けて、Huaweiは米国の動きにはすでに備えていると強気な一方、海外市場を中心に販売が落ち込むリスク不安が垣間見えている。

◇ファーウェイCEO「米半導体、売ってくれなくていい」 (5月18日付け 日経 電子版 19:36)
→中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の任正非・最高経営責任者(CEO)は18日、広東省深?市の本社で日本経済新聞など日本メディアの取材に応じた旨。トランプ米政権が同社への輸出規制を決めたことについて「我々は法に触れることは何一つしていない」と反論、半導体など基幹部品の自社開発を進める方針を示した旨。

◇U.S. eases curbs on Huawei; founder says clampdown underestimates Chinese firm (5月21日付け Reuters)
→米国が、顧客への混乱を最小限にするために中国・Huaweiに対する貿易制限を一時的に緩和、世界最大のテレコム装置メーカーである同社founderが米国の動きにはすでに備えているのでほとんど意味がないとする動きの旨。

◇防戦ファーウェイ、強気と不安、グーグルが供給停止も (5月21日付け 日経 電子版 01:30)
→中国通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)に対する米国の制裁措置の影響が広がっている旨。米グーグルは19日、ファーウェイに一部ソフトウエアの供給を制限する可能性があることを示唆した旨。独半導体大手、インフィニオンテクノロジーズも部品供給を一部停止した旨。ファーウェイは供給停止でも「大きな影響は受けない」と強気だが、海外市場を中心に販売が落ち込むリスクがある旨。

◇Huawei well-prepared for US trade ban, says CEO (5月22日付け DIGITIMES)
→SinaTechレポートで発言として引用のHuawei CEO、Ren Zhengfei氏。
Huaweiの売上げの伸びは、今年第一四半期の39%から2019年全体では20%を下回る鈍化の様相の旨。しかし、Huaweiはmanagementを変えたり、米国からの監督を受け入れる計画はない旨。Huaweiが必要とするチップセットの半分はQualcommなど米国半導体メーカーによる供給であり、残り半分は社内での開発、加えて、たとえ米国からの供給が遮断されても、Huaweiは半導体供給の混乱に苦しまない旨。

◇ファーウェイ、今秋にも自前OSか (5月22日付け 日経 電子版 00:10)
→中国通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)は今秋にも、スマートフォンなど向けに自社開発した基本ソフト(OS)を実用化する旨。複数の中国メディアが同社幹部の発言として21日報じた旨。同社は自社のスマホなどに米グーグルのOSを採用しているが、米国による事実上の輸出禁止措置で関連ソフトが使えなくなる恐れがあり、自前のOSに切り替えて対応するとみられる旨。

台湾の上流および下流supply chainパートナーに対して、Huaweiは発注をむしろ増やす方向で以下の通りである。今年末までの出荷対応の在庫があるとしている。

◇HiSilicon said to extend capacity guarantee pacts with Taiwan partners through 2Q20 (5月20日付け DIGITIMES)
→業界筋発。中国の半導体メーカー、HiSiliconが、親会社、Huaweiが米国からの重要コンポーネントの購入および米国へのテレコム装置の販売を禁じられていることからくる不安にも拘らず、台湾IC supply chainパートナーとの2020年第二四半期までのcapacity保証合意に調印の旨。

◇Huawei seeking capacity increases at Taiwan partners despite US ban (5月20日付け DIGITIMES)
→業界筋発。Huaweiが、台湾の上流および下流supply chainパートナーへの発注を削減しないことを約束、また、生産capacityを増やす可能性について問うており、Trump政権にブラックリストに載せられてHuaweiが発注を削減するのではという市場の憶測とは反対の動きの旨。

◇Huawei piling up inventory (5月21日付け DIGITIMES)
→台湾の業界筋発。Huaweiが、2018年終わり以降在庫を積み増しており、同社での在庫水準は2019年末まで出荷を維持できる旨。

そうは言ってもHuaweiに出荷している米国企業でのインパクト&懸念である。

◇ファーウェイ制裁、米IT企業直撃、米ルメンタム下方修正、猶予でも懸念拭えず (5月22日付け 日経)
→中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への米国の事実上の輸出禁止規制が、米ハイテク企業に打撃を与えている旨。ファーウェイ向けの出荷減で顔認証部品の米ルメンタム・ホールディングスが収益見通しを引き下げた旨。インテルなど部品供給を制限する動きも広がる旨。米商務省は制裁措置の一部を3カ月猶予すると表明したが、米ハイテク企業に成長鈍化の懸念が強まる旨。ルメンタムは20日、2019年4〜6月期の売上高見通しを最大12%下方修正した旨。

TSMCは、米国の禁輸措置には当たらないとして、Huaweiへの供給継続を表明している。

◇Taiwan's TSMC says chip shipments to Huawei not affected by U.S. ban (5月23日付け Reuters)

◇TSMC、ファーウェイへ出荷継続、米の禁輸措置「該当せず」 (5月24日付け 日経)
→半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は23日、トランプ米政権の制裁を受けた中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)に出荷を続けると表明、TSMCは「製造装置の算入が不要との専門家の意見を得た」と説明し、米の禁輸措置に該当しないとの考えを示した旨。

◇TSMC maintains chip supplies to Huawei (5月24日付け DIGITIMES)
→2019年売上げ予測が僅かながらの伸びと繰り返してもいるTSMC。同社はHuaweiの半導体発注には引き続き対応、Huaweiへの供給を維持する旨。

◇TSMC to continue supplying Huawei (5月24日付け The Taipei Times (Taiwan))
→TSMCは、Huawei Technologiesに対する米国の制限にも拘らず、国際通商ルールを遵守、Huaweiにウェーハおよび技術を供給していく旨。

このタイミングでのHuaweiを訴える係争例である。

◇San Jose startup claims Huawei exec ordered IP theft (5月23日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→trade secrets盗用を巡るstartup、CNEX(San Jose)とHuaweiの間の訴訟応酬。2017年に遡って、HuaweiがCNEXを訴え、Huaweiのtrade secretsが盗まれた旨。CNEXはこのほど対抗、Huaweiが顧客として振る舞い、CNEXの技術を調べた中国の大学からリサーチレポートを買収、繰り返しスパイ活動を行った旨。

Huaweiは、メモリ購入踏み上げで韓国そして我が国に向いている。

◇Huawei stepping up memory chip purchases from Japan, Korea (5月24日付け DIGITIMES)
→業界筋発。Huaweiが、東芝メモリおよびSK Hynixなど日本および韓国のサプライヤからのメモリ半導体購入の踏み上げを図っている旨。

【拒否の広がり】

各社のHuaweiとの連携を拒否する事態が一気に広がっており、以下に各社ごと示していく。

≪Google≫

◇Google cuts ties with Huawei following order from Trump administration (5月20日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Googleが、Trump政権からの緊急指令を受けて、世界第2のスマートフォンメーカー、Huaweiとの連携を断っている旨。unnamed筋引用のBloomberg発によると、同様に半導体メーカー、Intel社, Xilinx, Broadcom社およびQualcomm社が、従業員に対しHuaweiに半導体あるいはコンポーネントを販売しないよう伝えた旨。

◇Exclusive: Google suspends some business with Huawei after Trump blacklist - source-Google reportedly stops tech transfer with Huawei (5月20日付け Reuters)
→本件事情通筋が日曜19日、Reutersに対し。Alphabet社のGoogleが、open source licensingにより一般に入手可能なものを除いてハードウェア、ソフトウェアおよび技術サービスの移転を要するHuaweiとのビジネスを中止、米国政府が世界中でブラックリストに載せるよう求めている該中国ハイテクメーカーへの一撃の旨。

◇Google may just have killed Huawei's bid to become the world's top smartphone brand (5月20日付け CNN)

◇ファーウェイと取引停止=スマホOS更新打ち切り−グーグル (5月20日付け 時事ドットコム)
→ロイター通信は19日、米IT大手、グーグルが中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)との取引を一部停止したと報じた旨。スマートフォン向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」の更新版の提供も打ち切り、ファーウェイの携帯事業に打撃となりそうな旨。ファーウェイと米企業との取引を原則禁止する米政府の制裁に応じた措置。グーグルは「(大統領令などに)従っており、影響を精査している」とコメントした旨。

≪Intelはじめ米国メーカー≫

◇Top U.S. Tech Companies Begin to Cut Off Vital Huawei Supplies-Huawei loses big suppliers after US blacklisting (5月20日付け Bloomberg)
→Broadcom, Google, Intel, QualcommおよびXilinxなど米国メーカーが、Trump政権によるHuawei Technologiesのsupply chainの米国閉鎖制定を受けて、Huaweiへの製品およびサービスの供給を止めている旨。ドイツの半導体メーカー、Infineon TechnologiesもHuaweiをブラックリストに載せている旨。

≪インフィニオン≫

◇Infineon suspends shipments to Huawei: Nikkei (5月20日付け Reuters)
→Nikkei Asian Review、月曜20日発。

≪スニーカー関連≫

◇ナイキなどスニーカー関連170社、米大統領に関税引き上げを抗議 (5月21日付け NHK NEWS WEB 06:27)
→アメリカのトランプ政権が、中国からのほぼすべての輸入品の関税を引き上げる手続きを進める中、ナイキやアディダスなど、スニーカーに関連する全米の170の企業が、トランプ大統領に連名で書簡を送り、関税引き上げを行わないよう強く求めた旨。アメリカのトランプ政権は現在、中国からの輸入品3000億ドル分の関税を最大で25%に引き上げる手続きを行っており、これが実施されれば、おもちゃや携帯電話、それにスニーカーなど中国からのほぼすべての輸入品の関税が引き上げられることになる旨。

≪ARM≫

◇Arm Deals Massive Blow to Huawei (5月22日付け EE Times)
→Armからリークとされるメモ発。Armは、貿易展示会での会話ですらもHuaweiとのコンタクトすべてを遮断の旨。

◇Arm Deals Crushing Blow to Huawei (5月23日付け EE Times India)

◇ファーウェイ半導体戦略、根底揺らぐ、英アーム取引停止 (5月23日付け 日経 電子版 11:00)
→中国通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の事業モデルが米国の制裁で揺らいでいる旨。22日には英半導体設計大手、アーム・ホールディングスがファーウェイとの取引停止を示唆した旨。ファーウェイはアームの特許を活用して半導体を設計しており、アームとの取引が止まれば、ファーウェイが米国への対抗策として掲げる半導体の内製化が難しくなり、経営に深刻な打撃となる旨。

◇ファーウェイ、スマホ開発、困難に、英アームが取引停止 (5月24日付け 日経)
→中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への米国の輸出禁止措置が同社のスマートフォン戦略の根幹を揺るがし始めた旨。中核半導体の技術を握る英半導体設計大手、アーム・ホールディングスが取引停止の方針を決め、新規開発が困難になったとの見方が広がっている旨。

≪日本の通信大手≫

◇ファーウェイ離れ、世界で、スマホ最新機種を発売延期 (5月22日付け 日経 電子版 22:42)
→中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への米国の事実上の輸出禁止規制の影響が世界の企業に広がり始めた旨。日本の通信大手3社が米グーグルの関連ソフトが使えなくなる懸念などからファーウェイの新型スマホの発売延期などを22日に決め、英国や韓国にも同様の動きが広がる旨。世界の部品メーカーも同社への輸出を停止し始め、ファーウェイ離れが進む旨。

◇ファーウェイ新製品、ドコモも予約停止検討 −ソフトバンク・KDDIは発売延期 (5月22日付け 日経 電子版 13:31)
→中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)製のスマートフォン端末の新商品を巡り、NTTドコモは5月中旬から始めた同社製スマホの予約受け付けを停止する検討に入った旨。ソフトバンクとKDDIは22日午後にファーウェイ製のスマホ端末の新商品発売を延期すると発表、国内通信大手3社がファーウェイ端末の発売を中止する異例の事態になりそうな旨。
ドコモは5月16日にファーウェイ製端末「P30 Pro HW-02L」を今夏に発売すると発表。すでに予約受け付けを始めていたが、この停止を検討する旨。

≪パナソニック≫

◇パナソニック、ファーウェイと取引中止=「米輸出管理法を順守」 (5月23日付け JIJI.COM 00:36)
→パナソニックは22日、米国が中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)と米企業の取引を原則禁止する方針を打ち出したことを受け、ファーウェイや関連会社との取引を中止したことを明らかにした旨。電機大手のパナソニックが中止を決めたことで、ファーウェイとの今後の取引に関する他の国内企業の判断に影響を及ぼしそうな旨。

◇ファーウェイと一部取引中止へ、パナソニックやアーム (5月23日付け 日経 電子版 00:30)
→米国政府による華為技術(ファーウェイ)に対する事実上の輸出禁止規制を巡り、パナソニックは22日までに該当する取引の中止を決めた旨。米政府は米国からファーウェイへの輸出に加え、一定以上の米国産品を使ったり米国産のソフトや技術を使ったりした製品の輸出も禁じた旨。スマートフォン関連の製品の一部がこれにあたるもようで今後の出荷を控える旨。

≪アマゾンジャパン≫

◇アマゾンジャパン、ファーウェイ製品の直販停止 (5月24日付け 日経 電子版 11:38)
→中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への米国の輸出禁止措置を巡り、アマゾンジャパン(東京・目黒)がスマートフォンなどのファーウェイ製品の直販を停止したことが24日、分かった旨。第三者の企業が出品する同社製品は購入できるが、日本のネット通販最大手による販売停止でファーウェイ離れが一段と加速しそうだ。

≪受託大手≫

◇ファーウェイ向け、シンガポール受託大手が一部停止 (5月25日付け 日経 電子版 01:13)
→シンガポールの受託製造サービス(EMS)大手、フレックス(Flextronics)が中国の主力工場で、中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)向け製品の生産を一部止めたことが24日分かった旨。工場従業員によると「生産再開は未定」の旨。ファーウェイへの米国の制裁の影響を精査しているとみられる旨。

【中国の動き】

米国の制裁関税に対する中国側の動きであるが、まずは「第4弾」が実施されたときの具体的な影響である。

◇China tariffs could force 'widespread store closures' and put $40 billion in sales at risk-UBS: Tariffs on China might threaten 12K stores, $40B in sales (5月20日付け USA Today)
→投資銀行のUBS発。中国との貿易戦争が、玩具から衣服まですべてについて価格上昇を引き起こし、また、"店舗閉鎖の広がり"にもつながる可能性の旨。中国輸入品への関税は、$40 billionの売上げおよび12,000店舗がリスクに置かれ得る旨。

中国からの報復処置が以下の通りあらわされ、応酬が続いている。

◇China unveils tariff increase for US goods -China unveils tariff increase for US goods (5月20日付け CNBC)
→中国が、中国製品に対する米国関税増加に対抗報復、6月1日付けで米国製品$60 billionに対し関税を25%に上げる旨。

◇対米報復関税、6月最大25%に、中国に手詰まり感 (5月21日付け 日経 電子版 06:48)
→中国は6月から米国への報復関税に踏み切る旨。液化天然ガス(LNG)など重要な品目の関税率を最大25%に引き上げて、トランプ米大統領の支持基盤を揺さぶる狙い。ただ発動規模は米国に大きく見劣りし、手詰まり感は否めない旨。自国産業に配慮して自動車部品は関税をゼロに戻すなど、持久戦での苦しい事情も垣間見える旨。

◇China Commits to Trade Talks Amid ‘Groundless’ Huawei Suspicions-China says it will still negotiate on trade despite Huawei ban (5月24日付け Bloomberg)
→北京は米国との貿易取引取り決めに専心しているが、さらなる対抗策で応ずる用意、と中国側全権公使、Cui Tiankai(崔天凱)氏。同氏は、Huaweiのブラックリスト入りを同社に対する国家権力の"異常な"行いと呼んでいる旨。

前にも示すように、台湾からの購入を促進する動きをとっている。

◇China relying on Taiwan suppliers to cushion trade war impacts (5月22日付け DIGITIMES)
→Huaweiに対する米国の貿易制裁および中国からの輸入品への関税増大のインパクトを軽減するよう、中国政府は国内企業に対し台湾の会社からより多く購入するよう指図している旨。

【米国の90日猶予】

米国の会社によるHuawei向け半導体およびコンポーネント供給が突然止まっては影響が計り知れないとして、米国商務省が向こう90日、3ヶ月の猶予を与えると発表している。米国のHuawei製品の利用者に悪影響が及ぶのを避ける狙いということで、Huaweiにとっては厳しい状況には変わりはない。

◇US Grants 90-Day Reprieve for Huawei Suppliers (5月21日付け EE Times)
→米国商務省が、Huawei Technologies向け半導体およびコンポーネントのサプライヤに対し、8月20日までHuaweiにpartsを販売継続できる一時licenseの形で90-日猶予を与える旨。

◇Trump grants temporary reprieve from Huawei ban (5月21日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Wilbur Ross米国商務長官が月曜20日、ステートメントにて。Trump政権は、中国テレコム装置メーカー、Huaweiに対する輸出制限からの副次的な影響を含めるべく米国の会社が向こう3ヶ月同社とのビジネスが続けられるようにするlicenceを出す旨。該licenceにより、現状の米国のHuawei携帯電話ユーザおよびruralブロードバンドネットワークスについてoperationsが続けられる旨。

◇US, Google offer Huawei three-month reprieve on bans (5月21日付け CNBC/Reuters)
→米国の会社がHuawei Technologiesおよびその関係会社とビジネスを行うのに特別licenseを得る必要があるという商務省の命令から、同社が3ヶ月の猶予を得た旨。Googleは、当初Android updatesなどあるハードウェアおよびサービスのHuaweiの供給を止めるとした後、延長で先例に従った旨。

◇米ファーウェイ輸出規制、保守関連は3カ月猶予 (5月21日付け 日経 電子版 06:09)
→米商務省は20日、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)に対する事実上の輸出禁止規制を巡り、一部取引を3カ月間認める猶予措置を発表した旨。米国内にある既存の通信ネットワークの保守に関わる取引などに限って容認する旨。16日付で発効した禁輸措置により、米国の同社製品の利用者に悪影響が及ぶのを避ける狙い。

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)は、この90日と一時的なlicenseの措置について議論含みのステートメントを続けて2回リリースしている。この措置だけでは米国半導体業界は収まらないと、板挟みの状況があらわれている。

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〇商務省のHuaweiに対する一時的General LicenseについてのSIAステートメント …5月20日付け SIA/Latest News

半導体製造、設計および研究における米国のleadershipを代表しているSemiconductor Industry Association(SIA)が本日、Huawei Technologies Co. Ltd.に向けた一時的general licenseに関する商務省の発表に対して、President & CEO、John Neuffer氏からの次のステートメントをリリースした。

「我々は政権ととともに該licenseの範囲を広げるよう働きたい。そうすれば、グローバルに競い合う米国半導体業界の能力を傷つけず、AI, 量子computing, および次世代telecommunicationsなどの重要領域でのこの国の技術leadershipのbackboneである業界の経済的セキュリティを確実にするやり方で米国セキュリティ目標を進めることになる。」
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◇RPT-UPDATE 5-U.S. eases restrictions on Huawei; founder says U.S. underestimates Chinese firm (5月21日付け Reuters)
→米国の半導体設計・製造を代表するSemiconductor Industry Association(SIA)のpresident、John Neuffer氏はステートメントにて、SIAは米国政府が制限をさらに緩和するよう欲している、としている旨。

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〇Huaweiに向けた一時的General Licenseの範囲についてのSIAステートメント …5月22日付け SIA/Latest News

半導体製造、設計および研究における米国のleadershipを代表しているSemiconductor Industry Association(SIA)が本日、商務省のHuawei Technologies Co. Ltd.に向けた一時的general licenseの範囲に関して次のステートメントをリリースした。

「いくつかのメディア報道に該範囲の誇張があって、Huaweiに向けた一時的general licenseが行うものについて混乱があるように思われる。該licenseは、狭く焦点が置かれ、半導体業界に対する経済的インパクトについての我々の懸念を静めはしない。該licenseは、現状の(2019年5月16日現在)networksおよびhandsetsに関するサービスに向けたpartsの輸出継続だけを認めており、新しい製品向けの輸出は認めない。新しい装置に向けたHuaweiへの新たな販売は認められない。結果として、該licenseは、米国半導体メーカーなどHuaweiのサプライヤには非常に限られた救済しかなく、Huaweiとの彼らのビジネスの大半は新しいデバイス向けの販売である。」
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【Huaweiに次ぐ動き】

ZTE、そしてHuaweiと米国の制裁の標的になっているが、さらに続いて中国ビデオ監視大手が浮上している。

◇After Huawei, U.S. could blacklist Chinese surveillance tech firm : media (5月22日付け Reuters)

◇Trump administration could blacklist Chinese surveillance technology firm (5月22日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→The New York Timesとのcontent連携記事、日々連載。本件事情通発。
Trump政権が、中国ビデオ監視大手の米国技術買収への制限を検討しており、北京のグローバル経済大志に対抗する最新の試みの旨。この動きは、Hikvisionを実効的に米国ブラックリストに載せる旨。

【関連の動き&データ】

米中摩擦の渦中での関連する動き&データであるが、中国半導体業界の昨年の出来高があらわされている。

◇US pressure drives China's IC sector -China's semi output strengthened in 2018 (5月19日付け Global Times (China))
→中国・Ministry of Industry and Information Technologyが、同国の2018年半導体業界outputを$231 billionと評価、米国との通商不安の渦中で力強さの兆候の旨。China Semiconductor Industry Association(CSIA)は、中国の2018年IC業界売上げが2017年から20.7%増としている旨。

株価へのインパクトである。

◇Apple shares plunge on fresh fears over Trump tariffs (5月20日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Apple社(Cupertino)の株価が、中国との貿易戦争激化から影響力のあるアナリストが同社のprice targetを削減、月曜20日さらに3.1%下げた旨。

◇Chips are down: Huawei U.S. blacklisting knocks semiconductor stocks (5月20日付け Reuters)
→米国の締めつけからHuawei Technologiesサプライヤが該中国メーカーへの出荷を中止するという懸念の渦中、米国と欧州の半導体メーカーの株価が月曜20日急激に下げた旨。

◇Stocks close lower as investors brace for a protracted U.S.-China trade standoff-China trade weighs on stock market -Apple shares weigh on the Dow industrials (5月23日付け MarketWatch)
→米中の通商摩擦が激化していく渦中、広範な市場でハイテクおよびエネルギー分野の大きな損失が引きずった旨。

各国・地域・市場の受け止め&対応が、以下の通り続いている。

◇米中対立、飛び火を恐れる欧州の「戦略的な忍耐」 (5月20日付け 日経 電子版)
→米中対立は欧州にとって他人事ではない旨。まず世界経済の先行きが不透明になり、欧州景気が冷え込むのではないか、という心配。次にトランプ米大統領の矛先が変わり、米欧摩擦が激しくなるという懸念の旨。傍若無人なトランプ流にどう向き合うのか。のらりくらりとやり過ごす「戦略的な忍耐」が対米政策の主軸になりつつある旨。

◇US-China Trade Damages Done (5月21日付け EE Times)
→1年前、関税交渉第1ラウンドでは、米国と中国が煮え立つ貿易摩擦が本格的な戦争に至るのを防ぐ方法を見い出すだろうとelectronics業界は大方期待のままであった旨。しかしながら、晩秋までにはハイテク業界leadersは、この衝突のエスカレートはすでに逆転できないと恐れて不安になった旨。

◇対中関税、惑う日本企業、移管や価格転嫁、知恵絞る (5月22日付け 日経 電子版 02:00)
→トランプ米政権が中国への制裁関税「第4弾」を発表したことを受け、日本の製造業が対応に苦慮している旨。今回の制裁対象はゲーム機や腕時計、スポーツシューズなど、日本企業が強い消費財も網羅する旨。日本企業の中国拠点から米国への輸出総額は年1兆円規模とみられる旨。コストをかけて生産拠点を移すか、販売価格上昇を覚悟で関税を支払うか。6月末以降とされる発動をにらみ、日本企業も対策を迫られる旨。

◇Escalating US-China trade war brings uncertainty to memory market in 2H19 (5月22日付け DIGITIMES)
→米国と中国がお互いの製品への関税を上げ、Huaweiに対する米国の禁止と相まって、2019年の残りについてメモリ市場を巡る不安定性があらわれている旨。2019年後半にはメモリ価格の戻しが起こると一般に予想されたが、米中貿易摩擦激化の中、市場観測筋はその価格見通しに今や疑念をあらわしている旨。

◇世界の成長率0.3ポイント下振れ、IMF、米中貿易戦争で試算 (5月23日付け 日経 電子版 23:15)
→国際通貨基金(IMF)は23日、米国と中国が互いにすべての輸入品に制裁関税を課して貿易戦争が激化すれば、世界全体の経済成長率が短期的に0.3ポイント下振れするとの試算を示した旨。IMFは2019年の世界経済の成長率を3.3%と予測しているが、米中の対立が深刻になれば、好不況の境目とされる3%ぎりぎりまで落ち込むリスクがある旨。

◇サムスンに「漁夫の利」、ファーウェイ制裁、スマホに寄与か (5月23日付け 日経)
→中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への米国の事実上の輸出禁止措置が、韓国サムスン電子の業績に追い風になるとの見方が韓国国内で出ている旨。米国の規制が続けば、ファーウェイと競合するサムスンの2019年のスマートフォン事業の利益が1兆4000億ウォン(約1300億円)程度押し上げられるとの予想も浮上している旨。

◇Foundries seeing order visibility turn weak (5月24日付け DIGITIMES)
→業界筋発。専業ファウンドリーの2019年第三四半期の受注visibilityが、中国・Huaweiに対する米国の貿易禁止のインパクトからぼやけてきている旨。いくつかの半導体メーカーが米国政府が課す最新の制限を遵守、Huaweiへのいくつかのコンポーネント出荷の中止を決定しており、第三四半期に向けた専業ファウンドリーの受注visibilityを巡る不安定性を生じている旨。

【今後の道筋】

Trump大統領が訪日しているが、なかなか見通せない今後の道筋である。6月末にかけての動きに引き続き注目である。

◇米財務長官、6月の米中首脳会談「おそらく開催」 (5月23日付け 日経 電子版 06:13)
→ムニューシン米財務長官は22日、「6月下旬に米中の首脳はおそらく会うだろう」と述べ、日本で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議にあわせて首脳会談を開く可能性に改めて言及した旨。米中対立が激化し、閣僚級の協議も途絶えているが「交渉に戻れるとなお希望を持っている」と述べ、対話の再開に意欲を示した旨。

◇トランプ氏、ファーウェイを取引材料に、対中貿易交渉で (5月24日付け 日経 電子版 06:48)
→トランプ米大統領は23日、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)をめぐり、貿易交渉で「合意できれば何らかの形で取引に含むかもしれない」と述べた旨。譲歩を引き出すための交渉材料に使う可能性に改めて言及した旨。


≪市場実態PickUp≫

【Qualcommの独禁法違反】

米国連邦地裁がQualcommに対し、市場での力を用いて特許ロイヤリティに過大な料金を課してantitrust規則を侵害した、と裁定、まさに同社のビジネスモデルの根幹に関わり、直ちに控訴する動きである。5G cellular通信技術を開発している同社ということで、Trump政権が支持してくれることへの期待も見えている。

◇Judge Bans Q'comm's Cellular Deals-Antitrust decision calls for renewed licenses, impacts 5G (5月22日付け EE Times)
→米連邦地方裁判所のLucy Koh判事が、広範囲に及ぶ233ページの決定の中でQualcommのcellular特許についてのlicensing慣行をanti-competitiveとしている旨。

◇Qualcomm’s Practices Violate Antitrust Law, Judge Rules-Court orders Qualcomm remedies on antitrust violations -Federal judge sides with FTC, saying patent-licensing practices ‘strangled competition’; Qualcomm plans to seek an expedited appeal (5月22日付け The Wall Street Journal)
→連邦裁判事が命令、Qualcommは同社の合意およびpricingモデルを再交渉、7年の手落ちを受け入れなければならず、同社は市場での力を用いて特許ロイヤリティに過大な料金を課してantitrust規則を侵害した、と裁定の旨。Lucy Koh判事は、Qualcommが"競合を握りつぶした"と書き表わし、スマートフォン価格のシェアを要求する同社の政策を批判の旨。

◇Qualcomm violated antitrust laws, U.S. judge rules (5月22日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→The New York Timesとのcontent連携記事、日々連載。Qualcommが、半導体業界最大手の位置づけを濫用、競合を損ない携帯電話メーカーに過大なlicensing feesを課している、と連邦裁判官が裁定の旨。

◇US judge says Qualcomm violated antitrust law; appeal planned, shares plunge-Judge rules against Qualcomm in antitrust case (5月22日付け CNBC/Reuters)

◇Qualcomm found to violate antitrust law, in judicial order that could shake up smartphone industry (5月22日付け Market Watch)

◇米クアルコムが独禁法違反、地裁判断、スマホ半導体で (5月23日付け 日経 電子版 00:39)
→米カリフォルニア州サンノゼの地方裁判所は22日までに、米クアルコムがスマートフォンに使う半導体の取引を巡って独占禁止法に違反したとの判断を示した旨。スマホに関わる知的財産と半導体チップを組み合わせて販売する手法を問題視している旨。クアルコムは控訴する方針だが、ビジネスモデルの根幹が揺らぐ恐れがある旨。

◇Qualcomm Leans on Appeals, Trump Help to Reverse FTC Order-Qualcomm looks to appeals, Trump aid over FTC case ruling (5月23日付け Bloomberg)
→Qualcommが、San Jose, Calif.連邦裁で訴えに敗れ、同社のmonopolisticビジネス慣行についてFederal Trade Commission(FTC)の申し立てを支持する該裁定について素早い控訴を希望の旨。同社はまた、5G cellular通信技術を開発している同社をTrump政権が支持してくれることを期待の旨。

◇クアルコム、知財戦略転機、「競争を阻害」米連邦地裁判決、研究開発力鈍る恐れ (5月24日付け 日経)
→スマートフォン向け半導体大手、米クアルコムの知財を核にしたビジネスモデルが揺らいでいる旨。独占禁止法違反をめぐる米連邦取引委員会(FTC)との裁判で、米カリフォルニア州サンノゼの連邦地裁がクアルコムの商慣習について「競争を阻害している」との判断を下した旨。成長戦略に当局の壁が立ちはだかる旨。

【MarvellのAvera Semiconductor買収】

Marvellが、GlobalFoundriesのASIC事業、Avera Semiconductorを買収しているが、元はIBMの半導体設計部門であり、業界模様のまた一段と変貌を感じさせている。Globalfoundriesは、事業売却が続いているが、5Gインフラおよび基地局における中核ファウンドリー事業に傾注していくとのこと。

◇Marvell to buy Avera Semi from GlobalFoundries in $650M deal (5月20日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Marvell(Santa Clara)が、GlobalFoundriesからcustom半導体設計事業のAvera Semiconductorを最大$740 million相当の取引で買収、該買収には、Averaの売上げベース、大手OEMs数社との設計合意、およびMarvellとGlobalFoundriesの間の新たな供給合意が含まれる旨。

◇Marvell to Buy Former IBM Chip-Design Unit for $650 Million Cash (5月21日付け Bloomberg)

◇Marvell to Acquire GlobalFoundries' ASIC Business-The deal, worth up to $740 million, is the last and largest in foundry's three-phase restructuring plan (5月22日付け EE Times India)

◇Marvell to acquire Globalfoundries ASIC business (5月22日付け DIGITIMES)

◇Globalfoundries says it remains focused on core foundry biz-GlobalFoundries is all about its core foundry services (5月23日付け DIGITIMES)
→同社application-specific integrated circuit(ASIC)事業、Avera Semiconductorを$740 millionを$740 millionで売却へ、GlobalFoundriesが特に5Gインフラおよび基地局における中核ファウンドリー事業を強調し直している旨。GlobalFoundriesは今年、選んだassetsをON SemiconductorおよびVanguard International Semiconductorにもっていく取引を発表している旨。

【中国の半導体業界】

米中摩擦に目を奪われがちになるが、中国の半導体業界について見えてきた実態から、まず、専業ファウンドリーの伸び具合の見方である。

◇China pure-play foundries to see combined output expand through 2021 -Data: China's pure-play foundries to see 9.6% CAGR to 2021 (5月20日付け DIGITIMES Research)
→Digitimes Research発。中国の専業ファウンドリーの生産capacity合計が、2018年8-インチウェーハ換算14.536 million枚から2021年には19.119 million枚に9.6%のcompound annual growth rate(CAGR)で伸びていく旨。2024年には、中国のintegratedデバイスメーカーファウンドリーは2019年第一四半期の8-インチウェーハ換算月次output、243,000枚に対して、856,000枚になっていく旨。

メモリ半導体の商品化で先頭を走るYangtze Memory Technologiesの第2世代3D NANDアーキテクチャーの取り組みである。

◇Yangtze Memory to debut 2nd-gen 3D NAND architecture-Yangtze Memory to roll out a new 3D NAND flash architecture (5月21日付け DIGITIMES)
→最近のGlobal Semiconductor Alliance(GSA)イベント(5月15日:上海)にて、中国・Yangtze Memory Technologiesのco-CTO、Qiang Tang氏。
Yangtze Memory Technologiesは、社内開発のXtacking 3D NANDアーキテクチャーの第2世代、Xtacking 2.0を2019年8月に投入予定の旨。該Xtackingアーキテクチャー・ベースの同社64-層3D NAND半導体の量産が、第四四半期に始まる旨。Yangtze Memoryは、3D NANDフラッシュメモリ向け同社Xtackingアーキテクチャーを2018年に披露、該アーキテクチャーの基礎は、XMCがCMOSイメージセンサ向けに開発したウェーハbonding技術である旨。

後発のDRAM startupのR&Dへの資本注入である。

◇ChangXin Memory injects over US$2.5 billion into DRAM R&D (5月21日付け DIGITIMES)
→最近のGlobal Semiconductor Alliance(GSA)イベント(5月15日:上海)にて、中国のDRAM startup、ChangXin Memory Technologies(CXMT)(社名変更:Hefei Chang Xin[合肥長金集成電路]⇒Innotron Memory⇒ChangXin Memory Technologies)のCEO、Yiming Zhu氏。CXMTは、Qimondaの革新ベースで自前の生産技術を開発しており、また、R&D capabilityを高めるためにASML, KLA-Tencor, Lam Research, Tokyo ElectronおよびApplied Materialsなど装置ベンダーとも協働の旨。

米中摩擦の激化を受けて、自立化へのテンポが加速する動きである。

◇中国、半導体産業を支援、企業所得税を免除 (5月23日付け 日経)
→中国政府は22日、通信機器に組み込む半導体製品などに不可欠な集積回路を設計する企業などの企業所得税を免除すると発表、トランプ米政権が中国通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への輸出規制を決めたため、米中貿易戦争の長期化に備え国内の半導体産業の早期育成をめざす旨。

【現下の市場予測】

米中摩擦の激化が半導体市場の予測筋を悩ませるところであるが、IC Insightsは、第二四半期で底を打って、第三四半期には戻しが見られるとしている。ただし、貿易戦争の成り行き次第でどうにでも、との付注が見られている。

◇After 2Q19 Bottom, Expectations Increase for a 3Q19 IC Market Rebound-Notably, the IC market has never shown more than three sequential quarters of decline. (5月21日付け IC Insights)

◇Q3 may bring growth, says IC Insights-IC Insights: Chip sales should turn up in Q3 -Q3 may see a return to growth, reckons IC Insights. (5月22日付け Electronics Weekly (UK))
→半導体業界は歴史的に3四半期を上回って続く販売高低迷は経験しておらず、IC Insightsに現状の売上げ低下は2019年第三四半期の間に終わるとの予測を促している旨。しかしながら、米中貿易戦争が近い将来に向けて予知できない"wildcard"となる、と特に言及の旨。

【北米半導体装置メーカーのBillings】

半導体市場の低迷に沿って、半導体装置メーカーのBillingsのこの4月のデータも前年比では大きく落とす内容である。前月比では3ヶ月連続の低下に終止符となっているが、先々はAIはじめ新分野の一層の台頭に期待するものであるが、なんとも米中摩擦の覆いにぼやき&ぼやけが出ざるを得ない現状である。

◇North American Semiconductor Equipment Industry Posts April 2019 Billings (5月21日付け SEMI)
 →北米半導体装置メーカー、ここ半年のBillings推移(金額:USM$):

Billings
Year-Over-Year
(3ヶ月平均)
November 2018
$1,943.6
-5.3%
December 2018
$2,104.0
-12.3%
January 2019
$1,896.3
-20.0%
February 2019
$1,868.1
-22.7%
March 2019 (final)
$1,825.3
-24.9%
April 2019 (prelim)
$1,910.8
-29.0%

[Source: SEMI (www.semi.org), May 2019]

◇Semiconductor equipment billings increase, says SEMI-April IC gear billings rose to $1.91B, SEMI reports (5月22日付け DIGITIMES)
→SEMI発。2019年4月の北米半導体製造装置メーカーの世界billingsが$1.91 billion(3ヶ月平均ベース)、前月比4.7%増、前年同月比29.0%減。
3ヶ月連続の前月比低下に終止符の旨。


≪グローバル雑学王−568≫

米中摩擦が激化、6月末にかけての動きに目が離せない現時点。この米中経済戦争を軍事的な視点から読み解いていくというタイトルにひかれて、

『軍事的視点で読み解く 米中経済戦争』
 (福山 隆 著:ワニブックス「PLUS」新書) …2019年3月25日 初版発行

に今回から目を通していく。著者は元陸上自衛隊陸将で、インテリジェンス(知能・知性や重要な事項に属する情報のこと。 諜報活動のことを表すことも)に精通、この経済戦争に巻き込まれる我々日本人は今まさに「戦時下」にいる!との認識をもつよう喚起している。日々の半導体業界の動きを見てきているなか、このところの米中摩擦で世界の政治・経済動向の推移&予測に同等以上に目が離せないところである。軍事的な視点を吸収して、米中経済戦争の実態への見方を拡げていく期待である。


序章 米中経済戦争は石原莞爾の世界最終戦論の具現化か
 ―人類滅亡をもたらす「世界最終戦」への導火線となる可能性

・米中経済戦争は、米中覇権争いという中長期にわたる国家総力戦の1つの断面・形態
 →人類滅亡をもたらす「世界最終戦」の導火線になる可能性
・米中は軍事、経済、外交などあらゆる政策・手段(アッと驚く奇想天外なものも含む)を駆使
 →長きにわたる戦争(米ソ冷戦の場合は約40年間)を継続するであろう
・「世界最終戦」という論説
 →日本陸軍70年余の歴史を通じて最高の頭脳・屈指の逸材といわれる石原 莞爾(いしわら かんじ)(中将)により唱えられた
 →その核心
  …「人類は、戦争形態や武器等が進化する中、最終戦争を戦うことにより、『もう戦争はできない』ということを悟り、初めて世界・人類が長く憧れ待ち望んでいた本当の平和に到着する」
・石原の予言
 →世界最終戦が行われる時期は、1940年5月の講演の時点から70年後(2010年)、50年後(1990年)、30年後(1970年)を挙げ
 →「30年内外で最後の決勝戦の時期に入り、50年以内に世界が一つになるだろう」
・石原は、30〜70年後の日米決戦に備えるためには、「産業大革命による生産力の大拡充」により経済大国になることがその基盤である、とも
・今日、中国の習近平政権は、建国100年にあたる2049年までに「総合的な実力で世界トップの製造強国」を目指して
 →「中国製造2025」構想や「一帯一路」構想などの実現に向け邁進
・これに対して、米国のトランプ大統領は米中経済戦争を発動、習近平主席の野望を挫こうとしている
・今から約80年も前に石原 莞爾が予言した「日米による世界最終決戦」が現代に蘇っているような気がしてならない
 →米中経済戦争が、やがて全面核戦争にエスカレートすれば、その戦争は紛れもなく人類・世界の最終戦になることは疑いない事実
 →今日、私たち70億余人の人類は、深刻にその恐怖を認識する必要があろう
・キューバ危機と同様に、最悪の場合、人類を滅ぼしかねない米中全面核戦争になる可能性
 →トランプと習近平は、ケネディとフルシチョフのように人類絶滅の可能性を秘める世界最終戦を回避できるという確証はあるだろうか
・本書は、米中経済戦争を軍事的な視点から読み解いたもの
 →米中が「手打ちをする」という報道・見方もあるが、今の流れでは、「竜虎は雌雄を決するまで戦う宿命」なのだ、と筆者は確信

第一章 嘘つきトランプと法破りの習近平
 ――マキャヴェリ流の指導者の登場

〓マキャヴェリが描く国家指導者の理想像
 ――トランプと習近平はマキャヴェリ流の指導者
・マキャヴェリの「君主論」
 →政治的力量と権謀術数に富んだローマ教皇軍総司令官、チェーザレ・ボルジアを理想の君主
 →君主とはどうあるべきものか、君主として権力を獲得し、また保持し続けるにはどのような力量が必要か
・「影のCIA」の異名、米国のシンクタンク、ストラトフォー(Stratfor)(ストラテジック・フォーカスティング:Strategic Forecasting)を率いるジョージ・フリードマン(George Friedman)
 →今米国に必要なのは偉大な「マキャヴェリ流の大統領」
 →「マキャヴェリ流の大統領」に該当するとして次の列挙
  →エイブラハム・リンカーン…「共和国を守った」
  →フランクリン・ルーズベルト…「米国に海を与えた」
  →ロナルド・レーガン…「ソ連を弱体化させ、米国が帝国となるための地ならしをした」
 →三人は『マキャヴェリ流の大統領』と名付けたパラドクスを体現
  →米国の理想を実現するためならば、二枚舌を使いながら高潔さを保てる指導者

〓第2次世界大戦時との類似性
 ――チャーチル、ヒットラー、スターリンも「マキャヴェリ流の指導者」
・歴史は人が紡ぎ、国家の栄枯盛衰も人、なかんずく国家指導者によりもたらされる
 →戦争をもたらすのは強力な指導者
 →第2次世界大戦時のチャーチル、ヒットラー、スターリンを見ればわかる
・ある時代に登場する大国の指導者の資質が国際情勢に大きな影響を及ぼすことに、異論の余地はないだろう
 →世界的な悲劇をもたらした第2次世界大戦の「主役」――チャーチル、ヒットラー、スターリン――が期せずして「マキャヴェリ流の指導者」であったことは注目に値
・今日、「マキャヴェリ流の指導者」である米国のトランプと中国の習近平が経済戦争を始めたことは、頷けること

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