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半導体販売高単月$40 billion突破の一方、DRAMの伸び鈍化&価格低下

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米国Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高が発表され、この8月について$40.16 billionと初めて$40 billionの大台を突破、前月比1.7%増、前年同月比14.9%増と前年比の伸びは穏やかになりながらも依然増勢を保っている。2018年1-8月累計(毎月発表時点データ)も$306.63 billionに達し、前年相当比19.4%増となっている。本年の年間販売高が$400 billion台の後半深くをうかがう勢いであるが、大きく販売高を左右するDRAMについて市場の伸びの鈍化、および価格の低下の具体的なデータが積み重なってきている現時点でもある。

≪8月の世界半導体販売高≫

米国SIAからの発表内容が、以下の通りである。

◯8月のグローバル半導体販売高が前年比14.9%増−史上最高の月次販売高を記録:主要半導体製品カテゴリーおよび市場地域のすべてにわたって前年比増加 …10月1日付け SIA/Latest News

半導体製造、設計および研究の米国のleadershipを代表するSemiconductor Industry Association(SIA)が本日、2018年8月の世界半導体販売高が$40.16 billionに達し、前年同月、2017年8月の総計$34.96 billionに対して14.9%の増加と発表した。2018年8月のグローバル販売高は、前月、2018年7月の$39.49 billionを1.7%上回った。月次販売高の数値はすべてWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。

「グローバル半導体販売高は8月は引き続き上向きとなって、昨年8月の販売高を容易に上回り、前月総計をかろうじて上回っている。」とSemiconductor Industry Association(SIA)のpresident & CEO、John Neuffer氏は言う。「ここ数ヶ月前年比の伸びが穏やかになっているが、販売高は主要半導体製品カテゴリーおよび市場地域のすべてにわたって依然力強く、ChinaおよびAmericas市場が最も大きな前年比の伸びで目立っている。」

次に示すように、地域別では、販売高が前年同月比ですべての地域にわたって堅調に増加している。前月比ではAmericas、ChinaおよびAsia Pacific/All Otherが僅かなプラス、およびJapanとEuropeが僅かなマイナスとなっている。

China
前年同月比+27.3%/
前月比 +2.1%
Americas
+15.0%/
+3.6%
Europe
+9.5%/
-1.4%
Japan
+8.4%/
-0.1%
Asia Pacific/All Other
+4.7%/
+1.3%

               【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Aug 2017
Jul 2018
Aug 2018
前年同月比
前月比
========
Americas
7.55
8.38
8.68
15.0
3.6
Europe
3.22
3.58
3.53
9.5
-1.4
Japan
3.13
3.39
3.39
8.4
-0.1
China
11.08
13.82
14.11
27.3
2.1
Asia Pacific/All Other
9.98
10.32
10.46
4.7
1.3
$34.96 B
$39.49 B
$40.16 B
14.9 %
1.7 %
--------------------------------------
市場地域
3- 5月平均
6- 8月平均
change
Americas
8.24
8.68
5.3
Europe
3.70
3.53
-4.6
Japan
3.35
3.39
1.2
China
13.16
14.11
7.2
Asia Pacific/All Other
10.27
10.46
1.8
$38.72 B
$40.16 B
3.7 %
--------------------------------------

※8月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2018/09/August-2018-GSR-table-and-graph-for-press-release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

これを受けて業界各紙の取り上げである。すぐ後に示す通り、2016年10月から$30 billionを22か月連続、そしてこのほど2018年8月に$40 billion突破と改めて凄まじい勢いの推移を受け止めている。

◇Monthly global chip sales top $40 billion mark for first time (10月1日付け MarketWatch)

◇Chip Market Reaches New Heights (10月2日付け EE Times)

◇Global semiconductor sales increase 14.9% year-to-year in August (10月2日付け ELECTROIQ)

◇Monthly Chip Sales Hit New Highs-Semiconductor sales unrelenting (10月2日付け EE Times India)

◇Global semiconductor sales increase 15% in August, says SIA-SIA: Aug. chip sales hit $40.16B (10月2日付け DIGITIMES)

2016年後半から盛り返して急激な増勢を保っている世界半導体販売高の推移が次の通りである。25ヶ月連続の前年同月比増、そして15ヶ月連続した前年同月比20%以上増が7月で途切れて、7月17.4%増、8月14.9%増と高水準ながら下がってきている経過である。史上最高の月次販売高の更新が続いてきており、伸びしろはあるだけに引き続き推移のほどに注目である。

販売高
前年同月比
前月比
販売高累計
(月初SIA発表)
 
2016年 7月
 $27.08 B
-2.8 %
2.6 %
2016年 8月
 $28.03 B
0.5 %
3.5 %
2016年 9月
 $29.43 B
3.6 %
4.2 %
2016年10月
 $30.45 B
5.1 %
3.4 %
2016年11月
 $31.03 B
7.4 %
2.0 %
2016年12月
 $31.01 B
12.3 %
0.0 %
$334.2 B
 
2017年 1月
 $30.63 B
13.9 %
-1.2 %
2017年 2月
 $30.39 B
16.5 %
-0.8 %
2017年 3月
 $30.88 B
18.1 %
1.6 %
2017年 4月
 $31.30 B
20.9 %
1.3 %
2017年 5月
 $31.93 B
22.6 %
1.9 %
2017年 6月
 $32.64 B
23.7 %
2.0 %
2017年 7月
 $33.65 B
24.0 %
3.1 %
2017年 8月
 $34.96 B
23.9 %
4.0 %
2017年 9月
 $35.95 B
22.2 %
2.8 %
2017年10月
 $37.09 B
21.9 %
3.2 %
2017年11月
 $37.69 B
21.5 %
1.6 %
2017年12月
 $37.99 B
22.5 %
0.8 %
$405.1 B
 
2018年 1月
 $37.59 B
22.7 %
-1.0 %
2018年 2月
 $36.75 B
21.0 %
-2.2 %
2018年 3月
 $37.02 B
20.0 %
0.7 %
2018年 4月
 $37.59 B
20.2 %
1.4 %
2018年 5月
 $38.72 B
21.0 %
3.0 %
2018年 6月
 $39.31 B
20.5 %
1.5 %
2018年 7月
 $39.49 B
17.4 %
0.4 %
2018年 8月
 $40.16 B
14.9 %
1.7 %


前回の本報で、DRAMの価格について、この10-12月四半期にさらに5%下がる見方が出て、次の通りである。

◇DRAM prices to fall 5% in 4Q18, says DRAMeXchange (9月27日付け DIGITIMES)
→DRAMeXchange発。2018年第四四半期のDRAM契約価格が前四半期比5%下がる予測、前回はもっと小さく1-3%低下と見ていた旨。需要の伸びが"抑え加減"の一方、DRAMビットは引き続き伸びている旨。「DRAM製品は、9四半期連続の価格の伸びの後、2018年第三四半期以降弱含みの価格の流れが見え始めている。」と、DRAMeXchangeのsenior research director、Avril Wu氏。

その後も需給が緩んで下落に向かう記事が続いている。

◇DRAM Prices May Drop-Good news for consumers as DRAM prices look to have peaked (10月1日付け EE Times India)

◇DRAMが一段安、スポット8%、量産で需給緩む (10月3日付け 日経)
→DRAMのスポット(随時契約)価格が一段と下落している旨。指標品のDDR4型の4ギガビット品は、9月下旬時点で1個3.67ドル前後、前月と比べ8%安。
メーカーの量産などで需給が緩んでいる旨。DDR3型の4ギガビット品は、前月比5%ほど安い1個3.04ドル前後。DRAMはデータセンター向け需要の伸びが鈍化するなど、需給のタイト感が緩和されている旨。

IC InsightsからもDRAM市場が伸びの鈍化を迎える見方が、該業界の今までの歴史的な観点を織り交ぜて以下の通りあらわされている。このところの設備投資の踏み上げからくる一段の需給軟化、そして未知部分が多いものの中国DRAMサプライヤの参入など、それぞれの時間軸の展開に注目していくところとなる。

◇DRAM Market Braces For Slower Growth-History suggests that DRAM ASP and market growth will soon trend downward; suppliers cautious and stand ready to adjust capex expansion plans. (10月3日付け IC Insights)

◇DRAM market braces for slower growth (10月3日付け ELECTROIQ)
→IC InsightsのSeptember Update to The 2018 McClean Report。ここ2年にわたってDRAMメーカーのメモリfabsはほぼフルcapacityで稼働しており、着実に上昇するDRAM価格およびそれに沿った相当大きな利益を生じている旨。
 ・Figure 1…月次DRAM average selling price(ASP)伸長
  →2018年8月のASPが$6.79で、2016年8月から165%増。今年のDRAM ASP伸び率は昨年に比べ鈍化しているが、2018年1-8月では堅調な上向き軌道のままの旨。
  ⇒https://electroiq.com/wp-content/uploads/2018/10/5d789f6d-5433-4bec-8262-ee28bd40c7a4.png
 ・Figure 2…DRAM設備投資 対 DRAM ASP (2009年〜2018年予測)
  →設備投資が数年踏み上がっていくと、ASPが下がる従来の経過
  ⇒https://electroiq.com/wp-content/uploads/2018/10/a1890792-eab1-4552-8cd3-d97963555719.png
少なくとも中国のICサプライヤ2社、InnotronおよびJHICCが、今年のDRAM市場に加わる運び、中国のcapacityおよび製造プロセスは当初はSamsung, SK Hynix, あるいはMicronには匹敵しないであろうが、中国の該startupメーカーがいかなる業績か、およびそれらは中国の国家利益のためだけに存在するのか、あるいはグローバルニーズに応えるよう拡大するのか、興味深い旨。

◇DRAM market braces for slower growth, says IC Insights-IC Insights sees DRAM market slowing down soon (10月3日付け DIGITIMES)
→IC Insightsの予測。DRAM製造capacityへの実質的な投資の2年を経て、DRAMsのaverage selling prices(ASPs)が急落する見込みの旨。グローバルDRAM市場の約40%を占める中国が、同国内メモリベンダーの該分野参入があって、DRAMリーダーのSamsung Electronics, SK HynixおよびMicron Technologyに新たな競合を示している旨。

すでに価格低下があらわれているNANDフラッシュメモリであるが、3bits/cell(TLC)から4bits/cell(QLC)技術に向かう中、歩留まり問題および市場への影響が取り沙汰されている。

◇Chipmakers struggling to improve QLC NAND yields (10月3日付け DIGITIMES)
→業界筋発。半導体メーカーが3D 4bits/cell(QLC) NAND半導体の低い製造歩留りに見舞われており、QLC NANDの不十分な歩留りによる規格外半導体が市場を乱し、さらには2019年前半の間のメモリpricingに混乱を生じさせる可能性の旨。一方、半導体メーカーは最近3D 3bits/cell(TLC) NAND半導体の歩留りを上げて安定化してきている旨。該歩留りは2018年始めは不満足なもので、低歩留りによる規格外半導体が業界supply chainに溢れた旨。

DRAM、NANDの先行き云々はともかく、中長期の成長に向けての意味合いがあるとともに、Samsungとともに韓国経済のいまや屋台骨をメモリ半導体で支えているSK Hynixが、フラッシュメモリの大型投資を打ち上げて同国内新工場をオープンさせている。

◇SK Hynix boosts investment in new South Korean chip factory (10月4日付け Reuters)

◇SK hynix launches new NAND flash production line-SK Hynix opens a new fab line for NAND flash memories (10月4日付け Yonhap News Agency (South Korea))
→SK Hynixが、韓国・Cheongju(清州)にM15ウェーハfabラインをオープン、NANDフラッシュメモリデバイスを生産する旨。該拠点の予算を約29%高めており、その大方は半導体製造システムおよび関連機器に向けられる旨。

◇韓国SK、2兆円投資、フラッシュメモリ新工場、4割増産へ (10月5日付け 日経)
→韓国SKハイニックスは4日、サーバの記憶媒体として需要が拡大しているNAND型フラッシュメモリの新工場に20兆ウォン(約2兆円)を投資する計画を発表した旨。2023年以降に生産能力を現行比約4割増やす旨。フラッシュメモリの価格は2018年に入り下落が鮮明だが、中長期では成長が続くとみて大型投資に踏み切る旨。SKハイニックスが世界2位のシェアを持つ一時保存用の半導体メモリ「DRAM」と比べ、競争力が見劣りするため、対策が課題になっていた旨。SKハイニックスは4日、韓国中部・忠清北道にある清州工場の隣接地でフラッシュメモリの新工場を稼働させた旨。20兆ウォンの設備投資は「市況をみながら5年以上かけて実施する」(同社関係者)方針。新工場で同日開いた完成式には、SKグループを率いる崔泰源(チェ・テウォン)会長とともに文在寅(ムン・ジェイン)大統領が出席、文氏は「第4次産業革命という大きな流れのなかで、SKが韓国の産業史を新しく書き換えることを期待する」と発言した旨。

波乱要素を多々孕んだ今後の推移、展開に一層の注目である。


≪市場実態PickUp≫

【米中摩擦関連】

米中摩擦のいろいろな切り口でのインパクトが続いている。まずは、中国の9月における景況感に影を落としている。

◇中国景況感2年ぶり低水準、貿易戦争が影、9月−PMI50.8 (9月30日付け 日経 電子版)
→中国国家統計局が30日発表した2018年9月の製造業購買担当者景気指数(Purchasing Manager's Index:PMI)は前月より0.5ポイント低い50.8。好不調の節目となる50は26カ月連続で上回ったものの、春節(旧正月)休暇の影響で統計がふれやすい1〜3月を除くと2016年9月以来2年ぶりの低水準。
米国との貿易戦争の影響で輸出入関連の指標悪化が目立った旨。PMIは製造業3000社のアンケート調査から算出、生産や新規受注が50を上回れば拡大、下回れば縮小を示す旨。

半導体関連に及ぼす損害に対して、除外適用を米国政権側に求めるSEMIの働きかけがこれも続いている。

◇SEMI calls for exclusion process for products in new China tariff list (10月2日付け ELECTROIQ)
→先週SEMIは、中国からの輸入品$200 billionに対する関税の最新区分について除外プロセス制定をU.S. Trade Representative(USTR)のRobert Lighthizer代表に求めるビジネス団体連立組織に加盟の旨。約$50 billionの製品に及ぶ前回の関税リストでは除外プロセスが与えられたが、月曜9月24日発効の最新関税、$200 billion(List 3)については同様なプロセスを政権側は与えていない旨。SEMIメンバーはこれら関税の結果として、millions of dollarsの追加関税に直面、この動きは、伸びを抑制、革新を阻害、そして半導体業界において大きな不安定性を持ち込む旨。

米国株式市場では、摩擦懸念の空気が後退、過去最高値をつけるという動きも見られている。

◇米国株、ダウ続伸し122ドル高、過去最高値、貿易摩擦の懸念が後退、資本財株に買い (10月3日付け 日経 電子版)
→2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸、前日比122ドル73セント(0.5%)高の2万6773ドル94セントと9月21日に付けた過去最高値を更新した旨。貿易摩擦を巡る懸念後退を受けて、海外事業の比率が高い資本財株が買われ相場を押し上げた旨。北米自由貿易協定(NAFTA)見直し交渉の妥結を受け、トランプ米政権が主要な貿易相手国への強硬姿勢を緩めるとの期待が強まった旨。半導体のインテルや建機のキャタピラー、航空機のボーイングなど海外事業の比率が高い資本財株の上げが目立った旨。

Bloomberg Businessweekによる中国製「スパイ」半導体の記事が、米中摩擦に拍車をかけかねないと以下の通り大きな波紋を呼んでいる。今後の真偽のほど、解明の展開に注目である。

◇The Big Hack: How China Used a Tiny Chip to Infiltrate U.S. Companies-The attack by Chinese spies reached almost 30 U.S. companies, including Amazon and Apple, by compromising America's technology supply chain, according to extensive interviews with government and corporate sources. (10月4日付け Bloomberg)

◇The Big Hack: Inside the Chinese Cyberspies' Bag of Tech Tricks-Top takeaways from Bloomberg Businessweek's investigation. (10月4日付け Bloomberg)

◇Apple, Amazon deny Bloomberg report on Chinese hardware attack (10月4日付け Reuters)

◇This Tech Would Have Spotted the Secret Chinese Chip in Seconds-University of Florida engineers use X-rays, optical imaging, and AI to spot spy chips in computer systems (10月4日付け IEEE Spectrum)
→Bloomberg Businessweekによると、中国のスパイが外部制御が行えるcomputerシステムに半導体をうまく挿入した旨。Amazon, Appleなどが2015年あたりに購入、Super Micro(San Jose)が中国で製造した特殊化されたサーバが問題の対象とのこと、米軍向けに作られたシステムの可能性の旨。

◇Apple, Amazon Refute China Chip Hacking Story (10月4日付け EE Times)
→ハイテクgiants、AppleおよびAmazonが、Bloomberg Businessweekにより報道、すなわち約30社におけるハードウェアがネットワークスのアクセス目的で微小なmicrochipsを埋め込んだとする中国のスパイにより危険に晒されたとする内容を否定している旨。AppleおよびAmazonの両方、並びにサーバベンダー、Super Micro社が木曜4日、ステートメントを出して、該攻撃が2015年に最初に発見されたとする該報道に強く反駁の旨。

◇中国製「スパイ」半導体、米企業をサイバー攻撃か−通信社報道 (10月5日付け 日経 電子版)
→アップルやアマゾン・ドット・コムなど約30の米企業が、中国製の特殊な半導体が組み込まれたサーバを経由して情報流出の脅威にさらされていた可能性が出てきた旨。米ブルームバーグ通信が報じた旨。部品供給網の穴をつき中国政府が米向けハード機器に「スパイ」を埋め込んだ形で、事実であれば米中摩擦に拍車をかけかねない旨。報道は、アップルやアマゾンが不審な半導体の存在に気づき米連邦捜査局(FBI)らと協力しているというもの。ブルームバーグは政府や企業関係者への取材に基づくとして記事を掲載している旨。

【Xilinxの取り組み】

XilinxがDevelopers' Forum(2018年10月1-2日:San Jose)を開催、最新の動きが以下の通りである。FPGA半導体でのArmコアの使用、そしてSoC-like FPGAsに向けた次世代Everestアーキテクチャーが提唱されている。

◇Xilinx will use Arm cores in FPGA chips-Xilinx licenses Arm cores for its FPGAs (10月1日付け VentureBeat)
→Xilinxが、embeddedデバイス開発者に向けたArm DesignStartプログラムの条件のもと、Armのプロセッサコアを同社field-programmable gate array(FPGA)技術と対にしていく旨。Xilinxは、DesignStartを通してArmのCortex-Mプロセッサを利用、新たなlicense料は含まず半導体royaltiesがない旨。

◇Xilinx Details SoC-like FPGAs (10月2日付け EE Times)
→Xilinxが、同社の次世代Everestアーキテクチャー、現Versalの最初の詳細をリリース、CPUs, GPUsおよびFPGAsがますます似たようなSoC-様のデバイスに変わっていって、microprocessor(MPU)の景観がぼやけてきていることを示している旨。Versalは、より多くのARM, DSP, 推論およびI/Oブロックが収められるよう中心FPGAのサイズを縮めている旨。それは、IntelおよびAMDがそれぞれのx86半導体により強力なGPUsに向けた余地を作り、Nvidiaが同社GPUsにdeep learningのようなjobsに向けたspecialtyコアを加えているところからきている動きの旨。

◇Xilinx Versal Straddles Line Between FPGA and SoC-Makes more room for larger ARM, DSP, I/O and inference blocks (10月3日付け EE Times India)

FPGA技術を駆使してデータセンターのサーバ性能を高めるartificial intelligence(AI) accelerator cardsが打ち上げられている。

◇Xilinx launches data centre and AI accelerator cards-Xilinx offers accelerator cards for AI applications (10月3日付け New Electronics)
→Xilinxが、同社Developers' Forum(2018年10月1-2日:San Jose)にて、同社16-nm UltraScale+ field-programmable gate array(FPGA)技術ベースのAlveo U200およびAlveo U250 accelerator cardsを投入、該artificial intelligence(AI) acceleratorsは、data analytics, genomics, real-time machine learning推論およびビデオ処理応用に向けてデータセンターで用いられる旨。

◇Accelerator cards exploit fpga technology to boost server performance (10月3日付け Electronics Weekly (UK))


【TSMCの最先端の取り組み】

TSMCの7-nm FinFETプロセスに向けて車載関連そして先端実装技術対応の環境整備が進められている。

◇Synopsys delivers automotive-grade IP in TSMC 7nm process for ADAS designs (10月1日付け ELECTROIQ)
→Synopsys社が、TSMCの7-nm FinFETプロセスに向けた車載-グレードDesignWare(R) ControllerおよびPHY IPを発表、該DesignWare LPDDR4x, MIPI CSI-2およびD-PHY, PCI Express(R) 4.0, およびセキュリティIPは、ADASおよび自動運転system-on-chips(SoCs)の厳重な信頼性および動作要求に適合するよう、TSMCの7-nm FinFETプロセスに向けた先端車載用設計ルールを取り入れている旨。

◇ANSYS achieves TSMC certifications for 7nm FinFET plus process technology and integrated fan-out with memory on substrate advanced packaging technology (10月3日付け ELECTROIQ)
→ANSYS(Canonsburg, PA)発。TSMCが、extreme ultraviolet lithography(EUV)技術での7-nm FinFET Plus(N7+)プロセスnodeに向けたANSYSソリューションを認証、および最新Integrated Fan-Out with Memory on Substrate(InFO_MS)先端実装技術を確認の旨。該認証および確認は、最新のプロセスnodesおよび実装技術に向けた厳格なテストおよび確認通過に向けてシミュレーションtoolsを必要とするファブレス半導体メーカーには重要となる旨。

7-nmそして5-nmへとなると、部分EUVからフルEUVを予定するとともに、速度性能はもはや従来の改善の進み方とはいかず、半導体間のconnectionsを早める実装技法を工夫して組み合わせていくスタンスを明らかにしている。

◇TSMC Goes Photon to Cloud-TSMC tapes out a 7nm chip made partly with EUV lithography (10月4日付け EE Times)
→TSMCが、extreme ultraviolet(EUV) lithographyを限定的に用いるN7+ 7-nmプロセスでの最初の半導体についてtape out、フルEUVの5-nm nodeについて4月にrisk生産を開始の旨。それとは別に同社は、back-end半導体設計用onlineサービスのサポートに向けてパートナー4社(Amazon Web Services, Cadence, Microsoft Azure, およびSynopsys)との連携を築き上げている旨。TSMCのこの更新は、面積および電力の向上が最先端nodesで続くものの、半導体速度はもはや歴史的な割合では進んでいないことを示している旨。補うためにTSMCは、半導体間のconnectionsを早めるために開発しているhalf-dozen実装技法の更新を行っている旨。

【Intelの生産増強施策】

14-nm製品の供給問題そして10-nm製品の遅れと、厳しい状況が相次いで伝わってくる感じ方があるこのところのIntelであるが、喫緊のPCプロセッサ逼迫解消に向けてOregon, Arizona, IrelandおよびIsraelの各拠点での14-nm capacity増強に$1 billionの追加投資が行われている。

◇Intel Promises to Boost 14nm Production (9月28日付け EE Times)
→供給逼迫の渦中売上げ不足の懸念を和らげるよう、Intelが金曜28日、年間販売高目標、$69.5 billionに適合する供給は行えるとしている旨。同社はまた、本年のcapital spendingを最高の$15 billionに高め、そして来年10-nm半導体を量産化する計画を繰り返し述べた旨。Intelの暫定CEO、Bob Swann氏は、Oregon, Arizona, IrelandおよびIsraelのIntel Fabsでの14-nm capacity増強に$1 billionなどcapital spending増の旨。

◇Intel Boosts Spending by $1 Billion to Head Off PC Shortages-Intel adds $1B to spending budget this year (9月28日付け Bloomberg)
→Intelが、本年の設備投資に$1 billion加える計画、全体予算を$15 billionとする一方、米国、IrelandおよびIsraelの工場outputを高めていく旨。同社は、事業に重大な影響を与える可能性のあるPCプロセッサの不足への対応処理に重点化している旨。

◇Intel to spend US$1 billion boosting 14nm chip output (10月1日付け DIGITIMES)
→IntelのCFOで暫定CEOのBob Swan氏が、同社は、供給逼迫に対応、同社14-nm製造拠点の増強を図るのに2018年に$1 billionを追加投資する旨。
しかし上流supply chain筋は、Intelの半導体不足は2018年末までに依然完全には解消されそうにないとしている旨。

【Samsungの四半期業績】

Samsung Electronicsの4〜6月四半期業績速報および7〜9月四半期見込みが以下の通りあらわされている。世界半導体販売高の活況を引っ張るメモリ半導体の断然トップということで、4〜6月の営業利益は過去最高を記録した1〜3月を5.4%下回ったが、7〜9月は1〜3月をも12.2%上回る見込みとなっている。フラッシュメモリに続いてDRAMの価格低下の影が強まる中での最高更新の動きが、以下のタイトル表現にもあらわれている。

◇サムスン電子の営業益 7四半期ぶり前期比減=4〜6月 (10月5日付け 韓国・聯合ニュース)
→韓国のサムスン電子が5日に発表した4〜6月期の連結決算(速報値)。売上高が58兆ウォン、前四半期比4.2%減、前年同期比4.9%減。本業のもうけを示す営業利益は14兆8000億ウォン(約1兆4600億円)、過去最高を記録した前四半期(15兆6420億ウォン)比5.4%減、前年同期比5.2%増。半導体事業が堅調な成長を続けたものの、スマートフォンやディスプレイ事業で業績が期待に届かなかった模様。

◇Samsung expects to post record operating profit in 3Q18 (10月5日付け DIGITIMES)
→Samsung Electronicsが2018年第三四半期のearnings guidanceを提示、約KRW65 trillionの連結売上げ、最高記録のoperating profits、約KRW17.5 trillion($15.5 billion)を見積もっている旨。
第三四半期、operating profitsはKRW17.4 trillion〜KRW17.6 trillionと見ており、前四半期のKRW14.87 trillion、前年同期のKRW14.53 trillionから増加、現状の史上最高、2018年第一四半期のKRW15.6 trillionをも上回る旨。
Samsungの第三四半期売上げ予測はKRW64-66 trillionで、前四半期のKRW58.48 trillion、前年同期のKRW62.05 trillionともに上回る旨。

◇Samsung flags third-quarter profit jump to record, but chip price falls cast shadow-Samsung sees record Q3 profit, while chip prices sag (10月5日付け Reuters)


≪グローバル雑学王−535≫

1989年12月、チャウシェスク政権が崩壊してチャウシェスク大統領夫妻が銃殺された現場の生々しいテレビ画面を思い起こすが、そのルーマニアの悲運に晒される子供たちに焦点を当てて、

『世界の路地裏を歩いて見つけた「憧れのニッポン」』
 (早坂 隆 著:PHP新書 1149) …2018年7月27日 第1版第1刷

より、著者が2001年から2年現地に住んだ記録による本章となっている。モンゴルと似た20世紀の足跡から「ソ連型の街づくり」の影響が残るとされるが、崩壊した政権の過激な人口増加政策によりあふれ出た孤児たちのその後の状況を改めて知るところである。民主化の足どりを経て、加盟後も改革を続行するとの条件付きで承認された 2007年1月1日の欧州連合(EU)加盟、そしていまに至る、同国の経緯とのことである。


第三章 ルーマニア―――「僕は日本に生まれたかった」

□マンホールに住む子供たち
・(著者は、)2001年から東欧のルーマニアに移り住み、マンホールで暮らす子供たちを取材
 →首都、ブカレストでは当時、何百人もの子供たちがマンホール内での生活
 →「ヨーロッパ最後の独裁者」とも言われたニコラエ・チャウシェスクの明らかな失政に原因
・過激な人口増加政策を推進
 →2300万人の人口を21世紀までに3000万人に増やすという計画
 →後に悪法として有名になる政令770号
  …「45才に満たない女性は子供を4人産むまで中絶してはならない」
・当時のルーマニアは経済破綻の渦中
 →結果、街には捨て子が溢れた
・殊更に「見栄」を気にする共産主義的な立場
 →特に面子にこだわるチャウシェスク政権
 →ストリートチルドレンを急ごしらえの孤児院に収容
・1989年12月、流血革命によりチャウシェスク政権は崩壊
 →孤児院に詰め込まれていた子供たちは、一斉に施設から脱し、路上へと戻った
 →地上よりも暖かかったマンホール内は孤児たちの棲家に
 →俗に「チャウシェスクの子供たち」と呼称されるように

□「君は本当に日本人か? 中国人じゃないのか?」
・かつて「東欧の小パリ」と称されたブカレスト
 →共産主義時代に無機質な巨大マンション群で街は覆われた
 →モデルとされたのが、北朝鮮の平壌
・チャウシェスクの稚拙な夢によって、ブカレストは1984年頃から徹底的に破壊された
 →革命後もルーマニア社会は迷走、経済の混迷、治安の悪化をはじめとする社会不安は、なおも
 →そんなブカレストの地下空間に彼らは暮らしている
・そもそもルーマニアという国名は「ローマ人の国」という意
 →周囲をスラブ系の国家に囲まれる中、東欧に浮かぶ「ラテンの島」に
・ルーマニア人全体は、日本に関して極めて良い印象
 →教科書にもあって、日本人と言えば「優秀」「勤勉」といったイメージがルーマニア国民の間に深く根付いた
・(著者の)2年の滞在中、車の故障、パソコンの不調の修理の注文が何度も
 →鄭重に断ると、「君は本当に日本人か? 中国人じゃないのか?」と言われる始末

□同じ綴りの「ロマ」と「ローマ」
・ルーマニアはヨーロッパで最も多くのロマ族が住む国
 →一般的に「ジプシー」と呼ばれる人々
・「ロマ」とはロマ語で「人間」を表わす「ロム」の複数形
 →「人間」を表わす言葉は、インド・ヨーロッパ語族において類似性の高い単語
・「ルーマニア」という国名は、現地では「ロムニア」と発音
 →この「ロム」は、前述したようにイタリアの「ローマ」に由来
・「ローマ」も「ロマ」も綴りは同様(「Roma」)、結局はどちらも同じ「人間」を意味しているのかも

□「日本に生まれること」という宝くじ
・現在、ほとんどのロマ族は定住生活を送っている
 →そして、悪質な差別の眼に晒されている
 →ロマ族を巡る課題は、ヨーロッパのアキレス腱
・そんな差別の構造は、マンホール内にも存在
 →マンホールに住む1人の18才のロマ族
  →彼の脳内にある日本像は、現実よりかなり膨らんでいるもよう
  →「僕は日本に生まれたかった。なぜこんな国に生まれてしまったんだろう」

□なぜ子供たちはエイズに罹患したか?
・ブカレスト郊外にヴィドラ小児病院という施設
 →エイズ感染した子供たちが共同生活を営む特別の専門病院
・幾つかの統計によれば、ヨーロッパ全体のHIV感染者のうち、実に約半数がルーマニアにいるとも
 →人口増加政策が敷かれる中で、苦肉の策として大人の血液を子供たちに輸血する「血液注射」
 →針は当然のように使い回しにされ、HIVウイルス(ヒト免疫不全ウイルス)が混入

□アルバムに貼られた悲しい記念写真
・(著者の)訪問時、ヴィドラ小児病院には72人の子供たち
 →見た目は健康な少年少女と大して変わらないように思えた。しかし、それは間違っていた
 →発達障害を引き起こす小児エイズ。成長が途中で止まってしまっている身体
・20世紀の共産主義が、人々に何をもたらしたのか
 →世界史の不条理に目眩を覚えた

□サプンツァという村の「陽気な墓」
・(著者は、)ルーマニアで20代最後の2年間を過ごした
 →ブカレストに比べ、地方には素朴でのどかな光景
・最も気に入った場所が「陽気な墓」
 →ルーマニア北西部のマラムレシュ地方にあるサプンツァという
 →他に類を見ない形態の墓地
  …木造の墓標は鮮やかな青色を基調
  …前面には花模様と共にカラフルな色彩の絵
   →墓に眠る故人の生涯を表わした木彫りの絵
・これらの墓標は、すべて手作り
 →1935年頃、スタン・イオン・パトラシュという彫刻家が作り始めたとのこと
・総じて「死」に対する陰鬱なイメージはない
 →「生と死」を明るく笑い飛ばすことで故人を弔おうとする意志には、人間の尊厳をも

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