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またも激動の兆しのメモリ業界、および中国半導体業界アップデート

米国が繰り出す制裁関税措置に中国が都度対抗、協議の場も危ぶまれている米中摩擦の中、活況の世界半導体市場を引っ張っているメモリ半導体も需要の鈍化が見られてきて、Samsungが生産増強計画を抑制する報道が出てきている一方、東芝メモリは新たな製造拠点をオープン、開発の前線強化を図っている。もう1つ、中国半導体業界では、政府が支援するTsinghua Unigroupが2018 IC Summit(9月19日開幕:南京市)を開催、現時点のアップデートが行われる一方、設計開発の新たな動きが引き続いている。

≪それぞれ日々刻々の展開≫

メモリ業界について、まずは革新的なコストダウンの動き。台湾のMacronixが3D NANDの価格を3分の1下げられるとする新規アーキテクチャーを立ち上げていくとしている。

◇Macronix Plans Low-Cost 3D NAND-NOR vendor seeks funds to expand-Macronix aims to offer 3D NAND flash at lower prices (9月18日付け EE Times)
→NORフラッシュおよびROMメーカー、Macronix(Hsin-chu, Taiwan)のfounder、Miin Wu氏。3D NANDの価格を3分の1ほど削減できると信じており、積極的とともに実際的な3年の活動に向けて資金調達している旨。現状の同社capacity、12-インチ換算約400,000枚/月の10%以上拡大の資金を求めており、余分の50,000枚/月を当初従来の3D NANDに充て、顧客ベースが確立すると、コスト/ビットが30%低いとする新規アーキテクチャーを立ち上げる旨。すべてうまくいけば、同社は2年あまりでその最初の半導体をリリースする狙いの旨。同氏は最近Silicon Valleyにて、競争力のある3D NAND品を作るのに必要な重要etch toolsの詳細を装置メーカーと詰めている旨。

そして、東芝メモリはWestern Digitalとの従来の連携のもと、四日市工場に新たな製造棟をオープン、Samsungなどとの開発競争に本格復帰を図っている。

◇東芝メモリ、開発競争の前線復帰、2年ぶり新製造棟 (9月19日付け 日経 電子版)
→6月に米ベインキャピタルなど日米韓連合の傘下に入った東芝メモリは19日、主力の四日市工場(三重県四日市市)で約2年ぶりとなる新製造棟の竣工式を開いた旨。最先端の製造装置を備え、投資額は四日市工場で過去最大級の5000億円超に達した旨。売却をめぐる混乱が続いた東芝メモリだが、新製造棟で世界最大容量となるメモリの量産を2019年に始める計画。
韓国サムスン電子などライバルとの開発競争に本格復帰する旨。

◇Toshiba Memory and Western Digital celebrate the opening of Fab 6 and Memory R&D Center at Yokkaichi, Japan (9月20日付け ELECTROIQ)

◇Toshiba Memory, Western Digital open new 3D NAND flash fab-3D NAND flash fab opened by Toshiba Memory, Western Digital (9月21日付け DIGITIMES)
→東芝メモリとWestern Digitalが、3D NANDフラッシュメモリデバイスを生産する三重県の新しいFab 6を正式にオープン、該拠点の建設は2017年2月に始まった旨。Fab 6に隣接して該合弁のメモリR&Dセンターがあり、3月にオープンしている旨。

中国のメモリ半導体業界では、Tsinghua Unigroupなどが出資、2016年に設立のYangtze Memory Technologies(YMTC)(湖北省武漢市[Wuhan])の3D NANDフラッシュ展開状況があらわされている。同社は、8月のFlash Memory Summit(米国)にて新技術、Xtackingを披露している。

◇YMTC set to volume produce 64-layer 3D NAND chips in 2019 (9月20日付け DIGITIMES)
→Yangtze Memory Technologies(YMTC)のCEO、Simon Yang氏。同社は、2019年第四四半期に64-層3D NANDフラッシュメモリの量産に入る予定の旨。
YMTCは利益の伸びの追求に専心、NAND半導体市場を乱す意図はない旨。

DRAM市場の安定性は統合が進んだ今はかつてとは様変わり、との見方があらわされている。今後の市場展開が立証していくところとなる。

◇DRAM Boom and Bust is Business as Usual-Consolidation brings stability to DRAM market (9月20日付け EE Times)
→DRAM市場は依然力強い一方、3D NANDフラッシュメモリについては価格が下がっているが、DRAMsには今でこそ異なる1つの側面があり、Micron Technology, Samsung ElectronicsおよびSK Hynixが唯一残っている重要サプライヤである旨。「該業界は過去にあったよりもずっと安定に進んでおり、統合の為すもの」と、Micronのexecutive vice president and chief business officer、Sumit Sadana氏。

◇DRAM Cycle Hits New But Familiar Phase-As PCs are figuratively dead in the water as a market driver and smartphone sales slow, the market shows that the more things change, the more they stay the same (9月21日付け EE Times India)

正式ではなく観測報道ではあるが、Samsungがメモリ半導体需要の鈍化に対応、生産増強計画の下方修正する動きがあらわされている。敏感なところであり、これも今後の市場展開があらわしていく。

◇Samsung Plans Lower Chip Growth Amid Price Concern, Sources Say-Report: Samsung to cut memory capacity growth in 2019 (9月20日付け Bloomberg)

◇Samsung Reportedly Plans to Cut Memory Production (9月21日付け EE Times)
→Bloomberg news service発。韓国・Samsung Electronicsが、需要鈍化に直面して供給を調整すべくメモリ生産増加の計画を減らしている旨。
Samsungは今や、DRAMビット伸長が今年20%を下回り、NANDフラッシュビット伸長を約30%と予測、今年始めにはそれぞれ約20%、約40%としていた旨。Samsungは本件のコメントを控えている旨。

次に中国半導体業界について、主導するTsinghua Unigroupが2018 IC Summit(9月19日開幕:南京市)を開催、国家計画に掲げる自立化に向けた遂行状況が次の通りあらわされている。

◇China IC industry to gain solid footing in five years, says Tsinghu Unigroup chairman (9月20日付け DIGITIMES)
→Tsinghua Unigroupのchairman、Zhao Weiguo氏。中国のIC業界は、5年でしっかりした足場を構築、2028-2030年にはグローバルにトップ3あるいはトップ4になっていく予定の旨。同氏グループ主催の2018 China IC Summit、開幕セッション(9月19日)にて、中国のIC業界は非常に大きな展開の可能性および機会にも拘らず空前の課題に直面としている旨。

◇China IC designers joining world-class ranks, says TSMC executive (9月20日付け DIGITIMES)
→TSMC Nanjing(江蘇省南京市)のpresident、Roger Luo氏。中国のファブレスICメーカーが10年の技術進展を経てworld-classの半導体メーカーになってきており、今やグローバルpeersと科学技術的に同等である旨。
Tsinghua Unigroupおよびその子会社、UNISOC Communications共催の2018 IC Summit(9月19日:南京市)にて講演、世界のIC design housesトップ50のうち12が中国から出ている旨。

中には率直なあらわし方も見られている。

◇China's integrated circuit sector needs time to build-Officials at Tsinhua Unigroup, the nation's top chip maker, says it could take more than 20 years for the industry to become fully established -China's 20-year plan for semiconductor self-sufficiency (9月20日付け Asia Times)
→中国政府は同国の半導体業界が輸入microchipsおよび海外製造装置への依存を今から5年で減らしていくことを期待している一方、Tsinghua Unigroupのexecutivesはさらに長期の視点をとっている旨。「中国が完全な半導体産業システムを構築するのに20年以上かかる。」と、同社のco-president、Diao Shi氏。

同じタイミングの別イベントにて、中国のe-commerce大手、Alibabaが新しい半導体設計会社の設立計画を打ち上げている。

◇Alibaba to set up new semiconductor firm to develop own chips (9月20日付け DIGITIMES)
→中国からのメディア報道。中国のe-commerce大手、Alibabaが、同社の伸び行くcloudおよびIoT事業サポートに向けて、customized AI半導体およびembeddedプロセッサに重点化するために新しい半導体会社を設立する計画の旨。2018 Computing Conference(Hangzhou[浙江省杭州市])の9月19日開幕セッションにて、Alibabaのchief technology officer(CTO)、Zhang Jianfeng氏は、同グループが最近買収した半導体設計のC-SKY MicrosystemsおよびAlibaba DAMO Academyの半導体R&Dチームを統合、新会社、Pingtogue Semiconductorにするとしている旨。


≪市場実態PickUp≫

【米中摩擦関連の動き】

米国の対中国関税第3弾の9月24日発動が発表されている。

◇米、対中関税第3弾を24日発動、家具や家電、年内10% (9月18日付け 日経 電子版 07:40)
→トランプ米政権は17日、中国からの輸入品2千億ドル(約22兆円)を対象に第3弾の制裁関税を24日に発動すると発表、家具や家電などに10%の関税を上乗せし、2019年以降は25%に引き上げる旨。中国からの輸入の約半分に関税をかける形となり、経済や企業のサプライチェーン(供給網)への影響が広がる旨。中国は報復関税を課す構えで、米中の貿易戦争は一段と激しくなる旨。

貿易・投資が大きく減速するなか、中国政府の第3弾を受けての反撃が表明されている。

◇米中、加速する「不信の連鎖」、貿易・投資が大幅減速 (9月18日付け 日経 電子版 14:00)
→トランプ米政権が17日、中国への制裁関税を大幅に積み増すと正式に決定し、両国の貿易戦争は解決が一段と遠のいた旨。米中はモノだけでなく、マネーやヒトの流れも縮小する負の連鎖に陥りつつある旨。

◇米制裁関税「反撃せざるを得ない」、中国商務省が声明、閣僚協議拒否も (9月18日付け 日経 電子版 16:38)
→米国による対中制裁関税第3弾の決定を受けて、中国商務省は18日、「深い遺憾を表明する。自らの正当な権益と世界の自由貿易秩序を守るため、中国は同じように反撃せざるをえない」との声明を出した旨。

第3弾の対象の中に、半導体関連が以下の通り見られている。

◇New China Tariffs Hit Chip Industry Again-New round of US tariffs include IC materials, parts (9月18日付け EE Times)
→1)Trump政権による中国製製品への関税賦課最新roundには、半導体製造に関わる材料およびpartsが含まれる旨。9月24日からの10%関税の対象として、石英反応管、生シリコンおよび拡散&酸化炉への挿入用holdersがある旨。
 2)Donald Trump米国大統領が、米中貿易戦争をまた増大させており、半導体製造に用いるpartsおよび材料など中国製品$200 billion相当を追加して関税を課す旨。U.S. Trade Representative(USTR)が、9月24日から当初10%とする約5,745の中国からの輸入品目リストをリリース、該関税は1月に25%に上げられる運びの旨。月曜17日に発表されたこの新たな関税は、世界の二大経済圏の間で何ヶ月か高まってきている貿易戦争をエスカレートさせる旨。米国はこれまで、2つの別々の区分で中国輸入品約$50 billion相当に20%の関税を賦課、2回とも中国は即座に中国に輸出される米国製品に対抗措置をとっている旨。

トランプ大統領は第4弾をちらつかせて、中国への圧力を強めている。

◇中国報復なら全輸入品に25%関税、トランプ氏表明−第4弾を示唆 (9月19日付け 日経 電子版 07:00)
→トランプ米大統領は18日、来週発動する中国への制裁関税の第3弾に中国が報復した場合、残りすべての輸入品に25%の追加関税を課すと表明、これまでも全輸入品への関税に言及したことはあるが、25%と税率を明言したのは初めて。強行すれば経済への打撃は避けられず、中国から譲歩を引き出すために圧力をかけた可能性もある旨。

このような応酬を受けて、台湾EMS大手、新金宝(New Kinpo)そして中国ネット大手、アリババ集団のそれぞれ対抗措置の動きである。

◇台湾EMSの新金宝、米中摩擦で脱「中国生産」-フィリピンに移管、工場2棟新設、従業員も倍増 (9月20日付け 日経 電子版)
→電子機器の受託製造サービス(EMS)大手、台湾の新金宝グループ(New Kinpo)(新北市)はフィリピンに工場を2棟新設する旨。傘下企業が10月初めにフィリピン証券取引所に上場し、資金を調達する旨。米国と中国との貿易摩擦が過熱するなか、制裁関税が課される中国に代わる生産・輸出拠点としてフィリピンの重要性が高まると判断し、軸足を移す旨。米中の対立が激化すれば、こうした動きが広がる可能性がある旨。

◇アリババ会長「米で100万人雇用できず」、貿易戦争受け-新華社報道 (9月20日付け 日経 電子版)
→中国国営の新華社通信は同国を代表する民間企業、アリババ集団のジャック・マー(馬雲)会長が「米国で100万人の雇用を創出する計画を実現できない」と明らかにしたと報じた旨。馬氏は2017年1月に米大統領に就任前のトランプ氏と会談した際、米国で100万人を雇用すると確約していた旨。米中貿易戦争を踏まえた発言で、米側に対する牽制につながると受け止められている旨。

◇中国、対米圧力に企業動員、制裁関税に対抗、アリババ、「100万人雇用」撤回、国有石油、LNG調達先代替 (9月21日付け 日経)
→トランプ米政権による対中制裁関税第3弾の発動決定を受けて、中国企業が米国との関係を見直し始めた旨。中国ネット大手のアリババ集団は米国での100万人雇用創出計画を撤回、中国石油大手は米国に代わる液化天然ガス(LNG)の調達先を確保した旨。米国への報復関税の対象が上限に近づくなか、中国政府が自国企業を使って米国に圧力をかけ始めたとの見方もある旨。

米中摩擦の中ながら米国企業は好調で株価にこのところの最高値をつけている。

◇米株、貿易摩擦下の最高値、企業業績に期待感 (9月21日付け 日経 電子版)
→米国株に勢いが戻ってきた旨。20日の米市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、1月26日以来、約8カ月ぶりに最高値を更新した旨。国内経済の好調さを示す景気指標の発表が相次ぎ、企業業績への期待感が高まった旨。
中国との貿易摩擦に対する警戒感もいったん和らいでおり、投資家は株式などリスク資産に再び資金を振り向けている旨。

中国が米国との貿易協議を取り止めか、という最新の報道が見られている。

【新型iPhone】

発表されたばかりの新型iPhoneについて早々の反応、まずはその価格についての受け止めである。

◇Apple supply chain makers facing uncertainty over new iPhone sales (9月17日付け DIGITIMES)
→業界筋発。iPhone supply chainの台湾のメーカーが、リリースされたばかりの次世代iPhone機器の高いpricingから、2018年第四四半期に向けての売れ行き見通しを巡って不安定性が高まっている様相の旨。該メーカーの大方が、新しいiPhonesの3つのモデル、それぞれ$749, $999および$1,099からの価格は高過ぎて、売上げの勢いに影響を与える可能性、と懸念をもっている旨。特に、2つのOLED-ベースモデル, iPhone XSおよびXS Maxの価格は市場予想を上回る水準、とTrendForce(台北)の見方。

本年後半における出荷数量見込みがあらわされている。

◇New iPhone shipments to reach 75-80 million units in 2H18, says report (9月18日付け DIGITIMES)
→TianFeng Securities(中国)のアナリスト、Ming-chi Kuo氏を引用、中国語・Commercial Times発。リリースされたばかりの新しいiPhone機器, iPhone XS, XS MaxおよびiPhone XRの出荷が、2018年後半に75-80 million台に達する旨。iPhone XRの出荷見通しが特に中国で強気、該モデルはdual-SIMをサポート、XRの価格も比較的競争力がある旨。Kuo氏は、新型iPhone出荷全体に対するXRの比率を、前回予測50-55%から今回55-60%に上げている旨。

teardown解析のおぼろげが見え始めている。

◇Teardowns Open Apple iPhone XS-Apple combines two batteries into one (9月20日付け EE Times/slideshow)
→teardownを最初に示したDutch Web siteからの画像によると、Apple iPhone XSは先行のiPhone Xの同様なコンポーネント配置である旨。FixjeiPhoneによるteardownからの最大の知見は、XS電池がiPhone Xで用いられた2つの電池と大体同じL-形spaceに適合するsingle unitであることの旨。

【AIイベント関連】

人工知能(AI)技術においても、米中の凌ぎ合い。中国・上海で開催の世界AI大会である。

◇AI技術、中国で競う、上海でイベント、米グーグルも参加 (9月18日付け 日経)
→人工知能(AI)開発の主戦場として中国が存在感を高めている旨。中国政府と上海市は17日、世界AI大会を上海で開催、アリババ集団のジャック・マー(馬雲)会長などのほか、米グーグル幹部なども参加。米中貿易戦争は激しさを増すが、AIなどの分野で巨大な実験場として中国は注目を集める旨。最先端技術を持つ米国企業も無視できない存在となっている旨。

そして、米国西海岸ではAI Hardware Summitが以下の通り開催されている。

◇AI Chips Put to Data Center Tests-Microsoft lays out the silicon landscape (9月19日付け EE Times)
→$25 billion規模の見通しのdeep-learning accelerators市場。データセンターでは現在labsで複数の半導体をテスト、来年いくつか運用予定、たぶん異なるworkloadsに向けて複数のaccelerators選択の旨。これまでテストを受けている半導体のベンダーは50社でGraphcore, Habana, ThinCI, およびWave Computingなど。AI半導体ecosystemの業界イベント、AI Hardware Summit(2018年9月18-19日:Computer History Museum, Mountain View, CA)にて、それぞれの位置づけがあらわれている旨。

そのAI技術をそれぞれ駆使したacceleratorsが、この第四四半期に生産されるスマートフォンの30%以上に入ってくるという予測である。

◇Penetration of AI accelerating solutions in smartphones ramping, says Digitimes Research -Forecast: AI accelerators to see wider smartphone adoption (9月20日付け Digitimes Research)
→Digitimes Researchの予測。artificial intelligence(AI) acceleratorsが第四四半期に生産されるスマートフォンの30%以上で見い出される旨。
HiSiliconのKirin 980およびAppleのA12 Bionic applicationプロセッサなどが、AI acceleratorsを利用する半導体の先陣の旨。

【Arm-ベースサーバ半導体】

x86でIntelが席巻するサーバ半導体市場であるが、前IntelのPresident、Renee James氏が率いるstartup、Ampere Computingが、同社初のデータセンター用サーバ向けプロセッサ、eMAGを投入している。

◇Startup headed by Intel's ex-president releases first chips-Ampere challenges Intel with its Arm-based server chips (9月18日付け Reuters)
→Ampere Computing(Santa Clara, California)が、同社初のデータセンター用サーバ向けプロセッサを投入、Lenovo Groupなどサーバメーカーが用いるArm-ベース半導体設計の旨。該半導体startupは、サーバプロセッサ市場を席巻しているIntelの前president、Renee James氏が率いている旨。

◇Ampere launches its first ARM-based server processors in challenge to Intel (9月18日付け VentureBeat)

◇Ampere Ships Arm-Based Server SoC to Lenovo (9月19日付け EE Times)
→前IntelのPresident、Renee James氏が率いるArm-ベース・サーバプラットフォーム開発のAmpere(Santa Clara, California)が今週、同社初の製品、eMAGを展開の旨。

【推論半導体】

またまた人工知能(AI)関連、こんどは重要キーワードの1つ、推論(inference)について。startup、Habanaの推論半導体の具体的な取り組みである。

◇Startup's AI Chip Beats GPU-Habana outruns Nvidia in inference-Habana samples inference chip said to outperform CPUs, GPUs (9月17日付け EE Times)
→50社ほどがある形のmachine-learning acceleratorを擁する泡のようなAI分野に、startup、Habanaがこのほど参画、Amazonと連携、deep-learning推論jobsに向けてCPUsおよびGPUsに容易に対抗とする主にデータセンター向けの16-nm半導体をサンプル配布の旨。同社は、生産およびロードマップをサポートする資金を調達しており、来年の16-nm training半導体サンプル並びに後続の7-nm製品などがある旨。

Cadence傘下のTensilicaからは、推論コアのDNA 100 Processor IPがリリースされている。

◇Cadence AI Core Hits 12 TMACs-Tensilica DNA 100 beats Arm's ML core (9月19日付け EE Times)
→Cadenceが、昨年打ち上げたVision C5の最大4倍のmultiply-accumulate(積和演算) unitsおよび最大12倍の性能をもつ推論コア、DNA 100コアを発表の旨。

◇Cadence releases Tensilica DNA 100 Processor IP designed for on-device AI applications-Cadence debuts processor IP for AI applications (9月20日付け New Electronics)
→Cadence Design Systemsが、Tensilica DNA 100 Processor IPを投入、advanced driver-assistance systems(ADAS), augmented/virtual reality(AR/VR), 自動運転車, drones, internet of things(IoT), robotics, smart homes, スマートフォンおよび監視システムなどartificial intelligence(AI)応用に入る半導体設計用のintellectual property(IP)の旨。該IPにより、AIに向けたdeep neural-network acceleratorの開発が得られる旨。


≪グローバル雑学王−533≫

世界の政治経済そしてビジネス関連の書がしばらく続いたが、激変の情勢は半導体・エレクトロニクス業界の出来事、推移に色濃くあらわれるということで、こんどは世界の隅々にもっと目を向けて認識を深めるよう、

『世界の路地裏を歩いて見つけた「憧れのニッポン」』
 (早坂 隆 著:PHP新書 1149) …2018年7月27日 第1版第1刷

に目を通していきたい。世界中を自分の足で歩き回り、路地裏の人々とふれあったノンフィクション作家の著者。各国の庶民の目に映る「憧れのニッポン」像を通して教えられた日本人が知らない「世界と日本」に迫っていく。
子供のころからよく耳にした満洲。日本人の理念の風が今も吹いているという中国の大連、旅順、そしてハルビンから、先人たちが刻み残した「ニッポン」の数々に今回触れている。


≪まえがき≫

・(著者は、)取材を通じて、50ヵ国ほどの国々を巡ってきた
・異国の街角を彷徨って出会うことができた、自分がそれまでに知らない多くの「ニッポン」
 →「ニッポン」…長き時の移ろいを通じて、私たちの先人がその土地に刻んだ理想や余徳、あるいは「こころ」といったもの
・現地の清と濁、あるいは硬と軟が混交する中、手探りするようにして見つけた「ニッポン」の数々
 →「日本とは何か」の解を探し続けた旅の記録

第一章 満洲―――日本人が掲げた理念の嵐

□「今よりも日本時代の方がずっと良かった」
・日本人にとって「満洲への玄関口」だった大連の街
 →我々の先人たちが示した情熱の名残を諸処で
 →いずれも凛とした趣き
・1898年、遼東半島南部は帝政ロシアの租借地に
 →この地は「ダーリニー」と命名、ロシア語で「遠方」の意
 →日露戦争時に日本軍が当地を占領、地名を「大連」に改め、発音の相似を意識
・1932(昭和7)年、満洲国建国
 →大連は満洲国の一部ではなく、日本が統治する関東州に属した
・日本統治時代の大連で生まれ育った一人の日本人に取材
 →「大連時代は今でも良き思い出。本当に豊かだったし、街の治安もとても良かった」
・日本統治時代を知る漢族の老人の話
 →「今よりも日本時代の方がずっと良かった。お金も物も豊富にあったし、街にも秩序」
・1906年に約2万人だった大連の人口
 →1935年には約36万人にまで

□動かなくなった満鉄の球体時計
・大連には、南満洲鉄道株式会社(満鉄)の本社
 →1908(明治41)年から使い始め、現在は鉄道局の事務所として使用
・現在、この建物は50元を払えば、一部を見学できる
 →満鉄の初代総裁は後藤新平
 →概して言えば他の「反日記念館」よりも抑制の利いた展示
 →順路通りに歩いていくと最後に売店
  →満鉄のロゴマークの入ったグラスや皿、絵葉書、当時の大連の地図など土産物
・満鉄の社員が愛用していたという懐中時計や球体時計も販売
 →スイスのオメガ製、確かにそのマーク
→職員の女性が一つの球体時計を執拗にお薦め
 →当初1万円以上が、結局、1500円ほどに
  →「話の種」として一つ購入
   →それが静かに黄泉へ旅立ったのは、その晩のこと
    …一向に反応しなくなった

□コスモポリタンな街での三船敏郎の青春
・上野駅をモデルにつくられた大連駅の周辺
 →日本統治時代の建築物が今も多く残る
・大連駅の南西側には、日本統治時代に「連鎖街」と呼ばれた区域
 →日本人が「大連の新名所」「東洋一の商店街」を目指し、埋め立てて開発した地域
 →共同ビルには約200軒もの商店、「まるで店が連鎖しているように見える」ことから「連鎖街」と命名
・連鎖街の中には、三船敏郎の父親が経営していた「スター写真館」も
 →三船は、青春時代を過ごした大連について、「コスモポリタン的な雰囲気を持った明るい風光に囲まれた清潔な街」
・現在、旧連鎖街には共同ビルをはじめ、日本時代の建物が数多く残っている
 →かつてあったはずの洗練された雰囲気はもはや感じられない
・一方、若者たちで賑わっているのは、大連駅前の地下街
 →地下4階まであって広大
 →地下2階には「東京小城」という日本のファッションをテーマにしたエリア
・「哈日族」(ハーリーズ)と呼ばれる「日本びいき」の中国人
 →中国共産党は「反日」という縄で国民を縛ろうと躍起になっているが、実際の街角には多様な表情

□そこから旅順港は見えるか
・2010年から公式に外国人の立ち入りが「全面開放」となった、軍港のある旅順
 →大連から車で1時間ほどで旅順へ、早速、二〇三高地へ
 →頂上に建っている爾霊山(「二〇三」をもじったもの)記念碑
  …乃木希典(のぎまれすけ)がこの地で散った御霊を慰めるために建立
・日露戦争下の第三回旅順総攻撃
 →『坂の上の雲』のワンシーン、「そこから旅順港は見えるか」というセリフはあまりに有名
・記念碑の周囲には土産物屋
 →「本日天気晴朗ナレドモ浪高シ」とプリントされたTシャツまで陳列

□日中で異なる餃子の文化
・満洲は中国の中でも「餃子発祥の地」として知られる
 →満洲族の食文化の一つだった餃子が、清国の成立後に各地に広がっていったとのこと
 →満洲の餃子と言えば、熱湯で茹で上げた「水餃子」
 →「残った水餃子を翌日に焼いて食べる」という習慣がこの地に
・大連や旅順で好まれる餃子の具
 →豚肉の他に海産物、餡にニンニクは入れない
・餃子を「主食」として食べる
 →「肉まん」に近いイメージ
・中国の中でも稲作が盛んな南部では、餃子は点心の一つという位置付け
・中国人からすると、日本人が餃子と白米を一緒に食べる光景が、極めて奇異に映るらしい
・満洲に駐屯した第十四師団の将兵たちが終戦後に宇都宮に戻ってきた
 →餃子を食する文化がこの地に伝わったとされる

□「本当に素敵な父でした」――樋口季一郎の功績
・帝政ロシアの痕跡は、ハルビンまで北上するとより濃いものに
 →ハルビンとは満洲語で「漁網を乾かす場所」という意
 →小さな漁村が、帝政ロシアによる東清鉄道の開通で一変
  →ハルビンは「東方のモスクワ」とまで呼ばれるように
・ハルビンは歴史的に多くのユダヤ人が暮らした街でも
 →経済的発展を促すため、ユダヤ資本の流入に寛容であった
・満洲国が建国されて以降は、この街の歴史に日本人も登場
 →ハルビン特務機関長、樋口季一郎
・1938年3月、ナチス・ドイツの迫害から逃れるため、シベリア鉄道で退避してきたユダヤ難民
 →樋口は満洲国外交部に対し、特別ビザを発給するよう要請
 →「杉原千畝の命のビザ」より、2年以上前の出来事
・樋口の四女の方に取材
 →「本当に素敵な父でしたよ」という言葉が今も深く心に

□松花江の氾濫から中国民衆を救った日本軍将兵
・ハルビンの中心部、中央大街に「モデルンホテル」というクラシックホテル
 →ユダヤ人たちが樋口に対して謝恩会を開いた場所でも
・ハルビンと言えば、ビールが名物
 →1900年にロシア人が製造を始めたのが起源、「中国最古のビール」とも
・アムール川の支流である松花江
 →満洲語では「スンガリ・ウラー」、「天の川」という意
 →1932年に氾濫、その2年後、ハルビン特務機関が中心となって、大規模な護岸工事を施工
・やはり、満洲には日本人の理念の風が今も吹いている

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