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主要プレーヤーの戦略立った激しい動き、半導体業界のこの年の瀬

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昨年、2009年の大きな落ち込みから大きく戻して史上最高、$300Billionの大台を超える見込みの本年、2010年のグローバル半導体販売高であるが、残り僅か、押し詰まったこのタイミングに、半導体業界の主要プレーヤーの大きな、かつ激しい動きが連日のように相次いでいる。かくも規模が拡大するなか、市場拡大、シェア伸長を図る各社の戦略的なアプローチ、歩の進め方に注目のここ当分になりそうである。

≪目まぐるしい各社の動き≫

ルネサスエレクトロニクスの関係者からは、異動によるご挨拶メールが届く状況が続いているが、我が国の半導体業界、この春の非常に大きな再編であった。年末も押し迫って激動の本年を振り返る気分に浸る余裕を打ち破るように、各社から戦略立った激しい動きのオンパレードである。小生の受け止め方、感じ方で、次の通りである。

サムスンから、次の半導体拠点の打ち上げである。

◇Samsung to build new semiconductor plant (12月18日付け UPI)
→Samsung Electronics Co.が、次の半導体工場拠点としてソウルの南70マイルの街、京畿道平澤(Pyeongtaek)市を計画の旨。

GlobalFoundries社のシンガポールでのMEMS事業への取り組みとなると、Charteredが関わるのか?

◇GlobalFoundries looks at MEMS (12月20日付け EE Times)
→GlobalFoundries社が、MEMSファウンドリー事業に大奮発、シンガポールのAgency for Science, Technology and Research(A*STAR:科学技術研究庁)のリサーチ機関、Institute of Microelectronics(IME)と連携、MEMSベース容量性センサプラットフォーム技術を開発する旨。

Qualcommがspectrum licensesをAT&Tに売却している。

◇Qualcomm sells spectrum to AT&T as FLO TV ends(12月20日付け Electronics Design, Strategy, News)
→AT&Tが、QualcommからLower 700 MHz周波数帯のspectrum licensesを$1.925Bで買収することに合意、長期4Gネットワーク計画に重点化、このspectrumを補足downlinkとして運用する意向の旨。

TSMCの最先端技術への積極的な取り組みが続いている。

◇New fab could be compatible with 18-inch production tools, says TSMC(12月20日付け DIGITIMES)
→TSMCが、18インチウェーハ半導体製造用装置をサポートする"Fab 16"について依然弾力的、また、Fab 15の後半拡張建設段階での18インチウェーハ用生産装置コンパチも考える旨。

◇TSMC to raise R&D spend in 2011, says report(12月21日付け EE Times)
→TSMCのchairman and CEO、Morris Chang氏を引き合いにしたTaipei Times発。同社が、2011年の研究開発費を約39%増の約$1.68Bに高める計画の旨。

MicronとIntelのNANDフラッシュ合弁について、シンガポールの第2fabは引き気味のIntelとなっている。

◇Micron ramps NAND fab without Intel (12月22日付け EE Times)
→Micron Technology社とIntel社のNANDフラッシュ製造合弁、IM Flash Technologies LLCが、Lehi, Utahの300-mm fabに続いて、シンガポールに新しいfab、IM Flash Singapore (IMFS)を準備しており、2011年半ばに量産予定であるが、Intelが以前考えられていたようにSingapore fabに投資を入れていない旨。

ソニーが東芝の半導体工場を買い戻し、以下の東芝の動きにつながっていく。

◇Report: Sony to buy back fab from Toshiba (12月22日付け EE Times)
→ソニーが長崎県の東芝の半導体工場を買収(500億円規模)、ディジタルカメラなどに不可欠な画像センサの製造ラインを取得、生産能力を2倍にする旨。

大幅な事業再構築に取り組んでいるNXP Semiconductorから、以下の売却2件である。

◇NXP sells off sound division for $855 million(12月22日付け EE Times)
→CEO、Rick Clemmer氏が戦略総点検およびdownsizingを行っているNXP Semiconductor NVが、Sound Solutions事業ライン(Vienna, Austria)をDover社に$855Mで売却することに合意の旨。Sound Solutionsは、DoverのElectronic Technologies分野傘下のKnowles Electronics(Itasca, Illinois)の一部になる旨。NXPは、ある高性能mixed signal半導体についてKnowlesに独占的に供給する旨。

◇NXP sells off can tuner operation (12月24日付け EE Times)
→NXP Semiconductor NV(Eindhoven, The Netherlands)が、合弁会社、Nutune(Singapore)をAmerican Industrial Acquisition Corp.(AIAC)のaffiliatesに売却する旨。Nutuneは、NXPおよびTechnicolorのcan TV tuner operationsを一緒にした2008年6月設立の合弁の旨。

エレクトロニクス事業に一層重点化のLG Groupである。

◇LG to spend $12-bn to turn electronics around(12月22日付け EE Times)
→LG Groupが、2011年に計画しているcapital expenditureおよびR&D予算、約$18Bの約70%をsmartphones, tablet computersおよびflat panel displays(FPDs)などエレクトロニクス事業に充てる計画の旨。

東芝のシステムLSI事業fab lite化、サムスンとのこの分野での連携という大きな転換の動きである。これで本年は締めとなるのだろうか?それぞれの視点があるということで重なりがありながら以下に示す通りである。

◇Toshiba's logic unit goes fab lite (12月24日付け EE Times)
→東芝のロジックIC部門がfab liteに移行へ、同社のLogic LSI Divisionが、40-nm半導体など先端製品の複数のファウンドリーへの生産委託を2011年度から拡大する旨。

◇Report: Samsung, Toshiba ink foundry deal (12月24日付け EE Times)
→Nikkei business dailyを引用、Reuters発。大きな驚き、NANDフラッシュおよびロジック市場で激しく凌ぎを削るSamsung Electronics Co. Ltd.と東芝、先端ロジック生産のある比率を東芝がSamsungに委託する旨。

◇東芝、サムスンと提携、先端LSI生産委託、投資競争から撤退、メモリ事業に集中。(12月24日付け 日経)
→東芝が韓国サムスン電子と半導体のシステムLSI分野で提携、巨額な設備投資が必要な先端品について東芝は2011年度から設計だけを手がけ、生産はサムスンに委託する旨。東芝は不採算のシステムLSI事業では投資競争から手を引き、得意のメモリ事業に経営資源を集中する旨。世界の半導体市場で競ってきた2、3位メーカーの提携は、新たな業界再編の呼び水になりそう、東芝は今後受注する最先端のシステムLSIについては、幅広い顧客が求める機能を満たすような半導体の回路図を設計し、サムスンに生産を委託する旨。

◇東芝とサムスン提携、システムLSI生産委託へ (12月24日付け 読売)
→東芝が24日、家電製品や自動車部品などに使われる最先端のシステムLSIの生産から撤退、韓国のサムスン電子などに生産を委託することで調整に入った旨。来年度から最先端のシステムLSIの設計だけを手がけ、生産はサムスンなどに委託する旨。システムLSIは大分工場と長崎工場で生産しているが、大分工場はデジタルカメラなどの画像処理センサーの製造工場に衣替え、長崎工場はソニーに売却する予定の旨。


≪市場実態PickUp≫

来年、2011年のcapital spendingについて、各社の動向を具体的に示した予測分析である。

【2011年capital spending予測】

◇Top fab tool spenders for 2011 (12月20日付け EE Times)
→投資banking house、Barclays Capitalのアナリスト、C.J. Muse氏。2011年のcapital spending予測を上方修正、フラットから5-10%増に近づく動きの流れの旨。25社について2005年からのcapital spendingの推移と2010年および2011年予測、下記参照。2011年は、Samsung、TSMC、Intelの順。
http://i.cmpnet.com/eetimes/eedesign/2010/101220_barclays_chart_800.png

◇Foundries to boost capex in 2011 (12月21日付け EE Times)
→Barclays Capitalのアナリスト、C.J. Muse氏。先端ベンダー連が2011年の投資を増強、ファウンドリー業界のいわゆるcapital spending"軍備競争"が引き続いている旨。TSMC, GlobalFoundries, SamsungおよびUMCが、2011年における対2010年capital spendingを増やしている旨。

使おうになかなか使えない携帯電話のオプション機能であるが、今またnear field communication(NFC)が加わる勢いのようである。

【NFC内蔵携帯電話】

◇NFC poised to take off, iSuppli says (12月20日付け EE Times)
→iSuppli社(El Segundo, Calif.)発。ワイヤレス大手、Nokia社およびGoogle社からのサポートを受けて、handsetsでのnear field communication(NFC)導入が、来年から爆発的に伸び始める見込みの旨。NFC内蔵携帯電話の世界出荷が、2010年の52.6M台から2014年には4倍の220.1M台になり、handsets全体に占める比率が2010年4.1%から2014年には13%になると見込む旨。

"ファブレス"半導体業界について、ここ3年の推移が次の通りである。
fab lite化、ファウンドリーcapacity増強の流れの証左となっていると思う。

【"ファブレス"半導体メーカー】

◇13 'fabless' chip firms to top $1B in sales(12月21日付け EE Times)
→IC Insights社(Scottsdale, Ariz.)発。2010年の販売高が$1Bを上回る"ファブレス"半導体メーカー数が、次の通り最高を記録する見込みの旨。
  2008年  2009年  2010年
   8社    10社   13社
ここではfabsは有するものの完成ウェーハのほとんどをファウンドリーから得ているメーカーを含んでいる旨。
2010年13社ランキングデータ、下記参照。13社の内訳:米国 9社、台湾 3社、欧州 1社
http://www.eetimes.com/ContentEETimes/Images/101221_icINSIGHTS_fabless_rankings.png

世界経済との連動性のほどを改めて知る中国の携帯電話輸出の以下のデータである。

【中国の携帯電話輸出】

◇Christmas comes early for China's electronics supply chain(12月22日付け Electronics Design, Strategy, News)
→iSuppli発。中国の携帯電話輸出台数、9月は63.6M台に達し、前月、8月から4.5%増、2008年および2009年の同月比は二桁%増になっている旨。
推移データ、次の通り(M台):

 Jan Feb Mar Apr May June July Aug Sept Oct Nov Dec
2008
39.1
33.6
46.4
42.3
43.7
43.1
45.2
45.6
51.4
52.9
52
38.1
2009
28
35.2
40.2
39.8
40.8
46.1
48.1
50.3
54.8
57.9
68.4
70.1
2010
40.8
39.7
61
56.3
60
59.5
58.6
60.8
63.6

 [Source: iSuppli, December 2010]


≪グローバル雑学王−129≫

今や世界における経済的なプレゼンス向上がまず浮かんでくる、ともに大国のロシアと中国。それぞれの国語教育、そして国語教科書について、  

『こんなに違う! 世界の国語教科書』
 (二宮 皓 監修:メディアファクトリー新書 002)…2010年6月30日 初版第1刷 発行

より見ていく。大作を読むロシア、そして中国のさすがの漢字数が印象に残る。


[第6章 ロシア …短文中心の教科書ではドストエフスキーは読めない!]

・ロシアの求心力は宗教と文豪作品、まさに言霊の国
・ネット上のバーチャル図書館 →ロシア文学の古典を全文無料で閲覧可
・ロシア文芸を愛する習慣が、多民族の求心力に

◆ソ連崩壊から20年のいま
・ロシアは世界最大の国土、人口は1億4190万人(2009年11月現在)
 →うちロシア人は約8割、160以上の少数民族を抱える多民族国家
・激動下でもロシアの初等中等教育は国家としての統一を願い、国防を含む愛国心教育が強化
・最近では、民族に関係なくロシア国民としてのアイデンティティ形成が強化される傾向
・2007年はプーチン大統領(当時)によって「ロシア語の年」に
 →ロシア語に対する誇り、地位の高揚

◆国際学力調査(PIRLS)で12位から1位へ
・21世紀ロシアの教育改革の目標 →「大国ロシア」の復活
・「国際教育到達度評価学会(IEA)」による読解力調査(PIRLS)
 →2006年調査でロシアは1位に …前回2001年12位からの大躍進
・ロシアの子どもの高い読解力
 →国語教科の授業時間の長さと掲げる理想の高さ
  →週9時間、45%の時間は国語

◆偉大な読者は大作を読む
・ロシアには教科書検定制度
 →ロシア科学アカデミーおよびロシア教育アカデミーの専門家が検定を実施
 →各学校は、そのリストから教科書の選択権
・最初に「読み書き学習」を行う教科書『アーズブカ』
 →ソ連時代版、まずレーニンの肖像画
・21世紀の『ルースカヤ・アーズブカ』
 →ソ連時代比、ファンタスティックなイラストが増加、大人の労働の風景を描いた挿絵が激減
・文学的読み方の教科書『ロドナヤ・レーチ』
 →教材は長編詩、長文の散文が大半
・看取できるのは、ロシアでは共産主義に代わってロシア正教が強い力をもち始めている、という事実

◆「義経」の復活
・変化は紹介する偉人からも →復古主義的な印象
・ソビエト時代の戦争の英雄と、現代ロシアの伝説上の英雄
 →外敵と戦いロシアへの侵攻を食い止めようとする共通点

[第7章 中国 …13億人が学ぶ言葉−−科挙と革命、そして開放へ]

・中国では「国語」は古い言い方、現在の呼び方は「語文」
・5・4制義務教育を導入している上海
 →漢字は小学校で2500字、義務教育終了時に計3500字を習得
・統一入試(高考)で入学先が決まる国公立大学の入試にも作文は必須
 →国内に約2000ある大学のうち、私立は1割程度
 →作文は国語試験の重要な柱
・発音用アルファベット(ピンイン)は2年生の教科書までは漢字に併記

◆愚公からメダリストへ
・1960年代の前半 →教科書は1種類のみ
・文革終了後、特に1980年代の半ば
 →教科書は国定制から検定制に移行
 →複数種類の教科書が編纂
・1990年代 →「上海版」「浙江版」が加わり、構成的な教科書が多く
・現在の中国は「教科書の戦国時代」
 →多種多様な教科書が編纂
・2004年8月のアテネ五輪(雅典奥林匹克)の記録を受けて、2005年1月の教科書に劉翔先週の記事、スピード掲載

◆外国人に学べ
・最近は、国語教科書の登場人物の半数近くが外国人
 →かつての政治色がかなり薄れ、人物像も多様化
・環境問題を扱う単元 
 →日本の山野忠彦氏 …日本で初めて「樹医」を名乗る

◆石になった英雄
・少数民族の歴史や文化を紹介する文章がたびたび登場
 →4年生の教科書に描かれた、内モンゴルに広く伝わる英雄カイリフ

◆有名な二人の日本人教師
・中国では急激に伝統文化の見直しが進む
 →1980年代初期の孔子再評価に始まり。近年「親孝行」の項目が学習指導要領に加わるまでに
・中国の子どもたちに有名な日本の「先生」が二人
 →魯迅の仙台医学専門学校留学時の恩師・藤野厳九郎教授
 →「大倉先生」…昭和10〜30年代に活躍した作家・木山捷平の小説「尋三の春」の一部
  →大倉先生のユーモア精神と若々しさ、飾り気のなさ、公平さ
・敬うべき「師」から、民主的で親しみやすい「先生」へ、教師の理想像が変化しつつ

◆三国志の名医も「復活」
・王道は「我が国の偉人」
 →外科手術で初めて麻酔薬を用いた名医、華佗(カダ)の例
  …世界で最初に麻酔薬を発明した人に
・民族の誇りを培うべく教科書のなかで語り継がれる

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