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12月に最もよく読まれた記事は半導体産業の成長力を他産業と比べたブログ

12月に最もよく読まれた記事は、ブログ「津田建二の眼:セミコンジャパンに来て改めて感じる半導体産業の成長力と装置業界の対応力」であった。これは、半導体装置産業と自動車産業の展示会をそれぞれ比べた感想であり、製造装置の展示会であるセミコンジャパンが業界で「悪い、悪い」と言われているがモーターショーと比べるとそれほどでもないことを述べた。

セミコンジャパン2009


必要以上に暗いとか、悪いとか、2番底とか、悲観的な見方が強すぎると、肝心の立ち上がり時期を見失ってしまう。このことをセミコンポータルを通じて何度も述べてきたが、日本より経済が悪いはずの米国や欧州の業界の人たちは、日本ほど暗い未来を考えていない。だから次の立ち上がり時期に遅れることなく製品を市場へ出すことができる。これこそが現実的に成長していける考えだ。立ち上がることがはっきりしてから製品投入へ向けていくなら間違いなく遅れてしまい、市場へ出したときには「もう要らない製品」になってしまう。大事なビジネスの機会を失うのである。これこそが負け組に成り下がる考えだ。

逆に、景気後退が見えてくるときは先んじて、セミコンポータルはアラームを出してきた。例えばリーマンショックの起こる1〜2ヵ月前にB/Bレシオが1.0を超えたが要注意であることを促してきた。

第2位は、「インダストリー:ルネサスとNECエレの合併、予定通りに進め、28nm先端プロセスの開発も推進」である。あるセミナーで、ルネサスはファブライトに転換しているという話を聞いたため、確認の意味で両社の社長から28nmの開発を行うという言質をとり付け報道した。

第3位は「ニュース解説:メディアはもはや大きく採り上げなかったルネサスとNECエレの合併契約」であり、第2位となった正式な合併契約に対するメディアの報道が冷たかったことを伝えた。合併を否定的に見る証券アナリストは相変わらず、厳しい質問を浴びせたが、もはや当事者ではないものがあれこれと言うべき話題ではない。両社の社員は粛々と合併作業を進めており、ここでは報道の姿勢という視点から記事を起こした。

第4位は、「11月にもっともよく読まれた記事は半導体企業の世界ランキング」である。

第5位の「禿節史の視点:先行投資とムダ」では、事業仕分けが行われたことに関連して、「現在の飯のタネ」と「先行投資」、「ムダ」の区別ができるリーダーを養成することが不可欠であることを指摘している。この区別こそが企業経営力を表すと禿氏は述べている。

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