Intel 18Aを使った最初の製品の実性能・電力効率をCESでIntelが示す
Intelが2nmプロセスの相当するIntel 18A技術を使った、パソコン向けの新しいSoC「Core Ultra シリーズ3(コード名Panther Lake)」の実性能・電力効率をCES 2026で発表した。セミコンポータルでも2025年11月にPanther Lakeの設計値などを公表していた(参考資料1)。Intelはさまざまなパートナーと共に評価・改良を続け、その基本的な実際の性能について発表した。
図1 Intelのクライエントコンピュータグループの責任者であるJim Johnson氏が持つCore Ultraシリーズ3チップ 出典:IntelのCESでの講演スクリーンショット
IntelのクライエントコンピュータグループのシニアVPでジェネラルマネージャーでもあるJim Johnson氏は、Core Ultra シリーズ3の機能を「計算とグラフィックス、そしてAI」だと言い、「この5年間、研究開発と新ファブ、新ツールに投資し続けてきた」と述べており、力を入れてきたことを強調した。80社を超えるさまざまなパートナーの要求に対応してきた結果であり、彼らがいなければこのSoCは実現していなかったと述べている。
Panther Lakeの仕様について紹介してきたように(参考資料1)、このSoCはさまざまな要求に合うようチップレット(Intelはタイルと呼ぶ)を多用し、スケールアップに対応すると共に電力効率を追求してきた。実際のパソコンで評価した結果、前の世代のLunar Lakeと比べ、グラフィックス(GPU)性能は77%高速で、CPUは60%高速、AI性能も倍増しながら、バッテリ寿命は27時間持つとしている。実際の性能はさまざまなアプリケーションソフトを走らせたテストで測定している。
生成AIやエージェンティックAIなどはクラウドコンピュータで十分実現できているが、パソコンのような端末レベルでも欲しい、と基調講演の壇上に上がったユーザー企業Perplexity AI社のCEOで共同創業者のAravind Srinivas氏は述べる。それはセキュリティとプライバシー、経済性の観点からコンピュータをローカルで使いたいという要求があるからだ。ローカルな生成AIやエージェントAIはミッションクリティカルなエッジ端末やフィジカルAIなどには最適だとしている。
また、エッジ性能は、NvidiaのJetson Orinチップと比べ、画像分類では1.7倍、LLM(大規模言語モデル)のレイテンシは1.9倍高速であり、ビデオ分析では2.3倍性能/W/$、VLA(ビジョン言語アクション)は4.5倍の高スループットだとしており、エッジコンピューティングの性能や消費電力などが優れているとSrinivas氏は述べている。エッジでできる性能をさらに伸ばしてほしいと要求している。
Core Ultraシリーズ3は、2nmプロセスのGAAトランジスタ(Intelはリボントランジスタと呼ぶ)と、裏面電源ライン技術を使ったものであり、チップレットを多用して集積度を従来製品より30%上げている。
Intel Core Ultraシリーズ3を使ったノートパソコンの予約は1月6日から受け付ける予定だという。
参考資料
1.「Intel、2nmプロセスのPC用Panther Lakeの詳細を公表」、セミコンポータル、(2025/11/05)


