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直近では値下がりあるもスマホ用NANDフラッシュの好調続く

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スマートフォン市場に向けた半導体は好調が続いている。NANDフラッシュメモリメーカーの東芝の業績が物語っている。4月10日の日経産業新聞は、「2013年10〜12月期の3ヵ月だけで約500億円の営業利益を稼ぎ、来月発表予定の14年1〜3月期決算でも500億円に近い水準の利益を稼ぐ見通し」と報じた。

東芝はアップルなどにNANDフラッシュを大量に納めているが、1社だけに強く依存するのではなく、中国のスマホ企業への取引拡大が奏功している。2012年に在庫が膨らみ夏に最大3割の減産をせざるを得ない状況に陥ったことを教訓に、最近は2〜3ヵ月先の需要動向を見ながら短期的な減産も行い極端な値崩れを抑えているという。直近では、64GビットのNANDフラッシュ製品の単価は3.1ドル前後で、2月と比べて0.4ドル下がっている、と12日の日経が報じている。ピークだった2013年9月の約半値だという。

先週シリコンバレーで中国の記者と情報交換したところ、中国製スマホでも1〜2万円の安いものは売れなくなったという。記者たち(30〜40歳代)が持っているスマホは、アップルのiPhone 5などかサムスンのGalaxy S4が圧倒的に多い。スマホの初心者が安い製品を手にしてもメモリ容量不足、機能不足などで満足いかず、結局、数万円の機種を買い替えることになる。アプリケーションプロセッサに関しては、QualcommやMediaTekのような製品だけではなく、中国のSpreadtrumやHiSiliconなどの製品も伸びている。しかし、価格破壊になるほど安くはなさそうだ。

スマホは今後もモバイル端末の主役に居続けるだろう。スマホでは、汎用のリモコンという応用も今後拡大する。例えば家庭にWi-Fiがありアプリをインストールさえすれば、家庭の照明器具の調光制御リモコンとして使える。特にLED照明は調光機能を低い電力消費で実現できる。照明だけではない。エアコンや風呂のスイッチとしてアプリをインストールすればリモコンになる。外出先から帰宅時間に合わせてスイッチを入れることが可能だ。逆にエアコンのスイッチを消し忘れた場合でもスマホからオフの操作ができる。車内のカーナビともインターネットでつなぐと、乗る前に行き先を設定できる。

スマホのコンパニオンデバイスとしてウェアラブル端末が注目されているが、ウェアラブル端末用のアプリケーションソフトウエアを開発するチームの仲間作りを米Pebble Technologyが始めている(10日の日経)。先行するGoogleのAndroid Wearを追いかける展開だ。

ウェアラブル端末の期待される大きな市場は、血圧や体温心拍数などを測定するヘルスケア分野であるが、横浜に本社を構えるディー・クルー・テクノロジーズ社がオリンパスなどと協力して、ウェアラブルセンサ向けの半導体を開発すると8日の日経が伝えた。ウェアラブルセンサチップには、センサ機能とマイコン、近距離無線通信機能を1チップに集積する。スマホ向けよりも消費電力の少ない専用の半導体チップを開発する。ファウンドリにはルネサスエレクトロニクスの那珂工場を利用するという。

LED照明にセンサを付けて、常に明るさを一定にできて、消費電力を下げることにできるスマート照明の動きも出てきた。8日の日経によると、照明に強いフィリップスと重電大手のABBが提携し、ビル照明のスマート化に乗り出す。スマート照明とは、ビルなどの室内において明るい窓の近くでも暗い奥の空間でも常に明るさを一定にしたり、クルマがトンネルに入る直後の見えにくい状況でもはっきり見えるように調整したりして賢くする技術。LED照明の調光機能をセンサと同期しながら、安全・快適など人間に優しい状況を作り出す。

(2014/04/14)

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