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進む中国のファウンドリーメーカーとIC デザインハウスの協業

 2000 年6 月に国務院18 号文の発表以来、中国のIC の前工程製造とデザインハウスが飛躍的に発展してきた。現在、中国では47 のIC の前工程の生産ラインがある。
 中国半導体産業協会IC 設計分科会の統計によると、2005 年に中国IC デザインハウス中で売上高が1 億米砲鯆兇┐覺覿箸4 社であったが、2006 年には10 社に増加した。これら10 社の総売上はデザインハウス業界の総売上の46.7%を占めている。

 IC の設計分野は、中国半導体産業において、ますます重要な位置付けになっている。華虹NEC は、2006 年1〜6 月のウェハ生産がファウンドリーで302,399 枚、自社設計による生産は53,320 枚になり、自社設計のウェハ(前工程)生産分がウェハ生産規模全体の18%に上昇した。
 プロセスの技術面から見ると、0.5μm/0.6μm/0.8μm プロセスは80%〜90%が中国本土で生産されているが、0.35μm プロセスのウェハ(前工程)の生産は、主に華虹NEC、SMIC で行われている。0.25μm/0.18μm プロセスのウェハは、一部は中国本土で製造しているが、大半が海外で生産されている。
 中国のIC デザインハウスの中星微のマルチメディアIC の累計出荷量は5,000 万個を超えた。大唐微電子は、テレコムスマートIC の累計出荷量が3 億個以上に達している。中電華大、清華同方と大唐微電子の第二世代ICチップは2 億個以上が出荷された。これらのIC 製品は、殆ど中国のウェハ(前工程)半導体メーカーによって委託生産されている。

2006年の中国IC生産ライン状況

 中国のファウンドリーメーカーとIC デザインハウスは同じ土地に立っているため、自然に共生関係にあり、互いに無視できない存在となって、中国国内のデザインハウスとウェハの製造会社が互いに良い協業関係になっている。

 また、IC デザインハウスは、ファウンドリーメーカーにとっての“鏡”である。即ち、IC デザインハウスは、自社製品に最適なプロセス技術、自社に無い豊富なIP を有するファウンドリーメーカーに生産委託する。このため、ファウンドリーメーカーはプロセス技術の向上やIP 強化などに取り組まなければならないのである。
 現在、中国IC デザインハウスの主要製品は、0.35μm〜0.18μm プロセス技術から、世界と同レベルの先端65nm プロセス技術までを使っている。例えば、深センの海思の3G 基地局のネットワークIC チップは65nm プロセス技術、中星微は星光シリーズで90nm プロセス技術、中興通訊は2.5G 用IC を製造するのに90nm プロセス技術をそれぞれ使用している。

中国IC デザインハウス主要製品


セミコンダクタポータルのコンテンツパートナー、アレグロ インフォメーション・インク(以下アレグロ)による、中国のエレクトロニクス・半導体・液晶分野のマーケット情報です。アレグロは、同社独自の調査及び、中国国家統計局、CCID、中国電子報、経済参考報、国際金融報などから得たフレッシュな情報をベースに、特に中国のIT、エレクトロニクス、半導体・液晶関連の情報収集・提供、分析、調査を行っています。今回、提供したのは、同社の月刊レポート「中国レポート:Electronics and Semiconductor China」の2007年1月号からの一部抜粋です。

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