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Gartner、IC Insights、WSTS、Omdia、23年の半導体市場予想を次々発表

2022年の半導体は結局一桁成長にとどまり、来年は1桁の落ち込みになりそうだ。こんな半導体産業の予測が2社とWSTSから発表された。市場調査会社のGartnerとIC Insightsが2022年はそれぞれ前年比+4%、+3%で、WSTSが23年はそれぞれ同-3.6%、-5%という結果である。IC Insightsによれば今年は特にメモリが同-17%という見込みで、ほかの半導体がプラス成長であるため、全体的に1桁成長になりそうだ。

図1 世界半導体の販売額 上のグラフがIC Insights、下がGartnerの各予測 出典:IC Insights、Gartner

図1 世界半導体の販売額 上のグラフがIC Insights、下がGartnerの各予測 出典:IC Insights、Gartner


世界経済の急速な悪化と消費者需要が弱いために半導体市場に悪影響を及ぼしている、とGartnerは述べている。ごく一般的な見方にすぎないが、基本的には半導体在庫の高まりと見る向きが多い。半導体ユーザーや流通業者の抱える在庫がまだ多いために、半導体が売れない状況になっている。特にメモリは伸びるときは急激だが、反面落ち込みも急落である。メモリチップの単位はビットだが、8個すなわちバイト単位で使うことが多いからだ。このため一つのシステムにはメモリは最低8個ないし9個(誤り訂正用パリティチェックに1ビット追加)、あるいは16個ないし18個使う。つまり、1台のパソコンあるいはスマホの売れ行きに大きく左右されるのである。

プロセッサをはじめとするロジックはメモリほど急激に立ち上がらないが、落ち込みも小さい。WSTSの予想では(図2)、2022年メモリは-12.6%だが、ロジックは+14.5%であり、23年はロジックが-1.2%とわずかなのにメモリは-17%と予想されている。


図2 WSTSの製品別予想 出典:WSTS


なお、Omdiaは、Global Semiconductor Day Fall 2022を開催、その中で、22年の成長率は5.8%増、23年は-0.2%という予想を発表している。

先端ロジックを製造しているTSMCのケビン・ツァン氏は、23年を今年に比べスローダウンするだろうが、短期的な落ち込みにすぎない、と述べている。在庫がはける来年中ごろには再び半導体需要が盛り上がるとみている。むしろこれから成長を続ける半導体工場への投資が続々米国、日本、台湾、韓国などで進んでおりキャッシュフローで賄える限り設備投資は続いている。

参考資料
1. 「Gartner、今年の半導体市場を7.4%成長に下方修正」、セミコンポータル (2022/07/27)

(2022/11/30)

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