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8月の半導体製造装置、北米製、日本製ともプラス成長

2020年8月における日本製および北米製の半導体製造装置は、前月比、前年同月比ともプラス成長を示した。日本製は前月比0.2%増、前年同月比17.3%増の1884億700万円、北米製はそれぞれ3.0%増、32.5%増の26億5330万ドル、となった。7月同様、プラス成長は崩れていない。なお、数字は全て3カ月の移動平均で取っている。

図1 日本製および北米製の半導体製造装置販売額の推移

図1 日本製および北米製の半導体製造装置販売額の推移


日本製、北米製半導体製造装置の毎月の販売額を発表しているのは、それぞれSEAJ(日本半導体製造装置協会)とSEMI。SEAJは数字の発表だけで、中身についてはコメントしていないが、SEMIは常に会長のAjit Manocha氏がコメントを発表している。今回は、「8月の販売額は着実で力強い業績を示した」と述べている。ただし、半導体製造装置は、サプライチェーンの不安定と新しい規制にもかかわらず、好調さを示している、と補足した。

米国商務省は、米国製の半導体製造装置やソフトウエア(EDAツールやソフトIP)を使った半導体製品を中国の華為科技(ファーウェイ)へ出荷することを9月16日以降は禁止している。半導体製品はそのための駆け込み需要が発生しており、QualcommやMediaTekの製品だけではなく、それを製造するTSMCや、パッケージングのOSAT業者も1年前と比べ、7〜8月は20〜30%の成長を示してきた。製造装置も同様に駆け込み需要が発生していた。

このため9月16日以降の製造装置の落ち込みが予想されるが、どの程度になるのか、まだ統計に反映されておらず、定量的な予想は公表されていない。

参考資料
1. 半導体製造装置、日本製・北米製とも再び成長軌道へ (2020/08/25)

(2020/09/18)
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