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Apple Watchを先頭にスマートウォッチが爆発的に成長中

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Apple Watchに代表されるスマートウォッチが急成長している。市場調査会社Strategy Analyticsによると、2018年における世界のスマートウォッチ出荷台数は、前年比54%増の4500万台となった(参考資料1)。特に2018年第4四半期からの急速な伸びが2018年全体の伸びをけん引している。

図1 世界のスマートウォッチが急成長中 出典:Strategy Analyticsの発表数字をセミコンポータルがグラフに加工

図1 世界のスマートウォッチが急成長中 出典:Strategy Analyticsの発表数字をセミコンポータルがグラフに加工


スマートウォッチ業界のトップはAppleのApple Watchで、2018年全体で前年比27%も成長したが、市場シェアを前年の60.4%から2018年には50%へと落とした。つまり、それだけ成長しても他のメーカーが爆発的に急成長したという訳だ。

その勢いは、2018年10〜12月期、すなわち第4四半期におけるApple社以外のメーカーの出荷台数に表れている(図1)。2018年第2四半期におけるApple Watchは前年同期に780万台から920万台へと18%増加したものの、Fitbit社は50万台から230万台へ、Samsung社は60万台から240万台へ、Garmin社は70万台から110万台へと爆発的に成長している。

スマートウォッチが急成長したきっかけは、2018年9月に発表したApple Watchの最新版である「シリーズ4」。Apple Watchシリーズ4を米国のFDA(Food and Drug Administration:日本の厚生労働省に相当)が医療機器として認定したのである。Apple Watchに搭載された心電計機能が心電図と同等な性能、精度を持つことが実証された。

慶応大学医学部医療政策・管理学教室の宮田裕章教授によると、Apple Watchだけではなく、SNSのチャットボットのアプリでさえもFDAから認可を受けたという。チャットボットでいつでも医師と会話できる状態になるアプリがあり、これを使うと患者の健康状態を患者自身が正直に医師に伝えられるため、がんなどの病気や再発を早期発見・早期治療へと進むことができ、がんの回復率を大幅に上げることができたという。宮田教授は、「これまでは薬という生化学反応を体内で起こすことによって治療・回復させる手段しかなかったが、FDAはアプリやスマートウォッチの活用で病気の回復が早まるのであれば、これも薬の一種とみなしてよい、と考えているのです」と述べている。

Appleは2018年1月の学会で、Apple Watchで心房細動を予測できることを発表し、その機能をApple Watchシリーズ4に搭載した。シリーズ4では心電図も取れるようになっている。2019年の1月8日にCES会場に現れたApple社のCEOであるTim Cook氏は、CNBC放送のインタビューで、「未来から見て、Appleがどんな企業になってきたかと問われれば、Appleは人類を健康にした企業になっているはず」、と述べている(参考資料2)。Appleは今後、デバイスを販売する企業ではなく、健康にコミットする企業にシフトしていく可能性は高い。

スマートウォッチで先行したFitbit社も、新製品Versaに接続可能なFitbit Careヘルスプラットフォームで、他の製品とは差別化を図っている、とStrategy Analyticsは見ている。

参考資料
1. Strategy Analytics: Apple Watch Captures Half of 18 Million Global Smartwatch Shipments in Q4 2018 (2019/02/27)
2. Tim Cook teases new Apple services to come in 2019 (2019/01/08)


(2019/03/06)

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