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半導体の成長市場はやはりカーエレと産業用

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今後、2021年までに最も高い年平均成長率で伸びていく産業はやはり、自動車エレクトロニクス分野で、6.4%で成長していく(図1)。このような市場調査レポートをIC Insightsが発表した。次が産業機械や医療機器などを含む産業用で5.4%となっている。

図1 世界の電子機器の生産額 出典:IC Insightsのデータをセミコンポータルが加工

図1 世界の電子機器の生産額 出典:IC Insightsのデータをセミコンポータルが加工


成長している多くの企業が自動車と産業用にフォーカスしているが、この予測はそれを裏付けているといえそうだ。IC Insightsによると、自動車エレクトロニクス市場は2017年に前年比8.4%増の1420億ドル、2018年は同7.0%増の1520億ドル、2019年は同6.3%増の1620億ドルと見積もっている(表1)。自動車エレクトロニクスは、2018年における全電子機器市場1兆6220億ドルのうちの9.4%を占めており(図2)、この比率は2017年には9.1%だったから、少しずつその比率を上げている。市場調査の最終年に当たる2021年には9.9%に達すると見ている。


表1 アプリケーションごとの世界電子機器生産額(単位10億ドル) 出典:IC Insights

表1 アプリケーションごとの世界電子機器生産額(単位10億ドル) 出典:IC Insights


図2 2018年世界電子機器生産見通し 全生産額は1兆6220億ドル 出典:IC Insights

図2 2018年世界電子機器生産見通し 全生産額は1兆6220億ドル 出典:IC Insights


自動車エレクトロニクスの大きなメガトレンドはACES(Autonomous, Connected, Electric, Sharing:エースの複数を意味するエーシスと発音)の4つの頭文字を使って表されている。自動運転は自律運転(Autonomous driving)であり、その前段としてADAS(先進ドライバー支援システム)がある。コネクテッドカーは車車間(Vehicle to vehicleまたはV2V)通信や路車間(V2X)通信を表す。さらに環境にやさしいEV(電気自動車)もある。走行安全性や快適など元々備えている機能のさらなる充実も進む。

これらの機能を実現する半導体も同様に成長していく。これだけ成長が見込まれるのは、半導体によって、ECU(電子制御ユニット)などの自動車エレクトロニクスが安価になり、従来の高級車から大衆車へと広がってきたからだ。ECUのほとんどのシステムに欠かせない、センサとアナログ回路、マイコンに加え、アクチュエータを駆動するECUではパワー半導体も必要となる。自動車用半導体の中で専用ロジックICは2018年29%伸び、専用アナログICは14%伸びるとIC Insightsは見ている。アナログICはバックアップカメラや死角検出(白線検出)などのインテリジェントなシステムには欠かせない。

従来の自動車エレクトロニクスとは違って、ビデオなどの動画データを蓄えるようになり、ストレージメモリも新しいECUシステムには欠かせなくなる。もちろん、ECUそのものは組み込みシステムのコンピュータであるからメモリ(DRAM)もこれから活用されていく。今はDRAMだが、MRAMなどの不揮発性RAMも必要になってくる。キーレスエントリのように深いスリープ状態から、即座に起動しなければならない場合には不揮発性RAMは有効で、今後は盗難防止をはじめ様々な安全仕様にもその用途が期待される。自動車用途のメモリは、今後期待が大きくなる。

(2018/11/21)

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