NANDフラッシュの各社ロードマップが出揃う
NANDフラッシュの各社のロードマップを米市場調査会社のIC Insightsがまとめた。これによると、Samsungが3Dメモリで先行しているが、IM FlashとSK Hynix、東芝・SanDiskグループも2015年〜2016年には3次元化する計画だ。
図1 NANDフラッシュとDRAMの各社ロードマップ 出典:IC Insights
微細化では東芝・SanDiskグループが先行しているが、3次元化では一番遅れていることがわかった(図1)。そしてSamsungは2013年から3次元化を始めたが、IM FlashとSK Hynixは2015年から始め、東芝・SanDiskグループは2016年はじめに3次元化する予定だ。
Samsungは、2013年に24層の3D NANDフラッシュを搭載したSSDを少量生産し始め、2014年5月には32層のV-NANDチップを発表している。この時に、その第2世代の32層チップを搭載した、「プレミアムSSD」の製品も発表した。プレミアムSSDはデータセンターのストレージだけではなく、ハイエンドのパソコンにも搭載していくとしている。
IntelとMicron Technologyとのメモリ合弁のIM Flashは、東芝と同様、微細化で10nmまで微細化を進め、その後に3次元化するという。経済的には32層になるだろうと見ている。
SanDiskは、19nm世代の製品の次に1y-nmとして15〜16nmプロセスを使う予定だったが、メモリセルの設計を見直し、19nmのままでセルサイズを25%シュリンクできるようになったという。当初、2013年後半に1y-nmデバイスを計画していたが、微細化ではなく先進のセル設計を採用した。
DRAMはもはや微細化を牽引していない。現在のDRAMメーカーは20nm台のプロセスを使っている。DRAMの3次元化は、モノリシックに多段に集積するのではなく、DRAMチップを積み重ねる方式だ。TSV(Through Silicon Via)を使って積層していくためのコンソーシアムHMC(Hybrid Memory Cube)が3D DRAMを推進している。HMCはMicronとSamsungが提案し、現在はAltera、ARM、IBM、Opem-Silicon、SK Hynix、Xilinxが加盟している。