96Gbpsの超高速HDMI 2.2規格のデバイスは来年登場か
ディスプレイインターフェイスの規格の一つであるHDMIがまた一つ進化した。昨年6月に96Gbpsと超高速のHDMI 2.2の規格が決まったが、この第1四半期には早くも新しいHDMIケーブルが登場する。HDMIのロゴを管理し認証を行う独立系のHDMI Licensing LLCは、この新規格に対応するケーブルを使ってチップやシステムを認証することになる。2026年末には試験できるようになるだろう、とHDMI LicensingのRob Tobias CEO兼社長は見ている。
図1 HDMI Licensing CEOのRob Tobias氏
ディスプレイインターフェイスのHDMIは最大帯域幅10.2GbpsのHDMI 1.4を手始めに、18GbpsのHDMI 2.0、48GbpsのHDMI 2.1とやってきて、2025年6月には96GbpsのHDMI 2.2へと超高速のインターフェイスへと進化してきた。これまではパソコンやテレビの高解像度化が進みHDから4Kへと進化、8K映像も登場している。
96Gbpsという超高速のデータレートが要求されるモチベーションは何か。ビデオゲームのGPUの高速化とそれに合わせた高速映像が最大のドライバだろう、とTobias CEOは言う。解像度の高さとフレームレートの高速化がゲーム機で登場しているからだ。解像度4Kでフレームレート480Hzや、8Kで240Hzの高速映像が求められるようになってくる。ゲーム機にけん引されて8Kテレビもその内、出てくるようになるという。
動画伝送では、テレビ映像と同様、音声と映像を別々にデータ処理した後、オーディオ信号とビデオ信号の同期をとる。人物が話している唇と音声がずれていると、動画とは言えないレベルの品質になってしまう。特に高解像度や高速のフレームレートなら、そのズレは許容できない。しかもテレビだけではなく、ビデオコントローラやDVDプレイヤー、オーディオ機器などのAV機器が広がっているが、これら全てに対応しなければならない。そこで、音声と映像の遅れ(レイテンシ)を緩和するために必要なプロトコルとして、LIP(Latency Indication Protocol)プロトコルを利用する。
これまでのHDMI規格ケーブルは2億5000万本以上が市場に投入されてきたが、HDMI 2.2 規格を満たす「Ultra96 HDMIケーブル」が2026年第1四半期に市場投入されるとしている。2026年末には認定テストできる環境が整うとTobias氏は見ている。このテストに合格した機器や半導体チップ、部品などがHDMI xxxxという名称を使うことができる。
認定試験を経て、対応する半導体チップは2027〜28年に登場すると期待している、とTobias氏は語っている。ただし、チップメーカーは秘密にして教えてくれない、と嘆く。


