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ドイツのMerck、日本法人の半導体プロセス薬品開発に1億ユーロを投資

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医薬品や化学薬品に強いドイツのMerck社は、日本の電子材料分野に1億ユーロ(約135億円)を2025年までに投資すると発表した。特に日本は、半導体が強い韓国と台湾に近い国であり、重要な拠点だと同社は位置づけている。1億ユーロは半導体とディスプレイ材料に投資する。Merckは半導体プロセスに使われる材料をほぼカバーしているという。

図1 メルクエレクトロニクスの静岡事業所 出典:Merck

図1 メルクエレクトロニクスの静岡事業所 出典:Merck


Merckはヘルスケアで定評のある化学薬品メーカーだが、日本法人のメルクエレクトロニクスの静岡事業所は1984年の設立以来、半導体・ディスプレイ製造用フォトレジストおよび電子材料関連薬品 (現像液、シンナー、リンス液、剥離液、反射防止膜剤、密着助剤、絶縁膜形成剤、保護膜剤)などの 多岐にわたる製品を開発してきた。日本の拠点は、メルクのグローバルな半導体材料事業に貢献しており、2021年1月には約 2,000万ユーロ(約27億円)を投じ、静岡県西部の掛川市で最大規模をもつ面積 6,000平方メートルの新施設を竣工した(図1)。

この静岡事業所は研究開発から製造までのラインが揃っており、「安全操業と安定供給」がこの事業所の価値となる、とメルクエレクトロニクス代表取締役社長の永田勝氏は語っている。

Merckが扱う半導体プロセス材料は図2に示すように、パターニング、デポジション、平たん化技術、エッチング、洗浄、ドーピング、パッケージングなどのプロセスに及ぶ。この内、日本法人が扱うのは、パターニングとデポジションである。


半導体製造工程をカバーするメルクの幅広い製品群 / Merck

図2 半導体プロセスを広くカバーする 日本法人の静岡事業所ではパターニングとデポジションを扱う 出典:Merck


パターニングでは、フォトレジストだけではなく、プロセス改良ソリューション材料やプロセス薬品、DSA(Directed Self-Assembly)技術などの材料を持つ。

フォトレジストでは、エキシマレーザー向けのKrF/ArF用、リフトオフ用、イオン中のマスクとなる厚いレジストなどがある。プロセス改良ソリューションでは、反射防止膜や、パターン崩れを抑えるArF洗浄液、EUVリンスなどを揃えている。プロセス薬品では現像液やエッジビードリムーバーなどを持つ。

デポジションでは、CVD用のプリカーザーとなる材料に加え、SiO2をスピンオンガラスで形成するための材料を持っている。メルクエレクトロニクスによれば、CVDの材料だけではなく、スピンオン絶縁材料と両方を持つ化学品メーカーはMerckだけだという。

現代社会は先進デジタル生活様式(Advancing Digital Living)になっている、とMerckは見ており、そのために必要な半導体需要が拡大すると共に半導体不足も当面続くと予想する。さらに2020年から始まった新型コロナのパンデミックとデジタルライフは新しい需要を作り出しているため、半導体需要はますます高まると見ている。静岡事業所には現在250名いるが、最終年の2025年までに30名を増強して280名に増やしていきたいと意気込んでいる。

(2022/04/27)

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