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高市首相は2040年度までに官民累計370兆円超の投資を想定!〜半導体に68兆円を予想〜

高市早苗首相の振る舞いについては、まさに毀誉褒貶(きよほうへん)なのである。優しい声で呟いたと思えば、バリバリと男を上回る口調で切り捨てる。時々は微笑みを浮かべて答弁し、愛らしくも見えるが、時々は不気味なのである。それにしても、わが国初の女性首相は常になかなか大胆な事を仰るのである。

2030年までの国内半導体企業に対する投資の補助金を少なくとも10兆円は投入する、と言ってのけた時にはとにかく驚いた。ここまで大型の補助金を口にした首相はいなかったからだ。国内に建設される工場であれば、この補助金を使えるわけであるからして、台湾のTSMCやASE、さらには進出が噂される韓国のSK hynixなどもこの恩恵を受けるのである。これは、外国の半導体企業を誘致するという点ではまことにもって素晴らしい戦略と言えるだろう。

さらに、ベンチャー企業や中小・中堅企業の投資についても政府は面倒を見始めた。北村元国家安保局長は、経済安全保障に特化した投資ファンドを立ち上げると明言した。最大で300億円を調達し、防衛や航空宇宙、AI・半導体、サイバーセキュリティ分野などで重要な技術をもつ国内のスタートアップ、中小・中堅企業など60社に投資するのだ。

企業価値100億円未満の非上場企業を主な対象企業とし、1社あたりの投資額は数億円に留める。決して、経営権を取得することはなく、マイノリティ出資する計画なのである。この中には、半導体を含む重要物資のサプライチェーンも含まれている。外国企業による買収や技術流出を防ぐ狙いがこの施策の背景にはある。

それはともかく、高市首相は今後の日本の成長戦略についての予想を語っている。40年度までに官民で累計370兆円超の投資を想定するというのだ。AIを使ってロボットを自律的に動かすフィジカルAIには10.5兆円の投資を予想する。また、最大の成長分野となる半導体には68兆円投資を見込んでいる。高市首相は、こうした予想のもとにとりわけ半導体分野の成長には支援を惜しまない姿勢をはっきりと見せ始めている。

時あたかもシリコン列島ニッポンの誕生となっており、「半導体による国おこし」が叫ばれている現在にあって、高市首相の大胆な戦略はまさに感謝すべきことではある。しかし、ひたすら世界中を駆け回って各国のトップと握手・ハグを繰り返している彼女に対して「健康に気をつけてほしい!」と思っているのは筆者ばかりではないだろう。

産業タイムズ社 執行役会長 泉谷 渉
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