5月に最もよく読まれた記事は、海外から見たルネサスとNECエレの合併話
セミコンポータル会員読者が5月に最もよく読んだ記事は、津田建二の眼「海外でも否定的なNECエレとルネサスとのショットガン結婚」であった。これはブログという形式をとるが、半導体産業に従事する人たちを取材して聞いた本音をまとめたもの。取材した人たちの所属も名前を出せないため、編集長ブログとして書いた。どこかで業界の本音を記録しておきたいとの思いを込めた。
第2位に読まれた記事は、上の記事と関係するテーマ「規模を追求するという20年前の成功体験に今も酔っている国内IDMメーカー」である。これも編集長ブログで産業界の声と海外の動向を織り交ぜて紹介したもの。まだ何の発表もないが、STマイクロやTIの動きを見ていると、彼らがファブライトの次にファブレスを唱えるのではないかと予見している。
第3位は、3月末~4月初めの1週間、米サンフランシスコで開かれたe-Summitで聞いた話をブログにまとめた「生き残るものは強者ではない、賢者でもない、ダーウィンの示唆が生きる現代」である。このコンファレンスで聞いた、二人の経営幹部が同じダーウィンの言葉を引用していたことに引っ掛かり、世界の半導体ビジネスの動向を見ているとまさに変化(チェンジ)に対応できる企業が生き残ると感じたままに書いた。
第4位は、ニュース解説「不況脱出後の世界をイメージする時期に突入、明るさが見え始める」である。昨今の不況、不況という2文字が新聞ニュースを飾ってきたが、その週は不思議と明るいニュースがいくつか登場していたことを伝えた。
第5位には、「人とクルマのテクノロジー展」を取材して書いた、テクノロジー「IGBTはSiCでは使われないことが示された「人とクルマのテクノロジー展」が入った。IGBTはnチャンネル・パワーMOSトランジスタのドレインにp領域を設けてバイポーラ動作させ、抵抗を減らすものであるが、SiからSiCに変えるとエネルギーバンドギャップが大きいため、順方向電圧が2.5V以上にもなる。このため却って電圧ロスが効いてしまうというもの。