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7月に最もよく読まれたのは日本がまだ品質優先を続ける文化を議論した記事

7月のよく読まれた記事ランキングのトップは、泉谷渉の視点「市況急回復に乗り遅れるニッポン半導体〜過剰品質のカルチャーは変わらない」であった。日本の半導体は今も変わらず品質レベルは高いが、低コスト化で海外勢に負けている。今は品質よりも低コスト化が優先される時代になっても日本の文化は変わらない、ということを指摘した記事だ。

第2位は、ニュース解説「やっと決着するか、三洋半導体の買収先、オンセミは製品を強化できる買い物」である。これは三洋半導体の買収先がようやく決まり、オンセミに決まったというニュースを採り上げ、両社のメリットを議論した。パナソニックは三洋半導体を欲しくなかったため、外部への売り先を探していた。買収したオンセミにとっては安くてお得な買い物であった。

第3位の津田建二の眼「iPadやiPhoneに日本製半導体が入らない理由:システム指向ではないから」では、読者からいただいた、システムを理解しないでSoCを作ることは難しい、というメールを元に、システムを議論した。

第4位のインダストリー「電気自動車時代の到来から見えてきた巨大な半導体需要」は、昨年12月に書いた記事であるが、セミコンジャパンにおけるセミナーで講演された日産自動車の久村フェローの講演と、モーターショーなど自動車展示会での動きから巨大な半導体需要をピックアップしたもの。半年以上もたってからなぜ急に読者からのアクセスが増えたのかは分析できていない。日産の電気自動車『リーフ』の発売が近づいてきたことと関係するか、電気自動車エレクトロニクスでも半導体の需要を確認しようとしているのか、わからないが、関心が高まっていることは事実だ。

第5位のニュース解説「半導体の供給不足が続くのに複数購買の手を打たなかったECUメーカーの教訓」も自動車エレクトロニクスに関連する。新聞で大きく報道されたように、日産自動車に納めるECUに必要なカスタムIC(コイルドライバ)の供給が止まり、ECUを納入できなかったという日立の発表から議論した。日経新聞のトーンは突然供給を止めた半導体メーカーが悪いという調子であったが、ECUメーカーは半導体ユーザーの常識である複数購買をしないというようなリスク回避を何もしていなかったことが浮き彫りになった。

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