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6月によく読まれた記事は10年1Qの半導体トップ10、エルピーダの躍進

2010年6月に最も良く読まれた記事は、「マーケット:エルピーダメモリがトップ10入りした2010年第1四半期の半導体ランキング」である。米国市場調査会社のIC Insightsが調べた2010年第1四半期における世界半導体販売額のトップ10を掲載した。

記事を掲載したとたん、アイサプライからも発表があり、順位はほとんど変わらなかったためICインサイツをそのまま掲載した。アイサプライとの違いは、ファブサービスだけで大きな売り上げを誇る台湾のTSMCを入れている点である。TSMCで製造したものはIDMやファブレスに送るわけだが、IDMやファブレスはエンドユーザーに半導体チップを売るため、TSMCの売り上げを含めると売り上げをダブルカウントすることになる。しかし、TSMCの売り上げは巨大であるから、やはり掲載しておくべきだろうと考えた。

第2位は津田建二の眼「海外の視点で日本の半導体産業を見ると、見えてくる日本の特殊性」である。ここでは台湾を例にとり、そのビジネスマインドは「人と同じものを作らない」ということであり、だからこそ1社が大量生産でき安く作れるという台湾の仕組みを紹介した。

第3位の泉谷渉の視点「日韓の遺恨試合〜半導体・液晶で負けたニッポンは韓国の背中がますます遠い」では
日本と韓国の違いを、国の税制優遇措置を比較しながら日本で作るメリットが失われていると警告する。

第4位、第5位ともニュース解説で、それぞれ「東芝・富士通の携帯電話機部門の統合は半導体ビジネスにとって吉か凶か」と「鴻海精密の中国工場で明らかになった、中国はもはや低賃金の国ではない事実」である。前者は、東芝と富士通の携帯電話部門が一緒になるというニュースなのだが、国内でそれぞれau、ドコモに強いだけにすぎない。一緒になったからといってグローバルに展開できるわけもない。しかし、半導体メーカーにとってはW-CDMAとCDMA2000のデュアルモデムを開発することはこれからのグローバルにも売れるビジネスチャンスになるのではないかと、議論した。後者は、鴻海精密の中国工場労働者の自殺が相次ぐ中、賃上げに踏み切らざるを得なくなることを議論して、では中国は賃金の安い国ではなくなるのなら、その価値はどこにあるのだろうかと考えた。

(2010/07/05)

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