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3月にもっともよく読まれた記事は製造装置の不足に対する懸念

2010年3月にもっともよく読まれた記事は、泉谷渉の視点「半導体産業は9月にも大パニックの恐れ〜製造装置が全く足りないという懸念」であった。これは、半導体産業が急速に回復してきてから、製造装置の発注を始めている企業が多いため、製造装置がいまは足りない状況を述べたもの。

2番目は、 ニュース解説「メモリー技術と市場の動向から、エルピーダのスパンション買収を考える」である。メモリーの将来はDRAMよりもストレージにあることから、2社のDRAMメーカーがフラッシュメーカーを買収したことを考察した。この記事は3月8日に掲載したものだが、米市場調査会社のアイサプライからも4月2日になってエルピーダとマイクロンがそれぞれスパンション、ニューモニクスを買収した背景を考察している。

第3位はマーケット「世界半導体の営業利益率は今、10年間で最高、とアイサプライが指摘」である。これは、2000年第4四半期の半導体デバイスメーカーの売り上げ利益率が21.4%にも達したことを受け、現在(2010年第1四半期)はその前四半期よりも半導体各社は好調なので、利益率はこの10年で最高に達しているはずとみなしたものだ。

第4位のニュース解説「10年度の東芝の設備投資、2008年度並みの2000億円強になると日刊工が報道」では、東芝が積極的に設備投資を行うことを伝えたものだが、サムスンと比べると半年遅れが気になる。どういう結果になるか、2011年には判明する。

第5位の津田建二の眼「トヨタの対応と品質管理について思うこと」は、自動車の品質管理と半導体の品質管理との考え方に違和感を持ち、それを述べたもの。半導体でのクレームや不良は何千分の一、何万分の一という低い確率で不良が発生する。全数不良は製品としてはあり得ない。だから、実験やって故障しない、とトヨタは述べたが、そのようなことはごく当たり前で、不良となるのは何千台のうちの1台についての話のはずだ。その何千台に1台の欠陥車をなぜ早めに調べなかったのか、が問われていた。
ただし、最近の豊田社長の米国での公聴会への出席から、中国訪問、欧州訪問などでの対応に関してはたいへん好ましく受け取られており、そのリカバリーは評価されている。

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