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ドイツのテュフが太陽光発電モジュールの評価試験を行い認証するラボを公開

製品認証を手掛けるテュフラインランドジャパンは、太陽光発電システムの評価センターSEACが正式に稼働したことを発表した。テュフはドイツの認証機関TUVRheinlandの日本法人であり、SEACは横浜の都筑区に太陽電池モジュール評価ラボとして設立され、太陽電池モジュールの製品認証を行う。TUVは、ULと同様、第3者の認証機関ということで製品の認証には定評がある。

評価する太陽電池は結晶系シリコンのモジュールや、アモーファスシリコン・CIGSなどの薄膜モジュールの各種の試験や信頼性評価、環境試験などを行う。結晶シリコン太陽電池と薄膜系シリコン太陽電池との試験の違いは、結晶系シリコンは安定だが、薄膜系は初期的に不安定なため安定化処理として擬似太陽光を照射するという工程が加わる。さらに紫外線を照射する工程も加わる。使用している材料がUV光で劣化しやすい結合を持っているかどうかや、その材料を見極めるためである。


薄膜系に照射する擬似太陽光

薄膜系に照射する擬似太陽光

テュフラインランドでは、国際電気規格であるIEC規格に準拠した試験を行う。IEC/EN 61730は太陽電池モジュールの安全性適合確認規格であり、IEC/EN 61215は地上に設置する結晶シリコン系太陽電池モジュールの性能・信頼性の設計適合確認と型式認定の規格である。IEC/EN 61646は地上に設置する薄膜系太陽電池モジュールの性能・信頼性の適合性確認および型式認定の規格である。

こういった認定を採っていれば製品として売りやすいだけではなく、テュフの認定を受けた太陽電池モジュールを消費者が購入すると補助金の対象となる。経済産業省が創設した補助金制度に適合している上、テュフ認証は日本の太陽光発電普及拡大センター(J-PEC)から適合モジュールの要件の一つとして認められているからだ。

今回SEACの開設によりテュフラインランドジャパンの太陽電池モジュールの試験能力は3倍になったとしている。これまではドイツと台湾、中国、米国、日本に試験ラボを持っていた。

IEC/ENの3つの規格の対象となる試験の種類は次の通り;
・目視検査
・出力測定
・絶縁試験
・温度係数の測定
・公称動作セル温度の測定
・STCとNOCTにおける出力測定
・低照度における出力測定
・屋外暴露試験
・紫外線照射試験
・温度サイクル試験
・結露凍結試験
・恒温高湿試験
・端子強度試験
・湿潤漏れ電流試験
・機械的荷重試験
・降ひょう試験
・バイパスダイオード試験
・ホットスポット耐久試験
・接近性試験
・切断性試験
・連続性試験
・インパルス電圧試験
・耐電圧試験
・温度試験
・衝撃破壊試験
・電線管曲げ試験
・逆電流負荷試験
・端子ボックスノックアウト試験
・部分放電試験

照射試験では、基本的には太陽光シミュレータとしてXeランプのパルス照射を繰り返す。800ms程度のパルスを使うのはモジュールの温度を上げないようにするため。パルスのデューティは十分に小さく、熱の影響がないようにしている。43kWh/m2のエネルギーになるまで照射し、測定し、±2%以内の変動に収まっていることを確認し、それを3回繰り返す。


擬似太陽光のパルス照射Xeランプ

擬似太陽光のパルス照射Xeランプ


降ひょうにも耐えるかどうかの試験も行う。この試験では直径25mmの氷を1mの距離から23m/秒の速度で打つ。ひょうを受けやすい地方や顧客に対しては特別にテニスボールサイズの氷をぶつける試験もある。

また、雪の重さに耐えられるかどうかの試験もある。この場合400kgの土嚢を載せ耐久性を調べる。また、豪雪地帯からの要求によっては830kgの重さをかけるという試験もある。

すべての試験を終了して認定するまでに結晶シリコン系太陽電池だと最短4ヵ月で終わる。従来だとすべての試験を終え、クリヤーできたとして認定をとるまでに1年程度かかったという。


(2009/06/17 セミコンポータル編集室)

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