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Intel、データセンタ指向のXeon CPUやチップ内接続技術を矢継ぎ早に発表

Intelがデータセンタにおける最新CPUと、アクセラレータとしてのFPGA「Agilex」、3D-Xpointメモリを使ったDIMM装着のパーシステントメモリなどデータセンタ向けの製品発表を行ったが、さらにCPUとアクセラレータ間の接続などに有効な新規格CXLとそのコンソーシアムを矢継ぎ早に発表、Google Cloudとの共同開発も発表した。

図1 Intelのデータセンタ部門トップのNavin Shenoy氏が持つXeonプロセッサのウェーハ 出典:Intel Corp.

図1 Intelのデータセンタ部門トップのNavin Shenoy氏が持つXeonプロセッサのウェーハ 出典:Intel Corp.


CPUはデータセンタ向けの超ハイエンドの56コア、12メモリチャンネルを備えたXeon Platinum 9200プロセッサや第2世代のスケーラブルXeonスケーラブルプロセッサなどを紹介し、メモリは3D-Xpointメモリを使うOptaneパーシステントメモリ、さらに3D-NANDによるSSDなどをデータセンタ向けの主力商品と位置付けた。

2019年3月には、CPUとアクセラレータデバイスをつなぐ新規格CXL(Compute Express Link)に関するコンソーシアムを設立した。コンソーシアムの参加メンバーには、Alibaba、Cisco、Dell EMC、Facebook、Google、Hewlett Packard Enterprise、Huawei、Microsoftがいる。彼らと一緒に、オープンな接続技術CXLを開発し、CPUとアクセラレータとの間の計算中心の作業におけるボトルネックを取り除く。

Intelは実はCXLの基本設計を開発してきた。それをコンソーシアムに提案し、理解を求めて完成させるのである。これまでUSBやPCIeの規格を決めてきた手法と同じだという。ただし、USBやPCIeはコンピュータチップ間のインターフェースとしての接続技術だが、これでは高速にできないため、CXLという形で新たな提案を行う。

CXLとは何か、解説しよう。最近処理するべきデータが膨大になってきたため、圧縮技術や暗号化技術、ディープラーニングAI技術のニューラルネットワーク演算をヘテロジーナスコンピューティング技術で行うようになってきたことと関連する。アクセラレータはCPUと高速につながっている必要があり、そのためにメモリを共有し、オーバーヘッドやレイテンシを減らさなければならない。CXLはメモリコヒーレンシ(CPUとアクセラレータプロセッサで使ったメモリが一致すること)を保ち、高速のバンド幅でやり取りする。CXLはメモリを介してCPUとアクセラレータとの間を高速につなぐ規格と考えてよいだろう。PCIeのGen 5をベースにしてよく知られたインフラを使ってできるようにする。

CXLを使うと、CPUと、GPUやFPGAのようなアクセラレータプロセッサとの接続が高速になりレイテンシは小さくなる。CXLがCPUとアクセラレータ間のメモリコヒーレンシを維持してくれるため、同じメモリを共有できるので高速になり、しかもソフトウエアスタックが簡単になり、結局システムコストを安く抑えられることになる。

他の接続プロトコルがあっても、CXLは独自にCPU-アクセラレータ間のメモリコヒーレンシを維持してくれるため、システムを簡単にし、業界標準のインターフェースをプラグ&プレイとしてそのまま使えるのだ。

SoCチップ内の配線技術に関してもIntelは、NetSpeed Systemを昨年9月に買収している。このベンチャーは、SoCの配線を行うNoC(Network on Chip)技術のIPを持っており、このIPは、スケーラブルでコヒーレントな配線技術であり、このNoCツールを使えば、SoCフロントエンド設計を自動化し、プログラマブルで合成可能な高性能、高効率な配線技術が可能となる。

Intelは、これらのSoC技術を持つため、チップ内のミクロンオーダーから実装パッケージング技術や、データセンタ内の装置間の光接続技術も持ちながら、通信基地局のエッジからコア局までのマイルの距離までカバーできる技術を揃えていると主張する。

さらにIntelはGoogle Cloudと提携し、パブリッククラウドとオンプレミスの企業内データセンタのコンビネーションを利用するハイブリッドクラウド化の提供を進めていく、と発表した。具体的には、Anthosリファレンスデザインを共同で開発して、ユーザーである企業がオンプレミスで使っているアプリケーションを、クラウド上でも同じように使えるようにする。このリファレンスデザインには、第2世代のIntel Xeonスケーラブルプロセッサを搭載しており、クラウドへの移行がスムーズにいくようなKubernetesソフトウエアスタックを最適化し、ハイブリッドクラウドへの移行を促す。

実は、国内でも企業内オンプレのデータやアプリケーションを、基幹コンピュータを止めることなくクラウドへ上げる仕組みを、NECと日立製作所が共同でソフトウエア評価キットを開発している。この評価キットを使えば、NECの冗長構成を管理するソフトCLUSTERPROと、日立の運用管理ソフトJP1をマイクロソフトのクラウド上でのプラットフォームAzure上へ組み込むことで、システムを止めることなくクラウドへの移行が簡単になる。マイクロソフトのクラウドは、WindowsよりもLinuxがかなり使われており、オープンな環境であることを売りにしている。

(2019/04/11)

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