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TSMCの2025年第4四半期決算、予想より上振れ、HPC需要依然強い

先週のビッグニュースはTSMCの2025年第4四半期(10〜12月:4Q)の決算発表に尽きる。前四半期には322〜334億ドルの予想だったが、上振れの337.3億ドルとなった。前年同期比(YoY)で25.5%成長である。本業の利益を表す営業利益は売上額の54%にもなっている。相変わらずAIデータセンター向けのチップを製造するビジネス需要が強い。

4Q25 Revenue by Technology / TSMC

図1 2025年4Qの売上構成 3nm、5nmプロセスノードが売上額の63%を占める 出典:TSMC


プロセスノード別の売上額は3nmが全売上額の28%、5nmは35%、7nmは14%という結果であり、この3つの先端プロセスは合計で全売上額の77%を占める。先端プロセスで稼ぐという構造は変わりない。応用別では、AIデータセンターやスーパーコンピュータなどHPC(高性能コンピューティング)分野が55%、スマートフォン分野が32%と両方で87%も占めている。

2025年の4Q実績が公表されたことで2025年全体の決算数字も発表している。2025年の売上額は前年比35.9%増の1224.2億ドル(約19兆円)、営業利益率は50.8%と過半数が本業の利益である。プロセス別では、3nmプロセスが24%、5nmが36%、7nmは14%で合計74%に上る。4Qになって3nmプロセスの売上額28%が2025年全体の24%よりも増えていることから、4Qになって3nmの比重が増えていることを示している。

アプリケーション別では2025年全体でもHPCが58%、スマホは29%となっており、スマホは季節的な要因が強いが、HPC市場は確実に拡大していることがわかる。このため、今年TSMCは520〜560億ドルを投資すると述べている。HPC市場からの引き合いが強いためだ。投資家はAIバブルという表現をするが、TSMCもNvidia、AMDなどは即座に否定する。AIインフラを構築する時期が続いている状況だという。

実際、AIデータセンターの電力設備など工事を請け負う業者の一つ、Schneiderは、「これまでデータセンターの設計に着手する場合、堅固な箱(ラックなど)と床を最初に求めてきたが、最近はまずNvidiaのGPUチップを確保できるのか、という話から始まる」と筆者に述べている。NvidiaのGPUがハイパースケーラ(またはCSP: クラウドサービスプロバイダ)の間で取り合いの状況になっている点は依然として変わらない。

海外工場に関しても触れており、特にアリゾナ工場は第2工場の建設が終了し、第3工場の建設が始まっている。先端パッケージを製造する第4工場の建設許可を申請中だとしている。日本の熊本は第2工場の建設が始まり、テクノロジーノ立ち上げは顧客の要求次第だという。ドイツのドレスデン工場の建設も始まっている。

2nm以降のプロセスに関しても語っている。2nmプロセスは2025年4Qに新竹と高雄の両工場で量産を開始したばかりで「歩留まりは良い」と語っている。26年の立ち上がりに期待している。熊本の第1工場が立ち上がった時は「歩留まりは大変良い」と表現していたため、「まずまず」といったところだろう。今年の後半にはN2プロセスの派生品N2Pプロセスの量産を開始する予定だ。0.16nmに相当するA16プロセスでは初のSPR(スーパーパワーレール)と呼ぶ電源供給ラインと信号線を別の配線層に形成する技術を使う。同社は2nmプロセスノードとして、N2、N2P、A16の3種類の基本技術を将来長く使っていくとしている。

(2025/01/19)
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