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2026年はAIをさらに発展させる年に

新年明けましておめでとうございます。2026年はAI発展の年になりそうです。
昨年12月の会員向けフリーウェビナーでは「2025年半導体産業の総括:AI時代の本格幕開け」(参考資料1)と題して、AI時代が始まったことを伝えた。年明け元日の日本経済新聞でも1面トップ記事は、AIネイティブたち(アルファ世代と呼ぶ)への思いを伝えている。CESでの話題もAI時代の幕開けである。しかし、AIブームの失速をリスクと捉える経営者もいるという。これこそ、リスクではないだろうか。

2026年元日の東京芝増上寺

図1 元日の東京芝増上寺 出典:筆者撮影


AIはブームではない。むしろこれから始まる大きなテクノロジーの流れである。テクノロジーの裏付けがしっかりとあり、しかもロードマップさえできている。テクノロジーの裏付けの一つが半導体であり、これもブームではない。半導体は、AIを支えるIT技術の一つだ。ITの3大要素となるテクノロジーは、コンピュータ、通信ネットワーク、そして半導体である。どれ一つが欠けてもITは成り立たない。

そしてAI自身もテクノロジーのロードマップができている。ニューラルネットワークを利用したディープラーニングによる今のAIが始まったのが2012年のAlexnet(2024年ノーベル物理学賞)、そして2022年に商用化が始まった生成AI、さらにAI単体の業務を他のAI業務へとお手伝いしてくれるエージェントAI、結果の裏付けをしっかり理由付けしてくれるリーズニングAI、そしてロボットや自動運転を賢くするフィジカルAIへ、としっかりしたロードマップがある。これらの道のりは2030年から40年に至るであろう。

もちろん半導体のロードマップは会員の皆さんがよくご存じのように、微細化の行き詰まりをプロセスの3次元化(FinFETから)で16nm→7nm→5nm→3nmへと打破したエリアスケーリング、さらにGAA(ゲートオールアラウンド)トランジスタを使う2nmから1.4nm、1nm(nチャンネルMOSFETの上にpチャンネルMOSFETを積層するCFET)へとロードマップが描かれ、さらにその先も新材料の開発で集積度を上げる道が描かれている。プロセス技術の改善だけではない。TSMCのCoWoS(Chip on Wafer on Substrate)やチップレットをはじめとする先端パッケージ技術も進化する。

米国時間1月6日からラスベガスで開催されるCES見本市の基調講演では、現場でのAIを推進する独Siemens(参考資料2)、中国Lenovo、米AMDのそれぞれトップであるCEO(最高経営責任者)が、AIが仕事や生活、工場、インフラをどう変えていくかについて語る。半導体最大手となったNvidiaのJensen Huang CEOもこれからのAIについて語る。

これまでのHuang氏の講演から、今回の講演を想像してみよう。AIチップを多数パラレルに動作させる究極技術として、ウェーハ1枚から1個の巨大なチップを取り出すウェーハスケールICをスタートアップのCerebras SystemsがTSMCと共同開発した。このWSI(Wafer Scale Integration)と同様なウェーハスケールGPUを開発テーマの一つとして、2025年に2度の講演で見せた。今年はこのWSIの進展について語るのではないかと期待している。

1月3日付け日経の「AI失速・米中対立懸念」の記事では、日本の経営者へのアンケートで、「世界的に盛り上がるデータセンター投資や半導体需要をけん引してきたAIブームの失速を警戒する」という声もあることを紹介している。しかし、AIへの過度の警戒こそリスクになりうる。「AIはうそをつく」、「正確な答えではない」という声をよく聞くが、これも事実ではある。リーズニング(Reasoning)AIは、なぜそのような誤った答えが出るのか、もっと正確な答えを求めようという新しいAIのテクノロジーである。つまりAIは、学習するデータを増やすだけではなく、今後、ウソをつかない、より正確な回答を導く、という方向にも向かっているのである。今はAIがまだ過渡期にすぎない。今後ますます発展していくといえよう。


参考資料
1. 「【動画】今月の重要ニュース『2025年半導体産業の総括:AI時代の本格幕開け』(12/24)」、セミコンポータル、(2025/12/25)
2.「SiemensソフトウエアとEDA、AIを活用したツールで設計の生産性を大幅アップ」、セミコンポータル、(2025/12/12)

(2026/01/05)
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