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AI、ドローンなどにベンチャーの起業続出

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大学発ベンチャーや、企業支援のベンチャーなど、新しい分野を切り拓くスタートアップが日本でも起業し始めている。AIやドローン、マテリアルズインフォマティックスなど新分野での起業だ。中でも東京大学の松尾豊教授の卒業生たちが続々本郷に集まっている。大手企業のバックアップを得た起業、エッジAIの起業なども続く。

9月6日の日本経済新聞は、松尾研出身者たちの起業について報道している。AIを駆使して全ての機械を自動化するという理念を掲げたDeepX社や、情報のキュレーションサービスを展開するグノシー、2011年に国内初のクラウドファンディングを始めたREADYFOR、AIを駆使した医療情報の解析などに取り組むMICINなど、本郷に拠点を持つ。松尾教授は、「米シリコンバレー、中国・深せんの次に本郷といわれるぐらいにならないと日本の産業競争力は強くならない」という信念を持ち、本郷からHONGOへ世界的な拠点を目指すという。

2002年に産業後術総合研究所に入所した松尾氏はAIの冬の時代を経験する。ウェブページから言葉の関連性を表すネットワークを取り出す技術が広告などに生かせると考え、国に研究費を申請したところ、審査で厳しい言葉を浴びた。「広告なんてくだらないものをやるな」と。東大に移ってからは学生たちに、起業しろ、とハッパをかけた。グノシーの成功例は、学生にとって起業が当然の選択肢になっているという。

欧州の家電見本市IFA2019において、「空飛ぶクルマ」の開発を目指す日本のスカイドライブ社が初出展する、と5日の日経が報じた。スカイドライブ社にNECが出資しており(参考資料1)、航空やドローンの技術を組み合わせて2人乗りの期待を開発中だ。ヘルスケア分野ではトリプル・ダブリュー・ジャパン(東京都千代田区)が、小型の超音波センサで排尿のタイミングを知らせるウエアラブル機器を出す。センサで膀胱(ぼうこう)の変化をとらえ、スマートフォンのアプリで知らせる。高齢化の進む日本発の技術として、欧州の医療機関で普及を目指す。ファッションの先進地である欧州に一風変わった衣料を出すのはXenoma(ゼノマ、東京都大田区)だ。電子回路が入った服を展示する。たとえばゴルフスイングをスマートフォンで確かめたり、ゲーム内のキャラクタと連動させてジャンプさせたり用途は色々だ。

材料分野でも起業が始まっている。名古屋大学発のベンチャーであるトライエッティング社は、AIやビッグデータ(大量データ)を駆使して新材料を開発する「マテリアルズ・インフォマティクス」に強みを持つ。豊田合成が出資、AI技術を活用し、ゴムや樹脂といった高機能材料の開発を迅速化する。出資額は5000万円。4日の日刊工業新聞が報じた。

ベンチャー誕生を期待して、産総研と東大がエッジ側で高効率なデータ取得と処理ができる「AI機能付きデジタル・アナログ・センサー(DAS)集積システム」の実現を目指す研究開発拠点を設置したと発表した。アナログ・デジタル回路の要素技術や設計の検証手法を研究したり、FPGAの回路構成を探索したりする、と3日の日刊工業が報じた。

KDDIなどと開発に取り組むAIスタートアップ、アラヤ(東京都港区)はエッジAIに力を入れている。クラウドを介した AI解析より遅延を1/10以下に抑えられると期待する。瞬時の判断が問われる警備や自動運転車だとこの差は大きい。今後は大勢の中から不審者を割り出す深層学習技術を開発し、ドローンに搭載したい考えだと日経産業が5日に報じた。

デンソーとベンチャーキャピタルのBeyond Next Ventures(東京都中央区)は5日、医療向けのIoT(モノのインターネット)サービスを手がける新会社「OPE×PARK(オペパーク)」を設立したと日刊工業が報じた。デンソーは手術室内にある各機器の出力データを抽出・収集できる情報基盤を持ち、これを活用し、手術の手法などが学べる教育コンテンツの制作・配信サービスを手がけるとしている。

参考資料
1. NECが有人ドローンに参入、インフラの主導権を握る構え (2019/08/21)

(2019/09/09)

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