MEMSセンサのパッケージング市場は年率10%で成長、2030年856億ドルへ
MEMSパッケージング市場が2030年には2024年の480億ドルから856億ドルになりそうだ。年平均成長率(CAGR)で10.1%になる。このような市場調査を発表したのは、米Valuates Reports。MEMSのパッケージは、慣性センサをはじめ光センサのパッケージや環境センサのパッケージなど多岐に渡る。
図1 MEMSセンサのパッケージング市場は年平均10%で成長 出典:Valuates Reports
MEMSパッケージング市場は、MEMSデバイスを保護するためのパッケージの販売金額である。ValuatesがカバーするMEMS技術は、パッケージ技術が重要な要素を占めている。例えば慣性センサは加速度センサとジャイロセンサなどを搭載した高度のセンサだが、ウェーハからチップ(ダイ)に切り出しリードフレームや基板に搭載すると、熱膨張係数の違いから特性がずれてしまうことが多い。このためキャリブレーションを再度行う必要がある。熱膨張係数の近い材料を使うことは必須だ。
光学系のセンサにおいても、赤外線や紫外線を透す材料あるいは透さない材料などもスペクトロスコピーなどの用途でかなり重要な特性となる。
また、調査したValuatesは自動車やモバイル、民生、医療、産業機器などの分野もカバーしているが、これらの分野はセンサからの信号を処理して、さまざまな動作(自動車ならブレーキやハンドルなど)につなぐためにMEMSセンサが数多く使われている。エアバッグや電子による車体安定制御、タイヤ圧のモニタリング、駐車時のクルマの周囲の物体を検出する超音波センサ、ADAS(先進ドライバ支援システム)などから最近は自動運転に必要なAI動作(物体認識や認識物を四角で囲むなど)にもMEMSセンサは欠かせなくなっている。
スマートフォンやウェアラブル機器、イヤーバッズなどにもセンサが満載されているが、MEMSセンサを湿気やゴミ、振動などからセンサを保護しなければならないため、パッケージング技術は重要である。
Valuatesは、重要なMEMSセンサ企業もカバーしており、ドイツのBosch SensortecやInfineon Technologies、米国のAnalog Devices、Texas Instruments、台湾のChipMOS、中国のAAC Technologies、日本のTDKなども含んでいる。
こういったMEMSセンサの主要なドライバは、HPC(高性能コンピューティング)やAI、クラウドコンピューティング、サーバー、5G、EV(電気自動車)などになっており、今後も2030年以降もずっと成長していくと見ている。


