2021年第2四半期のシリコンウェーハ出荷面積は過去最高を連続更新
SEMIは、シリコンウェーハの出荷面積が過去最高の35億3400万平方インチに達した、と発表した。これは前年同期比12.1%増、前期比でも5.9%増という成長曲線に載っている。つまり過去最高を記録した第1四半期に続き、更新したという意味である。シリコンウェーハの出荷量は、3〜4ヵ月後には半導体の出荷数量として現れてくる。
図1 シリコンウェーハ出荷面積の推移
「シリコンの需要は、さまざまな分野に広がった半導体の力強い需要に支えられ続けている」、とSEMIのSMG(Silicon Manufacturing Group)の会長でありSEMIのVPでもある、Neil Weaver氏は述べている。300mmおよび200mmウェーハへのシリコンウェーハの供給が非常にタイトであり、半導体供給不足がまだ続くことを反映している。
実際の半導体製品の5月までの販売額はWSTS(世界半導体市場統計)から発表されているが、3カ月間の移動平均で2021年5月の販売額は436億ドルで前年同月比26.2%増、前月比でも4.1%増となっており、2018年のメモリバブルの販売額を超えて過去最高金額となっている。半導体製品の出荷額は5月までの移動平均なので、2021年の第1四半期あるいは2020年の第4四半期のシリコンウェーハ出荷額を反映していると見られる。
ということは、今回の第2四半期のシリコンウェーハ出荷面積は、第3〜第4四半期の半導体出荷額に反映されると見てよいだろう。すなわち世界半導体製品の販売額は第3〜第4四半期も過去最高を更新し続けることになる。実データから見ても半導体の供給不足は少なくとも今年いっぱいは間違いなく続く。
さらに産業界の予測では2022年も半導体不足が続くと見る予測は増えてきた。ただし、2023年には半導体不足が解消され、製造装置市場は下がる、と見る向きもある一方で、IntelのPat Gelsinger氏は23年も半導体不足が続くと見ており、23年は意見が分かれている。
参考資料
1. 2021年1Qのシリコンウェーハ面積は過去最高 (2021/05/12)